アトピーを改善する運動はウォーキングと筋トレ!その理由と取り組み方
投稿日 最終更新日 2017/05/13
適度な運動を始めて習慣化すると、アトピー性皮膚炎の改善や予防につながると言われています。
これは、運動不足がアトピーの大きな原因の1つだからです。
実際にリサーチしてみると、「運動でアトピーが治った!」「運動を始めたらアトピーが良くなった!」という体験談もかなりの数見つかります。
ただ、このようなアトピー改善効果が分かっていても
いや、理屈は分かるんだけど、運動はちょっとキツいかな・・・
という風に、運動をアトピー治療に取り入れるのはちょっとハードルが高いと感じてしまいますよね。
そこでこの記事では、こういうジレンマを解消する、お手軽だけど効果が期待できる運動メニューを2つご紹介したいと思います。
運動嫌いな私でも続いているので、たぶんほとんどの方が無理なく取り組める内容のはずです。
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アトピー改善に有酸素運動と筋トレが効果的である理由
私がおすすめする運動メニューは、
の2つです。
数ある運動メニューのなかで、どうしてこの2種類を優先するのか?まずは、その理由を簡単にお話させてください。
運動でアトピーが治る理由は1つではなくて色々と挙げられますが、個人的には、その中でも
の2つの影響が特に大きいと考えます。
ウォーキング(有酸素運動)を続けるとキチンと汗をかけるようになりますし、スクワットは太ももという大きな筋肉を増やすことで基礎代謝が上がる効果があります。
しかも、ちょっとした工夫で、どちらの運動メニューも気合が不要でストレスも感じにくくなります(詳しくは後述します)。
では、きちんとした汗(正常な汗)と消費カロリーの増加は、なんでアトピー改善につながるのでしょうか。もう少し詳しく見ていきましょう。
有酸素運動でキチンとした汗をかいて皮膚炎予防
まず、「運動を続けると、正常に汗をかけるようになる」ということについて。
アトピー肌の汗には問題点が2つあると言われています。それは、
- 汗の量が少ないこと
- かいた汗で皮膚がアルカリ性に傾くこと
の2つです。
アトピー人の汗の量は、普通の人よりも少ないことが知られています(皮膚のバリア機能低下や自律神経系の異常が原因と考えられています)。
汗は皮脂と混ざり合って「皮脂膜」を作り、肌を保湿・保護する役割を持っているのですが、アトピーの人は汗の量が少ないためにこの皮脂膜がきちんと形成されません。
このことが皮膚の乾燥につながり、アトピーの原因の1つになってしまっているのです。
また、汗の中には「抗菌ペプチド」という殺菌作用のある物質が含まれていますが、汗の量が少ないとこの量も減ってしまいます。
- 抗菌ペプチド
ペプチドとは、アミノ酸が複数つながった化合物の総称です(アミノ酸とタンパク質の中間のイメージ)。
皮膚は"cathelicidin LL-37"や"dermcidin"などの抗菌作用のあるペプチドを作り出し、細菌の繁殖を防いでいます。
抗菌ペプチドには殺菌作用の他にも皮膚のpHを弱酸性に保つ機能などもあり、総合的に皮膚の健康に役立っています。
また、通常は皮膚のpHは弱酸性ですが、アトピー肌のpHはアルカリ性寄りに傾いていることが多いと言われています。
アルカリ性に傾いた皮膚では、炎症の原因となる黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなり、アトピー悪化につながってしまいます。
アトピー肌のpHがアルカリ側に寄っている理由にはいくつかありますが、その1つが「汗」です。
通常、汗のpHは5.5~6.5で弱酸性となっていますが、アトピーの場合、汗のpHがアルカリ性側に傾いていることが多いです。
これはなぜでしょうか?
