粉瘤(アテローム)
| 粉瘤は、何らかの理由より皮膚に内向きの袋が形成される病気です。(ウイルスの感染が原因とする説が有力です) 初めは米粒大の小さな袋ですが、内部に脱落した角質、皮脂が貯留されて、徐々に大きくなっていきます。 貯留したものが何らかのきっかけで排出された時は、不快な臭いがすることがあります。そこに細菌の感染が合併すると炎症性粉瘤と呼ばれ、疼痛、熱感を引き起こします。 |
院長花房 火月が粉瘤についてご説明します!
はなふさ皮膚科は、粉瘤(アテローム)の手術を年間1530件実施いたしました。当院の治療法は国際的にも高い評価を受けています。
粉瘤は皮膚腫瘍であるため、外科的に切除するしかありません。粉瘤の手術では、これまでは紡錘形に皮膚を切開し、粉瘤を取り除き、縫い合わせるという方法が取られておりました。その場合、例えば3cmの粉瘤を切除するのに、3cm以上の傷が出来るということになります。この方法は粉瘤の取り残し少なく技術的に容易で再発率が低い反面、大きな傷が残ってしまうという弱点がありました。 現在、医学の進歩とともに、あらゆる疾患に対する手術においてもなるべく傷が小さくなるように、なるべく患者様のご負担が少ないようにという流れ(低侵襲化)になってきており、当然、皮膚科においてもそのことが意識されるべきと考えております(本来ならば真っ先に低侵襲化が行われるべき皮膚科においてそれが遅れているというのは残念でなりません)。 当院では従来の粉瘤手術の低侵襲化を率先して行っております。極端に大型のものや癒着強いものを除いてはほぼ全例、臍抜き法(くり抜き法)という治療法を行っております。臍抜き法とは、粉瘤に小さな孔をあけ、そこから粉瘤の内容物を絞り出した後に、しぼんだ粉瘤の袋を抜き取る方法です。当院の治療法は国際的にも高い評価を受けており花房理事長が皮膚腫瘍における新しい手術方式を開発した事、その治療法を広めた実績を評価され、The Japan Times紙にて2015-2016年、アジアの次世代のリーダー100人に選ばれました。治療はすぐでも傷跡は一生ものです。粉瘤の治療は高い実績、評価を有する当院にご相談ください。
さらに、くり抜き法では、腫れて痛くなってしまった粉瘤、いわゆる炎症性粉瘤に対しても即日、根治術が可能です。これまでは、炎症性粉瘤(炎症性アテローム)に対しては、抗生物質の内服などを行い、炎症が治まったところで手術をする、という方針でした。しかし、米国より炎症性粉瘤(炎症性アテローム)は感染が原因であることは10%程度で、抗生物質の内服はほぼ無効、というデータが提出されました。そのため、炎症性粉瘤(炎症性アテローム)に対しても即日手術、できれば即日根治術を行うのが医学的に正しい、ということができるかと思います。
臍抜き法(くり抜き法)の特徴
臍抜き法(くり抜き法)は従来の手術方法と比べ、 ■手術時間が短い(数分で終わることがほとんどです) ■傷跡がきわめて小さくてすむ ■傷を縫わなくてもすむことも多い■炎症性粉瘤(炎症性アテローム)にも1回で根治術を行える といったメリットがあります。 きちんと手術を行えば再発率は従来の手術方法と変わりありません。 さらに小さい粉瘤では、炭酸ガスレーザーを使った臍抜き法(まず粉瘤にレーザーで小さな穴をあけ、そこから内容物を取り出したのちに粉瘤の袋を抜き取る方法)なども行っております。 通常の手術と比べコストがかかりますが、患者様の金銭的なご負担は同じです。 大きさや位置を考え、最も簡便かつ美しく治る方法を選択するようにしています。 当院では粉瘤の患者様に多く来院していただいており、2015年1年間の粉瘤の手術実績は2098件、2016年1年間の粉瘤の手術件数は1911件と多くの手術実績を持っております。 粉瘤でお悩みの方、手術跡をできるだけ残さず治療したい方は、是非当院へご相談ください。
当院の粉瘤手術がスーパードクターにて特集されました。
実際のほぞ抜き法が地上波で放送されたは初めてのようです。手術をご覧になりたい方は9:10〜ご参照ください。 https://www.youtube.com/watch?v=Q2X-djpVgBk
臍抜き法(くり抜き法)の手術の流れ
| ①まず切除を行う粉瘤にマーキングを行います。 |
| ②局所麻酔を注射します。 |
| ③パンチで粉瘤に孔をあけます。 |
| ④粉瘤を抜き取ります。 |
| ⑤美しく縫い合わせて手術終了。縫わない場合もあります。 |
大きな粉瘤治療の実際
| ① 後頚部の5cmの巨大な粉瘤の患者様です。当院以外ではまず切除が行われ大きな傷ができるのを避けられない症例です. |
| ② まず局所麻酔を行います.(1?2分) |
| ③ 粉瘤に皮膚科用パンチを使って穴をあけます.(1分) |
| ④ 粉瘤の内部にたまった角質、皮脂を抜き出します.(2?3分) |
| ⑤ 粉瘤の袋を取り出します.(1分?10分) |
