わきがの治療・診療は保険適用される?されない?
ワキガの治療をしたいと考えた時、保険適用が出来るかどうかは非常に重要なポイントです。結論から言うと、ワキガと診断されれば基本的に保険適用は可能です。
ワキガの治療・診療は病院では「皮膚科」「形成外科」、クリニックでは「美容形成外科」や「美容外科」があるところで行なうことが出来ます。しかし病院やクリニックの治療法や方針、ワキガの度合いによっては保険適用がされない場合もあるようです。
仮に、保険適用でワキガの手術を受ける場合、平均的には両わきで3万円から4万円程度が多いようです。しかし保険が適用されない場合は、10万円から30万円程度と大きく差があります。
これは、金額が高ければ治療の効果が高いというわけではなく、治療内容や入院の有無、麻酔の種類や、アフターフォローなど、様々な要因が関わって金額が決まっているからです。
そのためワキガの治療を考えている場合、診察を受ける前にインターネットなどで、ワキガの治療が保険適用されるかどうかを確認することが大切です。
わきがの治療が保険適用される条件
病院で保険が適用されたワキガの治療を受けるためには、まず「ワキガと診断される」ことが第一ステップです。ワキガの診断のための検査を行う場合、いくつか問診を受けることになりますが、基本的には
1.耳垢が湿っている。
2.両親もしくは片親がワキガ、もしくは耳垢が湿っている。
以上の2点の条件を満たせば、ワキガと診断される場合がほとんどです。
次に、ワキガの治療において保険適用されるための条件は
1:保険診療が可能である
2:その症状を医師が保険適応と認めている
3:認められた手術方法・治療方法である
以上の3点になります。1個目と2個目の条件は、医師にワキガと診断され、治療が必要であると判断されることが必要となります。また、3個目の条件は、切開によってワキガの原因であるアポクリン腺を取り除く手術、薬物による治療が主になります。
ワキガの治療に関する保険適用条件は今後変更される可能性もあるので、最終的には各自で病院やクリニックに確認するようにしましょう。
わきがの治療にはどんなものがあるの?
ワキガの症状の程度により、治療法や費用は変わってきます。ここでは、ワキガ治療の代表的な方法を4種類に分けてピックアップし紹介してます。ここで紹介しきれない治療方法もまだまだありますので、今後の治療の参考にしてみて下さい。
■1.直視下手術法
直視下手術法とは、医師が目で確認しながら原因を取り除くという方法のことです。直視下手術法の中でも多くのワキガの手術で保険適用されているのは、皮膚を残して皮下組織を取り除く、剪除法(せんじょほう)という方法です。
これはわきの下のシワに沿って3〜5cmほどの長さの切り込みを2、3本入れ、皮膚を裏返してアポクリン汗腺を切除する手術方法です。現在のワキガ手術の中では最も効果的でメジャーな手術方法といわれています。
アポクリン線を完全に除去出来れば、ワキガの根治が可能と言われています。しかし医師の技量によって取り残しのリスクがあるため、その点は注意するようにしましょう。
費用は両わきで、自由診療の場合は20万~40万円程度、保険診療の場合は4万~7万円程度となり大きな差があるため、まずは保険診療が可能な医療機関で診断を受けることをおすすめします。
■2.非直視下手術法
非直視下手術法とは、目視せずに患部に小さな傷を開けてアポクリン腺を掻き出す手術方法のことです。ほとんどの場合保険適用外となるため、クリニックにより値段が大きく異なります。主な方法は以下の3つになります。
1.皮下組織削除法
ワキガ治療専用の高度な手術器具を使って、わきの下を1cm程切開し、組織ごとアポクリン汗腺を取り除く手術方法です。費用は約20~40万円です。
2. 皮下組織吸引法
わきの下を1cm程度切開しそこから吸引器を入れて、アポクリン線などを組織ごと掻き出す方法です。費用は約15万~です。
3.超音波吸引法
上記の皮下組織吸引法を応用させた手術方法で、わきの下を1cm程度切開し、超音波が出る吸引器を入れ、熱を発生させながらアポクリン腺を破壊し吸引する方法です。費用は約18~30万円です。
