定義
壊疽は、通常循環系から十分な血液を得られなかったために、身体のの組織の一部が壊死したことを表すために使用される用語です。
壊疽は通常、つま先や指などの四肢(心臓などから最も遠い領域)に影響を与えます。しかし、壊疽は、身体のその他の部分にも同様に影響を与えることがあります。壊疽は、内臓にさえも影響を与えることがあります。
この病態は、典型的には、脚、手、または内部臓器など、身体のある種の部分から始まります。治療せずに放置した場合、壊疽は、体中に広がり、ショック状態に陥ることがあります。ショック状態とは、低血圧を含むさまざまな症状により特徴づけられる状態を指します。ショック状態は生命を脅かすことがあり、医学的な緊急事態とみなされます。
壊疽は、切断術が必要になる可能性があり、命を奪う可能性がある医学的な緊急事態です。早期に病態を認識し、早期に治療することにより、予後はより良くなります。
種類
種類
乾性壊疽
身体の器官(例えば、肝臓、心臓、筋肉など)のすべてが正しく機能し、生きていくためには、酸素を必要とします。酸素は、血によって、身体のさまざまな部分に運搬されます。身体の一部分に酸素が充分に供給されなかった場合、その部分は状態が悪くなり、壊死します。これにより、乾性壊疽と呼ばれる状態が起こります。
湿性壊疽
身体の組織がある種の細菌に感染した時に、湿性壊疽が起こります。組織は、湿ってきて分解することによって、細菌の存在に反応します。このプロセスは、組織の壊死を引き起こします。
ガス壊疽
ガス壊疽はクロストリジウムと呼ばれる細菌によって引き起こされ、クロストリジウムは気泡や毒素を患部の内側に発生させます。発生したガスは、組織の壊死を引き起こします。このタイプの壊疽は、米国ではまれです。
リスク
リスク
以下を含むある種の疾患の病歴がある場合に、壊疽を発症する可能性が高くなります:
- 脚や腕の動脈硬化(動脈が硬化した状態)
- レイノー病
- 糖尿病
- 血栓
- 虫垂炎
- ヘルニア
その他の身体的事象により、壊疽のリスクが高まることがあります。以下の事象が起こっている場合は、この病態を発症する可能性が高い可能性があります:
- ある疾患やがん治療のため、免疫力が低下している
- 最近手術を受けた
- 頭部外傷、動物咬傷、深刻な火傷、または重度の凍傷を負っている
- 体組織の破砕を含む外傷性の傷がある(Carson - DeWitt、 2012年)
- プロメタジン塩酸塩の注射を受け、それによって組織の損傷が引き起こされた(FDA)
喫煙、飲酒、および静脈内薬物使用も、壊疽を発症するリスクを高める場合があります。
症状
症状
外部壊疽
時に、乾燥壊疽の最初の兆候は、患部組織の周りの出現する赤い線です。この線は、後に黒くなります。
壊疽が起こっていることを示すその他の徴候は、以下のとおりです:
- 赤くなっていて、痛みがあり、または腫れている傷がある。
- 膿で満たされた傷、あるいは悪臭を放つている傷がある。
- 身体のある領域を触ると、冷たい感じがする。
- ある領域の感覚が全く無い。
- 身体の同じ場所に何度も繰り返し出現する潰瘍がある。
- 皮膚の一部が、緑がかった黒、赤、青、または青銅色など、異常な色に変色している。
内部壊疽
体内の組織や臓器に影響を与える内部壊疽が起こる場合もあります。この場合は、皮膚や手足に何の症状もないことがあります。ただし、痛みや原因不明の熱が長期間続いたり、または低血圧があることがあります。また、自分で精神が混乱していると感じるか、または他の人にそのように見えることがあります。
診断
診断
医師は、病歴や症状に基づいて、患者に壊疽があるかもしれないと疑うことがあります。医師はまた、追加の診断方法を組み合わせて使用し、患者の状態について判断を下します。
組織または体液のサンプルの臨床検査分析
患部からこそげ取った組織を、顕微鏡で観察し、壊死細胞があるかどうか調べます。水ぶくれがある場合は、水ぶくれから採取した液体のサンプルを検査して、ガス壊疽を引き起こす細菌があるかどうか調べます。
血液検査
白血球数が通常より高い場合、これは壊疽感染があることを示している可能性があります。
医療用画像生成
ある種の画像生成は、体内の組織における壊疽の広がりを診断するのに役立ちます。これらのテストには、X線、MRIスキャン、またはCTスキャンを含めることができます。
医師が壊疽が循環器系の問題に関連があると考える場合は、動脈造影を行うことがあります。この試験は、X線を使用して、動脈を流れる特殊な染料の流れをモニターし、動脈が遮断されていないかどうかを表示します。
治療
治療
抗生物質
細菌が存在している場合、医師は、抗生物質を処方します。抗生物質は、一般的に静脈内投与、または針を通して直接血流に注入されます。
血管手術
血流の良くない人に壊疽が起こった場合は、身体組織への静脈を流れる血液の流れを改善するために 血管手術(動脈または静脈の手術)が推奨されます。
高圧酸素室
ガス壊疽の症例は、時に、患者を特殊な酸素が豊富な環境に置くことにより治療されます。このプロセスは、細菌の増殖を遅らせ、皮膚の治癒を促します。
組織のデブリードマン
重篤な壊疽の症例では、壊死組織や壊死した身体の部分を除去する必要があります。このプロセスは、デブリードマンと呼ばれています。デブリードマンは、手術用ツールを使ったり、化学薬品を使用して行います。このタイプの手術の目標は、感染がこれ以上広からないように、患部を除去することです。
うじ虫療法として知られるデブリードマンの一つの代替形態は、ハエの幼虫を使用して、細菌や壊死組織を食わせます(University of Rochester)。まれではあるけれども、このような医療行為は、依然として、米国および海外で医師により使用されています。
医師が損傷した組織に酸素を取り戻すことができる場合は、皮膚移植を行い患部を修復します。この手技では、身体のその他の部位から取った健康な皮膚の一片を使用し、損傷部位を覆います。
切断術
重篤な症例では、手足、指、または足指の切断が、命を救うために必要である場合があります。壊疽のため腕や脚の一部を切断しなければならなかった患者は、通常、人工補綴物(つまり、義肢・義足・義手など)を装着し、失った身体の部分の代わりにします。
今後の見通し
今後の見通し
壊疽は、早期に発見された場合は特に、重篤な合併症を併発することなく治療することができる場合もあります。
しかし、即座に治療されなかった場合は特に、重篤な症例については切断術につながる可能性があります。
壊疽は、さらに複数の要因の相互作用に応じて、ある患者にとっては命取りとなる場合があります。壊疽はまれではありますが、治療を困難にするその他の重篤な医学的問題がある場合、壊疽領域が身体の広い面積を覆っている場合、さらに治療が即座に施されなかった場合に、発生する可能性があります。
予防
予防
組織を壊死から守るためには、損傷を逆転させることができるように、壊疽は早期に治療しなければなりません。糖尿病または血管疾患がある場合は、壊疽の症状がないかどうか、定期的に足や手を調べるとよいでしょう。注意点:
- 感染を示している可能性がある腫れ、排出物、または赤みがないか
- よくならない傷
- 皮膚の色の変化
医師の管理の下に、手術を受ける前または受けた後に、抗生物質を服用すると、壊疽感染症の発症を予防するのに役立つ可能性があります。