酒さは完治が難しい慢性疾患。治療と毎日のケアで改善&悪化予防

顔がほてったり赤らんだりする酒さは完治が難しいと言われたことや聞いたことはありませんか?本当に治療できないのでしょうか?あきらめてはいけません!実は治療と毎日のケアで改善・悪化予防が可能!治療・ケア改善・悪化予防を徹底解説!

目次

  • 酒さは治るのか、治らないのか、どっち?
  • 酒さは体質、完治はしない?
  • 病院で酒さを治療する方法
  • 酒さの改善・予防方法
  • 酒さについて知っておこう
  • 酒さとは違う”ステロイド酒さ”は完治する?
  • 完治すると信じて、治療もケアも続けるのが肝心

酒さは治るのか、治らないのか、どっち?

酒さ(しゅさ)は完治しないと言われたことや聞いたことはありませんか?でも、ちらほらと治ったという声も聞きます。結局のところ酒さはなおるのでしょうか、治らないのでしょうか?実は地道な治療と毎日のケアで改善や悪化の予防ができます。間違った対処をしてしまうと逆に悪化の原因になってしまうので、わたくし水野が酒さに関しての知識や対策を解説します。

酒さは体質、完治はしない?

原因が不明で完治が難しい

酒さは、原因不明の体質からくる病気と言われています。一般的にあまり聞かない病名ですが、特に好発年齢等はなく子供からお年寄りまで幅広くなります。

酒さは完治が難しいと言われています。ここであきらめてほしくないのですが、「完治しない」ということと「改善しない」というのは別だと考えてください。そもそも「完治」の定義は、「病気や外傷が完全に治ること」を指します。この「完全に治ること」とは「健康的な病気や怪我をする前の状態に戻ること」を言います。例えば手に切り傷ができて、傷跡がわからないくらい回復したら完治です。

この際に傷跡が残ってしまうようでしたら、たとえ痛みがなくても完治とは言えません。今回の酒さは、改善(寛解-かんかい-)はするけども再発する可能性があることから「完治」という言葉が使いにくい疾患であるという認識を持つ必要があります。

症状の改善やコントロールは出来る

完治できないと言われているからと言ってあきらめないでください。酒さは完治はできないと言われていますが、症状の改善やコントロールをすることは出来ます。原因は不明ですが、体質からくることはわかっています。病院での治療や体質を改善、日頃の習慣等を見直すことによって改善できます。

ブログでは完治した人の声もある

ネットで検索をすると「酒さが完治した」というブログでの声もいくつかあります。それぞれを見るとやり方はいくつかあります。ですが完治した方のブログを見ると共通していたことがありました。それは「正しい方法を継続して治療改善に努めた」ということです。見た目も普通の肌と変わりないところまで治った方もいるようです。

病院で酒さを治療する方法

完治までの道のり・期間は長い

原因不明な病気だけあって完治までの道のりや期間は一般的な病気や外傷よりも長くかかります。ただの皮膚病や外傷を治すだけですとそこまでかからないのですが、酒さの場合は現在日本での酒さ治療や研究はあまり勢力的には行われていません。そのため酒さ治療に詳しい皮膚科が非常に少ないのが現状です。

原因がわかっていないため、根本的な治療法が未だなく、症状をおさえる対処療法が中心になります。酒さの炎症がおさまったところで、特徴的な赤ら顔がなかなかおさまらないなど、治療には長い道のりが必要です。根本治療法が見つかってないとしても治療・改善法はありますのであきらめずに取り組みましょう。

抗生物質や抗菌剤

酒さの治療として、抗生物質や抗菌剤の処方があります。「ミノマイシン」や「ビブラマイシン」などのテトラサイクリン系と呼ばれる抗生物質を処方される場合が多いです。これらは菌の増殖を抑え、炎症を抑えるという効果があるため、酒さの治療に有効と言われています。

ですが、本来抗生物質や抗菌剤は副作用が強いため短期の治療に使用されます。長期治療が必要な酒さは、抗生物質を長期にわたって服用することになるので、抗生物質に対して耐性を持つ菌が現れたり、胃腸障害やめまいその他の副作用が現れる場合はありますので、注意して使用する必要があります。処方される際にお薬に関しての説明があると思いますので説明通りに使用しましょう。

赤みにはレーザーなどの治療も有効

酒さの赤み対策にはレーザーや光治療などの方法もあります。レーザーや光治療で使用する光を赤みに当てることによって、コラーゲンの再生が促されお肌のターンオーバーのサイクルを促進し、赤みを徐々に引かせます。レーザーや光治療にはいくつか機器の種類があり、病院によって取り扱いの機器が違います。それぞれ特徴が違いますので酒さの状態を見て医師の判断のもと適切な治療を行う必要があります。

