■ 老人性色素斑(日焼けによるシミ)
多くの日本の女性が気にしている、日焼けによるシミを老人性色素斑と呼びます。
若い頃に紫外線対策をしなかった人が、歳をとることで肌のターンオーバーが乱れ、シミの原因であるメラニンを排出しきれなくなることで現れてきます。
紫外線を浴びやすい、頬やこめかみなどに出現することが多く、凸凹のないツルッとした丸いシミが特徴です。
老人性色素斑は、肌に沈着したメラニンを除去しないとシミが消えない上に、肌の下にすでにシミの予備軍が隠れていて年齢を重ねるごとにシミが増えてしまいます。
■ 老人性色素斑を増やさないための予防と対策
まず最初に行うのが「紫外線対策」です。紫外線を浴びることで肌の奥にメラニンの沈着が発生しシミが増えてしまうので、日焼け止めや日傘など、しっかりとした紫外線対策でシミを増やさないことがとても大切です。
次は、すでに肌に出てきてしまっているシミ対策です。
老人性色素斑を消すための方法は3つあります。
● 1.レーザーによる治療
シミの部分にレーザーを照射し、メラニンが蓄積している部分の細胞を破壊して、細胞を強制的に再生させる方法です。もっとも素早く効果が高いですが、費用が高いのと、2~3週間は化粧ができないといったデメリットがあります。
肝斑と勘違いしてレーザー治療を行うと悪化することがありますので、信頼性の高い病院で処置を行うようにしましょう。
● 2.ハイドロキノンで美白
ハイドロキノンはメラニンを抑制してくれる「肌の漂白剤」です。
ハイドロキノンは、肌への刺激が非常に強い薬品なので、使い始めには塗った部分が赤くなってしまう、皮がむける、といった症状がでることがあります。
健康な肌の部分へ塗ると肌の色が抜けてしまい、白抜けした肌になってしまうので注意が必要です。シミの部分へピンポイントで塗る必要があります。
ハイドロキノンを塗ると、紫外線の影響をとても多く受けるようになるので、UVカット効果のあるファンデーションなどを必ず使う必要があります。
「少しぐらい大丈夫」といった安易な使い方をすると、逆にシミを増やす結果になるので「しっかりと紫外線対策ができる」と思っている人だけ使用しましょう。
● 3.肌のターンオーバーの正常化
シミの消す方法として、自然な体の力を利用する方法があります。
「肌のターンオーバーを早めたい!」などといった意見を聞くことがありますが、これは間違いです。
肌は通常28日のサイクルで新しい皮膚に生まれ変わっていますが、年齢と共に少しずつ遅くなっていきます。
こうして遅くなってしまったターンオーバーを、正常に戻すためには4つのことに気をつける必要があります。
● 1. 夜10時~2時の間は睡眠を取るように心掛ける
一日の中でもっとも肌の細胞分裂が盛んになる時間です。新しい皮膚が造られる時間に眠っていることで、余計なエネルギーを使うことを防ぎます。少なくともこの時間には化粧を落としておくことをおすすめします。
● 2. ビタミンの摂取
ビタミンA,B,C,Eが、新しい肌を造り上げるのに必要と言われています。栄養素の働きや種類については「「シミを消したい!」と真剣に考えている人の為のシミに効く8つの栄養素」で詳しく説明しているので参考にしてみて下さい。
● 3. 紫外線対策をしっかりと行う
紫外線によって肌がダメージを受け、通常よりも早いターンオーバーが起こってしまうことが原因です。肌のターンオーバーが早くなってしまうと、メラニンをうまく排出できなくなってしまい、色素沈着を起こしシミへと繋がっていきます。
UVカット化粧品や、日焼け止め、日傘などの紫外線対策グッズを利用して、紫外線対策をしっかりと行いましょう。
● 4. 正しいスキンケアを行う
肌の汚れはターンオーバーの大敵です。クレンジングやピーリングなど、古い角質を除去し、うるおいをたっぷりと与えることが大事です。
洗顔後のタオルドライの際に、肌をこすらず押すように拭くといった肌への刺激を極力するなくすることも、肌のターンオーバー正常化への近道になります。
■ 肝斑(薬や女性ホルモンによるシミ)
肝斑(かんぱん)は、両側の頬や、おでこ部分にぼんやりとした輪郭の薄いシミが出るのが特徴です。
老人性色素斑と区別がつきにくいですが、片側だけでなく左右に同じようなシミや、白抜けしたシミの場合は肝斑(かんぱん)の可能性が高いです。
肝斑(かんぱん)になってしまう原因は2つあります。
● 1. 女性ホルモンの乱れ
不規則な生活や、加齢と共に乱れがちな女性ホルモンによって引き起こされるシミと言われています。30代~40代の年齢の女性に多く、高齢の人にはあまり見られないのも特徴の一つです。
● 2. 経口避妊薬(ピル)の摂取
