ニキビとは
成人の約90%が発症していると言われる「ニキビ」。ここまで発症率が高いと自然現象とも言えるほど身近な存在です。
”ニキビ”と馴染みやすいネーミングで愛着さえ沸いてきそうな名前ではありますが、皮膚疾患の一部だという事をご存知でしょうか。つまり、皮膚の病気という事です。医学的には「尋常性ざ瘡」(じんじょうせいざそう)と呼ばれます。
なぜ、ニキビと呼ばれるようになったかは諸説ありますが、皮膚にできる赤いポツポツがキビという植物の実に似ていることと、赤いという意味の丹(に)が合わさってニキビとなったようです。
知らない間に突如として現れ、消えていくニキビに対して、深く考えるようなことはあまりないように感じます。しかし、病気の一種であり適切な処置法があるのであれば、知っておきたいところです。
まず、ニキビとは何かを理解することから始めましょう。
ニキビとは毛穴に皮脂が詰まることで発症する慢性炎症疾患や炎症を起こす前の状態の事を指します。一般的に額や頬・口の周り・下あごなどの顔面、背中、胸の中央、脚の付け根など皮脂の分泌量が多い場所に発疹し、以下の5つに分類されるのです。
・白ニキビ
・赤ニキビ
・黒ニキビ
・黄色ニキビ
・紫ニキビ
また、年齢によっても「大人ニキビ」と「思春期ニキビ」の2つに区別されます。
自分のニキビはどの種類?
ニキビのケア方法は、状態によって異なります。症状の悪化を防ぐためにも、自分に出来たニキビがどの状態になるのかを知る必要があるのです。
〇白ニキビ
白ニキビは名前の通り白っぽい状態のニキビを指し、毛穴が塞がり、毛穴内部に詰まった皮脂が白く見えることから白ニキビ呼ばれるます。
〇黒ニキビ
白ニキビの症状が悪化し、毛穴内部に詰まっている皮脂が酸化して黒っぽく見える状態です。
〇赤ニキビ
黒ニキビがさらに深刻化し、毛穴の中で炎症が引き起っているため赤みを帯びた状態となります。
〇黄色ニキビ
炎症が進み化膿して、黄色っぽくみえるので黄色ニキビと呼ばれています。この状態まで悪化が進んでしまうと、重症と言えるほどですので適切な処置が必要となり、病院を受診することを検討したほうが良いでしょう。
〇紫ニキビ
紫ニキビは最も重症のニキビを指します。黄色ニキビの膿に加え、血も溜まり、パンパンに腫れあがった状態になります。鮮明な紫という訳ではなく、黒ずんだ赤紫や赤黒いといった感じです。
このように、症状の段階に応じた患部の色を付けた名前で分類されています。いま現在、あなたのニキビがどれくらい進行しているのか把握をして、進行度合いに応じた処置を心がけていきましょう。
ニキビが出来る原因とメカニズム
ニキビを撃退するには、根本的な原因・メカニズムがわかなければ適切な対処できません。
<原因>
ニキビは、皮脂分泌が盛んになったり、毛穴の入り口で何らかの異常をきたし、毛穴の中に皮脂などが詰まってしまうことが根本的な原因です。
ニキビは皮脂分泌量が多いところに出来やすい特徴を持っていますが、この皮脂分泌が活性化してしまう理由は次の影響が関わってきます。
・成長ホルモン
思春期と呼ばれる10代中頃は、成長ホルモンの働きが活発になることで、皮脂の分泌量が多くなるのです。この頃にできるニキビを思春期ニキビと呼ばれ、思春期を過ぎたころ、つまり10代後半から20歳前後になると成長ホルモンの働きも安定し、分泌量も自然と落ち着いてきます。
・男性ホルモン
思春期になると男性は髭が生えたり、声変わりをしたりと男性ホルモンの影響を受けますよね。この男性ホルモンは皮脂分泌量を活性化させる作用もあります。また、皮膚の角化を促す働きもありますので、必要以上に皮膚表面の角質という部分が厚みを増して毛穴を塞いでしまうことになるのです。
男性ホルモンは、男性特有のホルモンだと思いがちですが、少なからず女性でも分泌されます。女性の場合、成人してからストレスの影響などで男性ホルモンの分泌量が増えることがあります。
・黄体ホルモン
黄体ホルモンには皮脂分泌の作用があり、女性特有の現象である生理前に多く分泌されるのです。そのため、生理前にニキビが出来やすくなったり、発症しているニキビの悪化の進行を手助けすることになります。
・ストレス
生活習慣の乱れや疲れなどによりストレスを受けると、自律神経の働きに影響を及ぼし、交感神経と副交感神経のバランスを崩してしまう原因になるのです。バランスが乱れてしまうと、脳下垂体(ホルモンの働きをコントロールしているところ)の働きによって男性ホルモンの分泌量が増えます。
このように、様々な要因がもととなり、新陳代謝低下やターンオーバーが正常に働かないことで毛穴を詰まらせることになるのです。また、必要以上にお手入れをしたり、肌に刺激を与えてしまうことで、ヒトが本来持っている肌を守ろうとする力が強くなり、角質を硬化させ詰まりやすくなることも原因となります。
前述したとおり、ニキビには「大人ニキビ」と「思春期ニキビ」と2つに区分されます。一般的に大人ニキビは吹き出物とも呼ばれることも多く、年齢によって言い方が変わるだけだと思っている人もいるようです。しかし、大人ニキビと思春期ニキビでは影響するホルモンやホルモンの誘発理由が少々異なります。
<メカニズム>
上記で説明した通り、ニキビの原因は毛穴の入り口が詰まってしまうことが原因です。この入り口に詰まったものを角栓と言います。ニキビの初期段階である白ニキビは角栓が詰まり盛り上がった状態であり、白っぽく見ているのは角栓という事になるのです。進行が進むにつれて、角栓が空気に触れ酸化を起こすことで黒くなります。赤ニキビになると、角栓にアクネ菌が生まれ、炎症を起こした状態となる訳です。
※アクネ菌とは、ヒトの体に住みついている常在菌であり、皮脂を好む細菌です。善玉菌と悪玉菌が存在すると言われていますが、異常な増殖がなければ問題視すること殆どありません。
発症部位によっても原因が異なる!?