どの方法も傷跡が目立たないというメリットがありますが、目視していない故にワキガの原因であるアポクリン腺の取り残しのリスクが直視下手術より大きいことがデメリットとなります。
■3.薬物療法
軽度のワキガ、もしくは手術の必要がない程度のワキガと診断された場合は、基本的には皮膚科での治療となり、薬での対処療法が主になります。
外用薬としては、制汗作用のある塩化アルミニウム液が多く処方されます。これは汗を抑える以外にも、臭いを抑える効果もあるため、ワキガの代表的な外用薬といえます。内服薬としては、汗の分泌を抑える作用のあるプロバンサインという薬などが処方されます。
皮膚科での薬物療法は、ほとんどの場合保険適用内になるので、治療費を安く抑えることが出来ます。一度の診察で数千円程度で済むといわれています。ただし、薬での治療はあくまで一時的な効果の場合が多く根本的な改善には繋がりにくいため、長期で続ける場合には医師とよく相談して定期的に治療内容を見直すようにしましょう。
■4.ボトックス注射
ボトックスとは美容整形などの話題で耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。このボトックスとは「ボツリヌス毒素A」とよばれる物質のことで、筋肉を萎縮させる働きを持っています。そのためボトックス注射は、しわ治療や小顔矯正などの美容整形にも多く利用されています。
ワキガ治療の場合、ボトックスをわきに注射すると発汗を抑え、わきを乾燥した状態に保つ効果が期待出来るのです。注射のみなので傷跡も残らず、施術後すぐに普段どおりの生活が送ることが出来ます。
しかし効果は3ヵ月~半年程度と短く、根本的な治療には繋がりません。また、現在重度の多汗症に対してボトックス注射の治療が保険適応されているので、多汗症を併発していないワキガの場合は、保険適用外となる場合があるため注意が必要です。保険適用されても薬剤は高く、一回の治療には三割負担でも平均約3万円程かかるといわれています。
どの方法でもいえることですが、各治療方法のメリット・デメリットを正しく理解して自分にあった方法を選ぶようにしましょう。
わきがの治療で病院に行く前にチェックすべきこと
ワキガの治療は症状の程度によって、方法が変わってきます。まず病院にかかるまえに、自分がワキガかどうか、程度はどのくらいかをチェックしてみましょう。
実際ワキガでない人でも、自分がワキガだと思い込んでしまう自己臭症という状態に陥っているケースもあります。逆に重度のワキガでも、自分自身の臭いに鼻が慣れてしまい、自覚症状が無いというケースも少なからずあります。
自分のワキガの度合いを知ることはある意味辛いことかも知れませんが、このワキガ度合いを知ることで今後の対策の方法も変わってくるのです。あくまでもワキガ治療を行なう前のステップなので、度合いが強いとしてもショックをあまり引きずらず、前向きに捉えるようにしましょう。
■1:耳垢が湿っていないか
ワキガ治療のため病院に行く前にまず行なうべきチェック事項は、前述の通りワキガ診断の際のポイントとなる「耳垢が湿っていないか」という点です。チェック方法は綿棒で耳掃除をし、カサカサした乾いた耳垢ではなく、湿った耳垢が付いているかどうか確認するだけなので非常に簡単です。
そもそも耳垢が湿るのは耳の中の「アポクリン汗腺」の量が多い事が原因とされています。「アポクリン汗腺」はわきの下にも多く存在しており、そこから出る汗がワキガの原因だといわれています。よって、耳の中のアポクリン汗腺が多ければ、わきのアポクリン汗腺も多いという傾向があるため、耳垢が湿っている=ワキガの可能性が高いと考えられるのです。
また、耳垢の湿り度合いもワキガの強さの目安となります。しかし耳垢の状態は日によっても変わり、過去に中耳炎などで耳の手術をした場合は、ワキガでなくても耳垢が湿る場合があります。耳垢の状態のみで判断するのではなく、あくまでも一つの目安としてチェックするようにしましょう。
■2:片親もしくは両親がわきがか
ワキガ診断の2つ目の項目となる、片親もしくは両親がワキガかどうかという点も、病院へ行く前にチェックする項目の一つとなります。
