【キャリアカウンセラー】

第1回ホスピタリティについて

数あるサロンから、「このサロン!」と選ばれる、そして選ばれ続けるためにはどんなことが必要なのでしょうか。ここでは、ビジネスマナーの観点、そしてキャリアカウンセラーの視点から10回に亘って、お客様が笑顔になり、スタッフも笑顔になるそんなヒントをお伝えできたらと思います。

第1回は、最近よく耳にする『ホスピタリティ』についてです。
ホスピタリティを辞書で引けば「心のこもったもてなし。手厚いもてなし。歓待」などと書かれています。
これからサロンをオープンされるみなさん、そしてすでにオープンされているみなさんにも、是非ここで「ホスピタリティ」について考えていただくひと時となればうれしい限りです。

私自身が体験した2つのエピソードとともにホスピタリティとは何かをご紹介していきます。

まずはお気に入りの靴屋さんでのお話。春夏の新作のご案内が心のこもった直筆のハガキで届き、さっそくお店へ顔を出してみました。するとサイズを伝えずともスッとジャストサイズを出してくださり、他の色まで同時に用意してくださるのです。いつも結局、ある色すべてを履いてみないと気が済まない私の性格をしっかりわかってくれていることに感動と感心。そして、購入を決めた一足をとても大切に扱い、磨き上げ、最高の笑顔で「ありがとうございました」と見送られた瞬間、私の口からは「また来ます!」というあいさつが自然に出てしまうのです。
ここで、何よりホスピタリティを感じるのは、スタッフの方が「自らの意思で楽しそうに動いていること」です。やらされているのでなく、こうしたらお客様の笑顔につながるという気持ちが行動へとつながっているという印象をいつも受けます。その空間がすがすがしく気分が良くなるのです。

同じように、気分がすがすがしくなる場所、隙間時間ができれば立ち寄るカフェのお話。
スタッフの中の何人かが、私のお気に入りの席を記憶してくれていて、お店に入って顔を見るなり、「空いてますよ!」とその席に案内してくれます。
大きな窓のあるそのカフェは、時折隙間風が入ってくるのですが、寒さに強くないことも5、6回目の来店あたりから気がついてくださっていたようで、涼しい日には「膝かけいりますか?」とフリース素材のブランケットを持ってきてくださったりします。
このカフェのエピソードをもうひとつ。エクレアが人気のそのカフェ。時間によっては売り切れてしまうことも多いのですが、メニューを見ているときに、エクレアの残数までちらっと教えてくれます。もちろんあれば食べてしまうことは言うまでもありません。。

2つのお店ともマニュアルに上記のような場合の『すべき行動』が載っているはずはありません。
スタッフがスタッフなりの最高のおもてなしを自然にしているからこそ、こちらにもストレートに喜びとして伝わってくるのでしょう。
「来てくださってありがとう」という気持ちが心底こちらに伝わるから、また行きたくなる。
これこそ、究極のホスピタリティではないかと私は思います。

目を見ず「いらっしゃいませ」と機械的に言われるお店と、手を止めて笑顔で「いらっしゃいませ」と迎えられるお店、どちらにまた行きたいと思うでしょうか。

それでは、ここでサービスとホスピタリティの違いについて触れておきましょう。
サービスもホスピタリティも「お客様のために何かをする」という観点から言えば同じです。
しかし、比較してみると大きな違いに気がつきます。

サービスホスピタリティ
誰にでもほとんど平等に行われる「あなた一人」のために行われる
提供する側がサービス内容をあらかじめ決めている行われる内容は臨機応変に変わる
効率が必要時に非効率

ホスピタリティはいわば、オーダーメイドのサービス。お客様がしてほしいことを真剣に考え、お客様が求めているご要望を超えたサービスこそが、ホスピタリティなのではないでしょうか。

そして、ホスピタリティマインドを持った人に共通していることは「先見力」があるということ。
「これをしたら、次はこうなる!」「前回はこのことを気にしていたからメモをして、次回も確認しよう」先を見て、想像力を膨らませ、そのことを加味して行動できる人こそ、真のホスピタリティパーソンなのではないでしょうか。
そのために必要なことは、お客様に対して「興味関心を持つこと」。お客様が何に喜び、何を好み、どんなことを求めているかをまずは「知ろうとする」こと。そこがすべてのスタートだと言えます。

サロンにいらっしゃるお客様の笑顔を引き出すカギはホスピタリティと言えるのかもしれません。
ぜひ、スタッフの皆さんとホスピタリティについて話し合う機会を作ってみてはいかがでしょうか。

今回のポイント

また行きたい!と思っていただくカギは『オーダーメイドのサービス=ホスピタリティ』

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