頭皮のかゆみや、フケの原因、抜け毛の遠因になるなど、放っておくとトラブルの元になってしまう頭皮の乾燥。むしろそれらの肌トラブルが発端で頭皮の乾燥に気付くことも多いかと思いますが、どうにかしてこの乾燥を改善したいですよね。
乾燥肌の原因として、シャンプーのやりすぎや、熱すぎるシャワーでのすすぎなどで、皮脂を落としすぎているということが挙げられます。必要な皮脂を残すためには、皮脂を落としすぎないシャンプーを選ぶなど、シャンプー自体の選び方も重要なのです。
そこで今回は、乾燥した頭皮にとってNGなシャンプー、良い影響を与えるシャンプーをそれぞれご紹介します。
お手軽だけどNG!?洗浄力の強すぎるシャンプーは乾燥肌を招く
ドラッグストアなどで手軽に安価で購入できるシャンプーをお使いの方も、多いと思います。しかし、これらのシャンプーが頭皮の乾燥の原因になっている可能性もあるんです。
まずは、乾燥を改善させるため、さらには髪を守るためにどんなシャンプーを選ぶべきかを知っておきましょう。
乾燥の原因はシャンプー?
頭皮の乾燥の原因としてしばしばあげられるのが、シャンプーによる皮脂のとりすぎです。上記イラストのように、シャンプーで皮脂を取り除き過ぎてしまうと、頭皮の保護ができず、頭皮の水分が蒸発しやすくなってしまいます。
皮脂を取り過ぎてしまうほど洗浄力の強いシャンプーは、地肌や髪を傷め、薄毛にもつながってしまいます。以下に、洗浄成分の強いシャンプーについてお話しますので、しっかりチェックしておきましょう。
高級アルコール系と石鹸シャンプーは洗浄力が高い
この2種類のシャンプーは、実は洗浄力や脱脂力がとても高いのです。そのため、皮脂を落としすぎてしまい、乾燥肌を悪化させます。
もちろん両者とも良い点はありますが、乾燥した頭皮に使うという点ではNGです。
これらのシャンプーは得てして泡立ちがよく、シャンプー後のしっかりと洗った爽快感が得られますが、残念ながらそれは最低限必要な皮脂すら落としてしまった気持ちよさです。肌を乾燥から守る皮脂を落としすぎる高級アルコール系と石鹸系シャンプーには、注意しましょう。(→もっと石鹸系シャンプーの特徴や種類を知りたい方はこちらの記事へ)
石鹸シャンプーは成分に「石鹸」と書いてある
固形石鹸で身体も髪も洗ってしまうという「石鹸洗髪派」の人も、男性には多いのではないでしょうか。しかし、固形石鹸は髪に石鹸成分が残ってしまうので、洗い上がりがゴワゴワになります。
石鹸シャンプーも同様で、その独特の洗い上がりが苦手な方にはおすすめしませんが、酸性リンスをすれば気にならなくなります。
刺激の強い成分を含まない無添加シャンプーにも、石鹸でできているシャンプーがあり、石鹼シャンプーは基本的には頭皮や髪にマイルドで、安全性の高いものです。しかし、洗浄力が強く、頭皮が乾燥している人には向かないこともあるのは覚えておきましょう。
石鹸シャンプーかどうかは、成分表示をチェックして「石鹸素地」や「カリ石鹸素地」など、「石鹸」という単語が必ず入っていることで確認できます。
高級アルコール系は「ラウリル」「硫酸」という成分に注意
高級アルコール系シャンプーは、石油を加工して作られた石油系界面活性剤を使用しています。なので、石油系界面活性剤が入っているかどうかで、高級アルコール系シャンプーか否かを確認します。
高級アルコール系シャンプーに含まれる、具体的な成分の例を挙げます。
- ラウリル硫酸Na
- ラウリル硫酸カリウム
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩
- スルホン酸Na
- ラウリル硫酸アンモニウム