ニキビは顔だけにとどまらず、胸元や背中・お尻など体の至る所にできます。ニキビができる根本原因は前述しましたが、できる場所によっても根本原因を引き起こす要因が少し異なってくるのです。ここでは、ニキビが出来やすい10カ所の部位に分けて発症原因をみていきましょう。
1.頭
・シャンプーのしすぎ
・シャンプーの刺激が強い
・ゴシゴシ刺激を与えすぎたり、シャンプーが綺麗に洗い落とせていない
2.髪の生え際
・シャンプーやリンス・トリートメント後の洗い残し
・洗顔時に汚れが綺麗に落ちていない、洗顔後に十分なすすぎが出来ていない
3.Tゾーン
・Tゾーンは皮脂線が発達している為、ニキビが出来やすい場所であること
・前髪が触れることで、髪についている雑菌が付着してしまう
・前髪を分けようと手が触れやすい場所であり、手の雑菌も付着しやすい
4.鼻
・良く知られているように鼻は毛穴が多い為、ファンデーションや日焼け止めなどでついた汚れがしっかり落とせていない可能性がある
・手で鼻を触ることで刺激を与えたり、雑菌が付着しやすい
5.頬
・男性ホルモンの影響が出やすい場所であること
・乾燥や冷えから肌を守ろうと皮脂分泌が増える
・ホルモンバランの乱れ(女性に多い)
・枕やバスタオル、フェイスタオルなど頬に触れやすいものが清潔でない場合、雑菌が付着する
6.口まわり
・偏った食事や暴飲暴食から胃腸機能の低下や
・ホルモンバランスの乱れ
7.顎からエラにかけてのフェイスライン
・ホルモンバランスが乱れやすいため
・ストレスや冷えなど体の不調によっても出来やすい
・髪の毛先が触れたり、手による雑菌の付着
・洗顔が洗い落とせてない
・男性の場合は髭剃りによる可能性も
8.胸元・上肩(デコルテ)
・皮脂分泌量が多い為、皮脂が詰まりやすい
9.背中
・シャンプーやボディソープの洗い残し
・非常に洗いにくい部分であり、汚れが綺麗に落ちていないこと
10.お尻
・座ることが多い中で身体の重さや摩擦の影響を大きく受けている為、肌が角化しやすい場所である
・下着の着用による蒸れや血行不良
上記でご紹介した10カ所は、皮脂の分泌量が通常の肌に比べて2~3倍多いです。ホルモンバランスやストレスなど根本的な原因を改善することももちろん必要ですが、洗い残しや清潔に保つことを心がけて生活していきたいですね。
自宅で出来る正しいニキビの処置と治し方を覚えよう!
