高性能増泡剤「アミノーン C-11S」
油汚れが存在しても、豊かな泡がすぐに立ちます。
営業担当が対話形式で、製品をご紹介します。
- ※現在、営業担当が代わっていることがあります。ご了承ください。
香粧品の分野で
—天然油脂を原料に、豊富な製品群を取り扱っているとお聞きしましたが。
山田:ええ。花王では、天然油脂を主な原料に、脂肪酸などの油脂誘導体製品、界面活性剤製品などのさまざまな香粧品用原料/洗剤原料を取り扱っております。界面活性剤製品では、シャンプーやヘアリンスなどの原料として、陰イオン性界面活性剤であるアルキル硫酸エステル塩、あるいはポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩の「エマール」シリーズや非イオン性界面活性剤のソルビタン脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの「レオドール」シリーズ、陽イオン性界面活性剤としてアルキルトリメチルアンモニウム塩の「コータミン」シリーズ、両性界面活性剤としてアルキルベタインや脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシベタイン、アルキルアミンオキサイドなどの「アンヒトール」シリーズといった製品群を取り扱っております。
東出:花王の界面活性剤製品は、ヤシ油やアブラヤシからとれるパーム油、パーム核油などの天然油脂を主な原料としており、再生可能な植物資源を利用することで環境への負荷も低く、生分解性にもすぐれております。また、界面活性剤製品以外にも、脂肪酸「ルナック」や高級アルコール「カルコール」、脂肪酸から誘導されるエステル油、グリセリン脂肪酸エステルも取り扱っております。
山田:香粧品の分野ではすぐれた特長を有する製品を開発し、毎年春に東京と大阪で多くのユーザーの方々に参加いただいて、それらの製品をご紹介してきました。今年の春も、新製品をご紹介することにしております。
また、平成14年春に新製品発表会で紹介しました高性能増泡剤「アミノーン C-11S」についても、あらためてそのすぐれた性能をご紹介することにしています。
—なるほど。積極的な事業活動を展開されているのですね。ところで、高性能増泡剤「アミノーン C-11S」はどのような製品ですか。
高性能増泡剤「アミノーン C-11S」の特長
山田:高性能増泡剤「アミノーン C-11S」は、すぐれた増泡効果を有する、室温で液体の非イオン性界面活性剤です。「アミノーンC-11S」は、表示名をコカミドメチルMEAといい、化学名はヤシ油脂肪酸N-メチルモノエタノールアミドとなっています。シャンプーや食器用洗浄剤などの液体洗浄剤向け増泡剤として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩(AES)とともに使用される脂肪酸モノエタノールアミドの一種です。
東出:「高性能増泡剤「アミノーンC-11S」の特長には、すぐれた増泡性と泡の安定性を合わせ持ち、しかも液体洗浄剤に適度な粘度を付与する増粘性も有しています。このようにすぐれた特長をもつ「アミノーン C-11S」ですが、ここでその特長をまとめますと、次のようになります。
- AES系シャンプーに用いた時、皮脂などの汚れが存在しても、速泡性能にすぐれた増泡・増粘剤です。
- 凝固点-8.7℃を有する液体の非イオン性界面活性剤であり、ハンドリング性にすぐれています。
- 低温での析出がなく、配合品の安定性にすぐれています。
- 写真1 低温保存時の安定性
条件:0℃、3ヶ月、試料:AES/増泡剤/CAPB = 15/3/2、濃度:18.5%
山田:凝固点(-8.7℃)と低いので、シャンプーなどの液体洗浄剤に配合したものの低温安定性については、0℃で3ヶ月保存しても濁りや沈澱物が生じません(写真1参照)。
また、高性能増泡剤「アミノーン C-11S」は、脂肪酸ジエタノールアミドや脂肪酸モノエタノールアミドなどの増泡剤と比較しますと、皮脂のない場合には「アミノーンC-11S」はこれらの増泡剤の中で最も速やかに泡立ち、すぐれた速泡性能をもつことが分かります。脂肪酸モノエタノールアミドなどの脂肪酸アミド系の増泡剤についても、いずれもAES単独よりすぐれた速泡性能を示しています(図1参照)。
多くの界面活性剤では皮脂が存在した場合、その速泡性能はおおむね大きく低下します。その中で、脂肪酸モノエタノールアミドは、皮脂が存在しても速泡性能が比較的低下することの少ない増泡剤です。高性能増泡剤「アミノーン C-11S」は、速泡性能の低下が比較的少ない脂肪酸モノエタノールアミドより、高い速泡性能を示します(図2参照)。
- 図1 速泡性能(皮脂なし)
AES/増泡剤=17/3 (MEA;19/1)、濃度:0.2%
- 図2 速泡性能(皮脂あり)
AES/増泡剤=17/3 (MEA;19/1)、濃度:0.2%
- 写真2 速泡性能の評価システム
東出:増泡剤の速泡性能を定量的に評価をするため、写真2に示しました、速泡性能の評価システムを用いて行いました。従来、泡立ちや泡の安定性についてはロスマイルス試験により評価してきましたが、よりすぐれた製品を開発するために新しい性能評価システムの開発にも努力しています。
—なるほど。評価システムまで手がけて製品を開発されておられるのですね。「アミノーン C-11S」は、皮脂などの汚れが存在しても高い速泡性能をもつ、非常にすぐれた増泡・増粘剤といえますね。
東出:ええ。そういえるかと思います。液体の非イオン性界面活性剤である高性能増泡剤「アミノーン C-11S」について説明しましたが、今後とも、新しい製品を開発し、ご提供させていただきますので、香粧品関連製品を新しく開発されるときには、ぜひ、花王の香粧品原料をご利用いただきますよう、よろしくお願いします。
- ※この記事は、花王ケミカルだより55号(2005年5月)から抜粋したものです。