まず、汗の量が少ないので、汗自体のpHが通常よりも上がりやすく、アルカリ性側になっています。
さらに、普段から運動で汗をかいていない場合、汗の量は正常でもpHがアルカリ性に寄っていることが多いと言われています。
このように、汗のpHがアルカリ性であれば、皮膚のpHもアルカリ側に移ってしまうののも仕方ありません。
以上のような汗の問題を解決するためには、汗をかく運動を続けることが有効です。
汗をかく運動を続けていくと、しだいに汗の量は正常に戻り、汗のpHもアルカリ性から弱酸性(正常)になっていきます。
汗の量が増えると皮脂膜がきちんと作られて乾燥しづらくなり、皮膚が弱酸性にキープされれば黄色ブドウ球菌の繁殖は抑制されます。
その結果、アトピーは改善に向かっていくわけです。
さらに、運動でたっぷりと汗をかければ、老廃物が汗と一緒に排出される「デトックス効果」が得られますが、これもアトピー改善につながります。
しっかりと汗を出すためには、やはり有酸素運動が一番でして、その中でもウォーキングがおすすめです(詳しくは後述しています)。
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運動で消費カロリーが増えることのメリット
アトピーの原因について、「身体が必要とする以上の栄養素が体内で「ゴミ」となり、それが皮膚から排出される際に皮膚炎が起こる」と説明されることがあります。
この考え方によれば、高タンパク・高脂質の食事を続けると、身体が必要としない部分の栄養素はきとんと消化分解されず、体はコレを排出しようとします。
アトピーの場合は皮膚から排出しようとするため、皮膚炎が起きてしまうのです。
例えば、脂質(油)を摂りすぎると、必要以上の部分は皮脂腺から排出され、これが過酸化脂質となって皮膚炎を引き起こすという説があります。
運動で消費カロリーが増えると必要な脂質の量も増えますから、皮脂として排出される余分な油も減る効果が期待できます。
また、お肉の食べ過ぎで必要以上のタンパク質を摂ったとき、胃腸の消化能力が良くないと、タンパク質がきちんと分解されません。
その結果、中途半端に分解された「ポリペプチド」という物質が生じてしまいます。
このポリペプチドは通常は体内に吸収されないのですが、腸内環境が悪いと体内に吸収され、血液に乗って全身に回ってしまうと言われています。
アトピー体質の場合、この人体に不要なポリペプチドを「ゴミ」として皮膚から排出しようとするために、皮膚炎が起こってしまうわけです。
この仕組みによるアトピー悪化を防ぐには、胃腸の消化吸収能力を上げてタンパク質をきちんと分解することが有効なはずです。
そして、胃腸にしっかりと働いてもらうためには、運動をして消費カロリーを増やすことが効果的だと考えます。
残念ながらエビデンスは見つかりませんでしたので、あくまでも仮説ですが、体が必要とするエネルギー・栄養の量が増えれば、胃腸も頑張って食べ物を消化しようとすると思うからです。
さて、消費カロリーを増やすだけなら、ウォーキングなどの有酸素運動だけでも良いのでは?とも思えます。
でも、筋トレも取り入れるとさらにアトピー改善効果が増すと考えられます。
なぜなら、筋トレをすることで体の基礎代謝が上がり、消費カロリーを一定以上にキープしやすくなるからです。
- 基礎代謝
基礎代謝とは、簡単に言えば「何をせずにジッとしていても体が勝手に消費するエネルギー」のことです。
基礎代謝の内訳は、脳20%・内蔵60%・筋肉20%と考えられています。
適切な筋力トレーニングを続けると、基礎代謝は地味に向上していきますから、消費カロリーの水準は底上げされます。
消費カロリーが底上げされれば、体が必要とする栄養素の量も増え、上記の仕組みによるアトピー悪化を食い止めることができるはずです。
以上、アトピーの改善に「有酸素運動」と「筋トレ」が効果的である理由でした。
「簡単にお話します」と言っておきながら長くなってしまったので、ここで一度まとめてみます。
運動がアトピーを改善・予防に有効なのは・・・
- キチンとした汗をかけるようになるから。
→ 正常な皮脂膜をキープ & 皮膚を弱酸性にして細菌感染防止
→ そのためには有酸素運動が必要 - 消費カロリーが増加するから。
→ 「不必要な栄養素」の量が減る
→ 運動によるカロリー消費と基礎代謝の向上が必要
お手軽ウォーキングとゆっくりスクワットを無理なく続けよう
以上のような理屈を聞いても、
とは思えないですよね。やっぱり「運動=ツラい」というイメージを持ってしまいます。
ですから、ウォーキングもスクワットも、運動というより日常生活の一部のイメージを持つと取り入れやすいと思います。
ここからは、具体的なやり方についてお話させてください。
ウォーキングというより「散歩」に行く
有酸素運動の代表例はジョギングとウォーキングですが、アトピー改善のためにはウォーキングの方がおすすめです。
ジョギングの方が負荷が大きいので心肺機能や筋力はさらに鍛えられるのですが、挫折しやすいというデメリットがあります。
アトピー改善・予防のためには、短期間に身体を鍛えあげるよりも、適度な運動を「続ける」ことの方が大切になります。
