【筋肉をつけながらダイエット】インスリンをコントロールして痩せる方法
2017/05/11
今回はダイエットにおいては「諸刃の剣」である…
『インスリン』
…について、超絶的に詳しく&わかりやすく解説します。
これしかないね!
筋肉だけでなく体脂肪も大きくしてしまうインスリン…
では『体脂肪を落としながら筋肉だけをつける』にはどうすれば良いのか?
インスリンを自在に操ることが出来れば、ダイエット成功率を大きく上げることが出来ます。
インスリンに関する知識を深めて、ダイエットを有利に進めていきましょう!
インスリンとは
インスリン基礎知識
インスリンとは、すい臓のβ細胞にあるランゲルハンス島から分泌されるホルモンです。
インスリンの分泌には「基礎分泌」と「追加分泌」の2種類があります。
インスリンは常に少量ずつ分泌されているのですが、これを基礎分泌と言います。
一方、追加分泌とは食事をして血液中に大量のブドウ糖が流れ込んできた時に起こる分泌のことを言います。
では、インスリンは体内でどのような働きをしてくれるのか?
血糖値を下げる
食事をして大量のブドウ糖が血液中に流れ込んでくると、すい臓からインスリンが追加分泌されます。
すると、インスリンはブドウ糖を…
1)筋肉
2)肝臓
3)脂肪
以上の3つの組織に送り込みます。
これにより血糖値を一定に保つことが出来るのです。
血糖値が高い状態が続くと身体に悪影響が出てしまうので、高くなった血糖値をすぐに元に戻そうとしてくれているのです。
※ちなみに、糖尿病患者はインスリンが体内で上手く働かないため、栄養素をこれらの細胞に送り届けることが出来ません。
なので糖尿病を放置しておくと、どんどん痩せていってしまうのです。
アミノ酸を筋肉に送り込む
インスリンは糖分だけではなく、アミノ酸を筋肉に送り込む働きも持っています。
アミノ酸は筋肉の材料となる栄養素なので、筋肉を大きくする上でインスリンは最も重要なホルモンになります。
筋肉細胞&脂肪細胞を合成する
(アナボリック作用)
筋肉や脂肪にとって、糖分やアミノ酸は大きくなるための材料となります。
つまり、栄養素を細胞に送り込むインスリンは言い換えれば「細胞を大きくするホルモン」であり、この「細胞を大きくする作用」のことを「アナボリック作用(同化作用)」と言います。
簡単に言ってしまえば…
● インスリンが大量に分泌されると身体が大きくなる(=太る&筋肉がつく)
● インスリンがあまり分泌されないと身体は小さくなる(=痩せる&筋肉が分解される)
…ということになります。
基本的には筋肉も体脂肪も運命共同体なので、どちらかが増える時は、もう一方も増えやすく、どちらかが減る時は、もう一方も減りやすくなります。
ちなみに「アナボリック作用(同化作用」」の逆、つまり筋肉や体脂肪が分解されることを「カタボリック作用(異化作用)」と言います。
アナボリック作用が働く時はカタボリック作用が抑制されるので、インスリンは「筋肉と体脂肪の分解を強力に抑制する」という作用もあります。
「筋肉を増やして体脂肪を減らす」には
インスリンのジレンマ
インスリンは筋肉も体脂肪も大きくする作用があります。
「筋肉なんてどうでもいいから、ガリガリに痩せたい」というのなら、シンプルに炭水化物の摂取量を控えてインスリン分泌を少なくしてしまえばいいだけの話です。
しかし、一応このブログでは…
● 効率的にスマートに痩せる
● 細マッチョになる
● 女性の場合でも、ある程度の筋肉をつけて美しいプロポーションを目指す
…ということを目的としています。
多くの方がこれを望んでいるかと思うのですが、ここで一つの矛盾が発生してしまいます。
「インスリンは体脂肪も筋肉も同時に合成してしまうのに、どうやって体脂肪だけ落とすと言うの?」
…ということです。
ここでポイントとなるのが「インスリンが作用する順番」です。
インスリンが働く順番
インスリン・ヒエラルキー
インスリンは筋肉・肝臓・脂肪に栄養素を送り込みますが、基本的には…
筋肉→肝臓→体脂肪
…という順番で栄養素を運び込みます。
そして、この3組織に運ばれる栄養素の割合には個人差があり、「とある要因」によってその割合は左右されます。
「筋肉を増やして体脂肪を減らす」には『出来るだけ多くの栄養素を筋肉に運び込み、体脂肪に運び込まれる栄養素の割合を減らす』ということが非常に重要になるのです。
要因その1
「筋肉量」
まず最も重要となる要因が「筋肉量」です。
筋肉量が多いほど筋肉が要求する栄養素量も増えるので、結果として体脂肪に運ばれる栄養素の割合が減少します。
「筋肉をつければ太りにくくなる」と言われるのは、基礎代謝が高くなるという理由だけでなく、インスリンの働きも関係しているのです。
このブログでも「ダイエットを成功させたければ、男女問わず筋肉をつけるべきだ」と口酸っぱく言っていますが、これも大きな理由の一つなのです。
要因その2
「運動」
そして、もう一つ重要な要因となるのが「運動」です。
筋トレや有酸素運動などを行うことにより『筋肉におけるインスリン感受性』が高まります。
「インスリン感受性」とは「インスリンの効きやすさ」を意味する言葉です。
筋肉におけるインスリン感受性が高まると、インスリンが筋肉に優先的に栄養素を運び込むようになります。
