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2012-04-24 Tue
「ちょっと気になるあの子シリーズ」とは、「ちょっと気になるあいつシリーズ」の姉妹編にあたり、最近気になる女優さんの過去の出演作やトーク番組、インタビューなどを見てみて、そのムズムズ感が本物かどうかを見定める大人気検証シリーズである。


初回となる今回は、レイチェル・マクアダムス!



レイチェルの魅力と言えば、ズバリ、口角が上がって歯が見えるこの明るい笑顔。一言で表すなら、「adorable」(愛らしい)。頬のお肉が盛り上がっているのは、これまでの人生よく笑って生きてきたことの証。ターコイズブルーの瞳を持つ目は大きく、笑うと目尻が少し下がりめになるところがとてもキュート。あと、この写真では分かりづらいがおでこが広いのも特徴的。おでこの広さの割には髪の量が多くないので、前髪を作るとティーンっぽくなる。そこを後述の『恋とニュースのつくり方』の劇中で、ハリソン・フォード演じるベテランアンカーマンにイジられてちょっとスネてたりする。そのため、横分けや斜めに流す、またはアップにして大人っぽさを出すことが多い。また、普段はブロンドに染めることが多い彼女だが、個人的にはこの自然な栗色が一番似合うと思う。アジア人のみならず、白人の中でもブロンド(+蒼い瞳)に対する憧れのようなものがあるようなのだが、ブロンドなんかよりこのアイリッシュっぽさ漂うマロンブラウンを大事にしてほしい。


生い立ちを少々。1978年、カナダはトロント生まれ。パパはトラックドライバーでママは看護師。弟さんと妹さんの3人兄弟の長女。小さい頃から熱中したフィギュアスケートは高校まで続け、賞をもらうほどの腕前だったとか。

小学生の頃から地元の劇団に入ってお芝居に夢中になり、高校の頃にはローカルの演劇フェスティバルで賞を受賞するなどすでに地元では有名な存在に。演劇部の顧問の先生曰く、「彼女の内面の輝きは当時からすでに人を惹きつける魅力があったわ」とのこと。マクドナルドでバイトしていた頃、店内のテレビで流れるコマーシャルにレイチェルが出ているのを見て、ポテトを喰らっていた地元のヤングボーイたちが、「オイオイ、あれってあそこのドライブスルーの子じゃね??」と言って鼻息を荒くしていたとか。レイチェルはお芝居のほかにも、生徒会や犯罪防止プログラム、ピアヘルパー(学生相談室)に参加するなど、とても活動的な生徒だったという。

しかし、高校生活も終わりに近づくと、進路に迷いが出てくる。先生に卒業後の進路を尋ねられると、「大学へ行って社会科学を勉強するつもりです」と言う。「どうして演劇を学ばないの?」と聞くと、「だって、演劇を専攻したって仕事ないし!食べていけないじゃないですか」と。明るくも現実的な考えだったレイチェルに先生は、「大好きなものがあるのなら、それを追いかけるべきよ」とアドバイスし、彼女は演劇の道を選択することになる。

トロントのヨーク大学にて演劇を学び、成績優秀者として卒業。今度は迷わずプロの役者を志すことに。MTV製作のディズニー映画に出たり、カナダのテレビ番組や映画に出演したりしてキャリアを積むと、『ホット・チック』(The Hot Chick、2002)や『ミーン・ガールズ』(Mean Girls、2004)で芽が出始める。


そして、いよいよこの、『きみに読む物語』(The Notebook、2004)でブレイクすることになる。

初めてレイチェルを見たのが本作。この作品では、裕福な家庭の少女アリー(レイチェル)と、地元の青年ノア(ライアン・ゴスリング)との夏の恋物語が描かれる。良いところのお嬢様が田舎の純朴な青年に惹かれ、恋に落ち、迷いとすれ違いを経て、純愛へと昇華させていく様子を、美しく、人間臭く演じている。カナディアンの彼女からは上品さと大胆さの両面が見て取れる。一部のお下劣なアメリカ女優陣では出せない味ではないだろうか。

本作では、MTVムービー・アワード、ティーン・チョイス・アワードなどのメディア系映画賞を受賞。前者の授賞式で、ライアン・ゴスリングと"ベストキス賞"なるものを受賞した際には、ステージ上でライアンに向かって全力で走っていって抱きつき、情熱的なキスを交わすという驚きのパフォーマンス。この時すでに付き合っていた二人だからできたのかもしれないが、そういうノリの良さも持ち合わせているのだからおもしろい。


『それぞれの空に』(The Lucky Ones、2008)

ティム・ロビンスとマイケル・ペーニャの3人芝居の本作。イラクから帰還する飛行機の中で偶然知り合った3人が、それぞれに苦悩を抱えながら一台のレンタカーで各自の目的地へと向かうロードムービー。軍人ということでタンクトップ姿でなかなかゴツめの腕に仕上げてきたレイチェルは、男勝りで下ネタも厭わず、あっけらかんとしていて楽観主義的な性格を見せる一方、幼く、イノセントで傷つきやすい少女っぽさを覗かせるコーリーを好演。

