ホワイトニング
◆ ホワイトニングのメカニズム 皆さんの中には、歯科医院でホワイトニングの治療を受けて、笑顔の口元に白い歯が輝いているお友達を見た事がある方も多いと思います。 テレビや映画を見ていると、歌手や俳優の方々は、男女を問わず口元から白い歯がこぼれて、素敵な笑顔の方が多いですよね。 芸能の世界ではホワイトニングはもう日本人のエチケット・常識として定着しているようです。 ■ホワイトニング(ブリーチング)とは下の写真は当院でのデュアルホワイトニングの症例です。 ホワイトニングのメカニズムについてはまだ完全に解明されている訳ではありませんが、次の様な事が分かっています。 まず、歯のホワイトニングとは、『生活習慣、加齢や遺伝、その他の原因で黄ばんでしまっている歯に薬剤を用いて、歯の表面を人の目から見て白く見えるように変化させる方法』です。 このメカニズムとして次の2つが挙げられます。 ①ホワイトニング剤を用いて歯の表面の着色物を白く漂白する。 ②ホワイトニング剤を用いて歯の表面構造を変化させる。 まず、歯の表面に過酸化水素や過酸化尿素を主成分とした薬を塗り、歯の表面の着色物を無色透明に分解します。 この、①の過程は、皆さんが洗濯の時、漂白剤を用いて漂白するのと同じです。 問題は②の過程ですが、この過程では、ホワイトニング剤が歯の表面の組織構造を曇りガラス状に変化させることで、光の乱反射が発生し、黄ばみが白く見えます。 決して漂白剤で歯の色を脱色して白い歯にする訳ではありません 何だか分かりにくい説明ですね。以後の説明を良く読んでそのメカニズムを正確に理解して下さい。 皆さんは小学校の頃、ころんでけがをして血が出た時、保健室で養護の先生に無色透明の液体を傷口に塗ってもらって、傷口から泡が出てくる様子を眺めいてたなんて経験はありませんか。 あの液体の正体はオキシドールです。オキシドールは3%の過酸化水素水を使用します。 ホワイトニングには、30~35%程度の過酸化水素水や過酸化尿素を使用します。 では、過酸化水素水がなぜ歯のホワイトニング(歯の内部の黄ばみをとる)に使用されるのかについて説明します。 ■ホワイトニング剤による歯の表面の着色物質の漂白メカニズム ホワイトニングは歯に亀裂や破折、知覚過敏などがある場合を除いて、基本的には痛みはありません。 しかし、オフィスホワイトニングであってもホームホワイトニングであっても、使用するホワイトニング材には「過酸化水素」が含まれています。 ご自宅で行うものは「過酸化尿素」という薬剤を使用しますが、結局はその中に含まれる「過酸化水素」が歯に作用するのです。 但し、その薬剤の濃度は効果に直接に関係します。濃度が高いほど効果がありますが、同時に、エナメル質の脱水症状と考えられる「痛み」が出る場合があります。これはどのようなお薬を使っても、どのような方法を用いても避けようがありません。 でも、御安心ください。当院で使用する米国Discus Dental社のNite White Excelおよび米国Beyond Technology社のオフィスホワイトニングシステムに使用される薬剤は、このような「痛み」が出にくい様な濃度に調整されております。殆どのケースで、ほぼ無痛もしくは、若干の違和感程度でホワイトニングの全工程が終了致します。 もし、仮になんらかの不都合な痛みが起こったとしても、それに対応する方法は研究されつくしておりますので、すぐにその症状に対応する対応を行います。 人によっては知覚過敏がでる場合がありますが、ほとんどの場合、数分~数時間でおさまります。 ホームホワイトニングの最中にこのような症状が現れた場合には、毎日ホワイトニングをやるのではなく日をあけてホワイトニングすることをおすすめします。 ●ホワイトニングの安全性は、 様々な大学や研究機関の発表により、 「歯にダメージを与えない方法」として確立されています。 ●ホワイトニング剤の主成分は「過酸化水素」または 「過酸化尿素」であり 米国食品医薬品局(FDA)でも成分安全性を保障しています。 ●また、近年の繰り返し行われた研究の結果、 ホワイトニング剤に 発ガン性が無い事も 証明されています。 また、ホームホワイトニングに使用される過酸化尿素は、始めは歯肉炎の治療に応用されていました。ですから、過酸化尿素を使用してホワイトニングを行うと、歯茎が引き締まる事があります。ある意味で嬉しい誤算ですね。 ■ホワイトニングのメカニズムについて 歯の表面のエナメル質の色素が無色透明になっただけでは歯は白く見えません。 