経口避妊薬(ピル)には、エストロゲンとプロゲステロンと呼ばれる2種類の女性ホルモンが配合されています。この2つの内「プロゲステロン」がシミに影響を与えていると言われ、メラニンの生成を頻繁になりやすくシミの発生率が増加する可能性が高くなります。
経口避妊薬(ピル)を継続して摂取している場合は、紫外線に弱くなっているので、いつも以上に紫外線対策を気をつける必要があります。
■ 肝斑(かんぱん)を消す為の3つの方法
肝斑(かんぱん)は消すことができるシミの一つです。自宅でも対策できますので、自分に合った方法でシミを解消しましょう。
● 1. トラネキサム酸を服用
トラネキサム酸は内服薬と外用の2種類があります。もっとも効果が高いのは内服で、メラニンを作り出すメラノサイトの活動を阻害することでシミの発生を防ぐ効果があります。
トラネキサム酸の成分はアミノ酸の一種で、主に喉の炎症を抑える薬や、止血剤などに使用されてきました。シミにも効果のあることが分かったため、現在では、肝斑(かんぱん)を消すための薬として活躍しています。
気になる副作用ですが、トラネキサム酸は止血剤として使われている成分な為、血栓ができやすいといった副作用があります。30代のような若い人はあまり気にしなくて大丈夫ですが、50代の人や血管系の病気を持っている人は、必ず医師に相談してから服用するようにしましょう。
● 2. 外用薬で対策
「内服はちょっと・・・」と思っている人には「ハイドロキノン」や「トレチノイン」といった外用の薬を使用する方法があります。
先ほども説明しましたが「ハイドロキノン」は「肌の漂白剤」の役割を果たします。それに対して「トレチノイン」は、「ビタミンA」の役割を果たしてくれる成分で、シミ以外にも、保湿、皮脂の正常化、ニキビ、しわにも効果があることが分かっています。
ただし、トレチノインはハイドロキノン同様、使用方法を気をつけないと「シミが濃くなる」「肌が炎症を起こす」といった肌トラブルに繋がることもあるので、注意して使用しましょう。
ハイドロキノンとトレチノインは、両方使用することで相乗効果も期待できるので、シミを確実に消したい人にはおすすめです。
● 3. ビタミンの摂取
(3)ビタミンは、肝斑(かんぱん)の治療を行う上では非常に重要な役割を果たしています。特に重要なのがビタミンC、病院で治療をする際にも必ず処方されるぐらい効果があります。
ビタミンCは色素が沈着した細胞を取り除く効果があるので、ハイドロキノンやトレチノインと一緒に摂取することで効果を高めることができます。
■ 肝斑(かんぱん)の予防
肝斑(かんぱん)を予防するためのポイントが3つあります。
● 1. ストレスを溜めない生活習慣
肝斑(かんぱん)は、女性ホルモンの乱れが密接に関係しているため、ストレスや生活習慣による体のリズムの変化を少なくすることが大切になります。ストレス発散や早寝早起きを心掛けるようにしましょう。
● 2. 紫外線対策
紫外線は関係ないと思われがちですが、紫外線対策を行わないとシミが濃くなる可能性があります。特に「ハイドロキノン」を使用している時は、肌が紫外線に弱くなっているのでしっかりと紫外線対策をすることをおすすめします。
● 3. 経口避妊薬(ピル)を止める
経口避妊薬(ピル)は、シミの直接的な原因になります。シミが気になり始めた人は、経口避妊薬を控えることで改善することがあります。
■ 雀卵斑(そばかす)
鼻や頬に小さくて数が多いシミ。小さい子供に多いというイメージがありますが、先天性と後天性の2種類があります。
■ 先天性のそばかす
その名の通り、小さい頃にできるそばかすで大人になるにつれて薄くなっていきます。
ただし、大人になって消えるからといって紫外線対策を怠ると、そばかすが濃くなってしまい大人になっても消えなくなってしまうこともあるので、しっかりとした紫外線対策は心掛けましょう。
■ 後天性のそばかす
後天性のそばかすは、大人になると出てくるそばかすのことです。
ビタミンやミネラルなどの栄養不足、生活習慣による乱れや仕事のストレス、間違ったスキンケアや肌への摩擦などが原因と言われていて、年齢を重ねても消えることはありません。
■ 雀卵斑(そばかす)の改善
そばかすを改善するための方法は3つあります。
- ●(1) ハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬を使用する
- ●(2) ビタミンCの摂取
- ●(3) レーザーや光治療
(1)、(2)は、他のシミと同様、肌のターンオーバー正常化と、薬による肌の美白効果によってシミを改善していきます。
(3)は、外科的治療なので病院で診察してもらってからになりますが、1週間程度でかさぶたのようにシミをキレイにとることができるので即効性が高いです。
