解説 

電流雑音低減回路などにより優れたオーバーオールの実装時特性を獲得したコントロールアンプ。

基本的な回路構成は、ヤマハが開発したローノイズデュアルFETによる差動入力カレントミラーカスコードブートストラップのイコライザ段と、ほぼ同じ構成のフラットアンプというシンプルな構成になっています。また、連続可変のターンオーバー周波数を持つトーンコントロール回路やMCヘッドアンプなどを装備しています。
さらに、カートリッジ実装時のSN比を改善するため、ヤマハオリジナルの電流雑音低減回路を搭載しています。

イコライザ回路は、初段が差動入力カレントミラーカスコードブートストラップ回路、プリドライブ段はダーリントン接続、出力段はピュアコンプリメンタリーSEPP-OCLを採用したDCアンプ構成となっています。また、カートリッジ実装時のSN比改善のため、新開発の電流雑音低減回路(PAT.PEND)を搭載しています。
初段の差動増幅にはヤマハ製のローノイズデュアルFETを採用しています。このデュアルFETは、特にローノイズ仕様でgmの高い2つのFETの電気的、熱的特性を揃えて同一パッケージに納めたもので、DCアンプの初段の素子として充分な諸特性を得ています。また、カレントミラー回路では充分なゲインを得るとともに、2つのトランジスタが一種のプッシュプル回路の働きをして、偶数次の高調波歪を打ち消す働きをします。さらにカスコードブートストラップ回路によりMM型カートリッジを接続した場合の周波数による信号源インピーダンスの変動による歪率の劣化を少なく抑えています。
2段目のプリドライブ段は、ダーリントン接続による定電流負荷のエミッタ接地増幅回路で、初段に対する負荷を軽くするとともに、ゲインを充分に得る働きをしています。
出力段はペア特性の良く揃ったfTの高いトランジスタによるピュアコンプリメンタリーSEPP回路で、出力インピーダンスを180Ω以下まで下げ負荷安定度の向上を図りながら大きな出力電圧を低歪率で得ています。
また、誤差の少ない抵抗やコンデンサを採用することで、優れたRIAA偏差を得ています。

カートリッジ実装時のSN比を改善するため、イコライザー回路に新開発の電流雑音低減回路を搭載しています。
この回路はカートリッジの負荷抵抗の熱雑音に着目しており、希望の負荷抵抗を得るために、10倍の高い抵抗を使用し電流雑音低減回路でみかけ上で希望の負荷抵抗を作り出しています。これにより、使用した抵抗の1/10が負荷抵抗となるため、入力換算ノイズ電流密度が低くなり、等価的にノイズの少ない負荷抵抗が得られています。

Phono1/2の入力部には、MM型カートリッジ用に負荷抵抗と負荷容量をそれぞれ5段階で選ぶことのできるカートリッジロード切換え機能を搭載しています。
負荷抵抗は100Ω、33kΩ、47kΩ、68kΩ、100kΩが選択でき、負荷容量は100pF、150pF、220pF、330pF、470pFを選択できます。負荷抵抗の100Ωは高出力タイプのMC型専用ポジションとなっています。

MCヘッドアンプ部は、MCヘッドアンプ専用トランジスタ8個によるシンメトリカルプッシュプル回路を採用しています。
ローノイズのトランジスタを片チャンネルあたり8個使用する豪華な回路により、優れた特性を獲得しています。

フラットアンプ部は、初段はFET差動入力カレントミラーカスコードブートストラップ、2段目はエミッタ接地増幅、出力段はピュアコンプリメンタリーSEPP-OCLで構成されており、イコライザとほぼ同じ構成となっています。
初段のカレントミラー回路は、フラットアンプとして充分なゲインを得るとともに、2つのトランジスタが一種のプッシュプル回路の働きをして、偶数次の高調波歪を打ち消す働きをします。また、出力段もイコライザ回路と同一構成のピュアコンプリメンタリーSEPP-OCLを採用しており、負荷安定度のために低い出力インピーダンスを得ています。

Tone-BypassスイッチをONにすることで、DCイコライザ-DCフラットアンプという非常にシンプルな回路構成となります。

Aux、Tuner、Tape1/2の入力端子からの信号を受けるバッファアンプは、入力段にFETを採用した2段増幅回路で歪が少なく、さらにFETのドレイン-ソース間を定電圧で抑えてあるため、イコライザなどと同様に信号源インピーダンスの変化による歪率の劣化が抑えられています。

トーンコントロール回路はターンオーバー周波数の連続変化が可能な構成となっており、回路構成はローノイズトランジスタによる差動入力カレントミラー、エミッタ接地増幅、ピュアコンプリメンタリーSEPP-OCLとなっています。
ターンオーバー周波数を連続可変するため、FET1個とトランジスタ1個の回路により疑似バリアブルインダクタと疑似バリアブルキャパシタ構成としています。この疑似バリアブルインダクタと疑似バリアブルキャパシタをBass/Trebleそれぞれに1つずつの計4つ採用してます。電気的に作り出されたインダクタとキャパシタなので、電磁誘導に強く、高いSN比と低歪率を得ています。

サブソニックフィルターやハイフィルターを搭載しています。

ボリュームには精度の高い特別仕様のローインピーダンス4連ボリュームを採用しており、実使用時のSN比向上のため片チャンネル当り2連で使用しています。
この2連ボリュームをフラットアンプ(Tone-Bypass on時)の入力側と出力側に入れ、-∞〜-26dBまではアンプの出力側、-26dB〜-4dBまではアンプの入力側、-4dB〜0dBまではアンプの出力側で調整しています。これにより実使用時のSN比が大幅に改善され、ボリュームを絞りきった場合の残留ノイズは0になります。
また、このボリュームはローインピーダンスタイプのため、セパレーションや歪率がMin〜Maxまでどの位置でも殆ど変化せず、良好な結果が得られています。

イコライザ出力に使用された唯一のカップリングコンデンサには、良質の電解コンデンサーとマイラコンデンサをパラレルに採用しています。また、Phono端子には金メッキ端子を採用しています。

ヘッドホン専用アンプを搭載しています。回路構成は初段トランジスタ差動カレントミラー、エミッタ接地増幅ダーリントン接続SEPP-OCLとなっています。
また、レベル調整用に専用のボリュームを搭載しています。

-20dBのオーディオミューティング回路を搭載しています。

レックアウトセレクターを搭載しています。

Rec outとPre out1/2にリレー回路を搭載しており、電源ON-OFF時のショックノイズを防止しています。

ACアウトレットを搭載しています。