わきが多汗症治療に長年携わってきた五味クリニック院長が、様々な対策や治療法をご紹介します。
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中3の娘、ワキガ体質か心配
 ヨミドクター 医療相談室より


Q.中3の娘、ワキガ体質か心配

中学3年生の娘は、14歳で生理が始まり、体臭を気にするようになりました。ワキガ体質ではないかと心配しています。治療法はありますか。(48歳女性)


A.制汗剤活用、食事はバランスよく
 五味 常明 五味クリニック院長(東京都新宿区)

 近年、清潔な生活スタイルが定着し、子どもたちもにおいに敏感になっています。それに伴い、子どもが体臭のことでいじめられないか、人間関係に消極的にならないかと心配する親たちも増えています。

 中でも、わきの下にあるアポクリン腺という汗腺がにおいを発するワキガで悩む人は多くいます。治療はできますが、まずは病気ではなく、その人固有の特徴であると考えてください。

 その上で適切な対策を取れば、体臭は抑えられます。

 まず、体臭の強さに合った制汗剤を気になる部分に使いましょう。衣類にスプレータイプの消臭剤を噴射すると、より効果的です。ミョウバンをわきの下に塗布したり、手作りのミョウバン水を下着にスプレーしたりするのも有効です。消臭機能のある肌着を着用するのもよいでしょう。

 また、動物性の脂肪を取り過ぎると体臭が強くなります。バランスのよい食事を心がけることも大切です。

 深く悩んでいる場合は、ボトックスという薬剤を注射すると、汗を抑えることができます。ただし、保険はききません。

 高周波電流を流してアポクリン腺を熱で破壊する「電気凝固法」や、手術で摘出する方法もあります。これらは保険がきく場合があります。電気凝固法を行った場合、アポクリン腺はいずれ修復されますが、一定期間、効果は続きます。手術は、思春期以降に行うと、再発が少なく完治できます。

 体臭は治療できます。自信をもって生活してください。

(2012年3月21日 読売新聞)


> Q 小3の娘のわきが、どうしたら
Q 小3の娘のわきが、どうしたら
Q 小3の娘のわきが、どうしたら
 小学3年生の娘のわきがに半年前から悩んでいます。薬用せっけんで洗ったり、制汗剤を塗ったりしていますが臭いが強くて気になります。 (女性・40歳)
A 過剰に心配せず見守って
 近年、子どもの体の成長が早くなり、わきがも低年齢化しています。小さなお子さんがわきがではないかと心配し、臭いでいじめられないかと悩む母親が増えています。しかし、殺菌作用の強い制汗剤や薬用せっけんを使いすぎると、肌にすむ常在菌や潤いを保つ皮脂を過剰に排除して、皮膚のバリアー機能を弱めることになります。
 デオドラント剤は、本人が汗や臭いを気にするまでは控えた方がよいでしょう。臭いがひどいからと親が使用を強く勧めると、子どもに自己否定感を植えつけることになりかねません。学校でのいじめが心配なら、肌に直接ではなく、制服などの衣類に間接的にスプレーをするタイプの消臭剤を、本人が過剰に意識しないように使ってみてください。消臭作用のある機能性の下着も効果的です。
 わきがは手術で完治しますが、思春期前の手術は再発の可能性がありますのでお勧めできません。子どもが体臭で悩み始めたら、わきがは病気ではなく個性であること、悩みが強ければ手術で治ることを説明して安心させましょう。
 親が過剰に心配すると、子どもの心にトラウマ(心的外傷)を与え、体の臭いに異常に神経質となり、人間関係が消極的になることもあります。今は見守ってあげることが大切です。 

中日新聞2012年1月10日

> Q.小学生の娘のワキガが気になります。嫌がられるのではないかと心配です。
Q.小学生の娘のワキガが気になります。嫌がられるのではないかと心配です。
 

 Q.小学生の娘のワキガが気になります。嫌がられるのではないかと心配です。

小学生の娘。最近、軽い脇の臭いが気になります。また、長男も体臭がします。二人ともまだ自覚はありません。周囲の人に嫌がられるのではないかと心配ですが、普段からどんなことに気をつければよいのでしょうか。夫も若い頃はワキガでしたが、今はまったく臭わなくなりました。


A 本人に自覚がなければ、今はまだそっと見守ってあげましょう。

ワキガ臭は、アポクリン腺という汗腺が原因です。ワキガ臭は、どちらかの親がワキガ体質の場合には、3割くらいの確率で遺伝するといわれています。アポクリン腺の数は一生変わることはありませんが、その大きさと臭いの機能は思春期から強くなり、高齢になると減少します。逆に長男に最近ワキガ臭がしてきたのは、そのためでしょう。

しかし、小学生の女の子の場合には、まだワキガ体質とは断定できません。幼児期には一時的にホルモンの分泌が高まり、腋臭と類似臭がすることがあるからです。ただ、近年は食事が欧米化したことと体の成長が早くなったことで、小学生くらいからワキガ臭がするケースもあります。腋臭は手術すると100%完治しますので安心してください。手術の時間は、アポクリン腺が成長する思春期以降が適切です。

ワキガでいじめられないかとご心配のようですが、小学生ではまだ人に迷惑をかけるような強さではありません。周囲があまり気にして体臭について不要なトラウマを娘さんに与えないように注意してください。本人の自覚がないときに無理に消臭剤を使用させるのも避けたほうがよいでしょう。

なんらかの臭い対策をしてあげたいのなら、肌に直接塗布するタイプの消臭剤ではなく、衣類に塗布して体臭を抑えるタイプの消臭剤を、お母さんが登校前に制服等にスプレーしてあげるのもよいでしょう。また、将来本人が自覚をしてワキガ臭を気にするようなら、体臭の強さに合ったデオドラント剤を使用し、その上でボトックスという注射で汗を抑えることでも十分対応可能です。

いずれにしても、ワキガは病気ではありません。また、すべての臭いの中でもっとも治しやすい体臭ですので、今はゆったりとした気持ちで見守ってあげることが大切です。




(笑顔 2009年9月号)


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