頭が痒くて思わず爪で掻きむしりたくなることはありませんか?
頭皮の痒みは、かぶれや炎症によって引き起こされることが多いのですが、アレルギーや病気による症状の可能性もあります。
放置すると、症状が進行してフケ症や薄毛になる恐れも。
このページでは、頭皮が痒くなる原因と症状に応じた治療法・対処法について解説します。
頭が痒くなる原因とは?
頭皮の痒みの原因には様々なものがあります。その性質によって4つに分類しました。
- 乾燥性の痒み
- 脂漏性の痒み
- 炎症やアレルギーによる痒み
- 頭皮の病気による痒み
乾燥性の痒み
頭皮が痒くなる最も大きな原因が『頭皮の乾燥』です。乾燥性の痒みを引き起こす原因には様々なものがあります。
シャンプーの刺激
頭皮の乾燥を促進させる原因の一つにシャンプーの刺激が挙げられます。
市販のシャンプーには、頭皮にとって刺激の強い化合物が含まれていることがあります。中でも、特に刺激と毒性が強いといわれているのは『ラウリル硫酸ナトリウム』と『ラウレス硫酸ナトリウム』という成分です。
これらは低コストで泡立ちやすいという利点があることから、市販のシャンプーに多く使用されています。その一方で、洗浄力や脱脂力が強すぎることや、分子が小さく肌に浸透しやすいことから、皮膚の乾燥を促進し、頭皮トラブルを引き起こしやすいという問題もあります。
洗い過ぎ
シャンプーの使い過ぎや髪の洗い過ぎにも注意が必要です。1日に2回以上シャンプーしたり、1度の洗髪で大量にシャンプーを使っていると、皮脂を除去しすぎることによって乾燥を促進してしまいます。
皮脂は頭皮を保護するために必要なものであり、除去しすぎることで肌のバリア機能や免疫力が低下し、外的環境(雑菌や紫外線など)に影響されやすくなります。
皮脂が不足すると、皮膚が過敏になり、時には耐えられないほどの強い痒みを引き起こすこともあります。頭皮がむき出しになることで乾燥が進むと、表皮がポロポロとはがれ落ち、乾性フケを引き起こしやすくなります。
栄養不足
乾燥を悪化させる原因の一つに栄養不足があります。過酷なダイエットや食事制限、消化器官の不調などにより栄養状態が悪くなると、皮膚や髪の毛に悪影響を与えます。
たんぱく質やアミノ酸は髪の毛や皮膚の材料となる成分ですので、不足すると髪の毛が抜けたり、皮膚がカサカサになったりするなどの症状があらわれることがあります。また、ビタミンやミネラルは皮膚を健康的に保つ栄養素ですので、不足することで乾燥や老化が進みます。
栄養素はサプリメントで摂取することも可能ですが、やはり食事から摂取するのが理想的です。できるだけバランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
静電気
乾燥した季節には静電気が発生しやすくなります。静電気は皮膚や髪の毛に刺激を与え、さらに乾燥を促進させますので注意が必要です。
静電気を防ぐためには、静電気防止スプレーなどを利用したり、コンディショナーやトリートメントで髪の毛を保湿するという方法があります。
プラスチック製のブラシを使用することで静電気が発生しやすくなりますので、木製や豚毛などの天然素材のブラシを使用するのもおすすめです。
頭皮の日焼け
普段はあまり意識しませんが、頭皮も紫外線によって日焼けします。
紫外線は皮膚に火傷と同様のダメージを与え、水分を蒸発させます。また、紫外線は皮膚の細胞やDNAレベルまで破壊するため、老化を著しく早めることが明らかになっています。
日傘や帽子の使用したり、頭皮用の日焼け止めを塗るなどして、普段から頭皮のUVケアを行うようにしましょう。
脂漏性の痒み
脂漏性の痒みは、主に皮脂の異常分泌によって起こります。皮脂の過剰に分泌されると、毛穴にロウ状の皮脂や汚れ、角栓などが詰まり、酸化して皮膚に刺激を与えます。悪化すると、かぶれや炎症、脂性フケなどを引き起こすこともあります。
皮脂の分泌が多いと、大量にシャンプーを使ったり、洗浄力の強いシャンプーを選びがちです。しかし、皮脂を除去しすぎることで皮膚の乾燥が進み、それを補うためにより多くの皮脂が分泌されるという悪循環に陥ります。
頭がギトギトに脂ぎってしまうという人は、実は頭皮の乾燥が原因で皮脂が過剰に分泌されているという可能性もあります。
