2014/09/26
ワキガかも? と思った時のニオイの予防と治療法
清潔志向の強い日本では本当はワキガ体質ではない人もワキガかもしれないと体臭について悩むことが多いといいます。今回の相談はワキの臭いついて悩む男性からです。ニオイ対策に制汗スプレーを使用していますが、効果はいまひとつのようです。ワキガを予防する効果的な対策は? ワキガであった場合、治療で治すことは可能なのでしょうか?
30代 男性からの相談:「脇の臭いが気になっています」
ワキガの予防法
ワキガの原因を知る
ワキガが気になっている時、ネットで体臭対策の検索をして、何も考えずにその方法を試していませんか? ワキガを予防するためには、しっかりとその原因を知る必要があります。ワキガの発生するメカニズムを知っていれば、予防法も理解できるのです。
間違った予防法をして症状が悪化してしまわないよう、ワキガの知識をしっかりと身につけておきましょう。
汗にはニオイを出すものと出さないものの2種類がある
汗をかくと、それがそのままニオイになると思っていませんか? 実は本来汗はニオイを持ちません。もちろん、汗を拭き取ったり乾かしたりしないことで、雑菌が繁殖して服が雑巾のようなニオイを発することはあります。しかし、それがワキガではありません。
汗には、ニオイを発しないエクリン腺の汗とニオイのもととなるアポクリン腺の汗の2種類があります。
- エクリン腺の汗
汗のほとんどを占めるのがエクリン腺の汗です。体表面に存在する汗腺からは、体温調節や皮膚の保護を目的として汗が分泌されますが、汗に含まれる成分は少なく、皮膚の常在菌に分解されてもニオイを発しにくいです。 - アポクリン腺の汗
脂質やタンパク質などを多く含む乳白色の汗です。皮膚の常在菌によって分解されることによって、強いニオイを発します。もともとは、動物が繁殖を行ったり社会を形成したりする際にフェロモンとして機能していました。
ニオイのもととなるアポクリン腺の汗も、それ自体がニオイを発しているわけではありません。適切な処理をしないことで、ニオイを発しワキガとなってしまうのです。
このアポクリン腺の汗ですが、アポクリン腺の数は生まれた時から決まっています。つまり、遺伝子によって決まるのです。ワキガの遺伝子ではなく、ワキガになりやすい体質の遺伝子があるということです。もちろん、生活習慣や食習慣など他の要因も考えられます。
ワキガの原因から見ると、ワキガを予防するには、
- アポクリン腺をなくす
- 皮膚の常在菌を減らす
- アポクリン腺の汗を減らす・除去する
といった方法が見えてくるかと思います。
体毛を処理する
哺乳類の体毛は、主に体温調節の役割を担っていると考えられます。つまり、熱を閉じ込めておく作用があるのです。人の体毛は一部分にしかありませんが、脇毛などは多く生えていることで発汗が起こりやすく、したがってワキガにもなりやすくなってしまいます。
また、脇毛を減らすことでお手入れもしやすくなるため、ワキガを予防するには剃るとまではいかなくとも、カットするなど脇毛を減らす工夫をしてみるのもいいかもしれません。
お風呂の入り方
お風呂の入り方によっても、ワキガを悪化させてしまうことがあります。ワキガを予防するためには、正しい入浴方法を知っておく必要があります。
- しっかりと浴槽に浸かる
- 身体を洗いすぎない
- 身体に合ったボディソープを使う
入浴の際には上記の3つのポイントを押さえておけば問題ないでしょう。3つのポイントについて詳しく解説いたします。
しっかりと浴槽に浸かる
中にはシャワーを浴びるだけの習慣の方もいらっしゃるでしょう。しかし、ワキガの場合、しっかりと浴槽に浸かって汗を流すことが大切になります。
汗をよく流すことで、肌の状態を一定に保つことができます。それは、ワキガになりにくい皮膚環境を作ることにも繋がっていきます。
身体を洗いすぎない
ワキガであるがために、ゴシゴシと身体をこすって、1日に何度も入浴していませんか? 必要以上に身体を洗うのは、皮膚の常在菌のバランスを大きく崩してしまったり、必要以上に皮脂を分泌させてしまうなど、皮膚環境を乱してしまうことになります。
皮膚環境の乱れは、ワキガなどの肌表面の悪臭に繋がってしまいます。身体を洗うのであれば、ワキガであっても1日に一度程度に留めておきましょう。
身体に合ったボディソープを使う
しっかりとニオイを落としたいために洗浄力の強いボディソープを選んでいませんか? 洗浄力の強いボディソープを使うと、正しい入浴方法のポイントのひとつである「身体を洗いすぎない」と同じような状況を招いてしまいます。
