卵が腐ったような臭いのする温泉がニキビに効果的とよく聞きますが、あれは硫黄(イオウ)の働きからそう言われています。
ニキビ用コスメが増えている現代では、色々な有効成分が化粧品に配合されていますが、昔はニキビを治す成分と言えば「イオウ」を挙げる声がほとんどでした。
僕は、中学生の頃からニキビができ始めたのですが、父親から「イオウが効くから」と言われ、硫黄が含まれている温泉によく連れて行かれたものです。昔の人の認識ではニキビ治療=イオウという公式があるのかってくらいイオウ信者が多い気がします(笑)
確かにニキビにイオウが有効というのは間違いではありません。しかしながら、ニキビを悪化する可能性も秘めている成分とも言えます。
「ニキビができたらイオウ」と安易に考えないためにも、ここでイオウの働きやニキビへの効能について確認していきましょう。
硫黄(イオウ)がニキビ治療に効果的と言われる働き
イオウがニキビ治療に効果的だと言われているのは、イオウの持つ以下の働きによるためです。
①殺菌作用
②角質軟化作用
③脱脂作用
殺菌作用は、ニキビの原因となるアクネ菌の繁殖を抑えることで、炎症を起こさないもしくは抑える働きになります。
今あるニキビだけでなく、これからできるニキビの予防にも繋がるため、ニキビ肌の方への効果が期待できる働きと言えます。
角質軟化作用は、文字通り角質を柔らかくする働きですが、これがなぜニキビへ効果があるのか不思議ですよね。
実は、ニキビが発症する根本的な原因の一つに、「角質肥厚」と言って肌が厚く硬くなることにより毛穴が塞がることがあります。
特に男性は女性よりも肌の厚みがある傾向があるため、その影響を受けやすくなります。
角質肥厚が引き起こされる原因は、乾燥やストレスなど様々要因が組み合わされていることが多く、原因を探すことは難しいのが現状です。
そのため、角質肥厚を引き起こさないというアプローチよりも、厚く硬くなった肌を柔らかくするアプローチをすることが有効になってきます。
また、イオウの働きで角質を柔らかくすることでニキビの予防だけでなく、より有効成分がニキビに浸透しやすくなるため殺菌作用の効果も大きくなる相乗効果を生み出します。
脱脂作用は、アクネ菌のエサとなる皮脂の分泌量を抑える働きのことです。
思春期を迎えると急激に皮脂量が増加し始めてきます。
思春期にニキビが増え始める原因は、主に皮脂の過剰分泌が影響していると言われていますので、皮脂量をイオウの働きでコントロールすることでニキビ予防に有効になります。
これらの働きにより、ニキビ肌の人にはイオウが効果的だと言われているのです。
イオウ配合治療薬は、できているニキビの上に治療薬をちょこんと乗せるタイプが主流です。ビフナイトやクレアラシルが有名ですよね。
昔は皮膚科で処方されるイオウカンフルローションいう化粧水にもイオウが配合されていましたが、最近の皮膚科ではディフェリンゲルなどが主流となり、その姿はあまり見かけなくなりました。
硫黄(イオウ)がニキビを悪化させる原因に?
ここまでの話からイオウはニキビ治療にとって万能な気がしますが、一方でイオウがニキビを悪化させる原因になる場合もあります。
「イオウ最強!」と信じ込み、ジャンジャン使用していると治るどころかニキビが増えることになりかねませんので、イオウの肌への悪影響についても確認していきましょう。
先ほど、イオウには脱脂作用があると説明しましたが、この働きが悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的に言うと、肌を乾燥させすぎてしまう危険性が潜んでいるのです。
ニキビの原因って一つではなく、ニキビに悩んでいる人の肌質も脂性の人もいれば乾燥肌の人もいます。
皮脂量の多い10代であれば脱脂作用がいい方向に働くことが期待できますが、皮脂量の落ち着いた年代の肌にはむしろ乾燥肌を促進させニキビを悪化させることになることもあります。
つまり、大人ニキビに対してイオウは効果的とは言えないと僕は考えています。
角質軟化作用は大人ニキビにも有効な働きではありますが、脱脂作用がある以上、大人ニキビには使用しないことをお勧めします。
イオウ配合治療薬は、あくまで思春期ニキビに有効と認識してください。
ただし、思春期ニキビであっても取り扱いに注意しないと肌がかぶれたり荒れる原因になります。
というのも、イオウは肌に対して刺激がある成分だからです。
硫黄が含まれている温泉に長時間入っていると肌がヒリヒリした経験はありませんか?
僕自身、ニキビ治療のため硫黄温泉に浸かり、温泉をバシャバシャかけたり顔をお湯に埋めたことがありますが、その後ヒリヒリと顔が真っ赤になった経験があります。
ニキビ肌は外部の刺激にデリケートになっているため、過度なイオウの使用に拒否反応を示したのではないかと僕は思います。
イオウをつけたからって1日でニキビが治る魔法の薬ではないので、使用はホドホドにしましょうね。
また、いくらイオウが思春期ニキビに有効だからと言っても限度があります。
初期段階のニキビには有効ですが、膿疱の段階まで進行したニキビ治療にはイオウは有効とは言えません。
変に刺激してしまい余計悪化させることもありますので、そこまで酷くなっているのなら迷わず皮膚科に行きましょう。
イオウは万能薬ではない。このことを忘れずに。
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なお、イオウはニキビ跡に有効な成分とは言えません。
凸凹はもちろんのこと、色素沈着などにも効果はありません。
ニキビ後にイオウを塗ったところでビクともしないので無駄ですよ。