大手会社の化粧品開発に勤務していましたが、好きな化粧品を好きなだけ追求するため円満退職。無事にノラ犬となりましたw
ノラ犬となった化粧品犬が、新しい化粧品を開発する過程で得られた面白い情報を発信していくブログです。

化粧品犬です。

今回から、ロート製薬 肌研(ハダラボ) esシリーズを取り上げていきます。
今回は、洗顔 泡タイプの解析です。

ロート製薬 肌研(ハダラボ) esシリーズの共通の売り文句は以下です。

1)「毎回ではないけれど、時々化粧水が肌にしみる」「自分は敏感肌かも、と感じている」…こんなかたに使っていただきたい、「ハダラボ es(エス)」スキンケアシリーズ。
2)全アイテム弱酸性・低刺激性・アレルギーテスト済み・スティンギングテスト済み※です。
3)ロートオリジナル成分「ナノ化ミネラルヒアルロン酸(うるおい成分<加水分解ヒアルロン酸亜鉛>)」を配合。うるおいを守って洗い、不安定でデリケートな肌を健やかに保ちます。

そして、洗顔 泡タイプについては。

4)「ハダラボ es(エス) 洗顔<泡タイプ>」は、香料フリー・着色料フリー・アルコールフリー・オイルフリー・防腐剤フリーです。

だそうです。
防腐剤フリーというのがスゴいですね。

その謎に迫るのが、今回の解析のテーマです。

ちなみに@cosmeの評価は、クチコミ 85件評価点2.8点とふるいません。
なぜか?というのも今回の解析を読んでいただければ分かります(^_^;)

ケンコーコムでは、泡洗顔料内売上15位。
泡洗顔内での売上順位にというのが、よくわからないので微妙です(^_^;)

まず写真。
トライアルセットを買っています。2週間使えて1000円ぐらい。
左から2番目が洗顔 泡タイプですね。


洗顔 泡タイプの本製品の値段は、1100円/160mlです。
けっこう割高ですね。

実際使ってみました。
泡タイプなので、泡立てに問題はありません。
ただ泡質は緩く、さくっとした泡ですね。
例えば石鹸のような粘着感のある重い泡とは対極的です。

泡を手にとって顔に付けると。
朝などで顔に皮脂が多いと、泡が消えてしまいます(^_^;)
泡状から液状に変化(^_^;)
うーん。大丈夫かこれという感じですね。
まあ液状に変化しても洗えるんですが。
刺激感とかはなく、さっぱりと洗い流せます。

洗い流すと直後はもっちりした肌になるのですが、すぐに乾燥してきてしまいます。
で、とっても化粧水が塗りたくなります(^_^;)

化粧水を塗ったらどうなるかは次回に続きますが。。。
うーん、、何か間違ってる気がする(^_^;)

では処方を見てみましょう。

裏面表示は。
水、グリセリン、BG、ソルビトール、ココイルアラニンTEA、ココアンホ酢酸Na、ココイルグルタミン酸2Na、コカミドDEA、加水分解ヒアルロン酸亜鉛(ナノ化ミネラルヒアルロン酸)、カプリル酸グリセリル、エチルヘキシルグリセリン、コハク酸、ココイルグルタミン酸Na

となります。
これを例によって、整理してみました。以下です。



焦点の防腐剤から行きましょう。
確かにパラベンのような、有名な防腐剤は使われていません。
ただし、この処方には防腐効果のある成分がが使われているのです。
具体的にいえば、カプリル酸グルセリルとエチルヘキシルグリセリンです。

カプリル酸グルセリルは炭素数7の脂肪酸とグリセリンが結合した化合物で、エチルヘキシルグリセリンは炭素数8の脂肪酸とグリセリンが結合した化合物です。
そもそも、これらのような炭素数7又は炭素数8の脂肪酸構造は、殺菌効果があるのです。
炭素数7又は炭素数8の殺菌性のある脂肪酸構造に、水溶性のグリセリン構造を付けたものがこれらの化合物であるとも言えます。
炭素数8の殺菌性のある脂肪酸構造に、水溶性の基を付けた他の例を挙げると、オクタンジオールなどが当てはまります。オクタンジオールは防腐剤とはいわれていませんが、その防腐効果はパラベン並みです。

ただ殺菌効果があるという事は、人にも悪さをするということであり、入れすぎると刺激が出ます。
防腐効果が発現し、かつ刺激が出ない範囲で配合しなければなりません。
これが結構難しい。

また、加水分解ヒアルロン酸亜鉛という変わった成分が配合されていますが、亜鉛イオンも殺菌効果があります。
参考
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/33849.html

おそらく、加水分解ヒアルロン酸亜鉛も配合量の加減が結構難しいのではないかと思います。

洗浄剤に話を戻しますが。
この製品はココイルアラニンTEAやココイルグルタミン酸Naなど肌に良さそうなアミノ酸系洗浄剤が多用されています。
かつ保湿剤のグループを見ても、グリセリンやソルビトール、グリセリンと似た成分のBG(ブチレングリコール)など保湿剤もそれなりに配合されています。
現に、洗顔直後はもっちりします。が、すぐ乾いてしまう。
これはやはり、カプリル酸グルセリルとエチルヘキシルグリセリンの配合量を入れすぎているのではないかと、思いますよ。
肌刺激はないのですが、刺激を感じる一歩手前が、「やけに乾燥する」という使用感になって現れている気がします。
その上、加水分解ヒアルロン酸亜鉛の亜鉛イオンもたんぱく質に吸着しやすいので、肌表面吸着してさらに乾燥を促している気がします。

この乾燥と、しゃれにならない泡持ちの悪さ。
なかなか人に勧めるのは難しいですね。

ロートさんなんて、加水分解ヒアルロン酸亜鉛の特許まで書いていて、すごく力が入っているのですが、策士策におぼれるという感じですかね(^_^;)

肌質改善用外用組成物
http://www.google.com/patents/WO2011129374A1?cl=ja

防腐剤フリー!という売り文句が珍しかったのに、ちょっと残念でした。

本項は以上です。

次回は化粧水の予定です。

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