アクネ菌はオレイン酸が大好き!? サッポー先生サッポーです。「閑話休題」は「それはさておき……」と似た意味で使われるのが、本来の意味。横道に逸れた話を本筋に戻したい時に使われる言葉です。しかし、最近は全く逆の意味…「ちょっと話が逸れるけど……」といった誤用が幅をきかしているのだそうです。サッポー美肌塾でも、時々は横道に逸れた無駄話を提供して、「肌が育つケア」の理解を深めていただける材料に使ったりしています。そういう意味では全くの無駄話ではないのですけどね。というわけで、今日はそんな閑話の一つ。“guria”さんから、お題を頂戴しました。もちろん、けっして無駄話なんかではありません。知識は必ず役立ちます。本筋から逸れた知識が、健康な美肌を守る力になっているのですね。“guria”さん、よいテーマをありがとうございました。 Web上の情報はコピーが簡単にでき、伝わり広がるのが早い! ■ “guria”さんのご質問> はじめまして。> 美肌塾を拝見し、角質を健康な状態にしたいと思うようになりまし> た。ピーリング石鹸にて肌を痛めてしまっています。> > そこでお聞きしたいのですが、サッポーのクレンジングクリームの> 成分の一つに、オリーブ油とありました。オリーブ油にはオレイン酸> が含まれているのでしょうか?オレイン酸はニキビの炎症原因、ア> クネ菌が好む栄養分との認識があるので、気になっています。 初めて聞くお話でしたので、「オレイン酸がニキビに良くないといった情報があるのでしょうか?」と聞いてみましたら、 > あちこちで目にするので、気になってしまっています。アクネ菌が繁> 殖する際の栄養になるとあるので…。 …と丁寧に返信をいただきました。それで、インターネットで検索してみたら、なるほど、なるほど、確かに沢山出て来ます。それで、サッポーも気になりまして、何を根拠に広がっているのだろう……と一つひとつのページを丹念に辿っていったのです。しかし、いくら捜しても、その根拠は一つしか出て来ません。“guria”さんの相談にある「アクネ菌はオレイン酸が大好き!」ばかりなのです。確かに大好きな結果、アクネ菌が増殖し、その代謝物が増加すると、肌はこれは物騒だと戦いの用意を始めます(免疫反応)。赤みができる炎症の始まりです。ストーリーとしては間違いがないので、周辺の事情がわからない人がこのような説明を聞くと、「なるほど、その通りだ。」「オレイン酸の含まれるオリーブ油はニキビにはよくないのね。」と早合点しても不思議ではありません。 周辺知識を得る~ウソのない情報に振り回されないために サッポーの視点■ 相談員のアドバイス様々な植物油は普通10種類近くの脂肪酸で構成されています。オレイン酸はリノール酸と並び、ほとんどのオイルで中心的な脂肪酸になっていますが、その構成割合は様々です。しかし、オリーブ油はこのオレイン酸の割合が他のオイルより頭一つ分多い構成になっています。オリーブ油を使うと特にニキビができやすくなるといったデータは私どもでは得ていません。だから余り気にしなくて良いことだと思いますよ。そもそも、私達の皮脂を構成している脂肪酸の中でも、オレイン酸は主要脂肪酸の一つです。アクネ菌は元々オレイン酸に限らず、これら脂肪酸が好きなのです。私達の肌に共生している常在菌の一つであるアクネ菌が、皮脂や化粧品の油脂、それらの中にオレイン酸がたくさんあるからといってニキビ(皮脂詰まり)を作るわけではありません。。▼ ニキビ発生の根本原因ニキビ(皮脂詰まり)が発生するのは、毛穴に皮脂が貯まり、詰まるからです。なぜ貯まり、詰まるかというと、毛穴を構成する皮膚表層が硬くなっているからです。特に、毛穴出口付近が硬くなっているためです。