イギリス王室も愛した犬の貴族マルチーズのカラーについて
ペット生活
編集部
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ヨーロッパの貴婦人たちに宝石やアクセサリーのように愛されてきたマルチーズ。自分を美しく見せるファッションの1つのとして、マルチーズの純白の絹のような被毛が喜ばれたようですね。今でもフルコートのマルチーズには圧巻の美しさがあります。今回は魅力たっぷりのマルチーズの被毛のカラーについて調べてみました。
マルチーズの被毛の特徴は?
マルチーズといえばなんといってもふわふわと豊かな純白の被毛ですね。ヨーロッパの貴婦人たちが宝石と同じ扱いをしていたことも納得できる美しさがあります。
マルチーズの豊かな被毛はシングルコートと呼ばれる毛の構造をしています。犬の被毛にはダブルコートとシングルコートの2つのタイプがあります。ダブルコートの被毛は上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)の2層構造となっており、寒冷地で育種改良された犬が多く、下毛が抜け替わることによって季節にあった体温調整をしています。
対してマルチーズのようなシングルコートの犬種は温暖な地方で育種改良された犬が多く、冬の寒さから体温を守る必要がないため、人と生活しやすいように抜け毛の少ない犬へと改良されたという説が有力です。マルチーズはシングルコートの犬種なので抜け毛は少なく、そのことから室内で飼育しやすい犬種として名前があがることが多いですね。
毛の構造はシングルコートの構造をしているマルチーズですが、毛質の特徴としては次のようなことがあげられます。
- カットしないと伸び続ける
- 絹のように細くしなやか
- 絡みやすく毛玉ができやすい
- 涙やよだれで色が付きやすい
マルチーズの被毛を美しく保つためには、手間を惜しまずに被毛をケアしてあげることが必要なようです。美しいものを美しく保つためには手がかかるのは当然かもしれませんね。
マルチーズのスタンダードカラーは?
マルチーズの日本でのスタンダードカラーについて、一般社団法人・ジャパンケネルクラブ(JKC)ではどのように定められているのでしょうか?
マルチーズの公認のカラーはホワイトのみです。ホワイトカラーにもクリームやレモンなどのカラーもありますが、マルチーズの場合はより純度の高い純白に近いカラーがもっとも望ましいとされています。
初期の頃のマルチーズにはホワイト以外のカラーもあったといわれていますが、人にとってホワイトという色は神聖な色でホワイトコートのマルチーズが好まれていったようです。そのためより純白に近くなるよう繁殖されるようになっていき、現在のようにホワイトカラーのみの犬種になっていったようですね。
しかしホワイトカラーは定着させておくことが難しいカラーだとされています。そのため、一般社団法人・ジャパンケネルクラブでも淡いタン(黄褐色)もしくはレモン色までは、望ましくはないがスタンダードカラーとして許容範囲内とされています。
目や鼻が黒くなければいけない理由
よく「白い犬ってみんなアルビノなの?」という疑問をみかけます。アルビノとは先天性の色素欠乏症のことで、生体色素であるメラニンの生合成に関わる遺伝情報が欠損してしまう遺伝性の疾患の1つです。
色素欠乏症になってしまうと被毛が白くなるだけでなく、皮膚の色素も薄くなるため犬の場合は目の周りや鼻、口の周りが白っぽいピンク色になります。また目もレッドアイになることが多いようです。
メラニンは色素沈着を起こすとしみの原因になることから、よくない物のようなイメージがありますが、実際は太陽の紫外線を吸収し細胞を守る役目をしている大切なものです。メラニンを生合成できないアルビノの個体の場合は、紫外線から肌を守ることができないため皮膚炎や皮膚がんになりやすく、目も光を吸収することができないため弱視の犬が多いといわれています。
では、マルチーズのようなホワイトカラーの犬はアルビノなのでしょうか?混同されやすいところですが、ホワイトカラーの犬とアルビノの犬とはまるきり別のもので、ホワイトカラーの犬種は他の有色の犬種と同様にメラニンの生合成をおこなうことができます。
マルチーズの目や目の周り、鼻、口の周りがくっきりと黒いことが望ましいとされているのは、メラニンの不足していない健康的な個体であることの証しだからなのです。
涙やけやよだれやけの対策は?
マルチーズの白い被毛の大敵が涙やよだれで被毛が焼けたように茶色くなってしまう、涙やけやよだれやけですね。できれば真っ白な状態を保ってあげたいものです。
ではなぜ涙やよだれで被毛が変色してしまうのでしょうか?涙やけやよだれやけになる原因はバクテリアが関係しているようです。涙やよだれなどで常に被毛が濡れた状態になっていると、そこにバクテリアが繁殖して焼けたような茶褐色の色に染色されてしまいます。この状態を涙やけやよだれやけと呼んでいるのです。
涙やけは流涙症と呼ばれる病気が原因で起きていることが多く、対策としてはまず流涙症の原因を突き止めることが大切です。流涙症は涙管が詰まって涙があふれてしまう病気です。生まれつき涙管が細い場合や逆さまつげなどが原因で流涙症を起こしている場合は、獣医師への相談が必要になります。
特に涙管や目に問題がない場合は、涙やけもよだれやけも食事の内容を見直し体質を改善することが大切なようです。また涙やよだれで濡れている時はこまめに拭いて、濡れたままにしておかないことも涙やけやよだれやけを予防するためには必要なことです。
まとめ
マルチーズのカラーについて色々と調べてきましたがいかがでしたか?
マルチーズは長く人々に愛玩犬として飼われてきた歴史ある犬種です。美しさが求められてきたマルチーズにとって、より純度の高い白い被毛であることが常に要求されてきました。
しかし純白になるような掛け合わせを続けていると、徐々にメラニンが不足していく傾向があります。そのためマルチーズの中にはアルビノとまでは行かないものの色素の不足している、鼻がピンクであったり目の色が薄い犬もいます。残念ながらこのように色素の薄い犬は聴覚や視覚に障害を持っていたり、生まれながらに体が弱く短命な犬が多いといわれています。
スタンダードカラーとして淡いタンやレモンが許容されているのは、ホワイトカラーを追求するあまりメラニン不足の個体を生み出さないための処置なのですね。