目次
- 賛否両論の尿素、使っていいのか悩んじゃう
- 尿素クリームの効果
- 【要注意】尿素クリームの使い方
- 尿素は手やかかとに使うだけじゃない
- ハンドクリームにはどちらがおすすめ?
- 尿素は使い方次第で効果的
賛否両論の尿素、使っていいのか悩んじゃう
「保湿には尿素が良い!」という意見と「尿素は副作用が怖い……」という意見、どちらを信じたら良いのでしょうか?基本的には評判の良さそうな尿素ですが、否定的な意見を聞くと「大丈夫なのかな~?」なんて不安になってしまいますね。
さっそくですが、「尿素クリームで肌荒れがひどくなった」なんて話、耳にしたことはありませんか?肌荒れの改善を期待したのに、悪化するなんてショックですよね。もしかしたら、それは使い方に原因があるのかも?
ここでは尿素クリームの正しい使い方を教えちゃいます!
尿素クリームの効果
尿素クリームによる効果
- 乾燥により硬くなった角質を柔らかくする
- 水分を引き寄せて肌を潤す
角質を柔らかくする効果
尿素にはカチカチになった角質を柔軟化させる力があります。それは、尿素にタンパク質を分解する働きがあるため。なぜ、分解できるかというと尿素には「水素結合」という性質があるからなんです。水素結合というとむずかしく聞こえますが、簡単に言うと「水の結合」です。
コップの淵までぎりぎりに水を注ぐと、表面が盛り上がるようになりながらもこぼれないですよね。これは表面張力と呼ばれますが、これも水の分子が水素結合によって引っ張り合うから起きる現象です。
水と結合しやすい構造を持っているので尿素は水と非常になじみます。この性質がタンパク質を分解することにつながります。
角質はタンパク質で作られます。タンパク質はアミノ酸がたくさん集まってできているのですが、その結合の一部は水素結合でつながっているところがあります。水素結合でつながった部分に、水となじみやすい尿素が近づくとその結合を断ち切ってしまうというわけです。構造を壊されたタンパク質はもろくなるので柔軟化するということになります。
保湿効果
尿素はNMF(天然保湿因子)のひとつ。もともとヒトの角質層にある成分で、ヒアルロン酸やアミノ酸の仲間と言えます。尿素自体にはに水分を与えたり乾燥を防ぐという作用はありませんが、乾燥している肌に塗ると体内の水分を引っ張ってきて潤いを与えるという働きがあります。
【要注意】尿素クリームの使い方
誤った使い方では効果を得られないどころか、肌にとってダメージになる場合も。
尿素クリームの正しい使い方をお教えしますね!
効果を実感できる使い方とは
尿素クリームは、肌が乾燥し角質が厚くなりごわごわしているような状態の肌にこそ使用すると効果を実感しやすいです。肌の角質が硬くなっているようなところにピンポイントで塗りましょう。ひじやひざ、くるぶし、水仕事の多い手など、ガサガサが気になる部分へ使用がおすすめです。尿素にはタンパク質を分解する働きがあるので、あまり頻繁に塗ると必要な角質まで除去してしまうことになってしまいます。乾燥が気になるからと1日に何度も使用せず、1日数回の使用にとどめることがポイントです。また、尿素クリームにはものによって配合濃度の違いもあります。濃度が高いものほど、保湿よりも角質を溶かす働きの方が強くなるため、肌の状態や体質によって肌に刺激を感じる場合が出てきます。まずは配合濃度の低いものから試していくことをおすすめします。
使いすぎは肌荒れの原因になる