- パレスー3硫酸アンモニウム
- ラウレス-3硫酸アンモニウム
- ラウレス硫酸アンモニウム
いかがでしょうか?名前の共通点として「ラウリル」と「硫酸」「ラウレス」という単語が多いことに気付かれると思います。
この「ラウリル」と「硫酸」と「ラウレス」が入る成分が入っているシャンプーは、高級アルコール系のシャンプーです。
残念ながら、前述の通り市販されている安価のシャンプーの多くは、高級アルコール系シャンプーです。乾燥頭皮のことを考慮して選ぶと、市販のシャンプーのほとんどが使用の候補から除外されてしまうんですね。
高級アルコール系は皮脂を落としやすい
石鹸シャンプーはアルカリ性ですが、人間の肌は弱酸性なので、アルカリ性シャンプーを使用すると皮脂が落ちすぎてしまいます。石鹸シャンプーに限らず、アルカリ性のシャンプーは洗浄力が高いため、乾燥頭皮に使用するのはNGです。
高級アルコール系シャンプーの中で、弱酸性をうたうものもありますが、高級アルコール系であれば弱酸性でも使用は避けてください。
リーブ21では高級アルコール系のシャンプーについて次のように言及しています。
市販のシャンプー剤には界面活性剤が含まれているシャンプーが多く販売されています。
界面活性剤は洗い流したつもりでも頭皮に残っていれば、頭皮に悪影響を及ぼしかねません。頭皮に浸透しやすく毛母細胞にダメージを与える可能性があります。
このようにアルカリ性か酸性かに関わらず、高級アルコール系のシャンプーはそもそも洗浄力が高すぎる上、乾燥肌への刺激が強すぎるので避けてくださいね。
あの泡立ちの良さが皮脂を取り過ぎて、乾燥肌の元になっていたなんてショックすぎるな…
優しい洗浄力が鍵!乾燥肌の味方のアミノ酸系シャンプー
乾燥頭皮に悪いシャンプーがわかったら、次は良いシャンプーが気になりますよね。洗浄力が強すぎるのがNGだということは、逆に言えば皮脂を落としすぎない、洗浄力が弱めのシャンプーがオススメです。
アミノ酸系シャンプーは皮脂を落としすぎず保湿してくれる
アミノ酸は、人間の体を作るたんぱく質を構成する成分で、このアミノ酸成分を用いて作られたのがアミノ酸系シャンプーです。石油系洗浄成分に比べてアミノ酸系洗浄成分は、頭皮、髪、肌に対してとても刺激が少なく、必要な皮脂は残しつつ汚れを落とせるのです。
また、アミノ酸シャンプー自体に保湿性があるため、皮脂を残すのと保湿とのダブル効果で、乾燥肌に良い影響を与えます。
つまり、今高級アルコール系シャンプーを使っている人は、アミノ酸系シャンプーに替えるだけで、乾燥対策ができるというわけですね。
アミノ酸シャンプーは成分表を見て確認しよう
アミノ酸シャンプーと一口に言っても、どんなシャンプーがアミノ酸シャンプーなのかわからないですよね。石油系シャンプーなどと同様、成分を確認しましょう。成分の一例を挙げます。
- ココイルグルタミン酸TEA
- ココイルグルタミン酸
- ラウラミドプロピルベタイン
- ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン
- ラウロイルメチルアラニンNa
- ココイルメチルアラニンNa
このように、頭に「ココイル」がつくもの(ヤシ油から抽出した成分)、最後に「ベタイン」がつくもの(ビートから抽出した成分)、ラウロイルメチルアラニンNa(ヤシ油やパーム核油などから抽出したもの)がアミノ酸シャンプーの代表的な成分です。
ちなみに一般的にはアミノ酸シャンプーは洗浄力が弱いのですが、ラウロイルメチルアラニンNaだけは洗浄力が強いので、できる限りマイルドなものがいいという人は要注意です。
湿疹などの症状があれば皮膚科へ!