ただし、レーザーや光治療には皮膚がんや再発のリスクがあることがあるので、治療してくれる先生としっかりと相談してから治療を行うようにしましょう。
(1)と(2)を試しても思ったより効果が望めない時の最終手段として行うことをおすすめします。
■ 雀卵斑(そばかす)の予防
そばかすを予防するためのポイントは3つです。
- ●(1) ストレスを溜めない生活習慣
- ●(2) 紫外線対策
- ●(3) ビタミンA.B.C.Eを中心とした食生活
そばかすは、遺伝である可能性が非常に高いので、他のシミと違って予防がとても難しいと言われています。
家族や親戚にそばかすがある人がいる家庭の人は、3つのポイントに若い頃から気をつけることで、そばかすが出現する可能性が低くなります。特にビタミンは肌の代謝に関わる栄養素で、若い頃に慢性的に不足することで、加齢と共にシミが出やすくなる傾向にあります。
5年後の自分のために食生活と生活習慣を改善しましょう。
■ 脂漏性角化症(イボのようなシミ)
脂漏性角化症は、老化と共に出現するイボのような形をしたシミです。
紫外線を浴びることが多かった人が多く出現すると言われているシミで、老人性色素斑が進行したものとも言われています。
■ 脂漏性角化症の改善と予防
脂漏性角化症は、残念ながら内服薬、美白用の外用薬、食事療法では改善できません。
レーザー治療などの外科的治療で取り除いてしまうのが一般的で、金銭的にも負担が大きくなってしまいます。
脂漏性角化症は紫外線などによって起こる肌の老化現象なので、肌の老化を防ぐことが一番の予防に繋がります。
UVカット化粧品などの紫外線対策はもちろんですが、ビタミンも非常に有効なので積極的に摂取して予防に努めましょう。
■ 炎症性色素沈着(ニキビや吹き出物によるシミ)
炎症性色素沈着は、ニキビや吹き出物などの肌の炎症を起こすと残ってしまうことのある痕のことです。
炎症によって肌に活性酸素が発生し、メラニンを作り出す細胞であるメラノサイトが活発に活動することで色素沈着が起こります。
通常は自然に消えていくシミですが、同じ箇所に炎症が何度も起こったり、炎症が激しいと何年も消えないシミになることもあります。
ただ、若い人がなりやすいシミなので、ケアをすれば必ず綺麗な肌へ戻すことができるので積極的にケアをするようにしましょう。
■ 炎症性色素沈着の改善
炎症性色素沈着を改善するには3つの方法があります。
- ●(1) ハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬を使用
- ●(2) ビタミンCの服用
- ●(3) ケミカルピーリング
(1)と(2)は、他のシミと同様のメラニンに対して効果があるため非常に有効です。
(3)のケミカルピーリングは、肌の表面の古い角質を落とすことで肌のターンオーバーを正常化させる方法で、フルーツ酸(AHA)を使用した方法が一般的です。
洗顔料にもフルーツ酸(AHA)が含まれている商品も多く発売されているので、自宅でケアをすることもできます。
■ 炎症性色素沈着の予防
炎症性色素沈着は、ニキビや吹き出物がもっとも大きな原因になるので、まずはニキビや吹き出物を防ぐことが重要になってきます。
ニキビと吹き出物を防ぐコツは3つあります。
● 1. ビタミンB2、B6の摂取
ビタミンB2、B6は炎症を抑える効果のある栄養素です。炎症が酷くなるとシミになりやすいので、サプリメントなどでビタミンB2、B6を十分に補給し、炎症を最小限に抑えることが重要です。
● 2. 脂っぽい食事を避ける
脂っぽい食事は、皮脂を多くするため毛穴を詰まらせ炎症の原因になります。短期間でもいいので脂っぽい食事を控えるだけで症状が劇的に改善する場合があるので、一度実践してみて下さい。
● 3. 寝具を清潔に保つ
洗顔などのクレンジングで顔をいくら綺麗にしても、顔に長時間触れる布団が汚いとニキビや吹き出物は治りません。1週間に1度はシーツをすべて洗うようにし、枕は毎日新しいタオルを引いて眠るようにしましょう。
肌を清潔に保つことが予防への1番の近道になります。
■ まとめ
いかがでしたでしょうか?
シミの種類と原因を知ることで、正しい改善方法と予防方法を知ることができます。
特に紫外線対策を行ってこなかった人は、これからシミが一気に増える可能性が非常に高いです。できるだけ早くからビタミンの摂取や生活習慣の改善をすることで、シミの増加を減らすことができます。
シミに効く栄養素について「「シミを消したい!」と真剣に考えている人の為のシミに効く8つの栄養素」で詳しく説明しているので是非参考にしてみて下さい。