リンパ球はなぜ脱毛症を引き起こすの?
リンパ球は毛根を体の敵と判断することで脱毛症を引き起こします
リンパ球の働きは、体の外から入ってきたウイルスや細菌などの外敵を排除することです。
しかし、リンパ球が何らかの原因で異常を起こすことで敵ではない毛根も敵とみなしてしまい、攻撃をすることがあります。
リンパ球に攻撃された毛根が髪の毛を育てる機能を失うことで脱毛症になります。
さらにリンパ球の異常によって起こった免疫の働きは全身でも起こることがあるため、脱毛症以外の自己免疫疾患をも引き起こすことがあります。
リンパ球は体を守るための機能を持っています
脱毛症に関係が深いとされているリンパ球は、白血球のなかに含まれる成分です。
リンパ球にはB細胞とT細胞、ナチュラルキラー細胞があり、全白血球のおよそ20%から40%の割合で存在しているといわれています。
リンパ球の他に顆粒球、マクロファージ、樹状細胞と呼ばれるものがあり、それぞれに体を守るための機能を果たしています。
これらは「免疫細胞」と呼ばれており、白血球として血液中に含まれ体中を巡っているのです。
血液は栄養を運ぶだけでなく、体を守る成分も運んでいるのです。
怪我や病気で細菌やウイルスなどの外敵が体内に入ると、免疫細胞が血液に乗ってウイルスを排除しようとします。
リンパ球のB細胞が細菌などのいる場所を示す抗体を作り、T細胞が攻撃を仕掛けるという二段構えで戦います。
ナチュラルキラー細胞は単独で直接攻撃を仕掛けるものです。
B細胞はウイルスなどの病原体の情報を記憶する機能もあり、一度作られた抗体はその後同じウイルスや細菌などが体内に入るとよりスムーズに作れるようになります。
花粉症などのアレルギーもこの記憶により同じ刺激で抗体が作られることで、アレルゲンに反応する症状が出るのです。
自己免疫機能が異常を起こすとリンパ球が毛根を敵とみなします
リンパ球による自己免疫機能は、正常であれば体を守るための大切なものです。
ウイルスや細菌が体に入っても、病気などを悪化させないように身を守ってくれます。
しかし、リンパ球は敵への攻撃によって守る働きから、一度異常を起こすと体へのリスクへと変わる恐れもあるのです。
リンパ球に異常が起こることで、敵と味方の区別が正常にできなくなります。
そのため、自分の体に本来備わっている組織や体に悪影響を与えないものまで攻撃をするようになってしまいます。
これにより、頭皮付近のリンパ球が毛根を異物や外敵と判断して攻撃を始めてしまうのです。
攻撃された毛根はリンパ球によって破壊されて、髪の毛を育てる働きを停滞させてしまいます。
脱毛症がリンパ球の異常によって起こるメカニズムは、体内でこのような事態が起こっているためです。
脱毛症は自己免疫疾患と併発することがあります
脱毛症がリンパ球の攻撃によって起こる場合、頭皮を攻撃されたと考えられますが、リンパ球の異常はそれだけにとどまらないことも多くあります。
体内のリンパ球の異常は体全体に及ぶこともあり、それによってさまざまな免疫異常による反応を起こします。
例えば、アトピー性皮膚炎などのアレルギーも自己免疫疾患と呼ばれる免疫の異常によるものです。
また、甲状腺疾患や尋常性白斑、糖尿病なども免疫に問題が出やすい病気です。
メカニズムははっきりとは判明していませんが、脱毛症を発症した人はこれらの病気を併発する傾向が強くなるといわれています。
また、リンパ球の異変はストレスによって起こることもあるといわれており、ストレスからリンパ球の異常が始まり脱毛症を引き起こすこともあります。
(まとめ)リンパ球はなぜ脱毛症を引き起こすの?
リンパ球は自己免疫として、体内に入った病原菌などを攻撃する機能を持っています。
脱毛症とリンパ球が関係しているといわれるのは、何らかの原因でリンパ球の働きが異常を起こし毛根を敵とみなしてしまうためです。
それ以外の免疫疾患が起こることもあります。
リンパ球はそもそも、自分の体を外敵から守るためにあります。
病原菌やウイルスなどが体内に入ってくると、感染した場所へと血液に乗って運ばれてそれらの敵に攻撃します。
通常、リンパ球は体を守るために外敵を攻撃します。
しかし、リンパ球が異常を起こすと自分の体自体を攻撃し始めます。
その結果、毛根が破壊されてしまい脱毛症につながってしまうのです。
脱毛症はリンパ球の異常によって起こるため、同様にリンパ球の異常によって引き起こされる自己免疫疾患も一緒に起こりやすくなります。
アトピーやアレルギーなどの問題を抱えている人では脱毛症のリスクも高くなり、併発することも多いものです。