かかとや足の裏がガサガサになる原因、それは皮膚の乾燥と厚くなった角質にあります。
通常、皮膚は皮脂腺から出る皮脂によって皮脂膜を形成し、水分を保持し肌の潤いを保っています。ところが、足の裏には汗腺はたくさんありますが、皮脂腺はありません。これに加え、からだの末端にある手足には水分が行き届きにくいこともあり、足の裏はもともと乾燥しやすい場所といえます。
さらに、冬はこたつやホットカーペットなどの暖気が、夏は冷房による空気の乾燥が、皮膚の乾燥を進ませてしまいます。また、加齢による皮膚の保水力の低下も皮膚の乾燥の一因となります。
足の裏やかかとは地面に最初に着き、からだの全体重を支えている場所。足の裏には相当の衝動と圧力が継続的に加わります。すると、外部からの刺激に対しからだを守ろうとする防御反応が生じ、皮膚の表面が厚く硬くなっていきます。こうして厚くなった皮膚が角質層と呼ばれるのです。
そのほか、雑菌の繁殖が原因で角質が厚くなる場合も。白癬菌という菌が原因で起きる感染症「水虫」には、角質増殖型というタイプがあり、かゆみはほとんどなく足裏から足のふちまでガサガサして厚く硬くなります。
こうして角質層が厚くなって皮膚の水分量が不足すると、やがて角質がもろくなり、ガサガサになったり、ひび割れができたりしてしまいます。症状がひどくなると、角質層からさらに深く裂けて出血や痛みを伴うひどいひび割れになる恐れもあるので気をつけましょう。
このように、ただでさえ乾燥しやすい「かかと」。お手入れを怠っていると、皮膚の乾燥がどんどん加速し、あっという間にガサガサに。するとガサガサになった皮膚が角質化して表面の細胞に水分がより行き渡らなくなり、角質がもろくなってひび割れたり亀裂が入ってしまいます。悪化すると、さらに深く裂けて出血や痛みを伴うひどいひび割れになる恐れも。
また角質は水虫など細菌の栄養分にもなりますし、角質がより硬くなってタコになったり、角質の下に芯ができてウオノメになったりもします。こういった足のトラブルを誘発しないためにも日頃のケアをしっかりすることが大切です。
ガサガサかかとをつるつるかかとになるために、自分で簡単にできるケア方法をご紹介しましょう。
- むれやすいため、足裏に雑菌が繁殖し、水虫を引きおこす原因に
- かかと部分の乾燥が進んでガサガサに
- 入浴後すぐ布団に入らない場合は、保湿のため靴下を
(蒸れやすい人は、5本指靴下がオススメ) - 健康サンダルのイボイボが皮膚への刺激となり
角質化を招くことに
週に2~3回程度、入浴後、角質がやわらかくなったところで、しっかり乾燥させてから、やすりか軽石などでやさしく削りましょう。ただし、削りすぎると皮膚が痛むだけでなく、からだの防衛本能が働いて逆に角質化を進めてしまうので注意が必要です。
やすりは粗い面と細かい面がある両面タイプのものがおすすめです。まず皮膚が硬くなっている部分を粗い面で一定方向にやさしくこすってから仕上げに細かい面を使ってさっとこすります。
入浴中、足が濡れているときに削ると削り具合の実感がなく削りすぎてしまい、肌を傷つける恐れがあるので絶対に避けましょう。
余分な角質を削ったら、ぬるま湯で洗い、水気をよく拭き取ってから、たっぷりのクリームで保湿しましょう。殺菌効果のあるクリームを塗ってから保湿クリームを塗ると水虫菌などを殺菌できてより効果的といえます。
さらにクリームを塗りながら足つぼマッサージ(※)をすると血流がよくなり、新陳代謝を高めるので冷えにも有効です。保湿クリームは手や全身用クリームでもかまいません。
皮膚の新陳代謝を高めるビタミンA、血行を良くするビタミンE、水分を保持する作用のある尿素入りのものなどがありますが、安価の白色ワセリンでも問題ありません。
※手の指の腹で足の裏をあちこち押しながら痛いところや硬いところを探します。見つかったらそこを深くゆっくりと数秒押します。
保湿をしたあとは靴下を履いて保護してあげましょう。これにより保湿剤の有効成分が浸透しやすくなります。素材は蒸れにくい絹やもめん、サポート力が強すぎず、足の指が自由に動かせる五本指の靴下がオススメです。
監修:永峯由紀子 永峯医院院長・医学博士
東京大学大学院・医学部修了。1998年永峯医院を開業し、2004年銀座に移転。女性のための「足の専門外来」を開設する。自身も外反母趾など足のトラブルを抱えていたが、自らの治療法とケアで克服。その経験を治療に生かし「足美人塾」を開設し、女性のライフスタイルに合わせたきめ細かな足のセルフケアを指導し定評を得ている。テレビや雑誌、コメンテーターとしても活躍。著書に「足美人フットケア」(マキノ出版)「女性のための足美人塾」(主婦と生活社」ほか。
永峯医院HP http://www.nagamineiin.com/