スッピン1
2016年12月10日23:00 スッピン
テーラーつくし再開です。
長く、、、ならないように頑張るぞ。
ここ最近の毎朝の習慣。
洗面台の前に立ちガウンを開く。
そしてそのまま10秒ほど立ち尽くす。
最近は10秒で再起動し出せているけど、つい1週間前までは5分くらい固まっていた。
人間って慣れるのね。
そして慣れたら慣れたで横道に逸れる。
へぇ~皮膚の回復力って結構早いんだと。
胸元の痣は3日くらいで赤みが取れだいぶ薄くなっていた。
ただそのすぐ横に新たな痣が出来ていたけど、、、
「顔洗お。」
パシャパシャパシャ、、
あたしはつい最近牧野つくしから道明寺つくしになった。
実感は全然無い。
そう全く。
泡だて網を使い洗顔するためのもっちり泡を作っていく。
美容にうるさい友人のおかげで、完璧なスキンケアが身に付いていた。
目の細かい泡を手に取りその掌を下にする。
泡が掌でくっついて下に落ちない。
たったそれだけのことに満足する自分が好きだった。
「今日も良い日になりそうだな。」
優しく泡のブラシで洗顔をしていく。
力を入れるのは厳禁。
顔表面の油分を落としすぎないようにしなければ、必要以上のケアをすることもなくなる。
つくしはテーラーとして働いていた間、身だしなみとしての化粧はしていたが衣類を扱う仕事故ファンデーションは極力使わなかった。
その為スッピンに磨きをかけた。
スッピンなら不意に商品に触れても影響は無い。
シャツを作っていた頃、完成間際でうたた寝をしてしまいそのシャツにべったりファンデーションが付いた時は、、、泣いた。
そしてビールでヤケ酒をして次の日お岩さん状態で仕事したのは2度と犯したく無い失敗だ。(ちなみに出勤時は流石に化粧で腫れた目など誤魔化したが、店に着いてからそれを全部落とし、帰る時にまた化粧した。その化粧もすんごい暑化粧で隠してたんだか隠せてなかったんだか良く分からないものだった。)
それから桜子の元へ行きスッピンでもマシな顔作りを研究した。
桜子はスキンケアはともかくスッピンをかなり嫌がったが(化粧しないと万人顔のままだとうるさかった)、あたしは身だしなみの意味以上を求めなかった。彼氏を作るつもりは無かったし見た目で判断するような男はそれこそ願い下げだった。
鏡を見る。
そこに写る自分の顔は泡でパック状態だ。
固い泡は目の上にあっても落ちてはこない。
「にひひ、、」
やっぱり泡の出来は最高だなとにやけてしまう。
それから掌で泡をゆっくり顔から剥がしていく。
ここで流水でパシャパシャ洗い流すことはしない。
そうすれば洗面台が水浸しで掃除の手間がかかる。
一人暮らしの時の習慣で道明寺邸では気に留めなくても良いことだが、そこはつくしたる所以跡を濁すことを嫌ったのだった。
洗顔が終わり一歩引いて洗面台周りを見る。
「ん?ちと飛び跳ねたなぁーまぁ、まずまずだけど大吉とは行かないみたい。中、、末吉かな?」
洗顔で今日の運勢を測る。
根拠よりも楽しみだ。
ふふふ~んと鼻歌混じりでつくしは朝の日課を終えた。
***
「ご馳走さまでした。今朝も美味しかったです。」
そう言って料理長にお礼を言う。
きちんと感謝の言葉を口に出す。
つくしは邸の主人となっても使用人を上から見るのではなく、対等の気持ちで接していた。
そんなつくしの性格を知る使用人達は満足気な表情で仕事に従事していた。
元使用人頭のタマはそんなつくしの対応に主人らしくないと異を唱えたが、
時代の変化でトップの在り方も変わっている。なのに邸で変えないのは鎖国状態と言えないのかとつくしに諭され、タマも考えを改めた。
出会った時は17だったが、つくしも今や32歳。
社会に出て色んな事に触れてきた。沢山泣き、考えたに違いない。
邸の中でしか働いてないタマはつくしに諭されると思ってなかったから驚きもひとしおだったが、その分喜びも大きかった。
コンコン
「おはようございます。つくし奥様。」
「おはようございます。岩元さん。朝から珍しいですね。司から何かの使いですか?」
この日、司は早朝会議のためつくしが起きる前にはすでに仕事に出て行っていた。
そのためつくしはひとりで朝食を取っていたのだが、最近はそれが続いていた。
どうもつくしと再会するまでのひと月の間司は仕事に身が入ってなかったらしく、入籍した今溜まった仕事を片っ端からこなしているらしい。
司の第一秘書西田によると、それもこのペースで続ければあと一週間ほどで落ち着くと言うのだが、何やら含んだ言い方をされたことにはつくしは気になっていた。
そんなひとり食後のお茶を取っていたつくしに声をかけたのは、司の秘書岩元だ。
そういえば自分の秘書でもあったなとつくしは思い出した。
「はい。奥様にお聞きしたいことがありまして参りました。」
「聞きたいこと?」
「つくし奥様は白雪姫とシンデレラどちらが宜しいですか?」
「はあ?」
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前記事には初めてのコメントを下さった方ばかりでびっくりしました。
誤解をさせたかもしれないので捕捉しますと苦言された訳ではないですよ。
仲の良い方に自分の経験談を教えてもらったんです。
私がそんな状態にならないかと心配して言ってくれました。
だから大丈夫です。
花街シリーズも息抜きでまた執筆します。
安心して下さい!絶対します!
