今回は、抗がん剤の副作用の中でも、多くの人が気にされている「脱毛」です!
脱毛とは
脱毛とは、現象として人もしくはそれ以外の動物に生えている毛の一部ないし全部が抜けてなくなること。
しかし医師とは無関係である疾患や生理的現象としての禿げと、意図的に除去することは異なる性質の元として理解すべきである。
発生機序
毛包内毛母細胞(毛母細胞:毛の根元にある毛の成長に重要な細胞)が障害されることにより、毛の成長に問題が起きて脱毛をきたす。
髪の毛は体毛の中でも成長が速く細胞分裂が盛んであるために抗がん剤の影響を受けやすい。
脱毛は髪の毛だけでなく、眉毛・まつ毛・胸・腕・足・陰毛にも発生する。
脱毛のリスクファクター(危険因子)
・喫煙、アルコールの摂りすぎ、ストレス、睡眠不足⇒血行不良により髪の成長を阻害
・抗がん剤の種類
・身体的状況(甲状腺機能低下症や加齢)
・栄養状態
・東部への放射線療法の同時併用(局所の影響)
脱毛を起こす主な抗がん剤
()内は商品名
<高度>
シクロホスファミド(エンドキサン)
イホスファミド(イホマイド)
ドキソルビシン(アドリアマイシン・アドリアシン)
ダウノルビシン(ダウノマイシン)
イダルビシン(イダマイシン)
ビンクリスチン(オンコビン)
ビノレルビン(ナベルビン)
エトポシド(ベプシド)
パクリタキセル(タキソール)
ドセタキセル(タキソテール) など
<中度>
メトトレキサート(メソトレキセート)
フルオロウラシル(5-FU)
シタラビンオクホスファート(スタラシド)
カルボプラチン(パラプラチン)
シスプラチン(プリプラチン、ランダ)
インターフェロンα(キャンフェロン) など
脱毛~回復までのサイクル
1日目:抗がん剤治療(化学療法)開始
↓
10日後:脱毛が始まる
↓
20日後:脱毛が目立つ
↓
30日後~60日後:この間にほとんどが脱毛
↓
化学療法終了
↓
3か月後~10か月後:毛髪の再生が始まる
この脱毛~回復までのサイクルを見てもらうとわかる通り、脱毛は可逆的なものなんです。つまり、時間はかかるけど、毛は生えてくるんです。
治療
①保湿
②精神的ケア
③カツラ・ウイッグの使用などの支持療法
看護のポイント
①薬剤による程度はあるものの、脱毛はほぼ確実に起こる副作用の一つです。
しかし、ほかの副作用と比し生命の危機の瀕していないこと、可逆的であることから、苦痛の訴えに対し「大丈夫ですよ」「また生えてきますよ」と安易な受け答えをしがちです。
患者さんにとってはボディイメージが大きく変化する脱毛は精神的苦痛が大きいのです。特に女性は、髪の毛のケアを入念にされている人もいますし、その苦痛を分かってあげることが大切です。
②「髪が抜けるくらいなら・・・」と抗がん剤治療(化学療法)を受けられないケースもなくはありません。治療方針も含めて患者さんと話し合い、納得をしてから治療に臨めるよう支援していくことが大事です。
③入院中は、周囲にも同じように脱毛した人がいるため、患者さん自身も慣れてきます。
しかし、退院して社会に出た後の方が、ボディイメージに対する苦痛が大きくなります。
上記①~③にように脱毛は患者s何位とって大きな問題です。
患者さんの脱毛に対する理解、対処法、社会生活への影響、顔z九の支援状況などを把握して支援を行っていく必要があります。
私の体験談
抗がん剤の副作用で、吐き気や便秘など、つらいこともたくさんありますが、それらは一過性で、実際に退院してから、社会に出て「脱毛」のつらさを実感される人もいます。
私の病院では、病棟内で週に1回、ヘアキャップやウイッグの出張販売もありましたが、退院してから、相談がてらわざわざ購入に訪れる人もいました。
治療も何クールもやっていると、慣れてきたり、対策なども分かる状況になりますが、最初は、ドラマみたいに朝目覚めると、「はっ!抜けてる!」となってしまうのも現実です。
必ず生えてくるとわかっていても、髪の毛はその人の外観を大きく左右するので、事前にできる対策等はするに越したことはないです。
次回は自分でできる対策やケア等について書く予定です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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