「炭水化物の量も食事量自体も減らして運動もしてるのになかなか体重が落ちない」
そんな経験てありませんか?
今まで順調に体重も落ちていて、日に日に体重計に乗るのが楽しみだったのに、ある日突然針がピタッと止まる。
真剣にダイエットを試みたことがある人なら誰しもが経験するこの現象。今回はその原因と対策についてお話ししていきます。
体重が減らないのは「停滞期」が原因!
ダイエットをして順調に体重が減少すると、体が体重減少を「体の異変」と認識し、防衛本能として備わっているホメオスタシス機能を働かせます。
これがいわゆるダイエット時の「停滞期」と言われています。
ホメオスタシス機能とは、自分を取り巻く外部環境が変わっても体内環境は常に一定(恒常性)にして、生命を維持しようとする機能のことであり、体温や血糖値など様々なものを、このホメオスタシス機能によって調整しています。
暑くなると発汗する、血糖値が上昇したらインスリンを分泌するなど、運動時の消費エネルギーや食事のエネルギー吸収率なども、このホメオスタシス機能によって変化します。
ダイエットの食事制限を食糧危機と認識しホメオスタシス機能を働かせ、少量の食事でも効率よくエネルギーを吸収しようとするため、脂肪を蓄えやすく、なるべく体からエネルギーを放出することを避けようとするため、エネルギー消費量も普段より少なくなってしまいます。
順調に体重が落ちていた時と同レベルの食事内容や運動量であっても、ホメオスタシス機能によって、脂肪を蓄積しやすくエネルギー消費量も少なくなるので、なかなかうまく体重が減らないのです。
一気に体重が落ちることの弊害は?
人によっては「1週間で2kg体重が落ちた」「1ヶ月で6kgもの減量に成功した」という人もいます。
なかなか思うように体重が落ち続けてくれない、ダイエット停滞期に突入した人からすれば羨ましいような現象です。
しかし、この一気に体重が落ちてしまうようなダイエットは、羨むようなことではないのです。
むしろダイエット停滞期に突入した自分の方が、健康的に正しく痩せられている証拠であり、褒めるべきことなのです。
体重が短期間で極端に落ちることにより幾つかの弊害ご生じてきます。
筋肉量の現象
1週間で2kgもの減量や1ヶ月で5kgも6kgも落ちるようなダイエットでは、間違いなく筋肉量も現象しています。
実は同じ量の体脂肪と筋肉では、体脂肪よりも筋肉の方が重く、短期間でのウエイトダウンは多くの筋肉が失われている可能性が高いです。
1週間や1ヶ月といった短期間での数キロもの減量では、余程の摂取カロリー制限を行わない限りあり得ないことです。
ダイエットの基本は摂取カロリー<消費カロリーですが、これはあくまで必要最低限の摂取カロリーを摂っている場合での話であり、断食に近いような食生活でのダイエットでは、栄養もろくに摂れていないため筋肉は確実に萎んでいます。
ですから短期間での急激なダイエットでは、体重こそ落ちたものの、実際のところ筋肉が萎んだだけで、減量した数値に見合うほど体脂肪が落ちておらず、美しいボディメイクができていないことがほとんどです。
リバウンドの危険性
短期間での急激なダイエットで最も怖いのがこのリバウンドです。
リバウンドの原因となるのが、脳の満腹中枢を刺激するレプチンと呼ばれる物質と停滞期の原因でもあるホメオスタシス機能です。
レプチンの分泌量は食事量によって変化し、レプチンの分泌量が多ければ多いほど満腹と感じるのが早くなり、少ないと満腹感を得るのに時間がかかって食べ過ぎることとなってしまいます。
ダイエット中は食事制限によりレプチンの分泌量が減少してしまいます。
ダイエットをやめて元の食事量に戻しても、レプチンの分泌量はダイエット時と変わらず少ないままで、通常の分泌量に戻るまでおよそ1ヶ月間かかります。
結果、相対的に食事量は多くなりレプチンの分泌量は少ないため、多くのエネルギーを摂取することとなり太ってしまうのです。
このレプチンの分泌量と食事量のタイムラグがリバウンドを起こしてしまうひとつの原因です。
そして、体の自己防衛機能であるホメオスタシス機能もリバウンドの原因であり、エネルギー消費量が少なくなっているダイエット停滞期(ホメオスタシス機能が働いている時)にダイエットを中断し食事量を元に戻すと、ホメオスタシス機能は継続してエネルギー消費を抑えるため、余ったエネルギーを脂肪として蓄えてしまうのです。
栄養失調
適正な食事制限と適度な運動による健康的なダイエットでは、体の栄養状態も良く、ダイエット前よりも食生活や運動不足を改善できて、むしろ調子が良くなることも多いです。
しかし、短期間での急激なダイエットでは、体に必要な栄養が足りておらず、健康・美容ともに悪い状態となってしまいます。
