ものもらいを最短で治す5つの治し方!原因は菌の暴走と疲れにあり
目が痛い、目の周りが腫れている、目がゴロゴロする、というような目の症状を、誰でも一度やニ度は経験したことがあると思います。
これらの症状の原因の一つに「ものもらい」が考えられます。ものもらいが起こりやすい人の特徴や正しい対処法をご紹介します。
ものもらいはうつらない!?ものもらいの原因と症状
ものもらいは、その名前から「人からもらってくる」というイメージを持つ人が多く感染症の一つだと考えている人が多いのですが、実は、ものもらいが他人からうつることはほとんどありません。
ものもらいの原因は、人間の皮膚に誰でも持っている黄色ブドウ球菌など皮膚に住み着いている常在菌(雑菌)によって症状が起こります。
常在菌とは多くの人が持っていて、病原性が低く健康に害をなす心配の少ない細菌です。普段は人の免疫の方が勝っている為、炎症が起こることはありません。
しかし何らかの原因で菌が増えすぎる場合や、病気に感染していたり、不潔にしていたり、免疫力が低下している状態にあると菌の力が勝ってしまうのです。
常在菌は、存在する部位とその数が良いバランスを保って人と共存しています。場所によっては常在菌の働きのおかげで健康が向上しています。特に腸など消化器官は、消化を促す為に腸内の常在菌が活躍していますね。
瞼の淵にあるマイボーム腺と呼ばれる皮脂腺が詰まって起こる炎症がものもらいと呼ばれます。
この炎症は無菌性のものですが、清潔を欠いていると皮脂や分泌物が皮脂腺に詰まってしまいます。こちらも、洗顔を怠っているなど、不潔にしていると誰でも罹る可能性があるのです。
何らかの理由でからだの抵抗力が弱くなったときに、雑菌が繁殖して目のふちやまぶたに炎症が起こり、痛みや腫れなどのものもらいの症状が起こるのです。
ものもらいとは、まぶたにある脂や汗を出す腺に細菌が感染して起こる急性の化膿性炎症のことです。地域によっては、「めばちこ」、「めいぼ」、などともいわれますが、学術的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」といいます。
また、ものもらいに似た症状で、目のふちにあるマイボーム腺という皮脂腺に脂肪が詰まって起こる「霞粒腫、霰粒腫(さんりゅうしゅ)」という症状などもあります。
しかし、一般の人がこれらの症状を厳密に区別する必要はなく、目のまわりの化膿や痛みともなう腫れを全般的にものもらいと呼んでいるようです。
ものもらいの症状とは?正しくセルフチェックしよう
さて、目に痛みや腫れ、異物感などを感じる場合、その症状がものもらいかどうかまずはセルフチェックすることが大切です。症状を正しく判断することが正しい対処につながります。次のような症状があれば、ものもらいの可能性が高いといえます。
- 目に痛みがある
- まぶた(眼瞼)が腫れる
- まつ毛の根元や目のふちに薄黄色の膿がたまる
- 白目が充血する
- 涙が多くなる
ものもらいが起こりやすい人の特徴は?
ものもらいの原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌など誰の皮膚にもいるありふれた細菌(雑菌)です。誰でも持っている細菌なのに発症する人としない人がいます。ものもらいを起こしやすい人には、次にあげるような特徴があるので注意しましょう。
- お年寄りや子供などもともと免疫力が弱い人
- 大人でも疲れやストレス、不規則な生活などによって免疫力が弱くなっている人
- 糖尿病など免疫力が低下する持病がある人
- 目をさわったりこする癖がある人(花粉症の人に多い)
- コンタクトレンズの使い方が正しくない人
- メイクをする習慣がある人
- 前髪が目にかかっている人
こうした免疫力が弱くなっている人や、細菌が繁殖しやすくなっている人はものもらいにかかりやすいといえるので注意が必要です。
ものもらいの原因は常在菌によるものと、外部から侵入した雑菌によるものがあります。汚れた手で目を擦ったりすると雑菌が侵入し、すぐにものもらいができてしまいます。
また季節性と思われている花粉症ですが、いくつもの花粉に対してアレルギーがある方は、一年中、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状に苦しんでいます。目のかゆみが強く、擦ってしまう為に結膜炎を起こす方も多いのですが、同時に雑菌の侵入によるものもらいを繰り返してしまう方もいるようです。
お化粧をすること自体は影響しませんが、問題は洗顔です。きちんと化粧品が落とせているかどうかなのです。
化粧品が残っていると雑菌が増殖して炎症を起こしてしまいます。また、化粧品が皮脂腺を詰まらせて炎症が起こる可能性もあり、この場合、麦粒腫、霰粒腫両方のタイプのものもらいにも罹る恐れがあります。
同様にコンタクトレンズを使用している人も雑菌の繁殖や衛生面でものもらいに罹るリスクが高いと言えるでしょう。
また、ものもらいができるということは、疲労やストレスなどによってからだが疲れている証拠でもあります。ものもらいは、からだの不調を示すシグナルだととらえ十分に養生することも必要です。
ものもらいに似た症状!はやり目「急性出血性結膜炎」は対処法が異なるので注意
ものもらいと似た症状で、夏場プールなどで子供がかかりやすい目の病気に「はやり目」があります。はやり目は「流行性角結膜炎」や「急性出血性結膜炎」といい、アデノウイルスという感染力が非常に強い流行性のウイルスに感染することで起こります。
