| 育成難易度 | コツさえ分かれば比較的容易 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 光量 | 60cmで1500lmあれば十分 20w1灯程度 | |||||||
| 水温 | 20〜28度 夏場の高水温に注意 | |||||||
| 水質 | pH6〜7.5 | |||||||
| CO2 | 無くても良いが添加すると成長が早まる | |||||||
| 増やし方 | 株分け | |||||||
これから詳しく説明しますが、基本的なことは上の表の通りです。
1.育成難易度
ブセファランドラは値段が高いためか、マニアックで育成が難しいと思われがちですが、コツさえ掴めば初心者でも育成できます。詳しい育て方は後述しますから参考にして下さい。
基本的には、コケの発生が少なく、同じサトイモ科のクリプトコリネやアヌビアスが育成できる環境であれば、ブセファランドラも問題なく成長してくれるでしょう。ブセを育成できるかが心配であれば、先にこれらの水草を育ててみるのも良い方法だと思います。
2.育成に必要な光量
ブセファランドラは他の水草と比べても光量をあまり必要としません。目安としては、45cm水槽で900lm、60cm水槽で1500lmあれば成長してくれます。
実際に私の水槽では、ウィローモスの成長が止まってしまう程の低光量でも問題なく成長していましたから、極端に暗くなければ大丈夫だと思われます。光量を上げる事で成長をある程度早めることは可能ですが、コケの発生が始まると逆効果ですから注意して下さい。
3.水温
水温に関しては普通の水草と同じくらいですが、夏場の高水温には気をつけて下さい。私の水槽では、夏の間だけ水槽用ファンをまわすようにしています。¥1,000円前後でありますから準備しておくことをお勧めします。
4.水質
自生地の水質は酸性から中性だそうですから、極端なアルカリ性は避けたほうが無難です。
ただし、ブセファランドラの育成について言えば、水質がどれだけ安定しているかが1番重要ポイントですから、pHどうこうはあまり気にしなくても良いと思われます。
5.CO2の添加
必須ではありませんが、あると成長が早まりますし気泡も上げてくれます。
また、水質を弱酸性に引っ張って安定させることが出来ますから、水質を安定させる点でも一役買ってくれるでしょう。自作してでも添加することをお勧めします。
6.増やし方
株分けによって増やすことが出来ます。
たまに早く増やしたいのか、株自体がまだ小さい時にバラバラにする人がいますが、あまりお勧めは出来ません。むやみにすると株自体にもかなりのストレスがかかります。それよりも大きく成長してから、大きな株をいくつかに分けたほうがよっぽど早く成長してくれます。
株分けが必要になるタイミングは、葉の密度が多くなり、下葉に光が当たらなくなったと感じた時にすると良いでしょう。
1.レイアウトに使いやすい
活着性があり比較的小さい水草ですから、前景から後景までどこでも使うことができます。活着についてはアヌビアスやミクロソリウムと同様に、糸やビニタイで巻きつけておくと1.2週間で活着してくれます。輪ゴムでも同様に試したことがありますが、問題なく活着しました。
個人的には根が自然に垂れ下がり、ワイルドな雰囲気を出してくれる所がお気に入りだったりします。
2.コレクション性が高い
ブセファランドラは新しく登場した水草だけあって、新しいタイプの物がどんどん入ってきています。
そのうちの殆どは、まだ種類が定まっておらず、インボイス〈仮名〉で流通しています。これから固定化されていくハズですが、色や形も様々ですから自分好みの株を集めやすい種類と言えます。
3.管理が楽
成長が遅いためトリミングに追われる必要はありません。
また、ブセファランドラは水中葉に切り変わる際に水上葉を落としません。水上葉が水中でもよく馴染むため、溶けた葉っぱを取り出す必要もありません。〈水上葉の方がコケが生えやすいなどの若干の違いはある〉
水上葉と水中葉の見た目もほぼ同じですから、クリプトコリネのように水中葉は全く別人なんてことはないため安心して使用できます。
*ブセの中でも水上と違う葉を出す種類も少なからずあります。ほとんどの場合は、葉が若干小ぶりになることが多いです。
4.花が咲く
ブセファランドラは水草の中では珍しく花を咲かせることで知られています。この花は仏炎苞[ぶつえんぽう]と呼ばれ、なんのために咲かせるのかは分かってないようです。 目障りな場合はカットしても問題ありません。
ブセファランドラのイメージを掴みやすくするために、近縁種のこれらと比較してみました。
クリプトコリネも独特な雰囲気と美しさゆえに人気が高く、熱狂的なファンを多持つ水草のひとつです。クリプトもアヌビアスも同じサトイモ科だけあって、ブセファランドラとの共通点が多く、同じ環境下でこれらを同時に育成する事は可能です。ただし微妙に違う性格も持っていますから押さえておいてください。
共通点
1番大きな共通点は、他の水草より水質の安定を好む所でしょう。これらのサトイモ科の水草は、水質の変化の少ない環境が長期間続くと、急成長を始めることもあります。水質に正直なツンデレと言った所でしょうか?