体に充分な栄養が足りていないと、健康面では免疫力が低下し病気にかかりやすくなり、美容面では肌トラブルが絶えなくなり、潤いやツヤといったものがなくなってしまいます。
体重が減らない停滞期にダイエットを中断してはいけない5つの理由
体重が今まで順調に落ちていたのに急に落ちなくなった原因が停滞期であるということはわかったと思います。
とんとん拍子に落ちていた体重が急に落ちなくなると、誰でも不安になってしまうものです。
しかし、体重が落ちないのには停滞期というちゃんとした理由があり、この停滞期を乗り切ることがダイエットを本当の意味で成功させることになります。
停滞期にダイエットを諦めてしまう人はたくさんいますが、絶対にダイエットを中断しないでください。
停滞期と向き合い、ダイエットを成功させるための大切なポイントを9つ紹介します。
停滞期はダイエットが滞りなく進んでいることを確認できる「チェックポイント」
食事制限も適度に行い、筋トレや有酸素運動といった運動も継続してしっかり行っているのに体重が落ちなくなった。
停滞期の不安とこれまでのダイエットによるストレスが爆発して、ここでダイエットを諦めてしまう人が非常に多いです。
しかし、ダイエットの停滞期というのは、順調に体重が落ちているからこそ現れる症状であり、ダイエットがうまくいっている証拠なのです。
停滞期の訪れは、マラソンでいう給水ポイントのようなもので、順調に走り続けているため辿り着くことのできる、チェックポイントなのです。
停滞期での決断がダイエット成功の分かれ道
停滞期に思うように体重が落ちず、ダイエットをリタイアしてしまう人を多くいます。
ホメオスタシス機能により、体はエネルギーを消費しにくい省エネモードとなり、今までのダイエット方法ではウエイトダウンできないどころか、維持するのも難しく増える可能性も大いにあり得ます。
ここでダイエットを中断してしまうと、リバウンドの危険性もあるのです。
省エネ状態が維持されているので、ダイエット前よりも太る可能性もあります。
ダイエット時の停滞期は、順調にダイエットが成功している証拠です。
ここでダイエットを諦めるのか、耐え忍んで成功させるのかで、近い未来のあなたが美しくなれるかどうかが決まります。
時間をかけてゆっくり痩せるのが理想的
ダイエットを成功させる方法の1つに、身体がホメオスタシス機能を働かせないくらいゆっくりと痩せていくことで、停滞期に陥ることを防ぐことができます。
ダイエットをしようと思うと、どうしても厳しい食事制限、激しい運動をして短期間で急激に体重を落とそうとしてしまいます。
しかし、このようなやり方は、最も成功率が低く挫折もしやすい、リバウンドの危険性のある方法であり、健康にも悪影響を及ぼす危険なダイエットです。
理想は月に1〜2kgのペースで緩やかに痩せることであり、このペースでダイエットを行うと、停滞期にも入りづらくリバウンドの危険性も低く、健康にもいいです。
このペースでダイエットを行っていても、停滞期に突入することがありますが、焦ってはいけません。
今まで順調に痩せ、実績を積んできた方法です。
順調にダイエットが行われているために、一時的に停滞期に入っているだけなので、今までのやり方を信じて、耐えればいいのです。
体重計の数値に騙されない
体重計の数値を見て一喜一憂するのもいいですが、大事なのは「本当に理想のボディメイクができているか」ということです。
ですから、極論体重が50kgあろうが60kgあろうが、脂肪が少ない引き締まった身体作りができていれば、何の問題もないのです。
体重計が見せてくれる数値を鵜呑みにしていると、理想のボディメイクはできません。
理想的なダイエット方法は、脂肪を減らして筋肉を増やすことです。
筋肉は脂肪よりも重量が重いため、脂肪を減らして筋肉を増やすと体重は増加します。
また、前日に塩分を多く摂取すると、体は体内に水分をため込むため、その分体重は増えてしまい、翌日になれば元の体重に戻ります。
ダイエット中に体重計に欠かさず乗るということ自体は大切であり、よく体重計に乗る人の方がダイエットに成功しやすいというデータも出ています。
しかし、体調やちょっとした食生活の変化で日々変動する体重に振り回されてはいけません。
体重計に表示される数値はあくまで目安とすることを心掛け、無理にペースを上げたり下げたりすることはやめるようにしましょう。
ダイエット中の女性は生理とも向き合わなければならない
女性でダイエットを成功させようとするのであれば、生理ともしっかり向き合う必要があります。
生理期間中はホルモンバランスが乱れ、精神的にも不安定となり、ダイエットの成果も出にくい期間です。
女性の本能とも言える、子孫繁栄のための準備期間である生理期間中に、無理にダイエットをしようとしてはいけません。
