日本は世界の中でも類を見ない不妊大国だそうです。

現在日本では約6組に1組のカップルが不妊症で悩んでいると言われていて、そのうち不妊治療を受けている治療患者数は466,900人(厚生労働省調べ)にもなるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

そこで今回は、マクロビオティックの食事指導や講演会などの活動を行っている、正食協会理事の山村氏の、マクロビオティックの観点からの「不妊」についてお話しをご紹介します。

 

どうして妊娠しないの?

 

不妊の多く多くは冷え貧血などが関係していて、このような場合は妊娠できる可能性があります

日本生殖医学会によると、不妊症の原因が女性にある場合、排卵障害、卵管閉塞、狭窄さく、癒着、子宮の問題としては子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸けい管炎、子宮頸管からの粘液分泌異常などで、このうち排卵因子、卵管因子の頻度が高いと言われています。

 

  • 排卵障害

原因は主に「高プロラクチン血症」によるものが多いと言われます。プロラクチンというのは脳下垂体から放出される刺激ホルモンで、このホルモンの分泌が異常に多くなると無排卵月経などになりやすくなり、それを起こすようになったものを高プロラクチン血症と言います。

これは私説ですが、脳下垂体は甲状腺、膵すい臓、副腎などのホルモンをコントロールしていますが、油脂や糖分、特に甘い物を多く摂りすぎるとこの下垂体の異常が起きるのではないかと考えています。

 

  • 子宮が原因

月経量が多く、血液検査で貧血を指摘された方は子宮筋腫、中でも子宮の内側へ隆起する粘膜下筋腫の場合、子宮内膜への着床が原因で不妊症になります。

東洋医学では「(脾臓ではなく)」は血液などの漏れを止めると考えられています。

この「脾」が弱ると月経の量が増えたり、生理痛などを起こしやすくなります。「脾」を傷めるのは「甘味」です。果物甘い物油脂が多いと「おりもの」が増えたり子宮頸部の炎症を起こしやすくなったり、筋腫が大きくなる原因となると考えられています。

ちなみに、「秋ナスは嫁に食わすな」と言われますが、ナス科の食べ物は体の中心部、特に生殖器を冷やすのではないでしょうか。

 

  • 男性が原因

精子運動の異常や精子の数の減少など、男性側の問題も見逃せません。

男性の場合はお酒や甘い物、あるいは両方の飲食が原因している場合が多いです。男性は細かい食事制限は苦手なので、食事は温める物を中心にして健康食品を摂り入れた方に良い例が多いですよ。男って「薬好き」なんです(笑)。

 

多くは冷えが原因。体の中心部、お腹を温めて。

 

さて、どうやって妊娠するか、ですね。黄体機能不全は卵巣機能不全と同じで、「瘀血(おけつ)」(血液の流れが悪い)や「血虚」があります。

その多くは冷えが原因で、子宮卵巣が冷えて高温期が短い、または高温期になるのに時間がかかる、途中で温度が一時的に下がるというような症状が出ます。この場合は、「血虚」、「気虚」を中心に、冷えを改善していきます。

「気虚」というのは気が足りない、元気がない、体がダルいなどという症状です。

「血虚」というのは文字通り貧血状態のことです。

 

これらは、「脾」の弱りが原因ですから、「」や「」を温める食事にします。体の中心部を温める食材を使うのです。

貧血があれば、鉄分だけでなくビタミンBCを充分に摂ります。

タンポポの花や葉、ヨモギなどのお茶も効果的です。

そして、体の冷えの原因である水分の循環を良くします。葱ねぎ生姜がなどの辛い野菜、切り干し大根大根の煮物瓜うり科の野菜などで体内の余分な水分を出します。

そうそう、排便も重要な「排水」作用なので便秘をしないようにしましょう!

またその他の妊娠によい食べ物として葉酸があります。葉酸を含む食材には、酒粕かす焼きのり納豆などがあります。

また、ビタミンB6B12がおすすめです。ビタミンB6はレバーまぐろに多く含まれますが、ニンニク酒粕ごまにも多いんですよ。ビタミンB12シジミ赤貝など貝類に多く含まれます。
「早く妊娠しないと年齢的にも時間がないんです!」という方はこのような物を一時的に食べてもらうように指導しています。

マクロビオティックのお手当は、やはり腰湯にまさる物はありません。週に最低3、4回はしましょうね。

お腹は冷えると硬くなります。塾の卒業生である日大板橋病院の上田ゆき子先生は、「体を温めて、つきたてのお餅のようなお腹にしましょうね!」とおっしゃっています。

自分で勝手にアレンジしないで、食事に理解がある医師や漢方医など専門家に相談の上、食事療法をやりましょうね。

 

不妊の悩みで食事相談に来られる方が…

 

食事相談に来られる中で、月経困難症や子宮筋腫、そして「できたら子供がほしいんです」という希望を持っている方もおられます。それまでいろいろ努力をしてきているんでしょうねぇ。本当に切実な、切羽詰まった悩みを感じます。

「もう3年人工授精してます」「私は5年やってます、何とかほしいんです」というお話を聞くと、持っている知識を総動員して何とかしてあげたい、と思います。

今年はいつもよりも「妊娠しました!」「生まれました!」という報告して下さる方が多く、5人の方から嬉しい知らせが届きました。お話をする機会があった際、こう言われました。「子供がほしいとお話しした時、山村さんはあなたの場合は2年かかるね!  と言われました。そして本当に2年目にできたんです」 。

また、排卵が無くて誘発剤で二人出産しましたが、今回は自然妊娠した! と嬉しい報告もありました。

人工授精を続けていたけれど、食事を変えて42歳でめでたく出産し、二人目にチャレンジ中!いう方もいらっしゃいます。

 

誤解されると困りますが、誰でも100%出来るわけではないし、特殊な食べ方や方法を伝授しているわけではありません。その人の体調を見てその人にあった食事を教えているのです。

 

以上、自称「子作りしんちゃん」山村氏による、不妊と、妊娠しやすい身体づくりのお話でした。

 

やまむらしんいちろう

1949年岩手県生まれ。77年、岩手山麓の雫石町で自然食品店を始め、80年に「盛岡マクロビオティックセンターいーは・とーぶ」と改名、盛岡市に店舗を構える。99年に渡米し、クシインスティチュートMCTを卒業。帰国後、同市でゴーシュ研究所を設立して現在に至る。東京を拠点に全国で食事指導や講演会などを中心に活動。正食協会理事。

 

(正食協会 マクロビオティックマガジン むすび誌 記事より)

 

当然ながら、不妊の原因は身体の中にあり、その身体を作っている食生活が大きく関係しているんですね。お子様をのぞんでらっしゃるけれどなかなか恵まれないという方、毎日の食事を見直してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

Written by オーガニック倶楽部通信

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