| ⑥ 洗浄し、取り残しがないことを 確認し治療終了。あえて縫う必要も無いでしょう。止血材、ガーゼ、テープにて保護し、治療終了となります。 |
治療法
実際の症例写真 顔の比較的大きな粉瘤の患者様です。
| 臍抜き法直後の写真 | 臍抜き法1週間後の写真 |
1?2ヶ月で傷は平坦化し、ほとんど目立たなくなることが多いです。
炭酸ガスレーザーを使用した場合 顔の小さな粉瘤の患者様です。
| 頬の小さな粉瘤の治療前 | 治療一週間後の写真 |
実際の写真 腰部の2cmの粉瘤です。
| 治療前 | 臍抜き法直後 |
炎症性粉瘤の場合
| 「炎症を起こした粉瘤はきれいに治すことができない」というのは古い考え方です。 「炎症を起こす前にどうしてこなかったのですか?」と聞くのは技術不足です。 炎症を起こしてからでも遅くありません。 |
実際の写真炎症性粉瘤(粉瘤にばい菌が入って腫れていたくなってしまった状態)の患者様です。
| 通常であればまずは切開し、炎症が落ち着くのを待ちましょう。そこから手術をしましょうという流れになるであろう患者様です。 | ||
| 当院ではすぐに臍抜き法(くり抜き法)にて一気に治療することが可能です。 | ||
| 炎症性粉瘤の膿と粉瘤の袋を抜き取った状態です。 | ||
| 7日後の状態です。炎症はほぼなくなり、傷も小さくてすんでいます.1ヶ月ほど傷はほとんどわからない程度に落ち着くことが多いです(ニキビの跡程度になることが多いです)。 通常の方法ですと3~5cmほどの大きな傷が残っていたと思われます。 |
実際の写真頬の炎症性粉瘤の患者様です。
| 4cmほど大きく腫れてしまっています.お顔の症例では特に傷を小さくする必要があります。これまでのように大きく切開するという方法は現在では受け入れられ無いという方も多いのではないでしょうか? | ||
| 正確に粉瘤の臍を見つけ、麻酔を行います。 | ||
| 麻酔が終わればパンチで小さな穴をあけそこから膿を抜き取ります。 | ||
| 膿を抜き取った後はいよいよ粉瘤の袋を抜き取ります。 | ||
| 取り残しが無いように慎重に治療を進め、袋を完全に抜き取ります。 | ||
| 傷の内部を生理食塩水にて洗浄します。 | ||
| 一週間後、見違えるように炎症(当然痛みも)が引き、傷も小さなものですみました。時間が経てばニキビの跡ほどの傷で収まると思います。 |
従来法の考え方 炎症性粉瘤(感染性粉瘤)の場合、まずは排膿だけ行い、粉瘤の切除術を行わないのが普通でした。 炎症性粉瘤の場合、細菌感染を伴っているため、そのまま手術を行うと術後感染、縫合不全(傷が開いてしまう)の原因となるためです。また感染を伴った状況での手術では美しい傷跡を望むことは困難と考えられておりました。そのため炎症性粉瘤の患者様はまず切開を行い、傷の洗浄、抗生剤の内服などで、炎症を落ち着かせ、一ヶ月ほど経過した段階で2回めの手術を行う方法(2回法)が行われておりました。2回法は現在でも有効は方法と考えています。
新しい考え方 しかし近年では、手術技術の進歩により、炎症性粉瘤もくり抜き法を応用したテクニック(ダブルパンチ法、切開臍抜き法)により、1回の手術で傷もそこそこ美しく治療する事が可能となりました(1回法)。まだ始まったばかりの治療法ですので長期的な評価はこれからですが、当院では患者様の利便性を考え、積極的に1回法を推奨させていただいております。 (注)炎症性粉瘤の方、全員が1回法の適応になる訳ではありません。
ダブルパンチ法の症例
背中に鶏卵大に腫上がった炎症性粉瘤の患者様です。通常、大きく切開されて延々と病院に通わされ、その後さらに手術となるであろう症例です。当院のダブルパンチ法を使えば、2週間ですっきりとニキビの痕程度の傷を残し治癒しております。
保険適用の治療法
炎症のない粉瘤の場合
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極力、臍抜き法(くり抜き法)にて治療を行いますが、困難な場合はメスを使って手術的に切除します。
| まず手術の説明を行い、同意書を頂きます。 | |
| 局所麻酔下で手術を行います。(粉瘤を袋ごとくりぬくように切除します)一週間後抜糸します。 | |
| 顔面など傷の気になる箇所では、数週間後再診し、傷の状態を評価します。 |
極力、臍抜き法(くり抜き法)にて治療を行いますが、困難な場合はメスを使って手術的に切除します。
| まず手術の説明を行い、同意書を頂きます。 | |
| 局所麻酔下で手術を行います。(粉瘤を袋ごとくりぬくように切除します)一週間後抜糸します。 | |
| 顔面など傷の気になる箇所では、数週間後再診し、傷の状態を評価します。 |
粉瘤の症例写真
症例写真1
20代女性の頬の小豆大の粉瘤です。傷跡を残すことは許されない手術でしたが、臍抜き法で問題なく取りきることが出来ました。1ヶ月後の写真です.