硬くなった角質を柔らかくすることで使い始めは肌がしっとりとし、保湿感を実感できるでしょう。しかし、くり返し何度も使用するとタンパク質が分解されて剥がれやすくなった角質層のターンオーバーのサイクルもどんどん乱れてしまいます。未熟な状態の角質層は水分保持能力も低いのです。つまり、肌の乾燥が進むということ。化粧品に入っている尿素の量程度ではターンオーバーが劇的に早まるということはありません。ですが、日常的に何度も繰り返し使用することは肌荒れを引き起すもととなるので注意が必要です。
顔への使用は控えて
くり返しになりますが、尿素にはタンパク質を分解する作用があります。そのおかげで硬くなった表層の角質が剥がれやすくなり、肌が柔らかくなります。肌がしっとり柔らかくなるのであれば、顔にも使いたいと思う人もいるでしょう。実際に、尿素配合の化粧水が美肌になると話題になったこともありますね。しかし、尿素クリームの顔への使用はおすすめできません。というのも、かかとの角質層は100~200層もあるとされているのに対して顔の角質層はおよそ15層ほど。角質層が薄いので、尿素クリームによって必要以上に角質を剥がすことは肌に強い刺激となります。尿素配合化粧水は、クリームに比べて尿素の濃度がとても薄くなっているので尿素クリームとは別物ということを知っておいてくださいね。
ヒビ・あかぎれにはNG
水仕事の多い主婦や美容師、調理師などの職業病ともいえるのがヒビ・あかぎれ。水に触れる機会が多いとその分、皮脂や角質がはがれやすく肌のバリア機能が低下し、乾燥を招きます。乾燥した状態を放っておくとますます角質層の皮脂や水分が奪われ、皮膚の溝に沿って亀裂が生じます。これがヒビ割れ。さらに悪化するとヒビ割れが真皮層にまで届きあかぎれとなります。ヒビ・あかぎれ状態の肌には尿素の刺激が非常に強く感じられピリピリと痛みます。角質をはがす作用のある尿素クリームではヒビ・あかぎれの治療はできません。あくまで「予防」として使用しましょう。
年齢肌向き
加齢により肌のターンオーバー(新陳代謝)のサイクルは長くなっていきます。新しい細胞の生産能力が衰え、古くなった角質が剥がれ落ちずに蓄積されると肌がガサガサ、ごわごわの乾燥状態になります。そういった状態の肌に尿素はおすすめなのですが、若い人の乾燥した肌に尿素クリームを使うのは逆効果な場合もあります。乾燥によってガサガサしていても、ターンオーバーが正常な若い人の場合では角質が少なくなっている状態なので尿素によって少ない角質がさらに剥がれてしまい肌荒れの原因に。加齢によってターンオーバーが低下し、角質が厚くなってごわついている肌に使用しましょう。
刺激が強いので敏感肌は要注意
敏感肌の状態はすでに角質がダメージを受けて、肌のバリア機能が低下している状態。ここへ角質をはがす作用のある尿素クリームを塗ると、肌にさらにダメージを与えることになってしまいます。特に尿素の濃度が高いものほどその傾向が強くなるので、敏感肌への尿素クリームの使用は注意が必要です。
健康な肌には使わない!
問題のない健康な肌に尿素クリームを使用すると、健常な角質も剥がれてしまい肌のバリア機能が低下します。バリア機能が低下したところに刺激の強い尿素クリームを使い続けると肌トラブルを引き起こす原因に。保湿だけが目的であれば、他の保湿用化粧品を使用しましょう。
尿素に美白効果なし
尿素クリームのピーリング作用によって肌のくすみが取れ、肌が白く見える場合があります。しかし、これはあくまでも肌表面のくすみが取れたことによるもので尿素自体に美白作用はありません。美白効果を期待して、尿素クリームをくり返し使用すれば肌にダメージを与えることになるのは前述のとおりです。
尿素クリームの誤った使用法での副作用とは?
