においを防ぐ食事法で、さわやかな毎日を

体内環境の目撃者である“体臭”に、より健やかかで美しい景色を見せるためには、まずは食生活の改善から。そのポイントを分かりやすく紹介します。

1 腸の汚れを取る
 腸の中には100種類を超える菌がいて、善玉菌、悪玉菌、そのどちらにも転ぶ日和見菌の三種類に分けられます。善玉菌は消化吸収・排泄を助けますが、悪玉菌はタンパク質から有毒物質をつくり出します。このバランスが崩れ悪玉菌の天下になると、アンモニアなどのにおい物質がつくられ、それが全身を駆け巡って呼気や体臭となって出てしまいます。この悪玉菌を掃除して、外へ出してくれるのが食物繊維。悪玉菌がつくった有害物質と悪臭物質をまとめて排泄します。野菜や海草、豆類など食物繊維の多い食事を心がけ、腸をクリーンに保ちましょう。同時に、善玉菌の味方をする発酵食品を積極的に取るのもおすすめ。ヨーグルトや乳酸菌飲料、日本の食卓に昔からあるぬか漬けや味噌、醤油、塩麹、ビフィズス菌を増やす働きをするオリゴ糖を多く含む食品を、毎日の食卓に。

2 疲れているとき、肉類は控え目に
 疲れたときにパワーチャージしなくては、と焼き肉やうなぎを食べようとする人は多いはず。しかしこれは逆効果。内臓に負担をかけて疲れを倍増させるだけではなく、動物性脂質の摂りすぎは皮脂腺の活動を活発にし、においのもとである過酸化脂質を増やします。疲れにより乳酸が増え、酸性に傾いた体内環境にさらに脂質を送り込むことになり、大量の過酸化脂質を生み出して、脂臭のもとになります。同時にアンモニア臭も大量に作ってしまいます。

3 アルカリ食品(抗酸化食品)を積極的に摂る
 体内・口の中が酸性に傾くと、においを発しやすくなります。食べ物に含まれるタンパク質は、エネルギーに変換されるとき、いったん酸に姿を変えてからエネルギーになりますが、この酸が多くつくられ過ぎると、においのもとである乳酸や過酸化脂質も大量に生み出すことになります。それを予防するには、体を弱酸性に保つこと。抗酸化物質を多く含むアルカリ食品(海草、きのこなど)、緑黄色野菜や緑茶などに含まれるポリフェノール、大豆や大豆背品、豆乳などに含まれるイソフラボン、緑茶などに含まれるカテキン、ごまに多く含まれるセサミノール、そしてビタミンCとEを多く含む野菜や果物、特にクエン酸を多く含む柑橘類などが抗酸化食品の代表です。毎日摂るのは難しい、という人はサプリメントなどを活用しましょう。

4 和食を見直す
 脂肪酸をつくるメカニズムと、メタボになるメカニズムは、ほぼ同じ。ですから、動物性脂肪や油脂分が控え目な和食は、まさに体臭にもメタボにも効果的な食生活と言えます。健康的な食事法として昔から言われてきた“身土不二““一物一体“などの言葉の意味は、生まれた土地の旬の食材をまるごと活かし、その土地に根づいた伝統的料理法でいただくのが体によい、と言う意味です。私たちの文化である和食には、腸内環境をきれいに保つ発酵食品や、過酸化脂質にストップをかける抗酸化食品が多彩に使われています。野菜はもちろん、玄米や魚介類、そしてごまやわさび、しょうが、ゆずなど日本料理ならではの薬味も、抗酸化作用が高いことで知られています。

5 胃腸をいたわる
 内臓に負担をかけると、体臭はもとより口臭をつくるもとにもなります。負担をかけないためには塩分・糖分は控え目にし、油は良質のオリーブオイルなど植物性のものを中心にするといいでしょう。また、睡眠は内臓を休ませる時間帯です。ですから食べ物が消化される前に寝るのは胃腸にとって大きな負担となり、口臭・体臭の原因でもある内臓疾患の原因にもなるため、食べてから寝るまでに2~3時間設けることをおすすめします。また、肝臓が疲れていると腸と肝臓の間の栄養分のやりとりがうまく機能しなくなり、におい物質が血液中に送り込まれて体臭となります。お酒を飲む人は、休肝日を大切に!


6 におい予防に役立つ食品

代謝を良くする食品 
体内に“不完全燃焼“の脂肪を残さない。完全燃焼を目指して代謝アップ!
〈カルニチン〉 唐辛子、しょうが、鮭
〈ビタミンB1〉 たらこ、レバー、ナッツ類、豆類

きれいな腸内環境を保つ
悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことで、全身にクリーンな循環をつくり出します。
〈オリゴ糖〉 ごぼう、アスパラガス、キャベツ、じゃがいも、ハチミツ、大豆など
〈善玉菌を増やす〉 味噌、ヨーグルト、ぬか漬け、チーズ、酒粕などの発酵食品、納豆
〈食物繊維〉 野菜、豆、納豆

加齢臭・疲労臭を予防する抗酸化食品
抗酸化ビタミンやポリフェノール、女性ホルモンをサポートするイソフラボンで汗をきれいに。
〈ビタミンE〉 玄米、胚芽米、魚介類(とくに青魚)、ごま、わさび、しょうが、ゆず、大豆
〈イソフラボン〉 大豆、豆乳、豆腐、きな粉、油あげ、納豆
〈ポリフェノール〉 緑茶、青汁、春菊、バナナ、れんこん


健康通信 2004年6月号