漢方

酒さは治療期間が長期間かかることから、漢方治療との相性が非常に良いと言われています。酒さになる体の状態は、東洋医学では「瘀血-おけつ-」と言われています。この瘀血とは、血液の流れが滞り悪くなった状態をいいます。これを改善するには「黄蓮解毒湯-おうれんげどくとう-」や「清上防風湯-せいじょうぼうふうとう-」などがありますが、ただ瘀血を改善するだけで酒さの症状が改善されるわけではありません。

その人の体質や体力、生活習慣などに合わせた処方が必要になりますので医師の判断のもと処方してもらいましょう。

体質改善

酒さは体質からなるといわれるだけあり、体質改善も重要な治療法です。ただ、体質改善といっても様々あります。酒さの場合は、根本的な体の健康と、さらにお肌の状態を改善するような方法が効果的です。酒さの炎症症状や赤みは肌のターンオーバーがうまくいかずに定着したものと言われています。これらを改善するには腸内環境を整えることがいいとされています。

普段食べたり飲んだりしているものは、胃腸で消化・吸収され全ての体の細胞に栄養を供給しています。胃腸に悪いものを普段から食べていると、腸内環境が悪くなり、肌の乾燥まはは過剰な皮脂の分泌につながり最終的に酒さの悪化につながります。ですので胃腸に負担がかかる油物や辛いものなどはなるべく避け、胃腸の働きを助けてくれるヨーグルトなどを積極的に食べるようにしましょう。

【注意】プロトピック・ステロイドはNG

プロトピックもステロイドも炎症を抑える効果があります。この2つは作用が強く治りがいいというメリットの反面、副作用が強いというデメリットもあります。

プロトピック特徴

  • 皮膚の赤みや腫れを抑える
  • ステロイドではないが効果はステロイド外用薬3群(強力)に匹敵
  • 使用時に熱感やヒリヒリ感、かゆみなどの症状がでる
  • 皮膚の免疫力が下がるので細菌感染しやすくなる
  • 酒さに似た酒さ様皮膚炎になる可能性がある

ステロイドの特徴

  • アレルギーによる炎症症状を抑える働きがある
  • 効果が非常に高い
  • 免疫を抑える働きがあるので感染症のリスクもある
  • 酒さのに似た酒さ様皮膚炎になることもある

ほかにもたくさんの特徴がありますが、主な特徴は以上です。どちらもアトピー性皮膚炎などのアレルギーからくる炎症には効果が高いのですが、副作用に「酒さ様皮膚炎」があり、酒さの症状である赤ら顔が余計にひどくなったり、そこからさらに膿ができたりなど酒さには相性が悪いので使用はNGです。 

酒さの改善・予防方法

酒さは、病院での治療も大切ですが、それ以上に普段の生活習慣やセルフケアが症状の改善や予防に貢献します。

紫外線対策

酒さ症状が出ている荒れたお肌には、紫外線の刺激が大敵です。お肌に気を使い薬を塗って治療したとしても紫外線に当たってしまうと日焼けしてしまい、再度患部が荒れることになります。ですので外出時は紫外線対策を行ってから家を出るようにしましょう。

ここで注意ですが、酒さの炎症がまだ強い時は日焼け止めクリームは使用しないようにしましょう。本来紫外線の刺激から守ってくれる日焼け止めですが、お肌の状態が悪い時には、刺激が強すぎて逆に悪化してしまう可能性があります。ですので改善する前の治療初期段階では日焼け止めクリームは使用せず、日傘などを使用して紫外線対策をするようにしましょう。

刺激の少ないスキンケア

酒さによる炎症がでている場合は、お肌は大変敏感な状態ですのでこの時期は刺激の少ないスキンケアを行う必要があります。スキンケアは一般的に化粧水などを使用しますが、敏感になってるお肌の場合に適当に化粧水を使用すると逆に悪化してしまうことがあります。

選ぶポイントは、いろいろな成分が配合されている化粧品ではなく、成分がシンプルなアトピーや敏感肌にも使用できる化粧品を選ぶようにしましょう。それでもダメな場合は、「精製水」を使用してみましょう。保湿力は低いですが、こまめにやることにより多少のスキンケアにはなります。

まれに精製水すらダメな方もいますので使用してみて合わなそうでしたらすぐさま使用を中止し、肌がある程度回復するまで待ちましょう。

物的刺激を避ける

炎症が起きているところに、布がこすれたりなどの物的刺激がくわわると炎症が悪化します。また酒さの症状がでているときにマスクで顔を隠したいという方が多いのですが、普段使用するマスクも刺激になりマスクかぶれから炎症が強くなる場合もあります。さらには女性のメイクアップ化粧品の使用なども物的刺激に入りますのでできるだけ避けるようにしましょう。