なぜならば、エナメル質の色は白色ではなく、半透明で下層にある象牙質の色は黄色みがかっているため、エナメル質無色透明にしても、黄色い象牙質の色が透けて見える事になるので、歯は白く見えません。 歯の表面のエナメル質は右図のように角柱構造が束になっており、半透明です。 ですから、どうしても黄色い象牙質の色が透けて見えます。 歯を白く見せるためには、象牙質の色を何かで覆い隠して、その覆い隠したものの表面が白ければよいことになります。 このためには、エナメル質の表面に何か加工を施して、中の象牙質の色を隠し、しかも表面が白く見えればよい訳です。 エナメル質は無数のエナメル小柱が束になってできています。 ホワイトニング剤から発生した活性酸素は、エナメル質表層のエナメル小柱の構造を角状から球に変化させます。 球状となったエナメル小柱の表面では光が乱反射して、曇りガラスのようなマスキング効果を得ることができ、歯が白く見えるわけです。 中学校か高校の理科の時間に習いました。 光の中にはいろいろな波長を持つものが混ざっており その中で、たとえば『赤』の光だけを反射する物は赤く見える。 全ての光を吸収してしまう物は『黒』くみえる。 反対に全ての波長を持つ色を跳ね返してしまう色は『白』。 ホワイトニングを繰り返し、歯のエナメル小柱の表面構造が ほとんど丸くなってしまうと 歯の表面では、光の乱反射が盛んに起こり、 ついには、ほとんどの波長の光が歯の内部に吸収されにくくなります。 この事は、歯の表面でほとんどの光が跳ね返されてしまうのと同じ事になり、 結果として歯は白くみえるという訳です。 なるほど!! これならうまく歯を白く見せる事ができそうですね! うまいこと考えたものです。 ■ホワイトニング後の『再着色』と『効果の後戻り』さて、ホワイトニングのメカニズムはどうだったでしょうか? ①ホワイトニング剤を用いて歯の表面の着色物を白く漂白する。 ②ホワイトニング剤を用いて歯の表面構造を変化させる。 の2つでしたよね。 そうだとすれば、ホワイトニング後の変化は 歯の表面に着色物質が再び付着する『再着色』と 歯のエナメル質の表面の構造が再び以前の状態に戻ってしまう『効果の後戻り』 の2つが考えられます。 ■ホワイトニング後の『再着色』 歯の表面には唾液中の成分により『ペリクル』と呼ばれる薄い皮膜が付着しています。 この皮膜は歯の表面を色々な刺激から守ってくれる働きをすると同時に、歯が虫歯になるのを防いでくれています。 ホワイトニング後にはこの『ペリクル』が剥がされてしまっているのです。 だいたい約1日で、この『ペリクル』は再形成されますが、このペリクルは色がつき易く歯の透明感を損なう原因になります。 この『ペリクル』が形成されるホワイトニング後の約24時間の間に、タバコを吸ったり、コーヒー・コーラ・醤油など色の濃い食品を摂取すると、この『ペリクル』に色素が取り込まれてしまい、歯の表面の再着色を起こす原因になります。 また、その後も『ペリクル』には色素が付着しやすいために、歯の『再着色』を起こす原因になります。 これを防止するためには、ホワイトニングの後には、食べる食品に十分注意するとともに、毎日の歯磨きで、歯の表面に付いた色素を分解・除去する必要があります。 歯の表面に付いた色素を分解・除去するのには、専用の歯磨き剤がありますので、これを有効に活用しましょう。 この『再着色』は御自身でちょっと気を付けるだけで、簡単に防止出来ます。 ■ホワイトニング後の『効果の後戻り』について ホワイトニングにより白くなる原因として、エナメル質の表面が曇りガラス状に性状変化するためだという事はもうお解かりになりましたね。 昔は失われてしまった永久歯の歯質はもう再び元に戻る事はないと考えられていました。 しかし、近年、歯の一番外側の層であるエナメル質の表面は常に脱灰といってリンとカルシウムが溶け出したり、再石灰化というリンやカルシウムが再生したりを繰り返していることがわかってきました。 健康な歯はこの再石灰化作用がしっかりと働いているために、曇りガラス状に変化した歯の表面も再石灰化作用により、ホワイトニング前の状態に戻ってしまうのです。