なぜ硬くなるかというと、何かが原因で、皮膚表層の細胞一つひとつの育ちが悪くなり、未熟で痩せた硬い細胞になっているからです。よく育ち、柔らかい細胞が作る毛穴には皮脂は貯まることができません。もちろん詰まることもできません。いくら皮脂が多くても、自然に押し出される仕組みになっているからです。しかし、皮膚表層が硬くなっていると、皮脂の分泌が少なくても貯まり詰まるようになります。▼ 炎症ニキビ発生の根本原因アクネ菌はニキビができてから、悪さを始めます。アクネ菌がニキビを作るわけではありません。つまり、皮脂が毛穴の中で増え、ニキビができると、皮脂大好きのアクネ菌が増殖し、その代謝物に対し、肌が反応して炎症を起こすのです。いわゆる“ニキビ”から、“炎症ニキビ”に発展してしまうわけですね。 今回の“guria”さんのご質問だけでなく、戴きます質問やご相談に、このような、一見真実っぽい情報に振り回されているケースがよくあります。でも、周辺の事実についてある程度の知識がないと、最初の切り口に嘘がなければ、導かれる結論も何となく真実に違いない…と思ってしまうのですね。サッポーは読者の皆様方が、肌は育つと美しくなる、健康になる、という一本の真実の論理を、スキンケアの中に立てていただきたいと願っています。「肌が育つケア」は間違ったケアに迷い込むのを防ぐ論理にもなっているからです。現代はインターネットで簡単に様々な知識や情報を拾うことができます。しかし、その情報が確かなものか?間違いを含んだものか?全くの間違いなのか?…は本当のところよく判らないのが現実です。よく吟味せず、鵜呑みにしていたら、とんでもない目に会うことがあります。スキンケア迷子にならないために、今回のような、雑学的スキンケアの知識も、大変有意義といえます。というわけで、これからのサッポー美肌塾には、このような話題も積極的に取り入れてまいります。 2012年1月5日 更新 コメントは受け付けていません。
アクネ菌はオレイン酸が大好き!? サッポー先生サッポーです。「閑話休題」は「それはさておき……」と似た意味で使われるのが、本来の意味。横道に逸れた話を本筋に戻したい時に使われる言葉です。しかし、最近は全く逆の意味…「ちょっと話が逸れるけど……」といった誤用が幅をきかしているのだそうです。サッポー美肌塾でも、時々は横道に逸れた無駄話を提供して、「肌が育つケア」の理解を深めていただける材料に使ったりしています。そういう意味では全くの無駄話ではないのですけどね。というわけで、今日はそんな閑話の一つ。“guria”さんから、お題を頂戴しました。もちろん、けっして無駄話なんかではありません。知識は必ず役立ちます。本筋から逸れた知識が、健康な美肌を守る力になっているのですね。“guria”さん、よいテーマをありがとうございました。 Web上の情報はコピーが簡単にでき、伝わり広がるのが早い! ■ “guria”さんのご質問> はじめまして。> 美肌塾を拝見し、角質を健康な状態にしたいと思うようになりまし> た。ピーリング石鹸にて肌を痛めてしまっています。> > そこでお聞きしたいのですが、サッポーのクレンジングクリームの> 成分の一つに、オリーブ油とありました。オリーブ油にはオレイン酸> が含まれているのでしょうか?オレイン酸はニキビの炎症原因、ア> クネ菌が好む栄養分との認識があるので、気になっています。 初めて聞くお話でしたので、「オレイン酸がニキビに良くないといった情報があるのでしょうか?」と聞いてみましたら、 > あちこちで目にするので、気になってしまっています。アクネ菌が繁> 殖する際の栄養になるとあるので…。 …と丁寧に返信をいただきました。それで、インターネットで検索してみたら、なるほど、なるほど、確かに沢山出て来ます。