- 必要な角質まで剥がしてしまう
- 肌のバリア機能を低下させる
- 肌荒れの原因となる
尿素は手やかかとに使うだけじゃない
埋没毛
肌の内側からきちんと出てこれない状態の埋没毛。肌を黒ずんで見せるので悩んでいる女性も多いですよね。毛が生えてこられない原因は肌の古い角質が厚く蓄積してしまっているから。そこで、尿素クリームのピーリング効果で古い角質を取り除いてあげると埋没毛がはやく出てきます。ただし、埋没毛のない健康な状態の肌には尿素が刺激となってしまうので必要な部分にだけ塗るようにしましょう。
毛孔性苔癬
二の腕に多く見られる肌のブツブツは毛孔性苔癬といいます。古い角質で毛穴が詰まることが原因とされています。尿素クリームには角質をはがす作用があるので毛孔性苔癬の改善に役立ちます。ただし、かかとに比べて二の腕は角質が薄いので刺激には敏感です。尿素濃度が10%前後のものを使用しましょう。即効性は感じにくいかもしれませんが、少しずつ効果を実感できるでしょう。
イボ
イボには老人性のものとウイルス性のものがあります。そのうち、ウイルス性のイボであれば尿素クリームが効果的であるとされています。その治癒率は92%という報告も。
ウイルス性のいぼ(疣贅)は、治療に苦慮することが多い皮膚感染症の一つ。しかし、尿素軟膏を1日2回十分量塗布すれば、9割以上が数カ月で治癒する--。4月14日のシンポジウム3「ありふれているが治療に難渋する皮膚疾患」では、市立堺病院前副院長(3月末で定年退職、5月に東皮フ科医院を開業予定)の東禹彦氏が、尿素軟膏の“劇的な効果”を多数の症例と共に提示した。
尿素の角質をはがし皮膚を正常化する働きによるもので、自分で簡単にイボ治療ができるのはメリットと言えます。ただし、治療には8か月ほどかかる場合もあるそうで、治癒までに相当な時間が必要になる点はデメリットです。
ハンドクリームにはどちらがおすすめ?
尿素配合のハンドクリームといえば、「資生堂 尿素10%クリーム」と「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」が有名。どちらも薬局などで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか?
ハンドクリームとしてはどちらがおすすめなのか、それぞれの特徴をまとめてチェックしてみましょう!
| 資生堂 尿素10%クリーム | ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム | |
|---|---|---|
| 尿素配合量 | 10% | 20% |
| 同時配合の保湿成分 | ヒアルロン酸・スクワラン | ー |
| 医薬品区分 | 医薬部外品 | 第3類医薬品 |
| 容器 | チューブタイプとジャータイプあり | ジャータイプのみ |
| におい | 特になし | 特になし |
資生堂 尿素10%クリーム
「資生堂 尿素10%クリーム」にはヒアルロン酸やスクワランといった保湿成分が同時配合されています。たっぷり使えるジャータイプと持ち運びに便利なチューブタイプがあるので、目的に合わせて使い分けられます。
容量・価格……60g・500円/100g・810円
ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム
こちらは他の保湿成分は入っていませんが、尿素の濃度が20%とやや高くなっています。1991年発売のロングセラー商品です。
ガサガサして、ひび割れてしまいそうなほど乾燥している手なら「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」の方が即効性を感じられるのではないでしょうか?
尿素は使い方次第で効果的
尿素は「尿素だから悪いもの」というわけではなく、誤った使い方で肌にダメージを与えてしまうんですね。あらかじめ起こりうる副作用について知っておけば、むやみに尿素の使用を怖がる必要もありません。「尿素クリームの使い過ぎは控える」「顔への使用、敏感な肌、肌にダメージがある場合の使用は避ける」といった尿素クリームの正しい使い方のポイントを押さえればとても効果的な保湿アイテムといえます。
もともと肌に存在している保湿因子であるので、尿素は安心して使えるという点もメリットの一つですね。特に乾燥によって肌がガサガサ、ガチガチの角質になってしまっているお肌にはバッチリ効果を発揮してくれるのではないでしょうか?正しい使い方をおさえて、ガサガサ肌の悩みを解消しましょう!