寒暖差や冷水・温水の使用はNG

気温・室温での寒暖差や冷水・温水の使用でも酒さの症状は悪化します。健常者でもなりますが、寒いところから暖かいところに移動すると顔が赤くなる現象が起こります。これは、寒さで一度縮んだ顔の毛細血管が、暖かいところでは拡張することによって血行が促進し顔が赤くなるという原理です。

酒さの症状が出ているかたは健常者よりもこの反応が顕著に現れ、これを繰り返すと酒さ症状の悪化原因になりますので注意が必要です。

アルコールや刺激物を避ける

酒さを悪化させる飲食物の代表としてアルコール類があります。さらには香辛料などの刺激物も悪化させます。酒さの赤みは顔の血管が拡張し、通常よりも血液が過剰に流れている状態です。健常者でもアルコールや刺激物を摂取すると顔が赤くなりますが、酒さの方はより症状がでやすく、これを繰り返すと症状の悪化につながります。

他にもコーヒーなどのカフェインを含むものも酒さ悪化の原因となりますので注意が必要です。酒さを改善する食事法は前述の食べ物を食べないことと、糖類や油物を避けるのもポイントです。ですので糖をあまり含まないビタミン豊富な野菜が中心になります。さらには腸の働きを活発にするヨーグルトも積極的に摂りましょう。腸が元気になることによって肌状態の改善にもつながります。

ストレスを避ける

酒さとストレスの関係性は未だわかっていませんが、酒さはストレスの影響も受けると言われています。仕事など外部からのストレスはもちろんですが、酒さ自体のストレスでも悪化します。ですので一番いいのが、そこまで気にしないことです。気にすれば気にするほどストレスになり悪化します。

でもどうしても気になるしストレスだという方にはビタミンCの摂取をおすすめします。ビタミンCには、ストレスを受けた時に発生する活性酸素を除去する働きがあり、ストレスの軽減につながります。

酒さの改善・予防法

  • 日傘などで紫外線対策
  • 刺激の少ない化粧水などでスキンケア
  • マスクや化粧品での物的刺激を避ける
  • 寒暖差や冷水・温水の使用はNG
  • アルコールや刺激物を避ける
  • ストレスを避ける

酒さについて知っておこう

酒さの症状

酒さの症状は状態によって大きく3つに分類されています。

酒さ分類症状
紅斑性酒さ(第一度酒さ)顔がほてって赤くなったり、顔の血管が赤い糸のようにみえる
酒さ性座瘡-ざそう-(第二度酒さ)顔が赤くなるほか、ニキビに似た膿疱(のうほう)ができる
鼻瘤-びりゅう-(第三度酒さ)膿疱がさらに悪化し、鼻にコブのようなものができる

酒さは第一度から第二度・第三度と段階的に悪化するわけではなく、いきなり第三度の鼻瘤になることもあります。

酒さの症状によく似た、「酒さ様皮膚炎」という病気もあります。その名の通り症状はほとんど酒さと同じで、顔がほてり赤ら顔になって悪化すると、ニキビの様な膿疱ができるというものです。この2つの違いは、「酒さ」は原因不明、「酒さ様皮膚炎」はステロイドの副作用で症状がでるという違いです。

症状がほとんど同じなので見分けることが難しいのですが、もし普段からステロイドを使用していた場合は「酒さ様皮膚炎」を疑うことができます。

酒さの原因

酒さの原因は、未だ原因不明ですが、体質からくるものと言われています。アルコールや辛い食べ物を好む食生活や、普段の生活習慣も酒さの原因の一つと言われています。酒さは原因が不明なので根本的な治療法はなく、症状を抑える対処療法が一般的になります。病院での治療と合わせて体質改善を行うことが酒さ症状改善の近道となります。

酒さとは違う”ステロイド酒さ”は完治する?

ステロイドの副作用による酒さ様皮膚炎は原因がわかっているため完治することは可能です。主に治療はステロイドを徐々に減らしていったり、ステロイドを断つ”脱ステロイド”治療を行います。ステロイドを断つ際に離脱症状があらわれ、炎症などの症状がでることがあります。しばらく経つと炎症はおさまるのですが赤ら顔はそのまま残ります。

ステロイドを絶てばすぐに治るかというとそうではなく、酒さと同様長期の治療が必要になります。

完治すると信じて、治療もケアも続けるのが肝心

酒さは原因不明なので、今のところ完治は難しいと言われていますが、根本治療法が見つかっていないだけで完治が不可能というわけでは決してありません。治らないからとあきらめずに、症状をおさえる治療を続け同時に体質改善するようなケアを続けましょう。そうすれば完治できる日が来るかもしれません。