音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise
最新版の状況
産業界での製品に対する品質向上への要求から製品全体に対する大規模シミュレーションの重要性が益々高まってきています。このようなニーズに対応するため、アドバンスソフトでは一千万要素を超えるような大規模解析が可能な音響解析ソフトウェアAdvance/FrontNoiseを開発してきました。
今回のリリースでは、3つの新しい機能をリリースしました。1つめは、構造物の透過音を解析する構造と音響の強連成機能です。2つめは、多孔質媒体の音響伝播をシミュレーションするための機能です。3つめとして、これまでは周波数領域でのソルバとしてFrontNoiseを利用いただいてきましたたが、新たに時間領域の解析機能もリリースしました。
概要
近年の製造業における品質保証への要求に応えるため、より精度の高い振動解析等のニーズが高まっています。また、計算機の性能向上および価格の低下により、大規模な計算により精度の高い解析が可能となってきています。その1つの手段として、当社では、並列化を中心としたシミュレーションの大規模化および高速化を実現するためのソフトウェアの開発に取り組んでいます。
この方針のもと、当社では、音響解析ソフトウェアAdvance/FrontNoise を独自に開発し、環境騒音低減や騒音低下のための機器設計[*1]の一環として、音響シミュレーションに関するサービスを提供しています。
Advance/FrontNoise では、音源の位置と大きさ等を入力として、解析領域内の音圧レベルを求めます。数値解法には有限要素法を利用しています。要素は形状適合性の高い四面体要素を使用しています。
Advance/FrontNoise の特長は、
- 大規模解析が可能[*2]
- 低コストのソフトウェア
- メンテナンス体制
です。大規模解析では、4億要素、8000万節点の解析実績があります。
Advance/FrontNoiseでは、騒音・音響解析の最小限度必要なコア部分のみを安価で提供いたします。複数CPUでの稼動も同一料金です。さらに、自社開発ソフトのため十分なサポート体制がとれます。また、特定のニーズにカスタマイズが可能(別途料金)です。
本ソフトウェアの適用分野は、空力騒音・吸排気系等の音場予測、家電分野における電子機器の騒音予測、産業機械分野におけるコンプレッサ・バルブ・ポンプ等の騒音予測や、その他、環境の騒音予測です。
バージョン情報
音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise の最新バージョンは 4.3 です。
新バージョンリリースのお知らせ
2014年4月30日に、音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise Version 4.3 をリリースしました。
機能説明(周波数領域ソルバー)
解析対象は、3次元内部問題および外部問題です。
| 項目 | 内容 | |
| 基礎方程式 | (1) 基礎方程式は、音響速度ポテンシャルに関する波の方程式を周波数空間に変換した方程式 (2) 空間的に分布する場の流れおよび空間的に分布する温度を考慮可能 (3) 空間的に分布する多孔質音響伝播媒体を考慮可能 (4) 構造物の固有値解析結果を利用した構造音響連成透過音解析が可能 | |
| 解析領域 | 内部領域、および、外部領域(外部領域での外部境界はρc境界で与える) | |
| 物性値等 | 速度 | 場の速度を指定可能(デフォルト;速度0) |
| 温度 | 場の温度(音の伝播媒体)を要素毎に指定することが可能(デフォルトは均一媒体) | |
| 多孔質 | 多孔質を模擬した場の材質を指定することが可能 | |
| 音源 | 面での音源 | 面(壁境界)に対して、周波数毎に音圧または粒子速度を設定可能 |
| 点音源 | 節点に対して、単極子、双極子、または、四重極子のパラメータを設定可能 | |
| 境界条件 | 音響インピーダンス | 面(壁境界)に対して、周波数毎に音響インピーダンスを設定可能 |
| 外部境界 | 面(外部境界)に対して、ρc境界を設定可能(音響インピーダンスを与える機能の一部) | |
| 数値解法 | 離散化手法 | 有限要素法 |
| 利用可能な要素 | 四面体一次要素 | |
| 並列計算 | 自動領域分割によりMPIで並列化 | |
| 行列解法 | GMRES系列の反復法をデフォルトとし、各種反復手法および前処理手法が利用可能 | |
| 大規模計算実績 | 4億要素・8000万節点(四面体一次要素) | |
| 解析結果 | 周波数毎の音響速度ポテンシャル、音圧、音圧レベルを、バイナリ形式でファイル出力 | |
| プリポスト | メッシュの細分化機能をソルバ側で利用可能。 | |
| 標準機能としてフリーの可視化ソフトウェアParaViewに接続可能 | ||
| Advance/FrontNoiseに対応したプリポストをリリースしています(別料金でのご提供)。詳細は、サポートセンターまでお問い合わせください。 | ||
| お持ちのメッシャーとの接続については、ご相談ください。 お客さま所有のメッシャーへの対応実績あります。 | ||
機能説明(時間領域ソルバー)
解析対象は、3次元内部問題および外部問題です。
| 項目 | 機能 | |
| 基礎方程式 | 音圧と粒子速度の波の方程式を時系列で解く | |
| 解析領域 | 内部領域、および外部領域 | |
| 物性値等 | 場で一定とする | |
| 境界条件 | 点音源 | 節点に時系列でエネルギーを設定可能 |
| インピーダンス | 壁境界に音響インピーダンスを設定可能 | |
| 透過境界 | 面(外部境界)にρc境界を設定可能 | |
| 拡散反射境界 | 境界に拡散反射条件を設定可能 | |
| 数値解法 | 離散化 | 有限要素法 |
| 要素 | 四面体1次要素 | |
| 時間積分 | 陽解法 | |
| 並列計算 | 自動領域分割でMPIで並列化 | |
| 解析結果 | 音圧等を指定された出力間隔でファイル出力 定点の音圧等の時系列データをファイル出力 音圧等をある区間で平均化して出力 | |
適用事例
内部問題
外部問題
性能評価
時間領域ソルバー
動作環境
- RedHat Enterprise Linux 4 以上, Intel 64およびAMD64のみを正式サポート対象とします。
- 下記のPCクラスター(複数の計算ノードから構成される計算機群)を利用した並列計算を行うことができます。
- ノード間接続:ギガビットイーサネット
- ファイル共有:作業用ディレクトリは全てのノード間でNFS共有することが必要です。Advance/FrontNoiseをインストールするディレクトリも共有することが必要です。
- 推奨環境
- CPU: Pentium 4 3.0GHz, Core2 1.86 GHz (相当) 以上
- メモリー: 1プロセッサー (1コア) 当たり 1 GB 以上
- ハードディスク: 30 GB以上