٩( 'ω' )و
にしても、久々のテーラーなのにまた口説くと書いてしまった、、、
長く、、、ならないように頑張るぞ。
ここ最近の毎朝の習慣。
洗面台の前に立ちガウンを開く。
そしてそのまま10秒ほど立ち尽くす。
最近は10秒で再起動し出せているけど、つい1週間前までは5分くらい固まっていた。
人間って慣れるのね。
そして慣れたら慣れたで横道に逸れる。
へぇ~皮膚の回復力って結構早いんだと。
胸元の痣は3日くらいで赤みが取れだいぶ薄くなっていた。
ただそのすぐ横に新たな痣が出来ていたけど、、、
「顔洗お。」
パシャパシャパシャ、、
あたしはつい最近牧野つくしから道明寺つくしになった。
実感は全然無い。
そう全く。
泡だて網を使い洗顔するためのもっちり泡を作っていく。
美容にうるさい友人のおかげで、完璧なスキンケアが身に付いていた。
目の細かい泡を手に取りその掌を下にする。
泡が掌でくっついて下に落ちない。
たったそれだけのことに満足する自分が好きだった。
「今日も良い日になりそうだな。」
優しく泡のブラシで洗顔をしていく。
力を入れるのは厳禁。
顔表面の油分を落としすぎないようにしなければ、必要以上のケアをすることもなくなる。
つくしはテーラーとして働いていた間、身だしなみとしての化粧はしていたが衣類を扱う仕事故ファンデーションは極力使わなかった。
その為スッピンに磨きをかけた。
スッピンなら不意に商品に触れても影響は無い。
シャツを作っていた頃、完成間際でうたた寝をしてしまいそのシャツにべったりファンデーションが付いた時は、、、泣いた。
そしてビールでヤケ酒をして次の日お岩さん状態で仕事したのは2度と犯したく無い失敗だ。(ちなみに出勤時は流石に化粧で腫れた目など誤魔化したが、店に着いてからそれを全部落とし、帰る時にまた化粧した。その化粧もすんごい暑化粧で隠してたんだか隠せてなかったんだか良く分からないものだった。)
それから桜子の元へ行きスッピンでもマシな顔作りを研究した。
桜子はスキンケアはともかくスッピンをかなり嫌がったが(化粧しないと万人顔のままだとうるさかった)、あたしは身だしなみの意味以上を求めなかった。彼氏を作るつもりは無かったし見た目で判断するような男はそれこそ願い下げだった。
鏡を見る。
そこに写る自分の顔は泡でパック状態だ。
固い泡は目の上にあっても落ちてはこない。
「にひひ、、」
やっぱり泡の出来は最高だなとにやけてしまう。
それから掌で泡をゆっくり顔から剥がしていく。
ここで流水でパシャパシャ洗い流すことはしない。
そうすれば洗面台が水浸しで掃除の手間がかかる。
一人暮らしの時の習慣で道明寺邸では気に留めなくても良いことだが、そこはつくしたる所以跡を濁すことを嫌ったのだった。
洗顔が終わり一歩引いて洗面台周りを見る。
「ん?ちと飛び跳ねたなぁーまぁ、まずまずだけど大吉とは行かないみたい。中、、末吉かな?」
洗顔で今日の運勢を測る。
根拠よりも楽しみだ。
ふふふ~んと鼻歌混じりでつくしは朝の日課を終えた。
***
「ご馳走さまでした。今朝も美味しかったです。」
そう言って料理長にお礼を言う。
きちんと感謝の言葉を口に出す。
つくしは邸の主人となっても使用人を上から見るのではなく、対等の気持ちで接していた。
そんなつくしの性格を知る使用人達は満足気な表情で仕事に従事していた。
元使用人頭のタマはそんなつくしの対応に主人らしくないと異を唱えたが、
時代の変化でトップの在り方も変わっている。なのに邸で変えないのは鎖国状態と言えないのかとつくしに諭され、タマも考えを改めた。
出会った時は17だったが、つくしも今や32歳。
社会に出て色んな事に触れてきた。沢山泣き、考えたに違いない。
邸の中でしか働いてないタマはつくしに諭されると思ってなかったから驚きもひとしおだったが、その分喜びも大きかった。
コンコン
「おはようございます。つくし奥様。」
「おはようございます。岩元さん。朝から珍しいですね。司から何かの使いですか?」
この日、司は早朝会議のためつくしが起きる前にはすでに仕事に出て行っていた。
そのためつくしはひとりで朝食を取っていたのだが、最近はそれが続いていた。
どうもつくしと再会するまでのひと月の間司は仕事に身が入ってなかったらしく、入籍した今溜まった仕事を片っ端からこなしているらしい。
司の第一秘書西田によると、それもこのペースで続ければあと一週間ほどで落ち着くと言うのだが、何やら含んだ言い方をされたことにはつくしは気になっていた。
そんなひとり食後のお茶を取っていたつくしに声をかけたのは、司の秘書岩元だ。
そういえば自分の秘書でもあったなとつくしは思い出した。
「はい。奥様にお聞きしたいことがありまして参りました。」
「聞きたいこと?」
「つくし奥様は白雪姫とシンデレラどちらが宜しいですか?」
「はあ?」
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前記事には初めてのコメントを下さった方ばかりでびっくりしました。
誤解をさせたかもしれないので捕捉しますと苦言された訳ではないですよ。
仲の良い方に自分の経験談を教えてもらったんです。
私がそんな状態にならないかと心配して言ってくれました。
だから大丈夫です。
花街シリーズも息抜きでまた執筆します。
安心して下さい!絶対します!
٩( 'ω' )و
にしても、久々のテーラーなのにまた口説くと書いてしまった、、、
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