皮脂は、頭皮を保護するためにもある程度は必要なものですので、除去しすぎないように注意する必要があります。正しい洗髪法を実践したり、洗浄力の強すぎないシャンプーを選ぶことが大切です。
炎症やアレルギーによる痒み
パーマやヘアカラーを行う際には強い薬剤を使用します。そのため、頭皮に痒みやかぶれ、炎症を引き起こすことがあります。
パーマ液によるかぶれや炎症
パーマ液には強い薬剤が使用されており、頭皮にかぶれや炎症を引き起こし、痒みの原因となることがあります。
アメリカでは、縮毛矯正剤が原因で「脱毛や切れ毛、頭皮の炎症や水膨れ、火傷などの苦痛を伴う不快な症状」が現れたとして集団訴訟も起こっています。
ヘアカラー剤によるジアミンアレルギー
シャンプーなどのヘアケア用品やヘアカラー剤などが原因でアレルギーや炎症を引き起こすケースがあります。
アレルギーを発症した場合、最初のうちは痒みやかぶれなどの軽度の反応だったとしても、使い続けるうちに全身的な症状に変化したり、呼吸困難などの重篤な症状を引き起こす恐れがあります。
一旦アレルギーを発症すると、似た性質のヘアケア剤は一切使用することが出来なくなります。異常を感じたらすぐにご使用をおやめください。
現在、白髪染め剤やヘアカラー剤に含まれるパラフェニレンジアミン(PPD)という合成化学染料によってジアミンアレルギーを発症する人が増加しており、消費者庁が注意を促しています。
金属アレルギー
金属製のヘアピンやヘアクリップなどを使用することで金属アレルギーを発症し、頭皮に痒みやかぶれが生じることもあります。
頭皮の病気による痒み
脂漏性皮膚炎や頭部白癬などの頭皮の病気により、稀に痒みを引き起こすことがあります。
脂漏性皮膚炎
頭皮にかさぶたのような赤い湿疹ができたり、大きな塊状のフケが大量に発生する場合は脂漏性皮膚炎の恐れがあります。
脂漏性皮膚炎は、過剰な皮脂分泌とマラセチア真菌の異常繁殖によって引き起こされます。一旦発症すると、根治することはほぼ不可能であるといわれています。ただし、生活習慣の改善や治療によって、症状を最小限に抑えることが可能です。
頭部白癬
頭皮が異常に乾燥し、皮膚表面にかさぶたやフケのようなものが発生する場合には、頭部白癬(しらくも)に感染している可能性があります。この場合にも稀に痒みが生じることがあります。
頭部白癬は、白癬菌の感染によって引き起こされます。白癬菌はカビの一種で、身体のいたるところに寄生します。足の指や爪に感染すると水虫になります。
症状が進行すると、円形脱毛症のようにごっそりと毛髪が抜け落ちます。自然治癒することはほとんどなく、周囲の人に感染させる恐れもあります。症状に心当たりのある方は、お早めに病院で治療を受けてください。
頭皮の痒みや乾燥を防ぐための対策
頭皮の乾燥を防ぐためには、乾燥しやすい体質の改善と、頭皮の潤いを保つための工夫が必要です。日頃から対策を行っていきましょう。
1回に使用するシャンプーの量を減らす
大量にシャンプーを使って髪を洗うと、頭皮の脂分を必要以上に除去してしまいます。その結果、頭皮が乾燥するだけでなく、荒れた皮膚から刺激の強い成分がしみ込み、炎症を引き起こす恐れがあります。
1回の洗髪で使うシャンプーの量は500円玉1〜2個分。それだけでは泡立たないという場合、髪の濡らし方が不十分であるか、髪や頭皮の汚れをしっかりとお湯で流しきれていない可能性があります。
正しい洗髪法を実践する
- 髪の毛をブラッシングし、表面のホコリや汚れを落とす
- たっぷりとお湯を使い、髪や頭皮の汚れを流す
- シャンプーを手に取り、泡立てる
- 生え際から指を通し、頭皮を直に洗う
- 頭皮はできるだけこすらず、軽くマッサージする
- 流れてきた泡で髪の毛全体を洗う
- たっぷりとお湯を使い、シャンプーを流す
髪を洗った後、すぐに乾かす
髪の毛をドライヤーで乾かすと、頭皮や髪の毛が痛んだり乾燥してしまうように感じる人もいるかもしれません。しかし、髪の毛を濡れたまま放置することで、逆に頭皮や髪の毛の乾燥を促進してしまいます。
正しい方法で乾かせば髪の毛が傷むことはありませんし、髪の毛のダメージを最小限に抑え、美しく保つことができます。
正しい髪の乾かし方
- 濡れた髪の毛をタオルで包み込む
