無月経とは?原因や症状、治療法は?無月経でも妊娠できるの?

「月経がなかなかこないな…」と思うと「無月経」が気になりますよね。無月経はその名の通り月経がこないことをいいますが、原因はどこにあるのでしょうか。妊娠したい女性にとっては、無月経でも妊娠できるのか心配ですよね。そこで今回は無月経について、原因や症状、治療法についてまとめました。

無月経とは?

無月経とは、月経があるべき女性に月経が起こらない状態のことをいいます。無月経はさらに2種類の「原発性無月経」と「続発性無月経」に分けられます。

原発性無月経

日本では平均して12歳で初潮が起こりますが、初めての月経が18歳になっても起こらないときに、原発性無月経と診断されます(※1)。つまり、月経になったことがない状態を指します。

続発性無月経

続発性無月経は、以前は継続して訪れていた月経が、何らかの理由で3ヶ月以上起きなくなった症状をいいます。妊娠や授乳、閉経による無月経も続発性無月経に含まれますが、これらは「生理的無月経」と呼ばれ、治療の対象からは外されます。

無月経の原因は?

月経は女性が妊娠に向けて周期的に作り出す「子宮内膜」が、妊娠が成立しなかったときに毎月1回剥がれ落ちることで生じます。卵胞の成長・排卵・子宮内膜の充実や排出といった周期的に起こる体の変化は、女性の体内のホルモンの働きによります。

この月経に必要なホルモンがうまく働かないことが、無月経が引き起こす主な原因となっています。さらに、原発性無月経と続発性無月経では原因や症状に違いがあるため、それぞれを詳しく見ていきましょう。

原発性無月経の原因と症状は?

原発性無月経は、満18歳になっても初潮がないという症状です。乳房の発達が遅れるといった症状も見られるときには、単に初潮が遅れているだけということもあります。原発性無月経の主な原因は、染色体異常やホルモン分泌異常によって卵巣が正常に機能しないことが挙げられます。

また、膣中隔や膣欠損など、子宮や膣の欠損も無月経の原因になります。これらが原因の場合、子宮に月経を起こす機能はありますが、月経血が流出経路を失っているため、月経がなくても下腹部痛はあるといった症状が起きることもあります。

続発性無月経の原因や症状は?

続発性無月経の主な原因は、精神的なストレスや急激なダイエット、過度の運動、過食や拒食です。視床下部から出されるホルモンによって、卵巣で卵子が成熟しますが、これらの原因によって視床下部が機能不全を起こしてしまい、無月経を引き起こします。

また下垂体の機能を低下させる「シーハン症候群」や、卵巣の機能を低下させる「多嚢胞性卵巣症候群」も続発性無月経の原因となります。また、人工妊娠中絶や流産による子宮の裂傷、ホルモン治療などの薬も続発性無月経を引き起こすことがあります。

なお、続発性無月経は月経がこないこと以外はほとんど自覚症状がないのも特徴のひとつです。

無月経を引き起こす高プロラクチン血症とは?

無月経を引き起こす原因の一つに、「高プロラクチン血症」という症状があります。プロラクチンは、授乳時期に母乳をつくり、同時に排卵が起こらないように抑制して、育児期に次の妊娠を控える役割を持ちます。

出産しておらず、授乳期でもないのに、その「プロラクチン」というホルモンの値が高くなると、無月経を引き起こすことがあるのです。

高プロラクチン血症を起こしている場合には、妊娠していないのに母乳が分泌されることがあり、無月経・乳汁漏出症候群と呼ばれることもあります。

無月経でも妊娠できるの?

排卵をしていなければ妊娠することはできません。ただ、無月経が続いている中でも、排卵をすれば妊娠をするので、奇跡的にタイミングがあって「無月経中に妊娠した」という女性もいます。

妊娠した女性もいますが、無月経の症状があるときに自然な排卵を期待して妊娠を目指すことは確率的に難しくなります。基本的には無月経の原因を突き止め、それに応じた治療を行い、正常な排卵が行われるようになってから、妊娠できるようになります。

無月経の治療法は?

無月経の治療はそれぞれの原因に応じて行われます。急激なダイエットやストレスなどが原因で続発性無月経が起きているときは、ホルモン剤の投与によって排卵を促し月経を再開させるホルモン治療が行われます。

ただし、体重が過度に落ちている場合は、体重を元に戻すことを先決することがあります。体重が戻れば自然に月経が回復してくることもあるのです。

病院での治療以外では、禁煙やストレスをためない生活、きちんとした睡眠時間を確保するなど、生活習慣の改善で無月経が改善されることもあります。

一方、病気が原因で無月経を引き起こしているときには、その病気を治療する必要があります。たとえば、高プロラクチン血症が原因のときはプロラクチンを抑える薬を飲むなどで治療を行います。

無月経の治療には漢方も効く?

月経不順をはじめ、無月経の症状を解消するために漢方を利用する女性も多くいます。月経の異常は子宮への栄養不足が原因の一つに考えられ、漢方によって子宮周りの血流を良くすることで治療を進めます。体質によって使用する漢方薬は変わりますが、例えば次のような漢方薬を処方されることがあります。

● 六味地黄丸(ロクミジオウガン)
● 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
● 十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)
● 温経湯(ウンケイトウ)

市販薬としても様々な漢方薬が販売されていますが、はじめて利用するときには専門の漢方医のいる漢方薬局や、漢方を取り扱っている産婦人科に相談しましょう。身体に合わない漢方薬を使用すると食欲不振やめまいといった副作用を示すこともあるため、注意して利用してくださいね。

無月経は放置せずに、婦人科を受診しよう

無月経にはさまざまな原因がありますが、無月経の症状を放置して月経がない期間が長くなるほど、卵巣の機能は低下し、ホルモン療法の効果が薄くなってしまいます。また、早期に生活習慣を改善することで、薬に頼らず月経が起きることもあります。

妊娠中や産後、授乳中を除いて、3ヶ月以上月経がない場合には、早めに産婦人科医に相談してくださいね。

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