他にも、これらの殆どの種が、高光量やCO2を必要としないことや、水上水中どちらでも育成可能だという点でも共通しています。
また、サトイモ科の水草は丈夫なものが多いです。中でもクリプトはすぐに葉を溶かすイメージがあるため難易度が高い水草と思われがちですが、根さえしっかり残っていれば再生してくれます。実際には完全に消滅してしまう事はあまりありません。
相違点
アヌビアスとブセファランドラの相違点は水質に慣れるまでの速さや肥料の要求度などが挙げられます。アヌビアスは環境が変わってもすぐに成長を始めますが、ブセファランドラは時間がかかります。
一方クリプトはコリネとの決定的な違いは活着性を持たないところでしょう。成長スピードと葉を溶かす性質の点でも異なります。ブセファランドラよりも水質の変化を嫌うため、クリプトコリネが育成出来る環境であれば、ブセファランドラも育成出来ます。
ブセファランドラは比較的最近になって注目された水草で、人気が出るにつれて多くの種類が入ってくるようになりました。そのため、現在流通しているブセファランドラの多くは未だにグループ分けされていないものも多く、インボイス[仮の名前]で流通しています。
定番種や人気種などは既に種類分けがされており流通量も多いため手に入れやすいでしょう。ブセファランドラについてよく知らないのであれば、定番種の中から好きな種類を選ぶことをお勧めします。
spとcfの意味
名前の途中[Bucephalandraの後ろ]に書かれているspとかcfの意味について補足しておきます。
私もよく分からなかったので調べてみると、spはブセファランドラの一種だよ〜と言う意味で、cfは多分ブセファランドラだと思うよ〜と言う意味だそうです。覚えておいて損は無いでしょう。
自生地での姿
実際にボルネオ島に行ってブセを見ている方のブログを拝見すると、水中よりも水上に自生することが多いようです。水の流れがかなり速い場所の川岸や、岩場の上に群生することが多く、土の上には群生していないようです。
小型種については水中で密生していることが多く、メジャーな種でいうとカユラピスなどがそうです。小型であれば水の抵抗を受けにくいという点で、小型のブセが水中育成に向いているのも頷けます。
水槽の中でも特別水が淀んでいる場所では育ちにくいとされているため、水流はある程度は確保しておいたほうがいいかもしれません。ただそれによってコケに覆われてしまうのも逆効果です。
そもそも汚れにくく生物の影響が少ないのが水の流れが速い場所の特徴ですから、少しでもコケが発生し始めたと感じたら早めに手を打った方が良いはずです。
私流のブセの育て方
もし皆さんが既に水草水槽を管理していて、水質も安定したコケの少ない環境が維持できているのなら、ブセファランドラを入れても問題ありません。今から私の方法を紹介しますが、ブセだけを育てる前提で書いていますから注意して下さい。
説明にはいる前に現在の環境状態について書いておきます。
| 水槽 | スタンダード 45cm水槽 | ||||
| 照明 | GEX ClearLEDPowerⅢ 合計7時間点灯 | ||||
| 補足照明 | 植物用LEDライト 合計7時間点灯 | ||||
| 底床 | 園芸用富士砂 マスターサンドと同じ | ||||
| 肥料 | イニシャルスティック 規定量の半分以下を設肥 | ||||
| CO2 | 発酵式で添加 | ||||
| 水温 | 26度 | ||||
ブセファランドラは成長が遅いため早く増やしたがるアクアリストが多いようです。ちょっとしたコツを押さえておけば簡単に成長を加速させることができますから、今回は私が実践している育成方法を紹介していこうと思います。
