体についた余分な脂肪を落とすためには、運動したり食事を減らしたりして、消費カロリーを摂取カロリーよりも増やさなければいけないと思い込んでいませんか?
普段の生活習慣を急に変えて、激しい運動を続けたり食事を抜いたりする苦しいダイエット方法は、長続きしないものですしリバウンドの危険も増えてしまいます。
実はある成分を食生活に加えるだけで、有酸素運動もせずに、ご飯の量も気にせずに、お酒も我慢しなくて良いダイエット方法があるのです。
そんな簡単で楽なダイエットなんて、痩せられないだろうと思われるかもしれません。
しかし厳密な研究によって、厳しいダイエット方法よりはわずかに劣るものの、ハイファイバーダイエットは確実な成果を出せることがわかっています。
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Reference:Ma Y., et al., Ann Intern Med. 2015. Single-component versus multicomponent dietary goals for the metabolic syndrome: a randomized trial.
食物繊維をとることは制限の多いダイエット方法と同等に痩せる効果がある
アメリカのマサチューセッツ大学医学校(University of Massachusetts Medical School)のYunsheng Ma准教授らは、厳密にコントロールされたダイエット方法と食物繊維を摂取するダイエット方法によって、1年間でどのくらい痩せる量に差が出るのか実験を行いました。
医師でもあるMa准教授は、240人のメタボリックシンドロームの糖尿病予備軍の患者さんを集めて、次の2種類のダイエット方法を試してもらいました。
1つ目は米国心臓協会(American Heart Association)が定めた、AHA式ダイエットです。
AHA式ダイエットは、カロリー制限、砂糖と塩分量の制限、アルコール制限もしくは禁止、糖質・脂質・タンパク質比率の制限といった、運動頻度こそ指定されていないものの非常に厳格に決められたダイエット方法です。
2つ目は1日30グラム以上の食物繊維を摂取するだけの、ハイファイバーダイエットです。
ハイファイバーダイエットは、運動量も決まっていませんし、食事量やレシピ、材料の種類も制限されていませんし、お酒に関しても全く禁止されていません。
患者さんたちに1年間このダイエットを続けてもらったところ、AHA式ダイエット(マイナス2.7キログラム)、ハイファイバーダイエット(マイナス2.1キログラム)という結果となりました。
そして、どちらのダイエット方法でも高血圧の改善とインスリン抵抗性の改善という、生活習慣病と糖尿病の予防効果が見られました。
なぜ食物繊維を摂取するだけで、痩せることができるのでしょうか。
食物繊維の3つのダイエット効果とは
慢性的な野菜不足である日本人の1日の平均食物繊維摂取量は、約15グラムと言われています。
ハイファイバーダイエットの1日30グラムという食物繊維量の半分程度しか、普段の私たちは摂取できていないのです。
十分な量の食物繊維を摂取することで、次の3つの効果が現れ、脂肪を減らす作用があると考えられます。
余分な糖質や脂質、有害な成分を排出するデトックス効果
食事と一緒に消化管を通る食物繊維は、周囲の過剰な糖質や脂質、不要な物質を吸着する性質があります。
食物繊維にくっついた糖質や脂質などの物質は、体内に吸収されることなく体外に出て行きます。
このため食物繊維には、血糖値や血中コレステロールの上昇を抑える効果があり、急激な血糖と中性脂肪の増加を防ぐことで体内で脂肪に変わる量を減らします。
善玉菌を活性化させる腸内環境改善効果
食物繊維は、腸内にいる善玉菌の栄養源でもあります。
十分な食物繊維が腸内に供給されることで、これらの善玉菌が活性化して悪玉菌の活動を抑え込みます。
善玉菌が元気になることで免疫機能や代謝の向上が起こり、悪玉菌が減ることで発酵による毒素の産生を減らすことができます。
腸の運動を活発にする便秘改善効果
食物繊維は、腸を刺激してぜん動運動を助けます。
また食物繊維をとることで、便も柔らかく出しやすい形になるため、お腹の中に溜まっていた便を出しやすくなります。
食物繊維を1グラム摂取すると、その10倍の重さの便が作られるという報告もあります。
ハイファイバーダイエットの注意点とは
ではハイファイバーダイエットの注意点や問題は、ないのでしょうか。
多量の食物繊維を食事から摂取するためには、野菜や果物を多く食べる必要があります。
しかし比較的食物繊維が豊富な、おから100グラム中の食物繊維は9.7グラムであり、豊富そうなゴボウ100グラム中の食物繊維は5.7グラムと、食事だけで食物繊維の必要量を確保することは困難です。
幸い最近は、食物繊維単体で摂取可能な食物繊維のサプリメントや、水溶性の難消化性デキストリンなど、飲みやすく混ぜやすい食物繊維補助食品が増えています。
このような商品に頼るのは嫌だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に食物繊維を摂取できる製品を賢く利用することで、無理のないダイエットを続けることが可能になるのです。
また腸の活動が活発になりトイレに行く頻度が増えるため、通勤や通学でバスや電車を利用される方は、少しずつ食物繊維の量を増やして様子を見られたほうが良いでしょう。
まとめ
この記事では、厳しいAHA式ダイエットのほうが多く痩せているものの、科学的な統計解析によれば、簡単なハイファイバーダイエットも同じくらい痩せられるという研究を紹介しました。
確実に痩せるためには、できるだけ楽な方法で体と心に負担の少ない方法を探すことが、ダイエット成功への近道になるのです。
わずかに費用を必要とするものの、無理せずにしっかりとした結果を得られるハイファイバーダイエットをおススメします。
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