網状肢端色素沈着症治療剤
| 国内特許コード | P150012253 |
| 整理番号 | NU-601 |
| 掲載日 | 2015年9月1日 |
| 出願番号 | 特願2015-093953 |
| 公開番号 | 特開2015-227330 |
| 出願日 | 平成27年5月1日(2015.5.1) |
| 公開日 | 平成27年12月17日(2015.12.17) |
| 優先権データ | - 特願2014-095916 (2014.5.7) JP
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| 発明者 | |
| 出願人 | |
| 発明の名称 | 網状肢端色素沈着症治療剤 |
| 発明の概要 | 【課題】 本発明の主な課題は、網状肢端色素沈着症の治療又は予防のために用いうる薬剤を提供することにある。 【解決手段】 本発明として、例えば、ADAM10の発現量を上昇されることができる化合物(例えば、レチノイド)を有効成分として含有することを特徴とする、網状肢端色素沈着症治療剤又は予防剤を挙げることができる。また、皮膚の細胞全体又はその一部構成細胞内のADAM10遺伝子の全部又は一部が変異を生じる、ないしはそれらを改変することによって作製され、体幹ないし四肢に色素斑が散在していることを特徴とする病態モデル動物や、かかる病態モデル動物を用いることを特徴とする、網状肢端色素沈着症の治療剤又は予防剤をスクリーニングする方法も本発明として挙げることができる。 【選択図】図4 |
| 従来技術、競合技術の概要 | 網状肢端色素沈着症(reticulate acropigmentation of Kitamura:RAK)は、手足を中心に点状から網目状に色素沈着する遺伝性色素異常症の一種である。1943年に北村らによって初めて報告された。当初は日本での報告が主であったが、徐々に国内外で報告されるようになった。 RAKは、幼少時から手足、腕、もも、首にかけて網目状の皮膚のシミができ、広がっていく病気である。患者の7割ほどが20歳までに発症し、徐々に肘膝や首にも広がっていく。中年になるまで拡大し、その後ようやく拡大は止まる。そのほか掌蹠の点状の陥凹も見られる。病理組織学的には、色素班部は表皮突起が延長して、その先端に色素沈着が認められる。炎症細胞の浸潤はわずかである。 このRAKの有効な治療法は、残念ながら未だ確立されておらず、該治療法ないし治療薬が望まれている。
このRAKは常染色体優性遺伝形式を示すことは以前から分かっていた。最近になって、本発明者らがその遺伝子変異が蛋白分解酵素ADAM10であることを突き止めた(例えば、非特許文献1参照)。 ADAM10は、細胞表面に存在するディスインテグリンとメタロプロテアーゼドメインを有するADAMファミリーに属する蛋白質の一つであり、様々な膜蛋白質の細胞外ドメインの一部を切断することにより、切断を受けた蛋白質の働きを活性化させたり、抑制させたりする働きを持つ。 ADAM10の遺伝子番号は、米国国立生物工学情報センター(NCBI)によれば、NM_001110.2であり、Ensemblによれば、ENST00000260408である。 なお、自然発生したヘテロ接合性ADAM10領域の大規模ゲノムDNAを全身性に欠損したヘアレスマウスは、体幹四肢にRAKの色素斑に類似した小色素斑が散在することが知られている(非特許文献3参照)。
レチノイドは、レチノイン酸受容体又はレチノイドX受容体に結合してレチノイン酸活性を有する一群の化合物である。その代表例として、ビタミンAを挙げることができる。レチノイドが結合したレチノイン酸受容体やレチノイドX受容体は、正常細胞及び腫瘍細胞の増殖や分化を制御する転写因子として機能する。 現在、レチノイドは、主に外用剤ないし内服剤として、にきびやしわなどの皮膚科治療薬として広く使用されている。また、急性全骨髄性白血病の治療薬としても使用されている。 このレチノイドの一つであるアシトレチンが神経芽細胞腫細胞においてADAM10の発現を上昇させたとの報告がある(非特許文献2参照)。しかしながら、このようなレチノイドが皮膚細胞においてもADAM10の発現を上昇させるかどうかについては不明である。ましてやレチノイドが、RAKの治療薬として有効かどうかについては全く明らかでない。
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| 産業上の利用分野 | 本発明は、網状肢端色素沈着症治療剤又はその予防剤、及びその薬剤スクリーニングなどに用いることができる病態モデル動物に関するものである。
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| 特許請求の範囲 | 【請求項1】 ADAM10の発現量を上昇されることができる化合物を有効成分として含有することを特徴とする、網状肢端色素沈着症治療剤又は予防剤。
【請求項2】 ADAM10が、皮膚細胞におけるものである、請求項1に記載の治療剤又は予防剤。
【請求項3】 前記化合物がレチノイドである、請求項1又は2に記載の治療剤又は予防剤。
【請求項4】 レチノイドが、トレチノイン、アリトレチノイン、アダパレン、ビタミンA、イソトレチノイン、酢酸レチノール、アシトレチン、タミバロテン、タザロテン、エトレチナート、トコレチナート、ベザロテン、イソトレチノイン アニサチル、プロピオン酸レチノール、パルミチン酸レチノール、モテレチナイド及びレチノイン酸p-ヒドロキシアニリド群から選択されるものである、請求項3に記載の治療剤又は予防剤。
【請求項5】 レチノイドが、アダパレン、エトレチナート、又はタザロテンである、請求項3に記載の治療剤又は予防剤。
【請求項6】 皮膚の細胞全体又はその一部構成細胞内のADAM10遺伝子の全部又は一部が変異を生じる、ないしはそれらを改変することによって作製され、体幹ないし四肢に色素斑が散在していることを特徴とする、病態モデル動物。
【請求項7】 皮膚の細胞全体又はその一部構成細胞に特異的にADAM10遺伝子の異常があり、体幹ないし四肢に色素斑が散在していることを特徴とする、病態モデル動物。
【請求項8】 前記動物がヘアレスマウスである、請求項6又は7に記載の病態モデル動物。
【請求項9】 請求項6~8のいずれか一項に記載の病態モデル動物を用いることを特徴とする、網状肢端色素沈着症の治療剤又は予防剤をスクリーニングする方法。
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| 国際特許分類(IPC) | |
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| 出願権利状態 | 公開 |
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