私はこの記事を書いている時点で5種類のブセファランドラを育成しています。どれも順調に成長しています。
自分はこのやり方で満足していますし手間もかかりませんから、成長しなくて困っている人や絶対に育成を失敗したく無い人は特に、私のやり方を丸パクリして欲しいです。
ただ私がこのやり方で偶然成功しただけで、全てが全て上手くいくとは限りませんから自己責任でお願いしますね。〈一応言っておかないと落ち着かないタチなので....〉
水換えは最小限
なるべく環境を安定させるための配慮です。
私の管理方法では出来る限り水換をしません。上手くいけば、足し水程度で維持できます。
エサはごく少量
エサやりは少量を週3〜4回与えています。30秒以内で食べきれる量です。
他と比べると少ない方かもしれませんが、餓死する個体もいませんし至って健康ですから問題ないはずです。飼育する個体数にも気をつけて下さい。
設肥は規定量の半分以下
私の水槽はイニシャルスティックを半分以下設肥しています。そもそも栄養を要求しない種類ですし、たくさん肥料を入れたところでコケに養分を使われるのは嫌ですから、量を減らして使用します。
1番やって欲しくないのは、成長をはやめようとして肥料をたくさん入れることです。間違いなくコケが優勢になります。貧栄養というと成長が遅くなるイメージがありますが、ブセファランドラはほぼ栄養のない岩の上などに好んで自生する植物ですから、ブセからしたら貧栄養ではなくむしろ十分に栄養はあるはずです。
ブセの他に養分吸収の速い有茎草などがない限り肥料は控えて下さい。
CO2の添加は効果的
高いCO2キットを買えと言っているわけではありません。私は発酵式で添加していますが、していない時と比べてたくさん酸素を出しているのが確認出来ます。
更にCO2を添加することで簡単に水質を弱酸性に引っ張ることが出来るため、水質の安定という面でも貢献してくれているでしょう。
水の流れは確保する
極端に強い流れは必要ないはずですが、自生地でも水の流れが速い所を好むようですから、汚泥が溜まらない程度の水流は確保したい所です。
マツモを活用する。
このマツモの役目は、余分な養分の吸収と水槽環境の把握です。ブセファランドラは成長が遅いため、余剰な養分が吸収されずにコケの栄養素にまわされる可能性があるからです。
マツモが成長を続けている間はコケも少なからず発生しますが、やがてマツモが余分を吸収し終えるとだんだんとヒョロくなっていきます。それと同時にコケの発生は止まります。そしてその環境がしばらく続くとブセの成長が早まっていきます。これは貧栄養で水質が安定したためです。
マツモがヒョロヒョロであれば養分が少ないということですから、水換えをへらしてもそこまで問題はありません。水槽で発生する有害物質は基本的に水草の栄養素となるため、栄養素が少ない兆候は有害物質も少ない環境と考えて良いでしょう〈厳密に考えると色々突っ込まれそうではあるが....〉。
なるべく写真は使いたくないのですが、参考までに私の水槽での成長も載せておきます。
黒ヒゲゴケには要注意
ブセファランドラの育成で1番厄介なのが黒ヒゲゴケの発生です。貧栄養で低光量でも発生するためブセを育成している環境は黒ヒゲも生えやすい環境と言えます。
中には黒ヒゲを抑えるのを諦め、どちらも成長させて後で木酢液で黒ヒゲだけをこまめに処理している人もいますが、私からするとめんどくさすぎるのでなるべくしたくありません。リクツから話すと長くなりますが、具体的な方法としては、照明を2回に分けて点灯させる方法がいいとされています。
私は、それまで連続点灯で7時間だったのを、3時間点灯→3時間消灯→4時間点灯に変更してみました、効果はこの通りです。
ブセを育てるなら活着 or 直植え?
