運動によるダイエットの大敵、疲労について
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ダイエットを行なう上で間違った食事制限により栄養摂取状態が悪化すると、身体は身体保持のための基礎代謝でのエネルギー消費量を減らそうとします。
例えば、通常時に基礎代謝で1600キロカロリーを消費しているとしたら、およそ4分の3程度の1200キロカロリーに抑えてしまうということです。
これはホメオスタシス機能によるものですね。
詳しくはホメオスタシスの罠、ダイエットの停滞期についてを参考にしてください。
この際には、維持をするために大きなエネルギーを必要とする筋肉は分解され、さらに消費カロリーを抑制するようになりますし、身体の代謝に必要なタンパク質が欠乏していれば、筋肉をタンパク質に分解することで利用することになります。
故に、栄養状態の悪化は、脂肪の燃焼を抑え、筋肉を痩せさせるといった健康的なダイエットにとってマイナスな方向に向いていくことになります。
また、このような状態に陥ると、身体は消費エネルギーを制限したいわけですから、そのために運動量を抑えようと疲労感を強く感じるように働くと考えられます。
従って、栄養の足りない状態での運動は辛くて当たり前ということになります。
”腹が減っては戦はできぬ”は至極当然のことですね。
疲労は筋疲労などの末梢性疲労と脳の働きによって感じる中枢性疲労とに分類できますが、この状態の疲労感は中枢性疲労とされ、栄養不足状態などに生命維持の危険を感じた脳からのシグナルです。
従って、疲労感だけであれば、多くの場合、走ろうと思えば走れます。
(もちろん一瞬だけですし、当然走った後の疲労感はより一層厳しいものになることは避けられないでしょう。)
しかし、疲労感を抱えながら運動をすることは当然辛いことですし、栄養状態の悪化によって、カタボリックな状態に陥り、筋肉が減少してしまえば、長時間の有酸素運動や筋肥大のためのトレーニングでの負荷にも耐えられなくなってしまいます。
カタボリックについては、カタボリックホルモンとアナボリックホルモンも参照して下さい。
これにより、脂肪の減少は滞り、ダイエットの効果が薄れてしまうことは明らかです。
また、これに対して、末梢性疲労に分類される筋疲労は物理的に筋肉が疲労することで起こるものです。
これまでの間、筋肉の疲労は乳酸によって起こるとされてきました。
これは、運動後の筋肉に乳酸が多く存在するという結果から導かれた考えなのですが、現在では、乳酸が有酸素運動により運動のエネルギーとして利用されることが明らかになり、疲労は身体の防御機能であると考えられるのに、運動のためのエネルギーとなる物質が疲労の原因とされていることは不自然だとして、筋疲労についてその他の原因があるのではないかと”乳酸=疲労物質”ということを否定する研究結果が報告されるようになってきています。
持久的な有酸素運動を日常的にトレーニングしていると、運動可能な時間やその効率性が向上していきます。
トレーニングの開始当初は、比較的短時間でも疲労を感じたり筋肉痛などを経験するものですが、トレーニングを継続していると次第に疲労や筋肉痛を感じなくなってきます。
これは、持久的なトレーニングを積むことで、エネルギー供給の効率化が図られることが要因になっていると考えられます。
主に無酸素運動によって発生する乳酸は、ミトコンドリア細胞内小器官によって前述のように有酸素運動のエネルギーとして利用されることが明らかになっていますが、持久的な有酸素運動のトレーニングを積むことはミトコンドリア細胞内小器官の発達を促し、運動により発生した乳酸をエネルギーとして利用する能力を高め、筋肉内の乳酸濃度を下げることにつながります。
トレーニングを積むことで、乳酸の除去能力が向上するということです。
このようなことから、”乳酸濃度を下げることができれば疲労しにくい ⇒ 疲労は乳酸濃度が高まるため”と考えたくなるのですが、運動をすることにより発生するのは乳酸だけではありません。
乳酸とともに水素イオンが発生し筋肉のPH(ペーハー)を酸化に導きます。
筋肉はそのPH(ペーハー)が酸性に傾くと収縮能力が落ちていきます。
従って、現在主流の考えとしては、乳酸が蓄積することが筋疲労の直接の原因ではなく、筋肉の酸性化が筋疲労の原因であるとの考えが有力になってきています。
しかし、この他の原因を報告する研究もあり、現時点では筋疲労について完全で統一された解釈がなされているわけではありません。
筋疲労の原因の究明については今後の更なる研究を待つしかないようです。
それに伴い、筋疲労低減の良い方法が確立されると良いですね。
しかし、筋疲労の原因が何であるにしろ、筋疲労した状態で無理なトレーニングを行なうことが障害を負う危険につながることは容易に想像できるところです。
以前にできていたトレーニングが筋肉の減少と筋疲労によってできなくなることはよくあることです。
従って、できるつもりで行なったトレーニングが、筋断裂などにつながる可能性も十分にあり得ます。
運動によるダイエットを成功させるためには、その運動を継続することが非常に大切なことです。
そのためにはモチベーションの低下につながる疲労の溜め込みを回避しなくてはいけません。
(もちろん障害を負ってしまったら、継続どころではなくなりますね。)
当然その方法としては、栄養状態を良好に保ち、特に筋肉を痩せさせないためにタンパク質の不足が無いように心がけなくてはいけないということです。
これは同時にカタボリックやホメオスタシスといったダイエットの敵を上手に抑え込むことにもつながります。
また、休養も非常に大切なトレーニングと心得てください。
いくら栄養補給に気を使ったとしても、摂取した食品から栄養素を吸収するためや、運動により傷ついた筋肉を修復するためには、相当の時間が必要です。
激しい運動後には、そのトレーニング部位に対して十分な休息を与えることが大切ですし、栄養摂取のタイミングも非常に大切です。
詳しくはダイエットと栄養補給、その方法とタイミングで解説しています。
効果を焦ることは健康なダイエットにはつながりません。
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