ワキガは遺伝的要素が非常に大きいといわれています。どちらかの親がワキガだと50%の確率で、両親がワキガだと80%の確率でその子どもに遺伝するともいわれています。ワキガは優性遺伝のため、両親からの遺伝の確率が高いだけでなく、祖父祖母から隔世遺伝で受け継ぐ場合も考えられます。
ワキガ家系に生まれた場合は、自身にワキガの臭いが無い場合でも、アポクリン汗腺の量や大きさが遺伝していて、知らず知らずのうちにワキガ予備軍になっている可能性もあります。アポクリン汗腺はストレスや不規則な生活、食習慣で活発化されてしまうので注意するようにしましょう。
■3:下着が黄色~茶色に変色しないか
服や下着の脇の部分が、黄色もしくは茶色に変色している場合はワキガの可能性が非常に高いです。黄ばみの色の程度には個人差がありますが、この黄ばみもワキガの特徴的な症状とされています。
チェック方法は衣服の黄ばみの度合い、黄ばみの境目は鮮明かどうかがポイントです。黄ばみがくっきりしていればいるほど、ワキガの度合いが高いと考えられます。
わきの黄ばみの原因はワキガの臭いの元となるアポクリン汗腺から出る汗です。これらの汗には、脂質やタンパク質、蛍光物質、色素などが多く含まれており、これらが衣服に付着すると黄ばみが発生してしまいます。
ワキガではない人にもアポクリン汗腺は存在していますが、分泌される汗の量がそれほど多くないため、ワキガ特有の目に見えた黄ばみになることは少ないそうです。
■4:腋毛の量が多いか
ワキガの人はワキガでは無い人よりも脇毛が多い傾向があるといわれています。これは脇毛が多い人は、同時にアポクリン汗腺も多いという傾向があるためです。また、脇毛だけでなく体毛が濃い人も注意が必要です。
女性の場合はほとんどの人が脇毛の処理をしているので当てはまる人は少ないと思いますが、脇毛に白い粉のようなものが付着していれば高確率でワキガであると診断されます。この白い粉ようなものは、アポクリン汗腺から出た汗が結晶化したものと考えられます。
アポクリン汗腺から出る汗は比較的粘度があり、脇毛に付着しやすいという特徴を持っています。脇毛の間や皮膚の上に留められた汗に含まれる臭い物質は、細菌により分解されることで、より臭いを増し脇毛の中に貯められてしまいます。
腋毛は、ワキガの臭いの元でもあり拡散させる原因とも考えられます。そのため、ワキガの臭い対策として腋毛の処理を行なうことは男女問わず効果的といえます。
■5:ワキガのセルフチェック「ガーゼテスト」を行なう
病院やクリニックで多く実施されているワキガの診断「ガーゼテスト」を自分自身で行うことで、ワキガチェックをすることもおすすめです。この「ガーゼテスト」とは、患者のわきにガーゼをはさみ、そのガーゼに移ったわきの臭いを直接確認するという方法です。
クリニックにより手順の違いはありますが、ここでは5分程度で簡単に行なえるチェック方法をご紹介しします。
ワキガセルフチェック「ガーゼテスト」の手順
1.両わきにガーゼをはさむ
2.軽い運動をして汗をかく(約5分程度、昇降運動などを行なう)
3.両わきのガーゼを外して臭いを確認する
ガーゼの臭いを嗅いで、汗臭さではなく独特のワキガの臭いだと感じるか確認してみましょう。ワキガの臭いは一般的に、鉛筆の芯の臭い、ネギ類のツンとした臭い、香辛料の臭いなどと例えられます。軽く臭う程度であれば問題ありませんが、自分でもかなり臭いがすると感じるのであれば、、ワキガの可能性が高いと考えられます。
わきがの治療は医師と相談して最適な形で!
ワキガの治療は、医療機関ごとにも、ワキガの度合いによっても様々な対処法があります。まずは今回ご紹介したセルフチェック項目の結果を準備し、医療機関を受診してみましょう。
ワキガの治療において重要なのは、信頼できる病院・医師を選ぶことです。ポイントとしては、カウンセリングがしっかりしているかどうか、デメリットや費用に関して説明が十分か、医療機関の口コミの評判はいいか、という点になります。
一般的にワキガの症状が重い場合は、手術での治療が薦められます。しかし小さなお子さんや女性の場合は、傷跡なども気がかりなのではないでしょうか。保険の適用の有無以外にも、ワキガを完治させたい、傷跡が目立たないようにしたい、費用をとにかく抑えたい、など個人によって目的も変わってきます。症状に応じて最適な手術・治療方法を選択するようにしましょう!