結論から言うとどちらでもいいですが、基本的には活着させて育てる人のほうが多いように感じます。ブセファランドラの自生地での姿を考えてみても、水上水中ともに岩に張り付いて生育しているようですし、土や汚泥を嫌うことから考えても活着させたほうが無難です。
水槽の底床には汚泥が溜まりやすいため、ある程度の水の流れがあるところに活着させてあげた方が成長が早くなります。私はすべて活着させて管理していますが至って問題はありません。
いろいろな人の意見を参考にしても直植えより活着させたほうが調子がいいという意見のほうが多いことから、特にこだわりがないのであれば活着させることをお勧めします。
水上育成と水中育成
水上育成について
まずは水上育成についてです。
| メリット | コケの付かない環境で維持できる | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 管理が楽 ほぼ放置でも可 | |||||
| 初期費用が安く始められる | |||||
| デメリット | 鑑賞に不向き | ||||
| レイアウトの幅が狭い | |||||
| 気温、湿度の変化をもろに受けやすい | |||||
種類にもよりますが、ブセファランドラを水上育成すると大きな葉を出しやすいと言われています。逆に水中だと葉は小さくなる傾向があります。もとより小型種が水中に向く理由として、葉が小さいと水流による影響を受けにくいという点も関係しているはずですから、水上に上げると大きな葉を展開してくれるのかもしれません。どちらにしても水上で育成出来ないブセは聞いたことがないため、どの種からでも始められるでしょう。
水上育成の1番のメリットはコケがつかないことにあります。アクアリウム好きの私からすれば、なるべく水中での育成を勧めたいところですが、コケがつかないというメリットは管理をかなり楽にしてくれるポイントです。
水中でもコケを抑える方法はありますが、完璧にゼロにすることは出来ません。育成に自信がない人は水上育成から始めるのもひとつの手かもしれません。
水上育成の方法としては腰水で管理するのが一般的です。用土として使用出来るのはアクアリウム用のソイルでも良いですが、ミズゴケや園芸用の用土でも育成可能です。
ただし栄養が豊富に含まれている用土は避けた方が無難です。ブセファランドラは栄養のない岩の上でも育ちますし、むしろ栄養の豊富な土壌を避ける種ですから、用土はあくまで体を支える役目だけのものと考えて下さい。
もうひとつのポイントは湿度です。ブセファランドラの場合は水槽や入れ物のフタを閉めきって管理する事が多いです。隙間があればサランラップなどで密閉します。
水蒸気でガラス面が曇るくらい湿度が高い方が良いです。絶対に必要なものでは無いですが、エアレーションをしてあげると湿度を簡単に上げることができます。
フィルターのシャワーパイプを水面に当てて湿度を高めることも出来ますが、水上育成の場合は基本的にフィルターは必要ないためエアレーションだけで十分です。
もちろんヒーターで加温もしてあげて下さい。
水中育成について
次は水中育成についてです。
| メリット | 鑑賞に向く | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| レイアウトの幅が広い | |||||||
| 気温の変化に影響を受けにくい | |||||||
| デメリット | 水上育成に比べ必要な物が増える | ||||||
| コケを抑えるための知識が必要 | |||||||
| 水質の変化をもろに受けやすい | |||||||
私はこちらの方法で育てています。理由は単純で鑑賞に向いているからです。アクアリウムの醍醐味はやっぱり、綺麗にレイアウトされた水草などを見て癒やされるものだと思っているためブセを始めた時も迷わず水中育成で始めました。
先程説明した通り、水上育成の場合は湿度を保つためガラス面が曇るくらいまで密閉して育成しますが、それだと鑑賞がしにくくなってしまいます。明らかに水上育成に向く種類でない限り水中育成を続けるつもりです。
いろいろと説明してきましたが、ブセファランドラの魅力が伝わったでしょうか?この記事をきっかけに私のような変態ブセマニアが生まれることを期待しています。