2013年07月28日

今回はダブルリフトに関して、ちょっと思うこと。

ダブルリフト(マルチプルリフト)という技法はカードマジックの基本でありますが、基本であるが故に難しいと感じることが多々あります。カードマジック始めたばかりの初心者の頃は特にそう思います。最初のポイントは、ブレイクを作るゲット・レディだと思います。
 いきなり話は変わるのですが、自分は学生時代マジックサークルに所属していました。新入部員に手品を教えることがそれなりにあったのですが、最初に教えるカードマジックの中にダブルリフトを使用するものがひとつあったのです。勿論新入部員は経験者ばかりではなく手品初心者もいるので(というか、初心者が大半で経験者は少数)、技法などを一から教えるわけです。そのカードマジックですが、使用する技法はダブルアンダーカットによるトップコントロールとダブルリフトだけの非常にシンプルなカード当てで、大抵の人がダブルリフトでちょっとつまずくわけです。
つまずくといってもダブルリフトの原理自体は単純明快なので、現象自体は起こすことはできます。勿論、最初の最初なのでズレないようにひっくり返せれば、まあ取り敢えずOKというレベルです。両手はガッチガチに固まっていますし、ひっくり返し方も不自然です。そこから徐々に慣れていけば、自然な動作になるのですが、その自然なの動作を覚えるまでの過程というのは、どのマジックの本にも書かれていないと思うのです。

どの手品の本でもダブルリフトは解説されていますが、大概の場合は、ブレイクを作ってひっくり返すことしか書いていないと思います。(ダブルリフトは様々なやり方がありますが、どの解説も、結局ブレイクを作ってひっくり返すという解説しかされていないと思います)つまり、どのようにして動作をすれば自然に見えるのかということが、解説されているものは少ないのではないでしょうか(解説DVD動画であれば動きを真似すればよいのですが)。
確かに自然に見せる動作というのは個人の好みがありますし、自分で自分のやり方を見つけていくのが本来正しいのかもしれませんが、それだと初心者には、ちょっと辛いような気がします。

ここからは、私の個人的な考えで書くので、その辺はご容赦ください。
マジックの技法というのは、手の大きさなどで人それぞれ細かい部分のやり方や好みが変わります。あくまでここからは、私個人が「こうすればいいんでない?」と思ったことを書きます。

ダブルリフトという技法は基本的に、ゲット・レディとターンオーバーという2段階で成り立っていると思います。
初心者の頃によくするダブルリフトの方法ですが、↓のような方法をする方が多いのではないでしょうか。

デックの手前エンド側を、右手親指でリフルして2枚数える。

左手小指でブレイクをつくる。

ブレイクから上のカードをターンオーバー


ダブルリフトの方法としては間違っていませんし、汎用的で使いやすい方法であると思います。ただし問題は、どうすれば自然に見えるかということです。

1つめのポイントは、ゲット・レディはシークレットムーブであるということです。
これは上記の方法に限らずピンキーカウントなりその他の方法でブレイクをつくる際には、当然といえば当然のことなのです。しかし特に上記のゲットレディの方法ですと、両手がデックに触れているので観客の意識を集めやすくなってしまうわけです。ですので、当然ここではお客さんに話しかけるなどして観客の意識をデックから離さなければなりません。
しかし、初心者の頃だとこれがなかなかに難しいわけです。なにより、「ブレイクがうまくできているか」「間違いなく2枚カウントできたか」等が気になってしまい、どうしてもデックの方を見てしまいがちになると思うのです。

では、この状態を少しでも自然に見せるにはどうすれば良いのでしょうか。
ポイントはゲット・レディとターンノーバーまでのタイミングの間です。(大雑把にいうとタイムミスディレクションです)
初心者の方に多く見られるのが、ブレイクを作ったらそのまますぐにターンオーバーの動作に入るというのがあります。上の2枚目の画像の状態から、すぐに3枚目画像のようにダブルカードを取りに行くということです。
初心者の頃は緊張からなのか、どうしてもブレイクを作ってすぐにダブルカードをひっくり返したくなってしまうのですが、そうすると怪しさが出てしまうのです。
上記の方法ですと、右手がデックを持つ左手に近づき親指でリフルする動作をします。デックから右手が離れないまま、ダブルカードをターンオーバーするということになります。ミスディレクションをかけないとデックにかなり注目が集まってしまう動作です。
この動きは、お客さんからは「具体的には何をしているかはわからないけど、なんか怪しい動作」に見えてしまうのです。

ですから、このようにします。
ブレイクを作ったら、一旦右手をデックから離します。右手でジェスチャーをするか若しくはリラックスして右腕を垂らしながらお客さんに話しかけるなどして間をあけます。その後、右手をデックに近づけてターンオーバーします。
この方法ですと最初のゲット・レディの動作に注目されていたとしても、ターンオーバーの動作には関連性がないように思わせることができます。
これは、他の方法でゲットレディする際も同じです。ブレイクを作ったらすぐにひっくり返すのではなく、ブレイクを保ったまましばらく間を置いてから、ターンオーバーをするのが良いということです。

私の場合は、ダブルリフトに限らずダブルアンダーカットでもこのようにします。
右手のビドルグリップのパケットを左手のパケットの上に重ねブレイクを作ったら、いったん右手を離します。間をあけてから、ダブルカットしてコントロールします。
右手のパケットを左手のパケットに重ねてすぐにカットしてしまうと、「コントロールしている」まではいかないかもしれませんが、「怪しい動作」に見えてしまう気がするのです。ですのでダブルカットの際もブレイクをつくったら、一旦右手を離すようにしています。
さらに右手をデックから離す際、ブレイクを保っている左手は、腕の力を抜いてぶらんと下げるようにしています。こうすると左手の不自然な力みの気配を、極力消せる気がするのです。

以上、ダブルリフトのコツ その1でした。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック