当薬局には多い日で1日100人以上の緑内障・高眼圧症の患者さんが来られます。
中には、自覚症状がなかったのに初めて緑内障と診断されてショックを受けてる方や、眼圧が思うように下がらなかったり視野検査の結果が悪いと、「この薬で本当にいいのかな…?」「今使ってる点眼よりもっと強いものはないの…?」と不安になられる方がいらっしゃいます。
以下に、国内で発売されている緑内障・高眼圧症治療の点眼薬(名前は先発品のみ)をすべて紹介します特に注意が必要な代表的な禁忌も併記しています。

ただ注意していただきたいのは、どの薬が一番いいかは患者さん個人個人で異なる、ということです。眼科の先生は診察や検査の結果や、その他の持病などを総合的に考えたうえでその人に一番よいであろうと思われる薬を選びます。疑問に思ったことは、担当の先生や、直接聞きにくければ薬局で質問することをおすすめしています。

A.房水を目の外へ出しやすくして眼圧を下げる

1.繊維柱体から出す

【副交感神経刺激薬】

  • 瞳を調節する毛様体筋や瞳孔括約筋に直接働いて、縮瞳させ、眼圧を下げます。
  • 禁忌)虹彩炎(縮瞳により虹彩の癒着を起こす可能性、炎症悪化の可能性)
  • 喘息については慎重投与
  • 副作用)暗くぼやけて見える、流涙、近視が強くなる

サンピロ点眼液

【交感神経刺激薬】

  • 目の中の房水の量を減らして、眼圧を下げます。
  • 禁忌)狭隅角や前房が浅いなど眼圧上昇の要因があるもの(急性狭隅角緑内障発作のおそれ)
  • 副作用)結膜蒼白、散瞳、結膜アレルギー、頭痛、口渇

ピバレフリン点眼液

【ROCK阻害薬】

  • 副作用)点眼後1~2時間充血

 グラナテック点眼液

2.ぶどう膜強膜から出す

【α2刺激薬】

  • 房水産生の抑制およびぶどう膜流出路を介した房水流出の促進により、眼圧を下げます。
  • 副作用)α2受容体の全身作用(むけ、めまい、徐脈、低血圧)、結膜充血、結膜蒼白、使用後数か月たってからの結膜アレルギー症状(その後軽快することが多い)

アイファガン点眼液

【α、β遮断薬】

  • 房水が作られるのを抑えて(房水産生抑制)眼圧を下げます。房水の流れを良くする作用もあります。
  • 禁忌)気管支喘息(β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用による症状悪化)、コントロール不全の徐脈など(β受容体遮断作用による陰性変時・変力作用による症状悪化)

ハイパジール点眼液(ニプラジノール)、ミロル点眼

【α1遮断薬】

  • 房水の流れをよくして(房水流出促進)、眼圧を下げます。

  • 房水の流れをよくして、眼圧を下げます。
  • 副作用)虹彩色素沈着、まぶたの黒ずみ、まつげが太く長くなる、結膜充血、眼痛、かゆみ

キサラタン点眼液、レスキュラ点眼、トラバタンズ点眼、タプロス点眼、タプロスミニ点眼

B.房水を作る量を減らして眼圧を下げる

【β遮断薬】

  • 房水が作られるのを抑えて(房水産生抑制)眼圧を下げます。
  • 禁忌)気管支喘息(β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用による症状悪化)、コントロール不全の徐脈など(β受容体遮断作用による陰性変時・変力作用による症状悪化)

ミケラン(LA)点眼液(ブロキレートPF)、チモプトール(XE)点眼液、リズモンTG点眼液、

ベトプティック(S)点眼液のみ

【炭酸脱水素酵素阻害剤】

  • 炭酸脱水酵素を阻害することにより、房水が作られるのを抑えて、眼圧を下げます。
  • 副作用)結膜充血、一時的なかすみ目、点眼時にしみる

トルソプト点眼液、エイゾプト点眼液

【α2受容体作動薬】

  • 房水産生の抑制およびぶどう膜流出路を介した房水流出の促進により、眼圧を下げます。
  • 副作用)α2受容体の全身作用(ねむけ、めまい、徐脈、低血圧)、結膜充血、結膜蒼白、使用後数か月たってからの結膜アレルギー症状(その後軽快することがおおい)

アイファガン点眼液

【α、β遮断薬】

  • 房水が作られるのを抑えて(房水産生抑制)眼圧を下げます。房水の流れを良くする作用もあります。
  • 禁忌)気管支喘息(β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用による症状悪化)、コントロール不全の心不全、房室ブロック、徐脈など(β受容体遮断作用による陰性変時・変力作用による症状悪化)

ハイパジール点眼液(ニプラジノール)、ミロル点眼液

C.合剤(2剤が1つになった点眼薬)

  • 禁忌)気管支喘息(β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用による症状悪化)、コントロール不全の徐脈など(β受容体遮断作用による陰性変時・変力作用による症状悪化)

ザラカム(キサラタン+チモプトール)、デュオトラバ(トラバタンズ+チモプトール)、タプコム(タプロス+チモプトール)

【炭酸脱水素酵素阻害剤+β遮断薬】

  • 禁忌)気管支喘息(β受容体遮断作用による気管支平滑筋収縮作用による症状悪化)、コントロール不全の徐脈など(β受容体遮断作用による陰性変時・変力作用による症状悪化)

コソプト/コソプトミニ(チモプトール+トルソプト)、アゾルガ(エイゾプト+チモプトール)、