ですから、「走るのが好き!」という場合でなければ、ウォーキングの方ががおすすめです。
ウォーキングでも、しっかり汗をかくことができます。
具体的なウォーキングのやり方ですが、「ちょっとそこまで散歩に行く」くらいの意識がちょうど良いと思います。
抑えるポイントは、
- 専用のジャージとかは特に不要
← 怪我防止のため、スニーカーだけは用意します。 - いつもよりも腕を振り、歩幅を若干広くする
← 適度な負荷を体にかけるためです。 - 歩く速度は、ちんたら歩かなければOK
← 無理に早歩きする必要はありません。 - 歩く時間は、30分以上が目安
← 歩き出して15分くらいで汗をかき始めます。 - ウォーキングから帰ったら、シャワーを必ず浴びる
← 汗を放置すると皮膚炎や痒みの原因となります。
のような点です。
このようなウォーキングを週3,4日を目安に続けることが出来れば理想的です。
ただ、そんなにシビアに考えなくてもOKです。30分未満の日があっても良いですし、週に1日しか行けなくても気にしません。
それよりも、「ウォーキング(というか散歩)が習慣化している」という意識のほうが大切だと思います。
繰り返しますが、「ウォーキング」と考えると途端に億劫になってしまいます。
「スニーカーを履いて、少し離れたコンビニ(スーパー)まで買い物に行く」のように考えますと、精神的な負担やハードルがだいぶ下がるはずです。
実際、1~2km離れたコンビニ・スーパーまで買い物に行くと、30分程度のウォーキングになります(私はそうしています)。
このほか、ウォーキングを無理なく続けるためには、
- 「好きな音楽を楽しむ時間」と考える
← ついでに歩いているだけ。 - 自己啓発音声を聞きながら勉強する
← メンタル強化や仕事のスキルアップに繋がります。 - 考え事を徹底的に考え抜く時間にする
← 座って考えるよりも、考えがスッキリとまとまりやすいです。 - 家族や友人を誘って一緒に歩く
← 自分一人よりも挫折のリスクが減ります。 - 「週3日以上ウォーキングしたら○○する」など、ご褒美を設定する
← こまめに自分をほめてご褒美をあげることが、モチベーションの維持のために大切です。
のように、色々と工夫ができます。
また、有酸素運動には上でご紹介したもの以外にも色々と効果効能がありますから、皮膚の状態に限らず、体の調子がだんだんと上向いてくるはずです。
そうなると、ウォーキングがちょっとだけ楽しくなってくるので、その段階まで続けることが大切だと感じます。
あとは、全くウォーキング出来なかった週や月があったとしても、「ウォーキングが続かなかった。挫折した・・・。」などと思わないようにします。
そうではなく、「たまたまその週(月)は出来なかっただけで、まだ継続している」と考えて、すぐにウォーキングを再開します。1回でも良いので。
偉い人の本の中に、三日坊主も1年に100回繰り返せば、ほぼ一年中継続出来ているというような言葉がありましたが、まさにこの姿勢です。
自分で「挫折してしまった」と思わない・認めないことが大切なんだと思います。
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日常生活で行う「ゆっくりスクワット」
基礎代謝を上げるためには筋肉の量を増やすことが効果的でして、筋肉の量を増やすためには筋力トレーニング(筋トレ)が一番手っ取り早いです。
そして、「筋肉の量を増やす」という意味では、筋トレの中でもスクワットが最も効果的です。
スクワットで鍛えられる太ももの筋肉はとても大きく、体全体の筋肉の40%に相当すると言われています。
つまり、スクワットは、数ある筋トレメニューの中でも、一度に鍛えられる筋肉の量が最も多いということです。
鍛えられる筋肉の量が多いということは、筋肉が増える量も多いということですから、基礎代謝の上がり幅も大きくなります。
では、スクワットのやり方について具体的に見ていきましょう。
スクワットは、正しい姿勢・動かし方で行うことがかなり大切です。
そうしないと筋力UPの効果がきちんと得られませんし、普段あまり体を動かしていない場合、筋肉や膝・腰を痛めるリスクがあるからです。
スクワットにはいくつか種類がありますが、おすすめなのは「股関節を意識したゆっくりとしたスクワット」です。
具体的には、こんな感じで体を動かします。↓
- 広めに両足を広げる
← 少なくとも肩幅よりも広くします。 - つま先は90度を目安に広げる
← 股関節が開きやすくなります。 - 腰を下げる際に、膝をつま先よりも前に出さない
← 膝が前に出ると負荷が減ってしまいます。 - お尻を後ろに突き出すイメージ
- 背中を丸めず、出来るだけ真っ直ぐキープする
- 膝の角度が90度くらいになるまで下げる
← ご自分の体力に合わせて調節します。 - 5秒で下げて、5秒で上げる(1回10秒が目安)
← ゆっくりとしたペースで行うことで、筋肉に十分に負荷をかけます。
この股関節を意識したスクワットについては、↓のYoutube動画がとても分かりやすいです。
動画のインストラクターの方はかなり速めのペースですが、1回当たり10秒を目安に、かなりゆっくりとしたペースで腰を下げ上げするのがおすすめです。