それで、サッポーも気になりまして、何を根拠に広がっているのだろう……と一つひとつのページを丹念に辿っていったのです。しかし、いくら捜しても、その根拠は一つしか出て来ません。“guria”さんの相談にある「アクネ菌はオレイン酸が大好き!」ばかりなのです。確かに大好きな結果、アクネ菌が増殖し、その代謝物が増加すると、肌はこれは物騒だと戦いの用意を始めます(免疫反応)。赤みができる炎症の始まりです。ストーリーとしては間違いがないので、周辺の事情がわからない人がこのような説明を聞くと、「なるほど、その通りだ。」「オレイン酸の含まれるオリーブ油はニキビにはよくないのね。」と早合点しても不思議ではありません。 周辺知識を得る~ウソのない情報に振り回されないために サッポーの視点■ 相談員のアドバイス様々な植物油は普通10種類近くの脂肪酸で構成されています。オレイン酸はリノール酸と並び、ほとんどのオイルで中心的な脂肪酸になっていますが、その構成割合は様々です。しかし、オリーブ油はこのオレイン酸の割合が他のオイルより頭一つ分多い構成になっています。オリーブ油を使うと特にニキビができやすくなるといったデータは私どもでは得ていません。だから余り気にしなくて良いことだと思いますよ。そもそも、私達の皮脂を構成している脂肪酸の中でも、オレイン酸は主要脂肪酸の一つです。アクネ菌は元々オレイン酸に限らず、これら脂肪酸が好きなのです。私達の肌に共生している常在菌の一つであるアクネ菌が、皮脂や化粧品の油脂、それらの中にオレイン酸がたくさんあるからといってニキビ(皮脂詰まり)を作るわけではありません。。▼ ニキビ発生の根本原因ニキビ(皮脂詰まり)が発生するのは、毛穴に皮脂が貯まり、詰まるからです。なぜ貯まり、詰まるかというと、毛穴を構成する皮膚表層が硬くなっているからです。特に、毛穴出口付近が硬くなっているためです。なぜ硬くなるかというと、何かが原因で、皮膚表層の細胞一つひとつの育ちが悪くなり、未熟で痩せた硬い細胞になっているからです。よく育ち、柔らかい細胞が作る毛穴には皮脂は貯まることができません。もちろん詰まることもできません。いくら皮脂が多くても、自然に押し出される仕組みになっているからです。しかし、皮膚表層が硬くなっていると、皮脂の分泌が少なくても貯まり詰まるようになります。▼ 炎症ニキビ発生の根本原因アクネ菌はニキビができてから、悪さを始めます。アクネ菌がニキビを作るわけではありません。つまり、皮脂が毛穴の中で増え、ニキビができると、皮脂大好きのアクネ菌が増殖し、その代謝物に対し、肌が反応して炎症を起こすのです。いわゆる“ニキビ”から、“炎症ニキビ”に発展してしまうわけですね。 今回の“guria”さんのご質問だけでなく、戴きます質問やご相談に、このような、一見真実っぽい情報に振り回されているケースがよくあります。でも、周辺の事実についてある程度の知識がないと、最初の切り口に嘘がなければ、導かれる結論も何となく真実に違いない…と思ってしまうのですね。サッポーは読者の皆様方が、肌は育つと美しくなる、健康になる、という一本の真実の論理を、スキンケアの中に立てていただきたいと願っています。「肌が育つケア」は間違ったケアに迷い込むのを防ぐ論理にもなっているからです。現代はインターネットで簡単に様々な知識や情報を拾うことができます。しかし、その情報が確かなものか?間違いを含んだものか?全くの間違いなのか?…は本当のところよく判らないのが現実です。よく吟味せず、鵜呑みにしていたら、とんでもない目に会うことがあります。スキンケア迷子にならないために、今回のような、雑学的スキンケアの知識も、大変有意義といえます。というわけで、これからのサッポー美肌塾には、このような話題も積極的に取り入れてまいります。 2012年1月5日 更新