『君に読む物語』のお嬢様から一転、まるで野郎のごとく、「突っ込む」だの「おっ立つ」だの下ネタをバンバン言い放つレイチェルの抜けっぷりが気持ちいい。しかし情に厚く、明るく無邪気なその存在が、仲間の2人を苦悩から解放する癒しの役どころになっていた。役どころでは20代前半のように見えたが、当時すでに30歳(撮影は29歳頃?)。これぞ女優魂の見せ所か。


『消されたヘッドライン』(State of Play、2009)

純愛もの、人間ドラマときて、お次はサスペンス。ラッセル・クロウとベン・アフレックというビッグネームと共演で株価が上がる。

ワシントンD.C.で、ある国会議員(ベン・アフレック)の愛人が地下鉄で死亡。自殺と報じられるが、地元新聞の記者カル(ラッセル・クロウ)は事件の真相に迫る重大な証拠を発見し、その裏側には大きな陰謀が隠されていることに気付く・・というお話。レイチェルはラッセル・クロウと同じ新聞社のウェブ部門の記者で、ラッセルにこき使われてブーブー言いながらも、やがて成長し相棒として認められていく女性を演じている。

ただ正直、あんまりレイチェルの魅力は出ていない。あえて言うなら、権力に屈さない正義感と芯の強さを表現できていたことくらいか。ラッセルの存在感が強すぎて、さすがにその横ででかい顔はできなかった。でかい顔はベン・アフレックだけで事足りていたのだ。ごめんなさい、ベン。


『きみがぼくを見つけた日』(The Time Traveler's Wife、2009)

本作は、原題のとおり、タイムトラベラーの妻役。いよいよこの辺りから、「ダブル主演」でクレジットされるようになる。決してビッグバジェットとは言えないが、プロデューサーにも名を連ねるブラット・ピットの製作会社「Plan B Entertainment」が手がけた本作。着実なステップアップだ。

幼少の頃から、過去と未来を瞬時に行き交うタイムトラベラーとなってしまったヘンリー(エリック・バナ)。彼は、予兆もなく、行き先も分からず、突然タイムトリップしてしまう悲運を背負いながら、誰にも信じてもらえない孤独な旅を続けていた。しかし過去に降り立ったある日、6歳の少女クレア(レイチェル)と出会う。未来からやって来たというヘンリーの言葉を信じる彼女こそ、いつか巡りあう運命の恋人だった。

大人になったクレアは偶然ヘンリーと出会い、「大人のアナタに会えるこの日を待っていた」と、ヘンリーと結ばれることに。結婚後もいつの間にか突然あっちこっちへトリップして蒸発してしまう旦那を持つ妻というすっとんきょうな設定だが、子供のころから老いるまで、一途に運命を信じて旦那を愛し続ける女性を演じきっていた。母親役を演じるのは本作が初めてだったかもしれない。いよいよそういうお年ごろになってきたということか。ちなみに、二人の間に生まれた娘が父親のチカラを受け継ぎ、タイムトリップできるのだが、ちょっとマシになって、少しだけ行き先をコントロールできるという設定が面白かったが、別にストーリーに活かされてなかったのが残念。


『シャーロック・ホームズ』(Sherlock Holmes、2009)
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(Sherlock Holmes: A Game of Shadows、2011)

いよいよ来ました大作への出演。順調なキャリアアップではないでしょうか!

ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)とワトソン(ジュード・ロウ)と共に冒険に巻き込まれていく美しき英国女性アイリーンを演じる。内面を見せる役どころが続きましたが、アクションもいけまっせという渾身の一投。曲者ロバートとの掛け合いもバッチリで、出すぎず引きすぎず、勇敢さとひ弱さのバランスを取りながら好演。

ただ、今年公開された第二弾では出番は激減。というか、ノオミ・ラパスに取って代わられてしまった。これはなんなんでしょうか。大人の事情でしょうか。第一弾でのレイチェル受けがそんなに良くなかったのかな。流れを考えると第三弾で盛り返すのもなんだか変なので、このシリーズでのこの役はもう、チョチョイのチョイ役になるかもしれない。悲しい・・。


『恋とニュースのつくり方』(Morning Glory、2010)

ホップ、ステップ、ときて、ジャンプ!ついに単独主演です!ジャンルは、ドタバタコメディ。新しい一面を見せながらも、それは結果的にレイチェルがもっとも輝く一面となる。真骨頂というやつだ。

失業中のTVプロデューサーであるべッキー(レイチェル)がやっと見つけた仕事は低視聴率のモーニングショー。ベッキーは伝説的なニュースキャスターのマイク(ハリソン・フォード)を起用するが、マイクは共同ホストのコリーン(ダイアン・キートン)と衝突してしまう・・、というあらすじ。

ニシヘヒガシヘ走り回って、なんとか視聴率を挽回しようと躍起になるけど空回り。仕事が気になって気になって、恋もうまくいかない。とにかくエネルギッシュに、走って、叫んで、泣いて、笑って。ちょっとウザイんだけど、でも応援したくなる、そんなとうが立つ一歩手前の、仕事に情熱をかけるキュートな女性を演じている。