洗浄力が強いということは肌にダメージを与えたり、肌環境を乱してしまう原因にもなってしまいます。それはワキガを悪化させてしまう危険性もあります。基本的には、ボディソープには無添加のアミノ酸系のものを選ぶのがいいでしょう。もちろん、肌質によって適しているボディソープも異なりますので、専門家に相談するなどして自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
食習慣を見直す
脂っぽいもの・刺激物を避ける
脂っぽいものや刺激物はニオイのもととなる汗を分泌するアポクリン腺の働きを活性化してしまうといわれています。肉中心でスナック類を多く食べる生活を続けていると、ワキガが悪化したりワキガになりやすい体質を作り上げてしまいます。
バランスのいい食生活を送るのが理想ですから、肉類などを摂ってはいけないということではありませんが、あまりにも食べ過ぎている場合には控えた方がいいでしょう。
ワキガ予防のために避けるべき食べ物
- 乳製品
- 動物性のたんぱく質・脂肪(肉類、バターなど)
- 香辛料(唐辛子など)
ワキガ予防に繋がる食品を摂る
和食中心の食生活では、ワキガは抑えられると考えられています。魚や野菜を中心に据えた食生活ならば、アポクリン腺が活性化しづらくなります。また、腸内環境を整える食品を摂取するのも大切なことです。
腸内環境は体臭に大きな影響を与えています。腸では食物から様々な栄養素を吸収して血液に送り出しています。ニオイの原因物質が血液に流れ出すことで、汗にもその成分が含まれやすくなってしまうのです。
そういった状況を防ぐためにも、腸内の善玉菌を活性化させるような発酵食品、食物繊維などを摂取するのがおすすめです。
ワキガ予防のために摂取すべき食べ物
- 魚類
- 野菜
- きのこ類
- 発酵食品(納豆・醤油など)
お酒はほどほどに
アルコールには数十種類のニオイ成分が含まれていることをご存知でしょうか。中にもいいニオイもありますが、悪臭の原因物質も含まれています。そうしたニオイの原因物質が腸内で吸収され血中に流れ出すことで、ワキガの原因にもなってしまう可能性があります。
また、アルコールを過剰に摂取することは肝臓の機能を衰えさせる要因になります。肝臓は体内の有害な物質を解毒する役割を持っています。そうした有害な物質の中には悪臭の原因物質も含まれています。
水・お茶を飲む習慣をつける
身体は全年齢平均で70%前後を水が占めています。普段摂取している水分によっても、体臭が左右されます。緑茶に含まれるカテキンには消臭作用もあり、ワキガのニオイを軽減してくれるかもしれません。
また、体内の老廃物を薄めたり排出させるためには水分を多く摂ることが大切です。普段から水を欲のようにしていれば、老廃物は排出され、体臭が軽減することが期待されます。それがワキガ予防にもつながるかもしれません。
生活習慣を見直す
こまめに汗を拭きとる
ニオイのもととなるアポクリン腺の汗は放置しておくことで皮膚の常在菌に分解され、ワキガとなります。常在菌に分解される前に、汗を拭きとればワキガを予防することができます。
汗を拭きとる際にはゴシゴシこするのではなく、タオルなどで押さえつけるようにしましょう。そうすることで、皮膚のダメージを防いだり、必要以上に皮脂を取り除いてしまったりといった、ワキガを悪化させるリスクを軽減することができます。
禁煙する
タバコを吸っているのなら、今すぐ禁煙を始めましょう。タバコはそれを吸うこと自体でも体臭になりますし、血管を収縮させることによって代謝機能を抑えてしまい、老廃物の排出などがスムーズにいかなくなってしまいます。
また、後述するようにイライラなどのストレスもワキガを悪化させてしまう恐れがあります。タバコでストレスを調整していると、それがなくては色々が収まらなくなり、タバコによって腋臭が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
ストレスを溜めないようにする
ストレスは万病のもとともいいますが、ワキガを悪化させるのにも一役買っています。ストレスは発汗に繋がり、さらに汗の質を左右します。
ストレス過多の状態では、ニオイを発しやすい汗が多く分泌されるため、ワキガが悪化してしまうのです。そうならないためにも、日々ストレスマネジメントやストレス解消を行っていくことが大切です。