オフィスホワイトニング後に、3日とか1週間で色が戻ってしまった等、極端に短期間で色が後戻りしたという話を聞いた事があります。 しかし、このような短期間で色が後戻りすることはまず考えられません。 オフィスホワイトニングを行った直後の白さのインパクトはかなり強いものです。 本人もびっくりするくらい白くなる場合があります。 (実は私自身も、実際にオフィスホワイトニングを体験して、自分の歯の色が、思ったよりも白くなり、びっくり致しました。) ですから、少しでも歯に『再着色』が起こると、『歯の色が元に戻ってしまった』と勘違いしてしまうのも仕方ない事だと思います。 実は歯の『再着色』はホワイトニング終了時から既に始まっています。 歯の『再着色』は御自分で簡単に防止する事が出来ます。 せっかく白くなった歯です。丁寧に管理しましょう。 歯の『再着色』と『効果の後戻り』は全く異なるものですが、 患者さんにとってみれば、白くなった歯の色が少しでも変わってしまうのは大変な事で、 ちゃんとホワイトニングのシステムの理解が出来ていないと 『ホワイトニング』に対する誤った『偏見』を生み出してしまいます。
ホワイトニング直後から歯の再石灰化が始まり、何もしなければ、緩やかにホワイトニングの効果は後戻りをしていき、数ヶ月から1年でホワイトニング前の状態に戻ります。 白さを維持するためには、3ヶ月~6ヶ月毎に追加のホワイトニングをしていけば良いことになります。 これを『タッチアップ』といって、ホワイトニング後の大切なケアのひとつです。 ■タッチアップ ホワイトニングの『効果の後戻り』は、ホワイトニング施術直後から既に始まっており、緩やかに後戻りをしていき、数ヶ月から1年で効果がほとんどなくなり、元の色に戻ります。 御自身が行ったホワイトニングの種類が分かれば、効果が後戻りをする時期の検討がつきます。 ◆オフィスホワイトニング・3ケ月から10ケ月程度 ◆ホームホワイトニング・・・・・半年から1年程度 だいだいこの時期で効果の後戻りを御自分で認識できます。 効果がかなり後戻りしたなと思った頃、追加のホワイトニングを行えば、また以前の白さを取り戻すことが出来ます。 これが『タッチアップ』です。 ホームホワイトニングでは、すでに歯科医院で作成されたトレーが手元にあります。 ですから、タッチアップは、歯の表面の徹底した清掃を行ってもらった後、薬剤を追加購入すれば、自分で出来ますので費用があまりかからないという利点があります。 現在、すでに世界中で100万人以上の患者さんが米国Beyond Technology社のオフィスホワイトニングシステムの技術で歯を白くしています。 統計ではこのホワイトニングシステムでも、1回30分の照射を1~2週おきに、2回繰り返した場合の効果の持続期間は3ケ月から半年となっています。 オフィス ホワイトニングのみで効果を持続させるには、4ケ月から半年程度で効果の戻りを確認してタッチアップを繰り返せば良いことになります。 折角白くなった歯ですので効果は長続きしてほしいものです。 効果を長続きさせるためには『タッチアップ』を行なう必要があるのですが、これには、当然費用がかかることになります。 当院では、この『タッチアップ』にかかる費用が最小限で済むように、ホワイトニングの術式や、『タッチアップ』の有効な方法に関して、皆様に助言させて頂いております。 『タッチアップ』に関するお問い合わせは、メールにて受け付けております。 ↑このパソコンの画像をクリックしてください! どんな些細な事でも結構です。遠慮なくお問い合わせ下さい。 ■ホワイトニングでどれくらい白くなるのかしら? 『わざわざ歯科医院まで出かけて、決して安くないお金を払って、実際のところ、どのくらい効果があるんだろう? 』 最も興味のあるところだと思います。 オフィスホワイトニング1度でどのくらい白くなるかについては、様々な宣伝を見かけますが、全ての人に同じような効果があるわけではありません。 ほとんど白くならない様に見える方もいますし、真っ白になる方もいます。 しかし、実際に、1回目のオフィス ホワイトニング前後の色調を比べると 確実に白くなっています。 1度でどのくらい白くなるかについては、個人差があって100%予測する事は困難ですが、歯を拝見させて頂ければ、治療方針・期間・費用等の目安につきお話させて頂くことができます。 また使っている薬剤、機器、施術手順、施術の熟練度によっても異なります。 そのうち最も重要なのが薬剤で、効果の70%程度が使用薬剤で決まります。 皆さんは、一度の日焼けで黒くなる程度には個人差がある事をご存知ですね。 日焼けで「一度でどこまで 焼けるのか?」は個人差があるように、歯もどこまで白くなるかについては人それぞれです。逆に時間をかければ、日焼け同様、効果の出にくい人でも徐々に白くなっていきます。 『一度に白くなったから良い』というものでもありません。 ひとりひとりの歯の性質に応じた、適切な色の変化というものがあります。 適切な術式で、自分の希望する白さになるまで、時間をかけて白くする方が健康的です。 |