2012年12月20日

「グラス-ルに結露・カビ」のコメント、大いに疑問

世界最強(?)の検索エンジン「google」の画像検索で
「グラスウール カビ」と入力して
画像検索してみてください。
下記のような画像が出てくると思います
(2012/12/19現在)




(上記画像の著作権者には、個別に承諾を頂いておりませんが
 ユーザーに私が正しいと考える「考え方」をご説明するために
 転用させておりますことをご容赦下さい)

これらの画像での中で、比較的多くが、
室内側から撮影したグラスウールの黒ずんだ写真です
そして、その解説コメントの多くが
「グラスウールに(結露により)黒いカビが発生」のような内容が
記載されています
多くのユーザーは、「建築士」のコメントなので、すっかり信用するモノと思います

「グラスウールの室内側に結露が起きて、カビが発生する」という解説の
物理学的矛盾に、「建築士」本人が気づいていない(?)・・・から
ユーザーが気づくはずもない

まず一言
「冬型壁内結露は、グラスウールの外壁側で起きるのです」
 勘違いしている「建築士」さんたちは
「冬型外壁表面結露」が外壁面室内側の表面で発生するので
壁内も「グラスウール室内側で発生している」と勘違いしているのでは・・・
と思われます

確かに、冷えた外壁の室内側表面に結露が起きる場合があります
これは、冷えたビールをグラスに注いだら、グラスの表面に結露が起きるのと
全く同じ話しです
しかし
壁内結露は違うのです

外壁内は、室内側は、室温に影響されて温度が高く
外壁材側が、外気の影響で低温となります
グラスウールには水蒸気の透湿抵抗は、ほとんどありませんので
外壁内の湿度は、室内側も外壁材側もほとんど同じです
この状況では 
壁内の結露は、当然、温度の低い外壁側から発生します
もし、グラスウールの室内側で結露が発生しているとしたら
その外壁側は、壁内結露水が凍結しているぐらいの状態になっているかもしれません
(壁内結露水の凍結という報告は、
古い住宅において、旭川市などの厳寒地では起きていると聞いています)

壁内結露とは、下記の図で・・・


この図は、NPO法人 新木造住宅技術研究協議会 代表理事
鎌田紀彦氏(室蘭工業大学 教授)が執筆された
「新在来木造構法マニュアル2002」からの抜粋ですが
壁内結露が起きるゾーンは、赤線のエリアなのです

では、なぜ、グラスウールの室内側が表面が黒くなるのか・・・・

これは、実に簡単な話です
在来軸組工法木造住宅の外壁内は
床下から天井裏に向けて壁内気流が
厳寒期に発生しているのです
この壁内気流ですが
「通りやすいところ」を先に通るのです

グラスウール施工は、そのほとんどが
実内側から外壁側に向けて充填施工します
外壁厚さ105mmの空間に120mmのグラスウールを押し込むのなら
室内側のグラスウールと内装材との間にスキマが出来ないでしょう
しかし
検索画像のほとんどが
外壁空間100-105mmに対して
グラスウール厚さ50-80mmの写真です
(’中には100mmグラスウールの写真もあるかもしれませんが・・・)
壁厚さより薄いグラスウールを外壁内に押し込むので
グラスウールと外壁側は(密着とは言えませんが)接触しますが
グラスウールと内装材との間が、スキマが空いているのです
壁内上昇気流は、ここを通るのです
内装材と壁内グラスウール間を通るとき
グラスウールの硝子繊維に空気中のホコリなどが付着します
これが、長年つもって、黒くなるのです

これを説明できる画像が
上記の中にありました

(画像の著作権者様に、使用承諾は頂いておりませんが
 ユーザーに私が正しいと考える「考え方」をご説明するために
 転用させておりますことをご容赦下さい)

窓下のグラスウールの黒ずみ方と
その右側のグラスウールの黒ずみ方が
大きく異なることに気づきませんか?

窓取り付けの為に
横下地材が柱-柱の間に存在しているので
その横下地材が
壁内上昇気流の障害となっているのです
窓の右側は、そのような障害物が無いので
天井裏まで気流が走るから
窓下グラスウールより黒くなっていますのです

ここで、もう1画像をアップします



この画像
私が今から28年くらい前(?)に設計施工させて頂いた住宅の
築23年目の内壁撤去時の画像です(私が撮影)

使っているグラスウールは、当時の木造住宅用トップ性能である
密度24kg品の100mm品です
外壁内にビッシリと充填されていて、20数年経過しても
全く「垂れ下がり」などは無いのですが
壁内上昇気流による「黒いホコリ」がよくわかります
グラスウールと内装材は、おおかた密着しているのですが
端部や、横下地材のあたりでスキマがあって
そこが上昇気流の経路がになって
その部分のみ「黒く」なっています

窓下が特に注目です
窓取り付け横下地があるので
窓直下には、ほとんど上昇気流が届いていないので
色が変わっていません
しかし、床から45cm付近までなは
壁内上昇気流の影響を受けて
グラスウールが少し黒ずんでいます
これらすべて「ホコリ」です

この写真は、リフォーム時の写真ですが
「壁内上昇気流を激減させる『気流止め』」施工をさせていただきましたが
このグラスウールを「カビが生えているから、入れ替える」ということは
一切しておりません
そもそも、当時の密度24kgグラスウールは
現在主流になっている、ピンク色やホワイト色の
「細繊維高性能グラスウール16kg品」と同等の性能を有しており
入れ替える「必要が全くない」のです
もし、当時使用していグラスウールが
密度16kg品であっても、グラスウールの入れ替えは
私はしません
なぜなら、黄色のグラスウール密度16kg品と
現在の主流である「細繊維高性能グラスウール16kg品」の
断熱材として性能の差は、15%程度ほどしか差がないのです
重要なことは、「壁内上昇気流を止めることです」
このような「物理学的木造住宅断熱理論」を
是非、おおくの「(木造住宅を得意とする)建築士」さんに
ご理解いただき、「ユーザーに対して正しい(と私が信じている?)情報」を
発信していただきたいと考えます

本日のブログ
たいそう長くなり、しかも話が難しくなっていまい
申し訳ありません

現場での話を「文字で表す」というのは
大変難しいことですね

「建築士」という資格者だから、「建築に関して何でもプロ」というわけではありません
たとえば、私自身ですが、「2級建築士」ではありますが
「インテリアコーディネート」とか
「インテリアプランニング」とか
実は、苦手であります
私の弱点は、業務パートナーのインテリアコーディネーターさん
「新海さん」やエピワークスの「仁木」さんにサポートしてもらっています

しかし
「暖かく快適な省エネ木造住宅」に関しては
新築にもリフォームにも、
私の「(木造専業)2級建築士」としての「説明・設計・施工」すべき
当たり前のことだと思っています。

今回は
web上に展開されている情報で
私が「ン?」と思うことがあまりに数多かったので
「反論」「 反証」あるいは「訴訟」覚悟で
一言(長すぎたか?)業界人とユーザーに申し上げたく
書かせていただくきました。

ユーザーの皆さん
google「画像検索」で
「グラスウール カビ」をキーワードで検索し
気になったwebサイトを是非ご確認をお願いしますね




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