指先で和棉の弾力を感じながら、少しずつ少しずつ紡いでいく……。
以前、東京・用賀にあった「糸つむぎカフェ」が、中目黒ビオキッチンスタジオでワークショップとしてよみがえります! 「Tokyo Cotton Village」による、オーガニックで栽培された日本古来の和棉(※日本の在来種)を糸に紡ぐワークショップの定期開催が決定。2015年11月10日、和やかにスタートしたその第1回目をレポートします!
人気のワークショップが復活!
「Tokyo Cotton Village」は、代表の冨澤拓也さんが2008年からスタートさせた、日本古来の和棉の種蒔きから機織りまでを行うプロジェクト。中でも「糸つむぎカフェ」は、綿から糸へと変化する過程を体感できる人気のワークショップです。
「僕は話すと長いからなるべくコンパクトに…」と控えめに話し出す冨澤さん。その言葉からは、和棉への熱い思いがほとばしってきます。
和棉をこれ以上失わせたくない、という思いで、オーガニックはもちろん、国産コットンの栽培と普及活動をスタートさせました。」
「Tokyo Cotton Village」代表の冨澤拓也さん
当日参加いただいた方にその理由を尋ねると、「パートナーが興味があったので一緒に」という方から、手織りが趣味という方、自ら木棉を育て「収穫した綿を紡ぎたい」という方までさまざま。みなさん、「本当に自分にも糸を紡げるのか」と不安と期待が入り交じった表情で、目の前に並ぶ和棉と道具を眺めています。
綿から種を取り出す「綿繰り」
さっそく作業開始!
まずは、綿の種を取り出す「綿繰り(わたくり)」。もともと綿は種を守るためにできるものなので、手ではなかなかほぐれません。そこで、冨澤さんが修復した綿繰り機の出番! 綿を少しずつローラーに挟みながら、持ち手をぐるぐる回していきます。
多すぎると止まってしまったり、挟む場所しだいで動きが違ったり。道具のご機嫌を伺うのはなんだか新鮮。みなさん手さぐりで、スムーズに綿を繰れるポイントを探していきます。種がポロリと落ちる瞬間は気分が良い!
「綿打ち」で綿がふんわり
続いて「綿打ち」の作業。綿をほぐしていきます。
ハンドカーダーという羊毛などにも用いられる道具と、古来日本で行われていた綿弓を使ってほぐす方法の、2つを教わりました。
日本古来の方法はいたってシンプル。綿の上で弦を弾きます。すると、あら不思議。綿がどんどんほぐれていきました。
ハンドカーダーは2枚1組。トゲトゲのある面に綿を挟み、左右にひっぱります。これを数回続けると、綿はフワフワの状態に。最後にペロンとはがれるのも気持ちが良い!
みなさん、作業に没頭しています。それぞれの気配を感じながら自分の作業をするのは、なんともいえない心地良い空間。昔はこんな風に家族やご近所さんと作業をともにしていたのでしょうか。そうこうしているうちに、糸を紡ぐための綿が完成しました。
ここからが本番!「糸つむぎ」
いよいよ、糸を紡いでいきます。
指の形や綿の引き方など冨澤さんからのレクチャーを受け、作業開始!
細く長い糸を目指して紡いでいきますが、最初はなかなか難しく、ボコボコと太い部分が残ったり、途中で切れてしまったり。冨澤さんのアドバイスに耳を傾けながら、少しずつ進めていきます。
そのうち、ふとコツがつかめて上手に紡げる瞬間があちこちに出てきました。そのときの嬉しそうな顔といったら!
指で紡ぎはじめ、糸が長くなってきたら、スピンドルに巻きとっていきます。スピンドルの軸を持って回すと、指で紡ぐより安定したリズムでたくさん回転をかけることができるので効率アップ。みなさんしだいに言葉少なに、糸つむぎに没頭していきます。
「たとえば、考えがまとまらないときに糸を紡ぐと、頭がスッキリするんです。生活に10分だけでも糸つむぎの時間を取り入れると、心が整って仕事の効率も良くなりますよ。」と冨澤さん。
この日、糸つむぎに使用した木製スピンドルは、「Tokyo Cotton Village」と知的障害者授産施設くすのき園のコラボレーションによるもの。ワークショップ終了後も、マイ・スピンドルとして活用いただけます。
糸つむぎに集中するうちにあっという間に時は流れ、楽しいワークショップは終了の時間。紡ぎかけの綿とスピンドル、ご希望の方には、珍しい茶綿もお持ち帰りいただきました。
オーガビッツはこれからも「Tokyo Cotton Village」の糸つむぎカフェをサポートしていきます。詳細は、HPやFacebookで開催予定を告知していきますので、糸つむぎがしたい方、和棉に触れてみたい方、ぜひお越しください。