はやり目はものもらいとは異なり、ウイルスの感染によって起こりますから対処の方法はものもらいとは異なります。
一般的な症状としては、目の痛み、充血、目やにがでる、発熱、というような症状が起こりますが、目を空けていられないほど強い症状が起こることもあります。
はやり目はウイルスの感染によるものなので、一般的なものもらい用の目薬ではあまり効果がありません。感染を拡げないためにも医師の診察と治療が必要です。
また、はやり目はその名のとおり、集団で流行感染することが多いので、もし、はやり目かな、と思ったら休養を心がけるとともに、学校や幼稚園の指示を受けプールに行くことを控えるなど適切な対応が必要です。
ものもらいができたときの5つの治し方と正しい対処法
ものもらいができたとき、初期の段階なら市販の目薬を使って比較的簡単に治すことができます。ただし目薬の種類を正しく選ぶ必要があります。次のようなことに気をつけて対処しましょう。
1.ものもらい用の目薬を使用する
市販の目薬にはいくつかの種類があり、症状によって正しい目薬を選ばなければいけません。とくに、ものもらいの場合は抗菌成分が入ったものでなければほとんど効果はありません。抗菌成分というのは、ものもらいの原因となる細菌を死滅させる効果があるものです。
多くの薬局やドラッグストアには目薬コーナーがありますが、そのなかで目薬のパッケージに「ものもらい」用とはっきりと表示されているものを選びましょう。「目の疲れ」や「充血に」などと表記されている目薬ではあまり効果は得られません。
イメージしやすいように、市販されている具体的な商品をあげますので、こうした目薬を選ぶようにしましょう。
とくに、1本1本が使い切りになっているタイプの目薬のほうが、衛生的にも保存の点からも安心して使えるのでお奨めします。
2.正しい目薬のさしかたをする
ものもらい用の適切な目薬が手にはいったら、正しい方法で目薬をさします。
- 手をよくあらう
- アカンベーとするように目の下側を軽くひっぱる
- 目薬の先がまつ毛やまぶた、眼球の表面に触れないように1~2滴さす
- まぶたを閉じて2~3分目を静かにする
- あふれた目薬は清潔なティッシュでふき取る(あらかじめティッシュを用意)
このような手順で目薬をさしましょう。とくに目薬の先がまつ毛やまぶたに触れないように注意してさしましょう。目薬をさす量は1~2滴で十分で、多くさしても効果は同じです。目薬は朝起きたときにさすと効果が高くなります。
また、あふれた目薬を使ハンカチやタオルでふくと、ハンカチなどについている雑菌が目に付着してしまうので、かならず清潔なティッシュでふき取って下さい。
以前は、涙液の流れを考慮して目薬は目じりのほうからさしたほうが良いといわれていましたが、最近ではそれほど意識しなくても、目の表面に薬剤をしっかり落とせば十分に浸透します。
3.ものもらいができときは眼帯もつける
目薬を買う時に、一緒に眼帯も買っておきましょう。ものもらいができると目がゴロゴロしたり違和感を感じたりするため、無意識のうちに手で目をさわってしまうことがあります。小さな子供であればなおさらです。そこで眼帯をつけて無意識に目をさわってしまうことを防ぐのです。
4.眼病を改善させる栄養を摂る
目の働きを改善する栄養といえば、ブルーベリーやカシスなどに含まれるポリフェノールのアントシアニンを思い浮かべる人が多いかもしれません。もちろん、これらの食べ物は眼病に効く高い効果が期待できます。
また、もらいが起こるということは、その背景にからだが疲れていて免疫力が落ちていることが関わっています。そのため、十分な休養をとり、目だけでなくからだに良い栄養をできるだけ幅広くしっかり摂ることも大切です。
とくにビタミンA、ビタミンC、ビタミンEをしっかり摂るようにしましょう。
| 目に効く栄養素 | 効果 | おススメな食べ物 |
|---|---|---|
| アントシアニン | 眼病予防全般 | ブルーベリー、カシス、アセロラ |
| ビタミンA | 目の疲れをとる | レバー、ウナギ、人参、ホウレン草、かぼちゃ |
| ビタミンB | 目の新陳代謝を促進 | 豚肉、たまご、モロヘイヤ、納豆、のり |
| ビタミンC | 目の粘膜を強くする | トマト、ピーマン、ゴーヤ、レモン、いちご |
これらの水溶性のビタミンは2~3時間で体外へ排出されるので、一度にたくさん食べるのではなく、毎食少しずつでもこまめに食べると効果が高くなります。
ビルベリーエキス、ルテイン、アスタキサンチン、ビタミンB群…などなど、科学的に目への効果が実証されている成分、いわゆる”目にいい”成分をサプリメントで手軽に補ってもいいでしょう。
5.ものもらいに効く目のツボを押す
目の周りにはたくさんのツボがあります。まぶたやまつ毛に触れないように、ゆっくりと丁寧に押してみましょう。
- 魚腰(ぎょよう)
- 攅竹(さんちく)
- 晴明(せいめい)
- 承泣(しょうきゅう)
- 瞳子りょう(どうしりょう)
- 太陽(たいよう)
- 糸竹空(しちくくう)
ツボ押しのコツは、本当に効くの?と疑いながらツボを押すのではなく、必ず効くはずだと信じてツボを押すことです。これは決しておまじないのようなことではなく、科学的にもプラセボ効果としても証明されています。
スカッとする目薬は効いた気がする?ものもらいにはNGです!