患者様の声 親切に対応していただけて安心できました。傷がほとんど気にならなくなり安心しました。
症例写真2
50代男性の目の横の粉瘤です。同じく傷跡を残さないように苦心いたしました。目の周りの皮膚は非常に薄いので、真皮を傷つけないように丁寧に切除しました。1ヶ月後、傷はほとんど分からない程度になりました。
患者様の声 すぐに手術してもらえてよかった。仕事を休まずに済んだ。
症例写真3
| 治療前 | 治療直後 | 治療一週間後 |
首の後ろの3cm近い粉瘤も、癒着がなければ簡単に臍抜き法(くり抜き法)にて治療を行うことができます。治療後はニキビ痕程度となります。
症例写真4
| 治療前 | 治療後 |
これまで一回の手術では治療困難と言われていた炎症性粉瘤も、当院のダブルパンチ法を使えば一回の治療できれいに治す事が可能です。?治療一ヶ月後の写真です。?手術後の赤みが2カ所残りますが、それも数ヶ月から半年で消退する事が予想されます。
症例写真5
| 治療前 | 治療後 |
お顔の大きく腫れた粉瘤は従来の方法ですとばっさりと切られてしまう事が多かったのですが、臍抜き法で一回ですっきりと治療を行う事が可能です。?治療一週間後の写真です。傷も1ヶ月後には平坦になり、数ヶ月で赤みも落ち着く事が予想されます。
粉瘤についてのQ&A
Q?粉瘤とはどのような病気ですか?
A?粉瘤(アテローム、アテローマ)とは、皮膚の下に皮膚と良く似た袋状の構造物ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢と皮脂が、その袋の中にたまってしまう病気です。
たまった角質や皮脂は袋の外には出られず、どんどんたまっていきますので、時間とともに少しずつ大きくなっていきます。
体中どこにでも出来ることがあります。大きさは様々で、やや盛り上がった数mmから数cmの半球状のしこり(腫瘍)で、しばしば中央に黒点状の開口部があり、強く圧迫すると、悪臭のする白い膿に似た物質が排出されることがあります。
Q?どうして粉瘤が出来るのですか?
A?はっきりしたことは分かっていないのですが、ヒト乳頭腫ウイルスによる感染や、外傷がきっかけになることがあるといわれています。
Q?粉瘤は悪性化することはありますか?
A?ほとんどありませんが、お尻に出来た粉瘤が悪性化したという報告はあります。
Q?粉瘤の治療法を教えてください。
A?炎症が強い粉瘤(赤くはれていて痛みを伴う粉瘤)は、いったん皮膚を少し切り(皮膚切開術)、内容物を取り出す手術を行います。抗生物質や痛み止めの飲み薬も同時に処方します。
炎症がしっかり治まってから、再度手術を行い、粉瘤を袋ごと取ってしまいます。
炎症の伴っていない粉瘤は手術で袋ごと取ってしまう方法が一般的です。その手術方法も、通常の外科的手術に加え、ほぞ抜き法(粉瘤に小さな穴をあけて、その小さな穴から袋を取り出す方法)を行い、傷が最も小さくなるようにさせていただいております。
Q?粉瘤は必ず手術しないといけませんか?
A?基本的には良性腫瘍なので必ず取らなければいけない訳ではありませんが、年々大きくなっていくとこが多く、細菌が入り感染を起こすことも多いこと、まれではありますが悪性化の報告もあることから、手術で取った方が無難と考えております。
Q?粉瘤はすぐに取ってもらえますか?
