“表情じわ”とは、顔面に色々な表情を作った時に現れる“しわ”のことであり、安静時に存在するしわとは少し意味合いが異なります。
顔の筋肉をよく動かす目尻のしわや、眉間の縦じわ、額にできる横じわが代表です。
表情じわは顔面の表情筋の収縮により、筋肉の方向と垂直な方向に形成されます。表情じわは誰にでもできるものですが、加齢によって表情筋が衰えたり、皮膚を支えている支持靭帯という組織が弱ってくると表情じわが元に戻りにくくなり、形が付いてしまうと目尻や眉間のしわは元に戻らなくなってきます。

表情じわも年齢を重ねるほど目立つようになるしわですが、年齢が若くても注意が必要です。考え事をするたびに眉間にしわを寄せる癖や、顔をしかめていることが多かったり、頬づえをついたりする癖が日常的にあると、しわが元に戻らず、刻みこまれてしまいます。

この表情じわを目立たなくするのに効果的なのがボツリヌス製剤の注射です。

ボトックス(BOTOX)とは商品名であり、正しくは「A型ボツリヌス毒素製剤(BTXA)」と言います。これは、ボツリヌス菌によって生産される神経毒素成分です。
一般的に筋肉はその筋肉を支配する運動神経とつながっており、筋肉は収縮する際に、運動神経の末端からアセチルコリンという物質が放出されることにより、その情報が伝達されます。これを神経筋伝達といい、この運動神経と筋肉のつながっている部位を神経筋接合部といいます。
ボトックスはこの神経筋接合部に作用して、アセチルコリンが放出されるのを阻害するため、筋肉が収縮できず弛緩します。筋肉の収縮が弱まるためにその収縮によって形成される“しわ”もできなくなるわけです。

医薬品としては1996年以降、顔面痙攣や眼瞼痙攣、斜視などに対して保険適用となっていますが、2009年に眉間の縦しわに対する美容医療に用いることができるアラガンジャパン社の「ボトックスビスタ」が厚労省に認可されました。当院ではこの「ボトックスビスタ」を使用しております。

なお、この作用は可逆的であり、数か月後には神経末端から側枝ができてきて、約半年後には元通りの機能を回復します。つまりボトックスの作用は一時的(約4ヵ月)であり、効果を持続するためには、定期的に注射を行う必要があります。

ボトックスの代表的な使用部位

顔面の様々な表情の際に形成される目尻のしわ眉間の縦じわ額にできる横じわの抑制に使用することが多いですが、口をすぼめた際にできる口唇上部の縦じわや、口を突き出したときにできるあご下の梅干しじわなどの抑制にも使用します。

表情じわの抑制
前額部の横じわ
眉間の縦じわ
目尻の横じわ(カラスの足跡)
あご下の梅干しじわ
口唇上部の縦じわ
首の縦じわ

ボトックスの応用的な使用法

ボトックスの注射は表情じわの抑制以外にも様々な応用的な使用法があります。
例えば、表情筋の一部に作用させることによりその拮抗筋の作用を強めることで口角を挙上させたり、ガミースマイルを改善させることができます。
また、筋肉を動かなくさせることにより、咬筋を萎縮させることで、顔面のエラ張りを改善して小顔効果を出すことができます。
また、近年はボトックスを表皮内の浅いところに注入することで、毛穴や肌質改善を行うマイクロボトックス注射も行なわれます。
また、全く異なる使用法として、アセチルコリンは自律神経系の交感神経終末の伝達物質でもあるため、これを阻害することで腋窩の多汗症の治療にも用いられます。

応用的な使用法
口角のアップ、ガミースマイルの改善、フェイスラインのリフトアップ
顔面のエラ張りの縮小による小顔効果
マイクロボトックス注射(肌質、毛穴の改善)


ボトックス注射の主な使用部位

施術の流れ

まずは一度来院されて、カウンセリングを行なってから、施術日を決定します。

カウンセリング
注入部位の決定や、予想される効果について説明いたします。
注射部位のメイク落とし
注射部位のみでOKです。洗顔する必要はありません。
施術
注射部位をマーキングして、ボトックスを注射していきます。
通常、冷却のみで麻酔は必要ありません。
終了
施術後、止血を確認し、マーキングを落として終了します。
お化粧をして帰ることもできます。

よくある質問、注意事項

  • ・注射部位に多少のつっぱり感、重たい感じなどの違和感(特に初回時)が生じる場合がありますが、一般的に慣れてくると気にならなくなります。また、軽い頭痛を感じられる方もいらっしゃいますが、一過性のもので自然に消失します。
  • ・注射直後から洗顔、お化粧は可能ですが、注射部位を揉んだりこすったりしないようにしてください。注射後24時間は注射部位のマッサージは控えてください。(薬液が拡散する可能性があります。)
  • ・注射した部位が腫れぼったく感じたり、まぶたが重く感じることがありますが、通常は一過性のもので自然に消失します。
  • ・施術により無表情になることを心配されるかたがおられますが、表情に違和感がでることはほとんどありません。また、注入量を調節することにより、効果の度合いを調節することも可能です。
  • ・注射はとても細い針を使用します。注射部位の針跡が赤く残ることがありますが、数日で消退します。まれに注射部位に内出血を起こすことがありますが、この場合、消失するまでに1~2週間かかります。
  • 女性は薬剤投与中、および最終投与後に2回の月経を経るまで避妊が必要です。
    男性は3ヶ月の避妊が必要です。
  • ・全身性の筋肉の病気(筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、ランバート・イートン病など)の場合は使用できません。


しかめ面をしても、眉間にしわができなくなります。しわができないだけではなく、張りも出て若々しい印象になります。


上方視しても、おでこのしわができなくなります。こちらも張りが出て、みずみずしい肌質に見えます。


眉間の縦じわができなくなっています。ボトックス注射を継続することで、静止時に形成されるしわがこれ以上深くならないための予防にもなります。


“カラスの足跡”と言われる目を細めたときにできる目尻のしわもできなくなります。


こちらも目尻のしわのレベルがかなり減弱しています。


口をすぼめた時にできる口唇の縦じわも、目立たなくすることができます。


口周りに力を入れた時にできる顎下の点状に集まった凹んだしわも、目立たなくすることができます。


咬筋の萎縮によりエラの張りが取れて、小顔効果が出てきます。エラが取れることですっきりとした顔立ちにみえます。

施術内容 料金(税抜)
自費初診料 3,000円
自費再診料 1,000円
ボトックス注射
5単位まで 7,500円
10単位まで 14,000円
20単位まで 26,000円
30単位まで 36,000円
40単位まで 44,000円
50単位まで 50,000円
100単位まで 60,000円
※使用単位数は程度により調節しますが、目安として、眉間のしわ20単位、前額のしわ10単位 目尻(両側)のしわ20単位、小顔(両側咬筋)50単位、腋窩の多汗症(両側)100単位です。
※後日の追加注入は1単位1,000円必要となります。

※表示はすべて税抜価格です。
※当院では自費診療において1万円以上御負担の方につきまして、クレジットカードのご利用に対応しております。
(保険診療につきましては、現金でのお支払いのみとさせていただきます。)