お肌も喉も乾きやすい~陰虚タイプ

陰虚とは

  • 陰虚とは、体全体の水分が不足している状態です
  • 水分が不足しているため、のどが渇く・ほてり・のぼせといった症状が多く見られます
  • 40~50代の更年期と呼ばれる世代に多く、更年期症候群と似た症状が起こります
  • 改善のためには、生活リズムの改善や汗をかきすぎないことが大切です

陰虚とはどんな体質なのか

「陰」とは水分のこと。つまり、陰虚とは体の水分が不足している状態のことです。体に必要な潤いが足りていないため、さまざまな部分が乾燥。のどが渇く・ほてり・のぼせといった症状が見られるようになり、汗もかきやすくなります。

陰は加齢とともに不足しやすくなるため、陰虚タイプは更年期と言われる40~50代に多く見られるのが特徴。また、もともと乾燥しやすい人・食べても太りにくい人・長期間にわたって薬剤を服用している人も、陰虚になる可能性があります。

陰虚タイプの「体」に起こりやすい症状・疾患

のどの渇き

のどの渇きや口中の乾燥感は、陰虚タイプによく見られる症状。こまめな水分補給が大切ですが、一気に水分を飲み干してしまうのはNGです。少量ずつ口の中に含み、ゆっくりと浸透させるように補給しましょう。

ほてり・のぼせ

ほてり・のぼせとは、気温が低くてもカーッと熱くなる、頭がボーっとして上気した状態のこと。とくに、顔や手足によく見られる症状です。更年期に多いホットフラッシュは陰虚によるもので、水分の急激な減少が原因とされています。

寝汗をかく

陰虚タイプの症状として多いのが、寝汗をかくこと。汗が原因で睡眠中に目が覚めてしまう場合などは、陰が不足していると考えてよいでしょう。汗を多くかくとさらに陰が不足してしまうため、早めの対処が重要です。

陰虚タイプの「心」に起こりやすい症状・疾患

不眠

心の陰液が不足することにより、現れやすいのが不眠です。陰虚タイプは神経の一部が興奮しており、心身のコントロールができていない状態。そのため寝つきが悪く、眠りが浅い・すぐに目が覚めるといった症状が続きます。

落ち着きがなくなる

陰虚タイプは、水分不足によって生じた熱感と乾燥症状に精神を乱されやすく、そわそわして落ち着きがなくなるのが特徴。考えがまとまらずにイライラする、怒りっぽくなって人に八つ当たりする傾向もあります。

陰虚の改善方法

朝方の生活リズムに整える

陰虚の人に不足している水分は、夜間に作られると言われています。そのため、夜はしっかり眠って昼間に活動する「朝方の生活リズム」に整えることが大切。昼夜逆転の生活リズムを続けていると陰陽のバランスがますます崩れ、症状が悪化してしまいます。仕事などでどうしても夜間に活動することが多い人は、できるだけ早起きを目指して。

刺激物の摂取を控える

辛い食べ物・刺激の強い食べ物は、陰虚タイプに向きません。食材で言えば、唐辛子・ニンニク・ショウガ・コショウ・山椒など。これらが入った料理を食べると体が熱くなって汗をかきやすくなり、水分がより不足してしまいます。また、味の濃いメニューも同じく水分を奪いやすいため、避けた方が賢明でしょう。

汗をかきすぎないこと

汗をかきすぎると水分不足が加速するため、極力汗はかかないようにするのが◎。適度な運動で軽く汗を流すくらいなら良いですが、ハードなスポーツやサウナなどで大量の汗をかくのはNGです。また、陰虚タイプは寝汗が多いため、とくに夏場は暑さをガマンしないことが大切。クーラーや扇風機などを活用し、汗をかきにくい環境を作って。

陰虚タイプにおすすめの食材

甘酸化陰(かんさんかいん)の食材

甘酸化陰(かんさんかいん)とは、「甘味と酸味を合わせて摂ると陰分が湧く」という中国の考え方。自然の甘味と酸味が備わったトマト・レモン・梨・メロンといった食材は、水分を補給して体を潤してくれる優れた食材です。

すっぽん

すっぽんは、体の熱を冷ましてくれる代表的な食材です。日本ではあまり売られていませんが、レトルトや缶詰のすっぽんスープなどは比較的入手しやすいのでオススメ。また、鴨肉・あわび・ナマコ・ハマグリ・豆腐といった食材も、熱を冷ます涼性の食材です。

保湿効果の高い食材

しっとり・ネバネバといった性質を持っている食材は、体の乾燥を防ぐ保湿効果の高い食材。具体的には、イカ・ほたて・アサリなどの貝類、山芋・オクラ・山芋・アボカドなどの野菜類が該当します。

陰虚タイプにおすすめの漢方

六味地黄丸(ろくみじおうがん)

陰を補う処方の代表。細胞に水分を与える地黄(じおう)、体内の熱を発散させる牡丹皮(ぼたんぴ)などが用いられています。

杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

六味地黄丸の処方に、枸杞子・菊花を加えたもの。枸杞子・菊花は目の症状に効くとされており、ドライアイなどに効果アリ。

瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)

六味地黄丸に、体の熱を冷ます知母・黄柏をプラスした処方。ほてり・のぼせ・寝汗などの症状が強い方に向いています。