A?数mm程度の小さな粉瘤は、すぐにその場でお取りできますが、数cm以上の大きな粉瘤は診察後に予約をお取りいただき、改めて予約日に手術をさせていただいております。
痛みや腫れを伴う粉瘤は大きさに関わらず、すぐさま切開術(皮膚を少しきり、内容物を排出する治療)を行わせていただきます。
Q?手術は痛いですか?
A?局所麻酔を行いますので、手術中の痛みはほとんどありません。ただ、局所麻酔を注入する際に少し痛みが伴います。予防接種の注射の痛みと同等だと思います。
痛みに弱い方には、局所麻酔を注入する前に、皮膚をアイスパックにて冷却したり、麻酔薬を少しずつ注入したり、極細の注射針で麻酔を行ったりと工夫させていただいております。
Q?粉瘤の手術の後、どれくらいの頻度で通院しないといけませんか?
A ?通常の手術であれば、一週間後の抜糸まで通院の必要はありません。ただ、5cm以上もするような大きな粉瘤や、強い炎症を伴う炎症性粉瘤を切った場合(切開排膿)した場合は、翌日の通院をお勧めすることもあります。
Q?粉瘤を取るのに保険は効きますか?どれくらいの費用がかかりますか?
A?はい、診断、検査、手術、病理検査すべて保険が効きます。
患者様のご負担が3割の場合 露出部(顔、首、肘から指先まで、膝から足先まで)の場合、切除した粉瘤の直径の合計が
| 2cm未満 | 5310~5910円程度 |
| 2cm~4cm未満 | 11340~11940円程度 |
| 4cm以上 | 13410~14010円程度 |
非露出部の場合(露出部以外)切除した粉瘤の直径の合計が
| 3cm未満 | 4170?4780円 |
| 3?6cm未満 | 10020?10630円 |
| 6cm以上 | 12810?13420円 |
さらに病理検査費用が3000円程度別途かかります。病理検査は必須ではないのですが、粉瘤から悪性腫瘍が発生した報告がゼロではない以上、行っておいた方が無難ではあります。
患者様のご負担が1割の場合 露出部(顔、首、肘から指先まで、膝から足先まで)の場合、切除したほくろの直径の合計が
| 2cm未満 | 1770~1970円 |
| 2cm~4cm未満 | 3780~3980円 |
| 4cm以上 | 4470~4670円 |
非露出部の場合(露出部以外)切除した粉瘤の直径の合計が
| 3cm未満 | 1390?1590円 |
| 3cm~6cm未満 | 3340?3540円 |
| 6cm以上 | 4270?4470円 |
さらに病理検査費用が1000円程度別途かかります。病理検査は必須ではないのですが、粉瘤から悪性腫瘍が発生した報告がゼロではない以上、行っておいた方が無難ではあります。
Q?粉瘤を取るのにどれくらい時間がかかりますか?
A?概ね10分?20分くらいです。数mm程度の小さな粉瘤の場合は5分程度で手術が終わることも良くあります。
Q?粉瘤を取った後、お酒を飲むことは出来ますか?
A?手術の当日、翌日は出血のリスクがあるため、飲酒は控えていただくようにお願いしております。その後は通常の量であれば特に問題ないと思います。
Q?粉瘤を取った後、お風呂に入ることは出来ますか?
A?手術当日は出血のリスクがあるため、入浴は控えていただきます。翌日以降はシャワー浴にて石けんで傷を洗っていただいております。
もしご自身で傷を洗うのがどうしても怖い、という方は通院していただく方法もございます。抜糸までの1週間は、手術創は湯船につけずにシャワー浴としていただきたいと思います。
Q?粉瘤を取った後、運動をすることは出来ますか?
A?手術当日、翌日は特に出血のリスクがあるため、運動は控えていただきたいと考えております。それ以降は軽い運動なら問題ないと考えておりますが、患部が関節にある場合は、その関節はなるべく動かさないようにしていただきます。
Q ?粉瘤を取った後、再発することがありますか?
A?きちんと取りきれば再発することはありません。
頻度は低いのですが、炎症を何度も繰り返している粉瘤の場合、粉瘤の病変があちこちに飛び散っているために、ごくわずかに取り残すことがあります。その場合は、数ヶ月?数年で再発することがあります。その場合は再手術を行います。
Q?手術の跡は残りますか?
A?手術的にお取りしますので、残念ながら全く傷が残らないということはありえませんが、傷跡がもっとも目立たない方法をご提案したいと思います。
当院ではお顔の粉瘤の手術の場合、ほぞ抜き法という小さな穴から粉瘤を引っ張り出す方法を積極的に行っております。ほぞ抜き法は技術的な難易度は若干上がりますが、傷は最小限ですみます。術後はテーピング法をご指導させていただき、傷が最も奇麗に治るように全力を挙げて取り組んでおります。
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