奉納する絵馬の発祥
はじめに
古来より日本人は、森羅万象の働きを八百万(やおよろず)の神々と呼んできました。森羅万象の働きには、われわれの心の働きと捉え、古代の日本人はそれらの働きに精緻な体系性を見出し、それらを神として定義した上で「古事記」や五十音(日本語の語彙)の中に組み込みました。
絵馬の発祥
京都府京都市左京区鞍馬貴船町の貴船神社が発祥地と伝わっております。水神である淤加美神を祀り、古くから祈雨の神として信仰されておりまして、水の神様として全国の料理・調理業や水を取扱う商売の人々から信仰を集めています。古来より、晴れを願うときには白馬が、雨を願うときには黒馬が奉納されたことに由来すると伝わっています。馬は古くから神様の乗り物と考えられ、人や荷物だけでなく、その願いを運ぶと信じられてきました。その際、実物の馬に代わって木の板に描いた馬が奉納されたこともあり、このことから奉納する絵馬が発祥したという言い伝えがあります。
古代日本の哲学「五階層」
仏教の五蘊(ごうん)「色蘊・受蘊・相蘊・行蘊・識蘊」
仏教の五大(ごだい)「地・水・火・風・空」
支那の五行(ごぎょう)「木・火・土・金・水」
(バラモン教やイスラム教などにも「五階層」が存在)
五感、五官、五臓といった体との関連性は、整体療術とシンクロします。
「五階層」と絵馬の五角形には関連性があります。
絵馬の五角形の由来
馬は馬屋という建物に飼われていたことからその馬小屋の形状に似せて五角形になったといいますが、その説は、玄関の部分を指しています。
現代のような自動車や近代の荷馬車が普及する前の日本は、街道の要所に荷馬や舟、人足などをそなえて公用の便宜をはかった宿場が整備されていた時代がありました。これらのそなえがある街道を駅路(うまやぢ)といい、馬差しという役人がいて馬と人がともに共存し暮らしていた時代を物語っています。
日本家屋の玄関をイメージすると、五角形に見えます。
馬屋も五角形に見えます。
玄関をくぐって家に入ると部屋の間取りは、四角形に見えます。
馬屋も小屋の間取りは四角形に見えます。
五角形から四角形を除くと三角形が残ります。
神祇品 本納絵馬
幕末~明治に先祖が、信仰奉納用の絵馬を制作、矢部家代々で継承してきた伝統工芸。
🐈 ねこ絵馬 🙀
秘められた本質
五角形の五は、五蘊=人間の心身を形作る五つの要素
色(肉体)・受(感受)・想(想像)・行(心の作用)・識(意識)を表します。
四角形の四は、一霊四魂=日本古来より伝わる「魂」の構造
人間は誰でも四つの魂を持ち、その中で強く働くのはどれかで人により異なります。
「勇」の魂…大義のために力を尽くす。
「親」の魂…調和や安定、秩序が大事と考える。
「愛」の魂…深い絆を求め感情を分かち、癒す、助ける、育むことに喜びとします。
「智」の魂…洞察力や知恵を働かせ、能力や価値観の基準を美しいかどうかで判断。
三角形の三は、和の心、神社の社紋として三神の御魂の三柱を示します。
「素直な和の心」=「アマテラスオオミカミ」=「三種の神器の八咫ノ鏡」
「思いやりがある優しい和の心」=「ツクヨミノミコト」=「三種の神器の勾玉」
「困難に挑戦する和の心」=「スサノオノミコト」=「三種の神器の草薙ノ剣」
五角形の角の総数は540°です。それを5で割り算すると108°
で煩悩の数と同じになり、神社だけではなく仏教のお寺にも奉納することができます。
動物、竜、人物など絵柄はさまざまです。
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