- ポンポンと叩きながらタオルにしっかりと水分を吸収させる
- 髪をかきあげながら根元にドライヤーで温風を当てる
- ドライヤーは髪から30センチ以上離す
- 大部分が乾いたら、ドライヤーを冷風にして最後まで乾かす
トリートメント剤はしっかりすすぐ
コンディショナーやトリートメントを使用する際には、できるだけ頭皮に付着させないようにしましょう。頭皮に付着した際にはしっかりとすすぐようにしてください。
すすぎ残しがあると、頭皮に痒みやかぶれが生じたり、フケ症の原因になる恐れがあります。乾燥肌や敏感肌の人は皮膚のバリア機能が衰えているため、特に注意が必要です。
アミノ酸系シャンプーを使う
洗浄力が強すぎるシャンプーを使用すると、頭皮に必要な分の皮脂まで洗い流されてしまいます。頭皮の乾燥を防ぐためには、低刺激で洗浄力が弱いシャンプーを選ぶ必要があります。
低刺激のシャンプーとしては、天然素材が使用されたアミノ酸系のものがおすすめです。市販のシャンプーに比べるとやや価格が高めですが、洗浄力がソフトで皮脂を除去しすぎることがありませんので、頭皮の保湿・乾燥対策に役立ちます。
また、アミノ酸系シャンプーは天然由来の成分を使用していることから、刺激や頭皮トラブルを引き起こしにくいともいわれています。
育毛剤を使用する
顔には化粧水や乳液などのスキンケアを行っているにも関わらず、頭皮ケアは全くしていないという人も多いようです。
身体の内側からケアしていくことも大切ですが、それだけでは補いきれないほど乾燥が進んでいる場合には、身体の外側からも保湿していくことが必要になります。
頭皮の保湿や乾燥予防には、美容・保湿成分が含まれた育毛剤を使用するのがおすすめです。
頭皮の痒み軽減や保湿に役立つ食品・栄養素とは?
頭皮が乾燥すると、痒みやかぶれ等の皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。保湿に役立つ食品や栄養素を意識的に摂取し、身体の内側から体質を改善していきましょう。
セラミドを含む食品
セラミドとは、表皮の最も外側の角質層に存在する成分であり、細胞と細胞の隙間を埋める細胞間脂質の一種です。この細胞間資質があることで、肌が水分を蓄えて保湿することができ、肌を外敵から守ることができます。
しかし、セラミドが不足すると、細胞間に隙間ができて肌の潤いが失われてしまいます。
セラミドを増やす食品には小麦、大豆、こんにゃく、わかめ、ひじき、牛乳、コーヒーなどがあります。食品で摂取することが難しい場合は、サプリメントを利用してもかまいません。
たんぱく質が豊富な食品
たんぱく質は、皮膚や髪の毛の材料となる栄養素ですので、不足すると肌の弾力が失われたり、水分量の低下につながります。
動物性たんぱく質の方が、植物性たんぱく質よりも吸収されやすく、肌の状態に反映されやすいといわれています。ただし、動物性たんぱく質にはカロリーやコレステロールの問題があります。動物性と植物性の両方をバランスよく取り入れると良いでしょう。
動物性たんぱく質は肉類や魚介類、植物性たんぱく質は大豆製品に多く含まれています。
ビタミンが豊富な食品
ビタミンは、皮膚を美しく健康的に保つためには不可欠な栄養素です。酸化防止や保湿、血行促進など様々な作用があります。
- ビタミンA(皮膚を健康に保つ)
- ビタミンB2(細胞の代謝・髪の毛や皮膚の成長)
- ビタミンB6(髪の毛や皮膚を健康に保つ)
- ナイアシン(血行促進)
- 葉酸(細胞分裂・発育)
- ビタミンC(抗酸化作用・コラーゲン生成)
- ビタミンE(血行促進)
オメガ3必須脂肪酸を含む食品
肌の乾燥を予防するためには、適度な脂質を摂ることも必要です。オメガ3必須脂肪酸は細胞の再生や回復に関わる成分ですが、体内で作り出すことができません。そのため、食事から摂取する必要があります。
オメガ3必須脂肪酸にはアレルギーや炎症抑制、血管の拡張、癌予防、悪玉コレステロールの低下などの作用が期待されています。
オメガ3必須脂肪酸は、亜麻仁(あまに)油、えごま油、チアシードオイル、青背の魚の油などに含まれています。
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