刺激が強くスカッ!としてスッキリする感覚を売りにする目薬がありますが、ものもらいを治すにはスッキリ感が強いかどうかはほとんど関係がありません。むしろ、目に対する刺激が強すぎて症状が悪化する場合もあります。
ちなみにスッキリ感の強い目薬には、メントールのような清涼化剤の作用や、涙のphを調節する成分の働きによって、清涼感がでるように作られています。
疲れ目や眠気防止などで清涼感の強いスッキリとする目薬を使うことは良いのですが、その同じ目薬をものもらいの治療に使うことはおすすめできません。
ものもらい対策、その他に注意すること
ものもらいを早く治すには、次のようなことにも注意しましょう。
- コンタクトレンズしている人は必ずはずす
- 目が乾燥すると症状が悪化するので、加湿器などで湿度を高めにする
- 冷房を使う場合は温度を高めに設定し、直接風があたらないようにする
- アルコールは控え、休養と睡眠を十分にとる
- ストレスは症状を悪化させるのでストレス解消を心掛ける
ものもらいは目の病気ですが、栄養の偏りや睡眠不足などからだ全体の不調とも関わっています。適切な目薬で対処するとともに、日常生活全般を見直すことも必要です。
繰り返すものもらいには日々の生活の仕方が重要になる
良くなったかと思うとすぐにまたものもらいができてしまうことはありませんか?そんな時は疲れが溜まっているときです。
慢性的な疲労は免疫力を下げ、常在菌を暴走させてしまいます。
ものもらいを繰り返す時に必要な休息は、眼精疲労の回復を図るものとはまた違ったものです。眼精疲労はどちらかというと目の筋肉疲労といえるでしょう。同じ目の症状でも、ものもらいの改善に必要なのは、自己免疫力の向上につながる休息です。
特にお肌のゴールデンタイムといわれる、午後10時から午前2時の間は成長ホルモンが盛んに分泌されます。成長ホルモンはお肌だけでなく、体の各器官の回復、若返りの作用があるので重要ですね。
また、免疫力を高める食品を積極的に摂りましょう。中でもお茶葉は自己免疫力を高めるほか、抗菌作用やものもらいの原因菌である黄色ブドウ球菌などを抑制する働きもあるので効果的です。
そして何より、不潔にしていると自己免疫で抑えられなくなるほど雑菌が増殖してしまう可能性があります。手洗いと洗顔を欠かさずに常に清潔でいましょう。
ものもらいにそっくりな化膿性霰粒腫は眼科へ行くべし!
麦粒腫であれば基本的には今回紹介した方法で改善されると思います。しかし、症状がそっくりなのに危険な「化膿性霰粒腫(かのうせいさんりゅうしゅ)」の場合はすぐに眼科を受診してください。
霰粒腫の場合痛みはないことが多く、市販薬などで対応していると悪化し外科手術での治療を余儀なくされるケースもあるのです。そこで麦粒腫と霰粒腫を見極めることが必要になりますよね?
まつ毛の生え際が白く腫れている場合は霰粒腫を疑ってください。赤く腫れている場合は麦粒腫が疑われますが、霰粒腫でも赤く炎症を起こす場合がありますので一概に「赤は麦粒腫!」とは言えません。
目の異物感や腫れが長期にわたって緩和されない場合は霰粒腫でしょう。もちろん、判断は眼科の先生など専門家にお任せするのが一番ですよ。