炭水化物を減らすダイエットは危険だよ(エセ科学に要注意)

お姉ちゃん、私この頃ダイエットを始めたんだけれどちょっと体の様子がおかしいんだ。

階段を上っていると疲れやすくなるし、勉強してても今ひとつ集中できないし、何だかやたらめったら甘いチョコレートが食べたくなるんだよね。

あとなんかこの頃すっぱい感じの体臭も気になるし。

ちょっとあなた、それってどう考えてもダイエットのせいじゃないのよ。
一体どんなダイエットしてるの。

ええっとね、私がしているのは「低炭水化物ダイエット」っていうんだ。

お米とかパンとかお芋とか、あとはお豆腐とか、そういった炭水化物が入っている食品のできるだけ減らして、ダイエットするんだよ。

「低炭水化物ダイエット」を始めてから、なんと1週間で2キロもやせることができたんだ。

だからすごく効果はあると思うよ。

何言ってるのよ! さっき言ってた身体の不調って、全部その「低炭水化物ダイエット」とやらのせいじゃないのよ。
いい?

炭水化物っていうのは、「タンパク質」「脂質」に並ぶ三大栄養素のひとつなのよ! そんな重要な栄養素を抜いちゃうなんて、身体に異常が出ないほうがおかしいじゃない。

あと、まーさんからコメントを戴いたわよ。

お豆腐は糖質低い食べ物の代表かと思われます、調べてみてください!

とのことで調べてみたら、
豆腐の炭水化物は100gあたり、1.88g

一方で大豆は、100gあたり炭水化物28.2g。大豆から豆腐になることで、炭水化物量はなんと1/10以下になるようね。※同重量換算の場合

また、大豆は100gあたり7gの「糖質」を持つけれど、豆腐だと100gあたり(詳しいデータは分かっていないものの、少なくとも)1.58g以下で、とっても糖質が低いの。

豆腐はダイエット食にも、糖質制限の食事にも使われるわ。豆腐を減らしてダイエットなんて考えていること自体が、よく調べていない証拠じゃないの。

Q.炭水化物の働きってなに?

A.炭水化物は身体の栄養源(エネルギー)となる、生命維持には欠かせない栄養素です。炭水化物は『糖質』と『食物繊維』の2つからなります。

よく「糖質制限」の話で炭水化物を抜こうという話が出てくるのは、炭水化物のなかに糖質が含まれているからなんですね。

さきほどの話にあった「やたらめったら甘いチョコレートが食べたくなる」という症状は、まさに糖質不足のシグナルです。糖質が足りないと脳に栄養(ブドウ糖)が行き渡らず、集中力の低下や倦怠感などの症状が出てきます。

このとき、脳は糖質を取ろうとして「甘いもの」を欲するようになります。しかし、ここで身体にとって本当に必要な「甘いもの」とは、決してチョコレートみたいなお菓子の糖分ではなくて、ご飯に含まれている「炭水化物」なのです。

低炭水化物ダイエットをしていて「なんだか身体がダルいなぁ」と感じてきたら要注意です。しっかりとご飯を食べましょう。

そして、炭水化物のもうひとつの成分「食物繊維」もとっても重要な栄養成分です。

食物繊維は生活習慣病予防に欠かせません。食物繊維には、肥満や虫歯、便秘などの病気から身体を守ってくれます。

「糖質」と「食物繊維」とを合わせて摂れる炭水化物は、まさに人間が健康に生きていくためには不可欠の栄養素なのです。

Q.炭水化物を抜くと体重が減るのは本当?

A.本当です。低炭水化物ダイエットすると、確かに体重は減ります。

ただしこの「体重が減る」という現象は、体内の水分量が少なくなることによって実現されます。決して、脂肪の量が減っているわけではないのです。

炭水化物とはその名前の通り、水と炭素が結合してできる化合物です。したがって炭水化物を摂取すれば、体内には水分も入ってくるのですが、この体内の水分が数%減るだけで、体重というのは5kgぐらいは落ちてしまいます。

人間の体は約60%が水分でできているとされます。水分が減ることで体重が減るのは、当たり前の原理です。

また、炭水化物を抜くことで筋肉量が落ちてしまったり、骨密度が低下することもあります。

骨や筋肉の量が減ることによって、体重も減少します。

これが果たして健康的な減量なのかどうか。まったくそうではない、というのはここまで読んでくださった読者の方々にとってはおわかりかと思います。

低炭水化物ダイエットは確かに体重は減ったのですが、不健康極まりないダイエット方法です。

Q.低炭水化物ダイエットの副作用は?

A.脳機能、肝機能の低下や生活習慣病の発症など、さまざまあります。

炭水化物を減らした分、身体は別のところからエネルギーを摂取しようとしますから、逆にタンパク質が過剰摂取となってしまうケースもあります。

タンパク質は過剰摂取すると、肝機能に影響を与えます。もともと炭水化物をバランスよくとっていたならば問題はなかったのに、下手に炭水化物を抜いてしまったことによって肥満になってしまう場合もあるのです。

さらに言えば、低炭水化物ダイエットには持続性がないとされ、最初のうちは減量効果が確認できたとしても、持つのは半年から1年程度とされています

そのような不確かなダイエット手法に頼るのであれば、食事制限ではなく運動療法による減量を目指した方がまだ健康的です。