生理期間中に食欲が増してしまいますが、ダイエット期間中だからと無理に食事制限をしてしまうと体にも悪いですし、望むような成果は期待できません。
生理期間中はダイエットも休息することを守り、しっかりと体を休めて生理と向き合いましょう。
体重が減らないときの対策
体重が落ちない停滞期に突入したらどのような対策をとって乗り越えばいいのでしょうか。
停滞期に入ったからといって何もしなければ、ただただ停滞期が過ぎるのを待つだけになってしまいます。
停滞期を効率よく抜け出すための対策をとるようにしましょう。
食生活を改善する
停滞期に突入し体重が思うように落ちなくなったら、食生活を改善してみましょう。
3日間程、栄養バランスの取れた食事をしっかりと摂り、カロリーを摂取することで停滞期の原因であるホメオスタシス機能が解除されることがあります。
しっかりと食事を3日間摂り、またダイエット時の食事制限を再開してみてください。うまくいくと停滞期を抜け出すきっかけとなり、再び体重が減り始めることとなります。
うまく体重が落ちないのは、あまりに食事制限が厳しい故、代謝機能が低下してしまうからなのです。
ダイエット中でも、1日最低1200kcalはコンスタントに摂取することを心掛けてください。
ダイエットの「お休み日」をつくる
食事制限同様、連日の激しいトレーニングでは、体の疲労が蓄積されすぎて、回復することなく筋肉もつきにくくなります。
筋肉は負荷をかけることで筋繊維を破壊し、しっかりと休息させることで以前よりも大きな筋肉となります。
停滞期に入りづらくするには、筋肉をつけて基礎代謝を上げることも重要なため、ろくに筋肉もつかない過剰なトレーニングは、かえって停滞期の突入を早めるだけで大したダイエット効果を得ることはできません。
日記をつける
ダイエットをする上で毎日、あるいは毎週の自分の体重や摂取カロリー、運動量を日記に記録することは非常に効果的とされています。
摂取カロリーや運動量を記載するのは骨が折れるという方は、自分が一週間になにを食べたかだけでもいいので記録するようにしてみてください。
ある調査によると自分がなにを食べたかを記録する女性は、平均で3kg痩せるという研究データもあります。
毎日つけるのは面倒かもしれませんが、本気で痩せたいのであればこまめに記録するようにし、なにを食べたか以外にもカロリーや多く摂取した栄養素、トレーニングなども記入するようにすると、痩せられる可能性がグッと高まります。
日記をつけることによって停滞期を未然に防ぐことも可能になります。
トレーニングを変更する
同じ回数・同じ負荷のトレーニングを続けていると、体がそのトレーニングの方法や回数に慣れてしまい、効果的に筋肉をつけることができなくなります。
これはバーベルやダンベルを使った筋力トレーニング、腕立て伏せや腹筋といったトレーニング機器を使わないフリーウエイトのトレーニング両方に言えることであり、特にバーベルやダンベルを使ったトレーニングによくみられる現象です。
初めは持ち上げるのもやっとだった重さも、日々鍛えていくうちに筋力がついて回数をこなせるようになります。
そして、ついにはあまり重さを感じることなく楽々と持ち上げられるようになります。
ここまできたら筋力アップを望むことは難しく、単なる軽い運動となってしまいます。
バーベルやダンベルなどを使ってのトレーニングであれば、持ち上げる重さを増やしてやるようにしましょう。自分の体感で7割程度の力でキツイなと感じる重さに設定するのがいいとされています。
重さを増やすトレーニングではない場合は、鍛える部位を変えたり、同じ部位でも違うトレーニング方法に変更するようにしてください。
トレーニングの負荷やメニューを変えることで、停滞期に突入するのを未然に防いだり、早くぬけ出すことができます。
置き換えダイエットは中止する
置き換えダイエットをしている人で停滞期に突入したなと感じたら、即座に通常の食事に戻してください。
主食をなんらかの食品に置き換える置き換えダイエットは栄養素の偏りの原因となりやすく、ただでさえダイエットによる摂取エネルギーの減少で敏感になっている体は、この栄養の偏りを危険と認識してしまいホメオスタシス機能を働かせることがあります。
停滞期と感じたら即座に置き換えダイエットは中断し、また、停滞期に入っていなくとも置き換えダイエット中は、週に何日かは主食をしっかりと食べバランスの良い食事をするようにしましょう。
まとめ
体重がうまく落ちないのには「停滞期」というちゃんとした理由があります。
この停滞期というものがどういうものであり、どのように対処すればいいかをしっかりと把握していないと、体重が減らないことへの不満やイライラが溜まってしまい、ダイエットを投げ出すはめになってしまいます。
しっかりと停滞期についての知識を身につけ、対処できるようにしましょう。