少し頭皮の乾燥が気になるという程度なら、アミノ酸系シャンプーに替えてしばらくすれば改善するはずです。しかし、乾燥がひどくて脂漏性湿疹やアトピー性皮膚炎などの炎症が起きている場合は、皮膚科で診てもらうべきです。
皮膚科の先生の診察を受ければ、塗り薬など症状に合わせたものが処方されますので、きちんと使用してください。
もちろん、治療中もシャンプーは石油系ではなくアミノ酸系にしておくと安心です。
アミノ酸系の成分を覚えるのが大変な人は、石油系洗浄成分が入っていないもの、そして石鹼シャンプーではないものを選べば間違いないぜ!
オイルシャンプーってどうなの?本当に頭皮に良い成分でできてるの?
従来のシャンプーが頭皮に優しくないことをお話していますが、それに代わるものとして、アミノ酸系シャンプーをはじめ、ノンシリコンシャンプー、さらにはオイルシャンプーというものも登場しています。
ノンシリコンまでは聞いたことがある人も多いと思いますが、オイルシャンプーとはどんなものなのでしょうか?
オイルシャンプーとは
まずは、オイルシャンプーとは何かを確認しておきましょう。
オイルシャンプーとは
クレンジングオイルのように頭皮や毛髪の汚れをクレンジングしようという考えで出来たシャンプーです。
植物性のオイルが使用されているのが特徴で、その植物性のオイルのオレイン酸が持つ保湿能力で髪を長時間ケアしてくれます。
また、シリコンも使用しておらず毛穴のケアには最適といえるでしょう。
オイル系シャンプーに含まれるオイルとは、アルガンオイルやホホバオイルなどの植物系オイルであり、優しく洗浄するだけでなく、シャンプーを終えてもオイルに含まれるオレイン酸のおかげで頭皮の乾燥を防ぐ効果があるのです。
実は頭皮に悪い成分も入っている!
確かに頭皮の乾燥に対しては効果があると言えなくもないのですが、市販のオイル系シャンプーの成分をよく見てみると、石油系界面活性剤や安息香酸Naなど、頭皮に刺激の強い成分が含まれているものが大半です。
オイルシャンプーを試すなら、アミノ酸系シャンプーを選んだ方が、簡単に頭皮の乾燥ケアができそうです。
オリーブオイルでヘアパック!
とはいえ、植物性オイルが乾燥対策に良いのは確かなので、オリーブオイルやホホバオイルでパックするのはおすすめです。
オイルパックの方法は、とても簡単です。オイルを手にとって、髪や頭皮になじませてからタオルで頭ごと包んでしばらく置き、普通にシャンプーするだけです。
食用のオリーブオイルでもいいですが、薬用または化粧用オリーブオイルの方が余分なベタつきが少ないようです。その他にも、化粧品として売られているホホバオイルやココナッツオイルもいいですね。
でもオイルパックは気持ちよさそうだぜ!オイルパックにアミノ酸系シャンプーが、最強の組み合わせかもしれないぜ!
肌への刺激は最小限?最強の無添加シャンプーは「お湯」
シャンプーにもいろんな種類があり、その中ではアミノ酸系シャンプーが一番頭皮には良いというお話をしましたが、実はアミノ酸系シャンプーの上をいく低刺激の無添加シャンプーが存在します。それがお湯です。
お湯シャンプー、通称「湯シャン」はもっとも優しく汚れを落として皮脂を守るシャンプーです。
「何言ってるの、お湯じゃ汚れ落ちないし、臭くなるじゃん」と思われるかもしれませんが、とりあえず湯シャンについて見てみましょう。
湯シャンは特にフケの出る乾燥肌に良い
花王ヘアケア研究所によると、頭皮皮脂の除去率は下記のグラフの通りです。一般的なシャンプーに比べ、お湯は皮脂を残して髪を洗うことができるのです。
フケは乾燥が進みすぎて出てきているものなので、必要な皮脂をのこし、皮脂の保湿効果で潤いを復活させる湯シャンは、特に乾燥頭皮におすすめなのです。
湯シャンでも充分汚れは落ちる
お湯で流すだけでは充分に汚れが落ちず、匂いの元になるのではないかと心配する方も多くいらっしゃいますが、そんなことはありません。
皿洗いで、水洗いだと洗剤をつけても油汚れが落ちにくいのに比べ、お湯なら洗剤なしでも簡単に油汚れが落ちるのと同じ原理です。頭皮につく汚れのほとんどは、ほこりと皮脂です。ほこりは水やお湯で洗い流せばおちますし、固まった余分な皮脂はお湯で溶かし流すことができます。
むしろ、通常のシャンプーによって流されてしまう常在菌を、湯シャンで頭皮に残すことによって、常在菌の働きで匂いを正常に保ってくれるのです。
育毛にも湯シャンは効果がある?