規則正しい生活を送る
自律神経が乱れることによって、体温調節を司る汗の分泌にも異常が発生してしまいます。汗が多く分泌されてしまう状態では、アポクリン腺の汗も必然的に増えてワキガになりやすくなってしまいます。
自律神経を整えるには、規則正しい生活を送ることが大切です。毎日3食を決まった時間に摂るようにし、睡眠時間も十分に取りましょう。
グッズでワキガ予防
アルコール消毒で一時的な予防
アルコール消毒をすることによって、皮膚の常在菌を殺菌するとアポクリン腺の汗は分解されなくなります。しかし、これはあくまでその場しのぎの方法だと考えておいた方がよさそうです。
アルコール消毒をしたからといって安心していると、脇にはまた常在菌が復活します。そして、汗を拭きとらないでいることでワキガになってしまうのです。
外出先などであれば、適切な頻度でアルコール消毒をすれば、ワキガを予防することができます。
制汗剤でワキガ予防するために、使い方も知っておこう
制汗剤はスプレータイプよりも塗るタイプのものがおすすめだといいます。脇を一度清潔にしたうえで制汗剤を使用すると効果的です。
また、制汗剤の中にはニオイを付加するものもあります。これらはマスキングといって、悪臭を別のニオイでごまかす効果を狙っています。しかし、これには落とし穴があります。ワキガのニオイと制汗剤の香料が混ざり合って、不快なニオイになってしまう恐れがあるのです。
制汗剤を使う際には、できるだけ無香料のものを選ぶといいでしょう。
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通気性のいいインナー・消臭効果のあるインナーを着る
いくらワキガ予防を施していても、脇に空気や熱がこもっていると汗が出やすい状況になってしまいます。そうならないように、通気性を謳ったインナーや消臭効果のある素材で作られたインナーを選ぶといいでしょう。
ワキガのニオイは着ているものに移ってニオイを発し続けます。それを防ぐためにも、消臭効果があるインナーや脇汗を吸い取るパットを活用するのもいいでしょう。
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ワキガの治療法
ワキガを根本的に治すには、手術しかありません。その手術とは、アポクリン腺の除去です。アポクリン腺除去手術を受けるには、まず本当にワキガか医師の診察を受けることが必要です。
アポクリン腺除去手術のメリット
- アポクリン腺を取り除くことができる唯一の方法
- アポクリン腺を除去するため、ワキガが治る
- ワキガを確実に改善させることができる
- ワキガの深刻度によって手術の方式が選べる
アポクリン腺除去手術のデメリット
- 高額な費用が掛かる
- 必ずしもすべてのアポクリン腺を除去できるわけではない
- 手術痕が残ってしまうことがある
- 残されたアポクリン腺によってはワキガが再発することもある
アポクリン腺除去手術は受けるべきか?
ワキガ予防のためにアポクリン腺除去手術を受けるべきなのでしょうか?
手術である以上はある程度のリスクやデメリットも起こりえるということはしっかりと理解しておきましょう。しかし、そうしたリスクを冒してでも、手術をする価値はあるかもしれません。
時間や経済的な面で手術に踏み込むことができれば、医師と相談をして決断するのがいいでしょう。ただ、その前に、自分でできるワキガ予防を試してみるのもいいかもしれません。
まとめ
今回はわきがのニオイ予防法として、「デオドラント用品の活用」「食生活の改善」「手術での治療」をご紹介しました。これらをすべて同時並行で実践できればよいのですが、忙しいビジネスマンなどの場合、食事の調整や手術は実際難しいのが現実でしょう。そこで、やはり手軽に始められるのがデオドラント用品でのニオイ対策。
ただし、ここにもポイントがあります。ウェットティッシュや制汗スプレーは、ニオイの元となる汗を一時的に除去するものであるため、再び汗をかけばすぐに元の状態に。こまめなケアが難しいビジネスマンには使いづらいと言えます。選ぶのであれば、汗と混ざることでニオイを発生させる「雑菌」の繁殖そのものを抑制する有効成分が配合されたものがおすすめです。
また、中には使用して効果に満足できなければ返金してもらえる「返金保証制度」があるものもあります。デオドラント用品は体質やニオイの原因によっても効果が異なるため、まずはこういった返金保証つきのものから試してみるのもおすすめです。