ニキビの処置について、つぶさないほうがいい、なるべく触らずないほうがいいなど様々な意見があります。どちらが正解なのでしょうか。
つぶしさないほうがいいという理由は、ニキビをつぶすことで角栓が外に出され、その開いた穴から雑菌が入ることが考えられます。これにより更なる炎症を招いてしまい、跡が残りやすくなってしまうからです。
逆に触らないほうがいい理由は、潰さず放置した状態が続くと炎症が悪化し、結果、跡が残りやすくなると言われています。
両者の意見を見ると、どちらも納得できますよね。
これは状態によって、潰したほうがいい場合となるべく触らないほうがいい場合があるのです。
潰したほうがいいと言われる状態は、白ニキビか黒ニキビの初期段階で潰すことがよいと言われます。黒ニキビまでは炎症を引き起こしている可能性が少ないので、跡が残る可能性も少ないです。ただし、正しい処置を行わなければなりません。病院を受診して潰すほうが安心ではありますが、自宅でも潰すことはできます。
<つぶし方>
潰す際には専用の器具である「面皰圧出器」と針、絆創膏、消毒用アルコールを準備してください。
まずは、面皰圧出器と針を消毒しましょう。その後、針で小さくニキビに穴を開け、面皰圧出器の穴にニキビをあわせ、軽く押さえつけるように中の芯を出していきます。芯が出たことを確認したら、患部を消毒して絆創膏を貼り付けたら終わりです。
※絆創膏は新型絆創膏と言われるハイドロコロイド素材をしようしたものをおすすめします。
基本的にはスッと芯が飛び出てきますが、中には出てこない場合もあります。無理に出そうとしてしまうと跡が残ってしまうこともあるので、無理だと思ったら中断してください。
炎症が起こり始めた赤ニキビから紫ニキビの状態に関しては、跡が残りやすかったり、色素沈着を引き起こすことになりかねませんので、刺激を与えず治るのを待ったほうが良いでしょう。もし、知らない間につぶれてしまった場合は、キレイに洗い流し、消毒を行ってください。
ニキビを一刻も早く治したい方は①正しい洗顔を行う②睡眠をしっかりとる、この2つが重要です。
①正しい洗顔
1日2回、たっぷりの泡でやさしく洗顔しましょう。朝はぬるま湯だけで洗い流すだけでも良いです。早く治したいという気持ちから洗顔を2回以上行う方もいますが、2回以上の洗顔は肌に負担や刺激を与えすぎてしまい、乾燥を招いてしまいます。必要以上に洗顔しないように心がけましょう。
②睡眠
睡眠はストレスや疲労した身体をしっかり休ませる意味でも、生活習慣を整えホルモンバランスを正常に戻す意味でも非常に重要です。そのため、なるべく夜更かしは避けて、しっかりと休息をとってください。
睡眠を十分にすることで、肌の再生力も高まります。理想は、就寝時間午後10時前後で、7時間半以上の睡眠です。
早くニキビを治すことは新たなニキビを予防することにもなります。日頃の生活習慣を見直して、ニキビができにくい体質を目指していきましょう。
緊急事態もコレで回避!症状ごとに効き目の高い薬ランキング
ニキビは皮膚疾患の一つですから、皮膚科を受診し、適切な処置・処方をしてもらうことがベストです。特に最も症状が悪化した紫ニキビにおいては一刻も早く受診することをおすすめします。しかし、忙しくてなかなか通院することが出来ない人も多いと思いますので、高い効果が期待できる市販薬のご紹介です。
薬を選ぶ際は、自分の肌質やニキビの状態にあったものを選択するようにしましょう。
<白ニキビ・黒ニキビ>
NO.1 クレアラシル
CMでもよく見かけ、ニキビ治療薬として人気の高い薬です。有効成分の言おうとレゾルシンにはアクネ菌を殺菌し炎症を抑える効果があります。また、殆どのニキビ治療薬に入っているイオウには、肌を柔らかくし有効成分を浸透させやすくしてくれる働きが期待できます。
クレアラシルにはジェルタイプ・クリームタイプの白色・肌色タイプがあるので自分のスタイルに合わせて使うことができるので使い勝手が良い商品です。
・有効成分:イオウ・レゾルシン
・効果のあるニキビ:赤ニキビ、白ニキビ、黒ニキビ
NO.2 ビフナイトn ニキビ治療薬
クレアラシル同様、皮脂の吸収と炎症を抑える働きがあります。寝る前にニキビに多いかぶせるように塗布し、寝ている間にニキビケアをすることができるのでとても手軽です。
・有効成分:イオウ・イソプロピルメチルフェノール・グリチルレチン酸
・効果のあるニキビ:白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ
NO.3 アンナザルベエース
溜まった皮脂の吸収と炎症を抑える働きがあり、オイルフリーのサラッとしたテクスチャーが特徴です。ただし、脂性肌に適した薬ですので肌の乾燥が酷い方は使用を控えてください。
・有効成分:イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸
・効果のあるニキビ:白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ
<赤ニキビ・黄色ニキビ>
NO.1 テラ・コートリル
このテラ・コートリルにはオキシテトラサイクリン塩酸塩という抗生物質と5群のステロイドであるヒドロコルチゾンが配合されている為、高い効果が期待できます。しかし、5群と最も弱いものではありますがステロイドが入っているので使用方法・量は守るようにしましょう。
・有効成分:オキシテトラサイクリン塩酸塩 ヒドロコルチゾン
・効果のあるニキビ:赤ニキビ、ニキビ跡の赤み、背中ニキビ、化膿を伴うニキビ
NO.2 クレアラシル オトナ肌用
炎症を抑える効果があるうえに、ビタミンC配合でニキビ跡が残らないようにニキビの症状を治していく効果があります。また、保湿効果がありますので乾燥肌や敏感肌の人にもお勧めです。
・有効成分:イソプロピルメチルフェノール・レゾルシン・アラントイン
・効果のあるニキビ:赤ニキビ・黄ニキビ
NO.3 アクネス25
炎症を抑える働きはもちろん、スクワランが配合されているので乾燥肌の方のニキビケアにおすすめです。無香料・無着色・弱酸性ですので安心して使用できるのも特徴となります。
・有効成分:イブプロフェンピコノール・イソプロピルメチルフェノール
・効果のあるニキビ:赤ニキビ・黄ニキビ