第24回
2011年3月1日更新
スミソニアン博物館殿堂入りシンポジウムの数日後、アメリカ下院の公聴会に招聘され、難病治癒の実績を証言。
議長団も含め、会場のすべての人が久司氏の話に引き込まれていた。
60年ぶりに訪れた母校の東京大学本郷キャンパスを歩く姿。
天才は人をしあわせにする。
パブロ・ピカソ、フィンセント・ファン・ゴッホ、アルベルト・アインシュタイン、彼らは天才である。会ったことはないが、間違いなく天才である。私はピカソの絵から自由を感じ、しあわせな気分になる。ゴッホの絵に描かれたエネルギーの美しさにいつも心奪われる。隣りに居合わせたことはないけれど、天才 はその存在感を時間、空間を越え、何度も何度も気づきや感動でプレゼントしてくれる。
居合わせることで「もしかすると天才というのは、こういう人なのかな」とイメージした人がいた。久司道夫氏である。
欧米ではマクロビオティックのカリスマ的指導者として、「Kushi」の名前はつとに有名である。
日本でもこの10年、積極的な普及活動を続けた結果、“クシマクロ“の名称で女性たちの知るところとなっている。マクロビオティックは一度はブームにもなり、いまでは美容、ダイエット法の定番にもなっている。マドンナが食事をすべてマクロビオティックで食べていることはさらに有名である。
久司道夫は戦後、単身アメリカに渡った。世界平和と世界連邦実現のためである。そして様々な試みと試行錯誤のうえ、世界平和実現の手段に政治活動ではなくマクロビオティック食事法の普及を選択した。正しい食事は人の心を平和にし、争いをやめる。この一点につきる結論を導き、以来60年、生涯をかけ、現在も食を通じて世界平和を提唱している。
アメリカ在住の久司道夫が日本に来るのは年2回。最近は年齢と健康を考えて年1回のペースになっている。とはいってもヨーロッパにも講演に行くのだから、移動距離が減ったとはいえ今も世界中を回っている。
アメリカ国立歴史博物館(スミソニアン博物館)外観。
殿堂入りはアメリカの歴史に貢献した人物の功績に関係する膨大な資料が永久保存される。
はじめてお会いしたのは1999年、秩父のマクロビオティックセミナー参加での取材。それ以来、インタビュー、パーティ、講演会、ツアー同行取材、プライベートでの食事など20回近く会う機会に恵まれた。そして、そのどの時もハッピーな気分になっている。それはどんな質問をしても膨大な知識量と数え切れない知識と知恵の引き出しから、期待をはるかに超えた話が返ってくるので、脳も気持ちも満足しきってしまうのだ。そして圧倒的なエネルギーとおだやかさに包まれるからである。殿堂入りはアメリカの歴史に貢献した人物の功績に関係する膨大な資料が永久保存される。
久司道夫のアメリカ国立歴史博物館(スミソニアン歴史博物館)殿堂入りの記念シンポジウムの前夜、殿堂入りを祝うプライベートパーティがワシントンD・Cの日本亭で開かれた。100人ほどの出席者。パーティが始まると久司氏は出席者を紹介し始めた。名前を呼び、日本語と英語で仕事や交流歴を説明し、本人からのコメントを一言。それは場を盛り上げながら続き、出席者全員を紹介しきってしまった。
カメラマンの若杉憲司氏が久司道夫氏を初めて撮影したとき、「久司先生は座っているとき、どんな姿勢をとっても重心がぶれない。丹田にしっかり重心がある」と感心し、また「久しぶりに中国の山奥で出会った仙人修行している老僧を彷彿させる人に出会ったよ。ファインダー越しに見つめていると、どこまでも吸い込まれる深い色の瞳をしているのがよくわかるんだ。師と思える人がひとり増えたよ」とうれしそうだった。
久司道夫プロフィール
1926年和歌山県生まれ。東京大学法学部政治学科卒業。同大学院修了。1949年渡米。コロンビア大学大学院政治学科入学。探求の末、世界平和のためには人類の食の改善が不可欠と確信し、アメリカにおいてマクロビオティックの普及に尽力する。 ガン、エイズなどの難病患者を食事指導で次々に治癒させ、その科学的データを根拠にマクロビオティックを欧米に広めた。その功績が認められ、1999年にアメリカ国立歴史博物館(スミソニアン博物館)に日本人として初めての殿堂入りを果たした。
山口タカ プロフィール
大分県佐伯市出身編集・出版ディレクター
株式会社グリーンハンド 代表取締役
1997~99年、日本初のオーガニック専門誌「ORgA」を制作。
以来、ライフワークとして全国の有機農家や企業を訪ねる旅をはじめる。
2000年に有機マーケットの情報源となる「オーガニック電話帳」 創刊。
現在、改訂第五版を発売中。
また、食育活動として「服部幸應の食育の本」編集・発行人。
漫画「美味しんぼ」第101巻・食の安全シリーズをコーディネート。
”有機の水先案内人”としても登場 。
NPOオーガニック ドット ジャパンを設立。
雁屋 哲氏の「美味しんぼ塾」と有機の普及活動をはじめる。
URL:http://www.greenhand.biz Mail: info@greenhand.biz
A4版 無線綴じ :220P
定 価 :52,500円(税込)
企画・調査・編集:オーガニックマーケットリサーチプロジェクト(OMR)
発 行 :特定非営利活動法人IFOAMジャパン
■主なコンテンツ
【調査結果のまとめ】
調査結果 消費者 小売業者 卸売業者 加工食品メーカー 生産者 自治体
【市場規模と流通経路の推定】
フードチェーンにおける課題
【OMRメンバー寄稿】
資料(データ)
■連絡先:info@ftps.jp URL: www.omr2009.com
A4判 :100P
定 価 :1,200円(税込)
発 行 :株式会社地球丸
オーガニック厳選カタログとして山口タカが選者として食品部門を担当。
野菜、穀物から味噌、醤油、ジュース、乳製品などなど。 選りすぐりの国産有機食品(もしくは同等の品質のもの)ばかりです。他に衣料品、日用品、化粧品など。
発行・発売 インフォレスト株式会社
定 価 :980円(税込)
『美味しんぼ』101巻・第2話「食の安全」に 山口タカさんが実名で登場しています。