湯シャンは汚れを落とし、必要な皮脂を残して肌に潤いを与えます。石油系や石鹸シャンプーに比べ、肌への負担が少ないため、傷ついた頭皮の修復のためではなく、より充実した頭皮環境のために栄養分やエネルギーを回すことができます。
つまり、今まで無駄に消耗されていた栄養で、頭皮をより潤わせ、髪に栄養を与えるという頭皮ケアができるので、それがゆくゆくは育毛に役立つというわけです。
どうしても皮脂や汚れが気になるという人は、頭皮が乾燥しがちな冬だけ湯シャンにするのもひとつの手ですね。
湯シャンの正しいやり方
湯シャンで重要になるポイントは次の3つです。
- 33~34度以下のぬるま湯を使う
- 指の腹で洗う
- 毎日洗う
この3点は必ず守ってください。
お湯の温度を上げると洗浄力が上がりますが、40度以上のお湯を利用すると、石鹸や石油系シャンプーと同様の洗浄力になってしまいます。これはアミノ酸系シャンプーのすすぎでも同じなので気をつけてください。
毎日髪を洗うことは変えずに、シャンプーの使用量を少しずつ減らしていって湯シャンに切り替えてください。
湯シャンの手順は次の通りです。
①髪をブラッシングし、大きなゴミを取り除く。
②湯温を33~34度に調節したシャワーで常に流しながら、指の腹で地肌を3~5分程度、洗う。
③髪のキシキシ感が気になる人は、酢リンスを行う。
※酢リンス:洗面器に酢を小さじ1溶かしたお湯を髪になじませてから、頭からかけて、最後にお湯ですすぐ。
④地肌をこすらないように、タオルで水分を押し取って乾かす。
⑤ドライヤーは主に冷風を用いる。地肌を乾燥させすぎないよう注意しながら乾かす。
汚れが多い人には湯シャンはNG
シャンプー代を節約できるし、肌には優しいし、乾燥肌も改善できて育毛もできそうだし、いいこと尽くめにも思えますが、当然ながらメリットの裏にはデメリットもあります。
それは、やはり洗浄力の問題です。ワックスなどの整髪料を使用しない人や皮脂の量が少ない人であれば、湯シャンはとても良い効果をもたらすと思います。
しかし、ワックスの汚れや皮脂が多い人の場合だと、湯シャンでは必要な皮脂を残すどころか、汚れを充分に落としきれず、悪臭や肌トラブルの元になったりしてしまう可能性があるのです。
整髪料を多く使用する方や、皮脂が多いと感じる方は逆効果になる場合があるので、湯シャンよりもアミノ酸系シャンプーを選んだ方が安全かもしれません。
ワックスを使う人や脂性の人は注意が必要だが、ぬるま湯でやる湯シャン、試してみる価値がありそうだ。
自分の肌タイプに合ったシャンプーをしよう
いかがでしたでしょうか。汚れが残るともちろん肌のトラブルの元になりますが、乾燥頭皮の一番の課題は、強い洗浄力で皮脂を落としすぎてしまうことです。
湯シャンはワックスなどの汚れが多い場合にはあまり向かないですが、きちんとしたアミノ酸シャンプーは得てして高価なので、アミノ酸シャンプーを使う前に試してみるのも手かもしれません。
整髪料の使用状況によっても、使うべきシャンプーは異なりますから、成分に気をつけて頭皮や髪の状態に合わせたシャンプー選びができるといいですね。
それにしても最強の無添加は「シャンプーを使わない事」とは、何とも皮肉なものだ。
マネーの無い私にとって湯シャン情報は有り難い!給料日前には是非、参考にさせてもらうぞ。(苦笑)