レントゲン検査を受ける前に知っておこう! その仕組みとX線による健康被害
レントゲンは、X線の特徴を利用することで撮影を可能にしたもの。
「妊婦さんはレントゲンを撮ってはいけない」という話を聞いたことはあるでしょう。
あの話を聞いて何か感じたことはありませんか?
妊娠中の体には危険があるということです。
そうでない人にとっては本当に心配のないものなのでしょうか。
さまざまな病気を見つけてくれるレントゲン。
その仕組みはどうなっているのでしょうか。
- X線撮影の仕組みを知りたい
- 放射線量はどのくらいなのか?
- 健康への影響は?
そんな人たちのために、レントゲンの仕組みや健康への影響についてまとめてみたいと思います。
目次
- レントゲン(X線)とは
- レントゲン(X線)撮影の仕組み
- レントゲンの放射線量と健康への影響
- まとめ
1.レントゲン(X線)とは
1-1.レントゲンとは
X線の透過性を利用して体の内部構造を像として観察する検査です。
X線は放射線の一種で、光の波長より短く、目には見えません。
しかし、物質を透過する能力を持っているのです。
X線が透過してきたものを「黒」透過しないところを「白」で表現したものがレントゲン写真。
X線は患者の性別や年齢、体格、撮影する部位、角度などによって線量や線質を決定します。
微量ではあるものの人体にとって有害であることは間違いないでしょう。
そうであるにもかかわらず、医療機関でレントゲンを積極的に利用するのはなぜなのか。
その理由は、人体への影響よりもX線を使って得ることができる情報の方が大きいためです。
1-2.レントゲンの歴史
X線を発見したのは、ドイツ人物理学者のウィルヘルム・レントゲンです。
1895年、暗室で真空管を使った実験中に発見しました。
その後の実験で「X線は人体の一番見えにくい部分である骨をあらわにしてみせることができる」ということが分かったのです。
ウィルヘルム・レントゲンは、ヨーロッパの有力な物理学者に論文を送ります。
その論文に添付したのが、妻の手を撮影したレントゲン写真。
この写真は世界中に強い印象を与えることになりました。
X線の活用は20世紀後半に飛躍的な進歩をとげます。
1972年にはCTスキャンにより初めて人間の脳内部が明らかになったのです。
画像は鮮明になり、立体画像も可能になりました。
1-3.どんなときに使うのか?
レントゲン検査は、臓器や構造物の位置、大きさ、形などの変化を確認するための手段として行われます。
主な使用目的は以下のとおりです。
- 骨折や関節炎など骨の異常を疑うとき
- 誤食など消化器系の異常を疑うとき
- 肺炎など呼吸器系の異常を疑うとき
- 心肥大など循環器系の異常を疑うとき
- 膀胱(ぼうこう)結石など泌尿器系の異常を疑うとき
- 腹部臓器の異常を疑うとき
- 治療の効果を判定するとき
- 歯科検査
- 妊娠診断
2.レントゲン(X線)撮影の仕組み
では、レントゲン(X線)撮影の仕組みはどうなっているのでしょうか。
X線を照射して特殊なフィルムに当てるとその写真は黒くなります。
照射からフィルムの間に人間が入るとどうなるでしょうか。
X線は途中で、人間の骨組織など密度の高い物質に吸収されます。
そして、フィルムには届きにくくなるのです。
一方、皮膚や筋肉、内臓など体内組織の密度が低いものは、X線を吸収せずとおり抜けます。
骨などの固い組織は白く写り、肺や筋肉組織は黒く写るのです。
このような原理を利用して、体の内部を写し出すことができるのでしょう。
通常のレントゲンは一方向からしか写すことができません。
しかし、CT検査の場合は多角的に撮影するため、360℃の角度から体の詳細を撮影することが可能なのです。
3.レントゲンの放射線量と健康への影響
前述したとおり、レントゲンに利用するX線は放射線の一種。
人体に有害であることは間違いありません。
では、レントゲンの放射線量と健康への影響はどうなっているのでしょうか。
3-1.レントゲンの放射線量
放射線の量を示す単位には「ミリシーベルト」というものを使います。
人体に影響が出始める放射線被ばくの量は200ミリシーベルト。
病院でのレントゲン検査の場合は、撮影の条件によって多少異なります。
一般的に、胸のレントゲン撮影では0.05ミリシーベルト、胃のバリウム検査では2.0ミリシーベルト、頭部のCTでは0.5~1.5ミリシーベルトと言われているのです。
私たちは普段の生活でも放射線を浴びており、その平均は年間約2.4ミリシーベルトと言われています。
つまり、レントゲンやCTなどの検査で被ばくする線量は、健康に影響を及ぼす可能性は低いのです。
もちろん、いくらレントゲンによる放射線被ばくが少ないからと言ってむやみに検査を行うことはありません。
医師が必要と判断した場合だけです。
その行為によって得られる利益が、リスクを上回るときだけ、医師はレントゲン検査を「必要」と判断します。
3-2.健康への影響
医療現場におけるレントゲンを使用した検査数は、わが国で年間約2億件に達しています。
一般的なレントゲン検査によって、放射線の影響を受ける可能性はほとんどないと言ってよいでしょう。
もちろん、X線検査によってガンなどが誘発される可能性はゼロではありません。
しかし、個人にとってほとんど問題にならないレベルであると考えられるでしょう。
ただし、本当に必要な患者に限定して行うことが重要。
患者個人に大きな利益をもたらすことになるはずです。
では、妊娠中だとどうなるでしょうか。
「妊娠中にレントゲン検査を受けるべきではない」と言われています。
しかし、妊娠に気づかずに病院を受診し、検査を受けてしまう人もたくさんいるでしょう。
基本的に、妊娠中にレントゲン検査を受けても特に問題はありません。
胎児への影響も心配することはないでしょう。
ただし、妊娠に気づいている場合は問診票に記載するようにしましょう。
緊急性がない場合は検査を避けることをおすすめします。
また、放射線が当たらないように対処してくれる場合もあるでしょう。
いずれにしろ、医師に相談してみてください。
4.まとめ
X線撮影の仕組みについてご紹介しました。
- レントゲン(X線)とは
- レントゲン(X線)撮影の仕組み
- レントゲンの放射線量と健康への影響
「X線撮影の仕組みを知りたい」「健康への影響はあるのか」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。