単独主演とはいえ、共演がハリソンとダイアンという大御所。インタビューでも語っているが、ハリソンと会った時は「ワォ、子供の頃見ていたインディ・ジョーンズだ・・」と思ったそう。たしかに、自分が子供の頃見ていたインディ(兼ハン・ソロ)と一緒に芝居するとか、想像するだけでマジ緊張してしまう。しかしレイチェルは決して臆せず、かと言ってひとりよがりでもなく、大物役者との「受けの芝居」もできますよ、という所を見せてくれているのだ。

なお本作では、ライトタッチのラブシーンにて、一瞬だけお尻を披露してくれている。決して極上バディとは言えないレイチェル。年間40万人弱のアメリカンガールたちが豊胸手術を受けている(ほとんどが高校卒業後~大学入学までの期間に)と言われるこのご時世、魅せる商売ならことさらイジる率も相当高かろうに、彼女はナチュラルそのもの。胸部はほどよいサイズ。しかし臀部は輝く素質を持つ。その体積と形状は極上のバランスを保ち、本作のスケスケ下着が絶妙に映える一品、世に言う「PURIKETSU」をお持ちなのだ。ますます惹かれてしまう。



今や十分映画スターと呼べる存在となったレイチェルだが、実はLAには住んでおらず、今も地元のトロントに弟さんと住んでいる。もちろん多忙な女優業ゆえ、それほど多く地元に帰ってこれるわけではないが、それでも自宅に帰ってきた時には、レンタル屋でDVDを借りて家で見たり、友人たちと食事に行ったり地元のバーでビリヤードをしたり。また、フリスビー・リーグの試合に参加して地元の人たちとフリスビーを楽しんだりすることもあるというから好感度上々ではないか。


そんな彼女の直近の次回作として控えているのが、以下の2本。

『ミッドナイト・イン・パリ』(Midnight in Paris、2011)

第84回アカデミー脚本賞など数々の賞を受賞した本作では、サテライト賞(国際プレスアカデミー)で助演女優賞にノミネートされるなど、メディアからの評価も出つつある。たかが賞とはいえ、されど賞。「トップ女優」(有名女優ではなく)になるには、こういう個人の受賞歴も履歴書に加えておきたい。

ウディ・アレン監督ということで若干心配だが、予告を見る限りちょっと面白そう。再びの共演となるオーウェン・ウィルソンは適当に相手をしてあげて、しっかり自分の役割を果たしてくれていることを期待する。


『君への誓い』(The Vow、2012)

『ミッドナイト・イン・パリ』に続けて公開になる、チャニング・テイタムとの共演のラブ・ストーリー。事故が原因で一部の記憶を失ってしまう妻に、再度想いを寄せてもらうよう旦那が奮闘するというお話。奇しくも、ちょうど現在TBSにて放送中のドラマ『もう一度、君にプロポーズ』とストーリーがダダかぶりというミソ付き。日本とアメリカ、映画とドラマ、全然異なるものだが、なんで公開期間と放映クールがここまで重なるのか。

レビューは鑑賞後に譲るとして、このチャニング・テイタムという俳優さん。『親愛なるきみへ』(Dear John、2010)でアマンダ・サイフリッドの恋人役で見たが、アーミーという役どころだったので身体のゴツさも納得だったが、演技はというと・・。ボソボソ喋る純朴な青年。それ以上でもそれ以下でもない。なぜラブストーリーに出ているのか不明なイケメンマチョマン。本作で再び純愛ラブ・ストーリーに挑戦することになるが、その演技力の真偽を見極めたい。



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以上、レイチェル・マクアダムスの出演作を見てきたが、トーク番組やインタビューで芝居ではない素の表情を見てみると(メディア対応なので厳密には素ではないけど)、良い意味で、"普通のお嬢さん"という感じだ。話し方(ボキャブラリーや話の筋道の立て方)を見ていると、お世辞にも知的な印象はない。ジョークをバンバンかますような感じでもないが、かと言ってお高くとまっているわけでもない。ハリウッドという狂った世界で"普通"でい続けることがいかに難しいか。何かを伝えようとしている時のレイチェルからは素直な、実直な人柄が見て取れる。



コメディからサスペンス、アクションからラブ・ストーリーまで幅の広い演技を見せてくれるレイチェル。女優然としているわけではなく、その飾らない感じは親近感があり、バーとかで会っても普通に話してくれそうなネエちゃん的な存在だ。

そして繰り返しになるが、何と言っても彼女の魅力は笑顔。仏の道には「顔施」(がんせ)という言葉がある。いつもにこやかに、穏やかな顔で人に接すること。それだけでお布施(人を助けること)になるという。忙しく、ストレスの多い毎日に笑顔でいることはとても難しいことだが、誰にでも、いつでも始められることでもある。レイチェルの笑顔からは不思議と元気をもらえる、そんな魅力あふれる女優さんだ。
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