| | 一般的には、美容や健康のために、食事の量や質をコントロールし、減量すること。食餌療法のための規定食(虚弱体質改善や高血圧治療のための食事改善など)という意味を指すダイエットコントロールの略語だが、痩せるという部分だけが注目され、ダイエット=減量という意味で誤用されるようになった。*A1 |
ダイエットという言葉が日本に入ったのは、1963年。減量や痩身を西洋風に言い換えたことで、若い女性を中心に話題に。人気雑誌では特集が多く組まれ、「女性は痩せて美しくならなければならない」という意識が生まれる。1967年、モデルのツイギーが来日。スレンダーなボディとミニスカートが大ブームに。絶食、強力な痩せ薬など、過激なダイエットを行う女性が急増した。 1970年代には、食品の熱量を意味するカロリーという言葉が広く認知されるようになり、カロリー調整を行うダイエットが一般的に。ローカロリーフードなどダイエット食品も続々と発売された。*A61970年、海外製のエクササイズ器具、スタイリーがテレビショッピングで発売。CMで流れる「胸を豊かにする、脚を美しくする、ウエストを細くする」という謳い文句で、痩せたいと願う女性の心をつかみ大ヒット。この影響で運動がダイエットにつながるという意識が浸透する。 1980年代になると、世界的な音楽スター、カーペンターズのカレン・カーペンターが、拒食症がもとで他界(1983年)し、食事は重要という意識が高まっていく。しかし、食べるダイエットが主流になったものの、リンゴやキャベツなど単品だけしか摂らない栄養の偏ったダイエットが大流行した。 |
| | | 1990年代には、ただ痩せるのではなく、重要なのは体脂肪を減らすことだという意識が広く浸透。雑誌の特集などで、多様なエクササイズが紹介され、鍛えて体を絞るという傾向が強くなる。ダイエット熱の高まりは化粧品にも波及し、セルライト(皮膚の下の脂肪細胞の肥大化でできる固まり)をケアするスリミングコスメが大流行した。*A5 2000年に入ると、日本人離れした超小顔&スリムボディの歌手、安室奈美恵がファッションリーダーとなり、10代~20代女性の美意識は再度、激痩せ方向に。しかし、2006年、ミラノコレクションで激痩せモデルの出演が禁止されるなど、痩せすぎを非難する声が強くなる。ダイエットに詳しいライターの伊藤学さんは、現在の状況を「雑誌やネットなどの影響によって、ダイエットに関する正しい知識を持つ人が多くなりました。そのため、医学的根拠の薄い方法は、一時的にブームになっても、すぐにその人気は下火に。摂取カロリーのコントロールと併せて運動を行う健康的なダイエットが定着しつつあるようです」と分析。 | | | | | セルライトケア・コスメの先駆け。2代目のクラランス トータル リフトマンスール | | | | | 安室奈美恵の影響で、ミニスカートなど露出の高い格好が流行。若い女性のダイエット熱も急激に上がった。 |
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| | | | | テレビショッピングでダイエット関連商品を扱うようになったのは1970年から。この年、エクササイズ器具、スタイリーが大ヒットした。*A3それ以降、テレビショッピングから発信された、さまざまなダイエット関連商品は、大きく分けて以下の4タイプ。 (1)筋トレなどの運動をサポートするエクササイズ器具。代表的なヒット製品:アブフレックス、アブスライダー、ステッパー (2)サプリや代替食品などのダイエットフード。代表的なヒット製品:マイクロダイエット、ソーヤマルト、ハリウッド48時間ミラクルダイエット、スリムドカン (3)ダンスやエクササイズなどを収録したビデオやDVD。代表的なヒット製品:ビリーズブートキャンプ、コアリズム (4)特殊な電気の刺激により、巻くだけで筋肉強化ができるベルトや、乗るだけで乗馬に近い運動が行えるというイス型運動器具、金魚運動器具など、使うだけで自動的に効果を発揮するマシーン。代表的なヒット製品:ゆりっこ、ナールボディデザイン、スレンダーシェイパー、ロデオボーイ
| | | | | | 振動でウエストの引き締めを促すダイエット器具。スレンダーシェイパー/プライム | | | | | 脚が左右に揺すられることで、シェイプ効果ありとされた、金魚運動器具。 |
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1980年代には、数多くのタレントや女優が自身の成功談に基づいたダイエット本を出版。理論的な裏づけのないダイエット法が次々と広まった。 1984年頃、デンマーク国立病院ダイエットが話題に。「糖尿病治療に使われている食事法というふれこみで流行りましたが、治療メニューどころか病院さえ実在しないなど、さまざまな説が。一日3食、一食につきゆで卵3個とグレープフルーツ1個というメニューがもっともポピュラーでした」(伊藤さん)。さらに単品ダイエットのブームは続き、あらゆる食材が用いられた。またタレントや女優が出した本の中には、独自で考案した体操を提案するものも多かった。その代表格のひとつが“カチンカチン体操”。1986年にタレントのうつみ宮土理が自著の中で紹介し、大反響を呼んだ。*A4 1990年代からはダイエットにも医学的な根拠が求められるようになり、医療の現場で使われる、医師が提唱するダイエット法などが多く出回った。1990年に大ヒットしたマイクロダイエットは、食事をカロリーの低いダイエット食品に置き換えるもの。現在も病院で糖尿病治療などに用いられている。1997年には、東京医科歯科大学の藤田紘一郎教授が『体にいい寄生虫 ダイエットから花粉症まで』を出版。それまでは噂でしかなかった、寄生虫ダイエット(通称サナダ虫を腸に宿し、摂取した栄養を横取りさせることで体重を落とす)の信憑性が高まり、人々の関心を集めた。またこの時期、エクササイズで体を引き締める意識も高まり、テレビショッピングにエクササイズ器具が続続登場。アブフレックスという腹筋トレーニングをサポートする器具がバカ売れした。 2000年以降は、「体の中からキレイに」がキーワードとなる。体内の老廃物を出す体内浄化(デトックス)によって減量を目指すダイエットが人気に。
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| | | 2002年頃には、より多くの老廃物を出そうと、腸を直接洗浄して、宿便を出す腸内洗浄がブームに。2003年頃からは、海外セレブのデトックスブームが日本にも波及。岩盤浴やゲルマニウム温浴などが人気を集め、街にはサロンが急増。同時期、マドンナをはじめとする、鍛えられた体を持つ海外セレブの間で流行っていたヨガやピラティスが、日本でも大ブレイクした。2007年には、米軍の新兵向け基礎訓練であるブートキャンプをベースとした『ビリーズブートキャンプ』が登場。*A2この製品の大ヒットに刺激され、エクササイズDVDが続々と発売されている。
| | | | | うつみ宮土理のベストセラー、『うつみ宮土理のカチンカチン体操』(扶桑社) |
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| セルライト、エクササイズ、マッサージ、エステ ※次回のテーマは、「紫外線」です。 | |