逆に、筋肉におけるインスリン感受性が低下すると、インスリンは体脂肪に多くの栄養素を運び込んでしまいます。
つまり…
運動を行うことで筋肉におけるインスリン感受性が高まり、摂取した栄養素の多くを筋肉に運び込むことが出来るのです。
特に筋トレやHIITなどの激しい運動を行なった場合、運動終了直後~2時間の間に劇的にインスリン感受性が高まり、その後も約48時間ほどは通常より高い状態が続きます。
インスリンが抱える「筋肉も体脂肪も増やす」というジレンマを解決する方法
ここまで読んでいただけたのなら解決方法はもうお分かりのはず。
「筋トレで筋肉量を増やし、定期的な運動により筋肉におけるインスリン感受性を高めておく」
これにより「筋肉を増やして体脂肪を減らす」ということが実現できるのです。
インスリン感受性を高めるためのサプリメント摂取
逆に言えば、筋肉量が少ない女性や筋肉量が多くても運動を全くしていない時間帯は筋肉におけるインスリン感受性が低く、体脂肪に運び込まれる栄養素の割合が増えてしまいます。
とは言え、筋肉というのはそんなに簡単につくものではありませんし、毎日のように運動するのも困難です。
そんなときに役に立ってくれるのがサプリメントなのです。
特定のサプリメントを活用することで、筋肉におけるインスリン感受性を高めることが出来ます。
筋肉量の少ない女性や、運動をあまりしないけど太りたくない、という方はサプリメントに頼るのも良い手段です。
以下に紹介するサプリメントがどのように作用して筋肉のインスリン感受性を高めるのかを説明したいのですが、少々ややこしい話になるので、時間のない場合はグレー部分は読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
◆糖が細胞内に運び込まれる仕組み◆
簡単な流れ=インスリン分泌→インスリンが細胞膜表面に存在するレセプターと結合→PI3キナーゼなどの酵素の活性化→GLUT4(ブドウ糖の受け取り役)が細胞膜表面に出てくる→GLUT4がブドウ糖を受け取る→糖が細胞に取り込まれる
この「PI3キナーゼなどの酵素の活性化→GLUT4(ブドウ糖の受け取り役)が細胞膜表面に出てくる」という流れは運動によって活性化されます。
運動を行い、エネルギー(=ATP)が消費されると「AMP活性キナーゼ」という酵素が活性化され、GLUT4が細胞の表面に出てくるという仕組みです。
◆運動をしていない時にGLUT4を細胞膜表面に出てこさせるには?◆
要は運動以外の方法で「AMP活性キナーゼ」を活性化させれば良いのです。
脂肪細胞から分泌される生理活性物質のひとつに「アディポネクチン」というタンパク質があります。このアディポネクチンを増やすことでAMP活性キナーゼを活性化することが出来ます。
つまり、アディポネクチンをどうにかして増やしてやれば筋肉のインスリン感受性を高め、運動をしていない時でも体脂肪に運び込まれるブドウ糖の割合を減らすことが出来るのです。
これから紹介する栄養素には「筋肉におけるインスリン感受性を高める作用」があります。
αリポ酸
αリポ酸は「筋肉細胞でのAMP活性キナーゼ」を活性化させ、筋肉のインスリン感受性を高めてくれます。
効果的な摂取量
1日に200~400mg
効果的な摂取タイミング
1)朝食後に100~200mg
2)運動後の食後やプロテインと一緒に100~200mg
運動をしない日は朝食後と昼食後に100~200mgずつ
※αリポ酸は「酸」ですので、空腹時の摂取は胃を痛めてしまう可能性があります。ですので、食後に飲むようにしましょう
EPA
魚油の一つEPA(エイコサペンタエン酸)はアディポネクチンを分泌させることによりAMP活性キナーゼを活性化し、筋肉のインスリン感受性を高めます。
青魚を普段からよく食べる人は、特にEPAをサプリメントで追加する必要はありませんが、あまり食べない人はサプリメントで補うようにしましょう。
効果的な摂取量
1日に「EPA+DHA」として2~4g
※ほとんどのサプリメントは「魚油(フィッシュオイル)」としてEPAとDHAが一緒に入っています
効果的な摂取タイミング
食後
小分けにする必要はなく1日1回の摂取でOKです。
アルギニン
アミノ酸の一つであるアルギニンはアディポネクチンを増加させ、筋肉のインスリン感受性を高めます。
効果的な摂取量
1日に3~6g
効果的な摂取タイミング
最優先させるタイミングは運動直後
体重の軽い人なら運動直後に3gだけでOK
筋肉量の多い男性はそれに加えて食後に3g
(朝・昼・晩いつでもOK)
※アルギニンはヘルペスウイルスの増殖を加速させてしまうので、ヘルペスに悩まされている場合はアルギニン摂取は控えて下さい
ケルセチン
ケルセチンとはフラボノイドの一種です。
ケルセチンはメトホルミンという糖尿病薬と似たような経路でAMP活性キナーゼを活性化することにより、筋肉のインスリン感受性を高めてくれます。
効果的な摂取量
1日に500~1000mg
効果的な摂取タイミング
1)朝食後に250~500mg
2)夕食後に250~500mg
ビオチン
ビタミン様物質であるビオチンは上のグレー部分の説明とは少し違った経路でインスリン感受性を高めてくれます。
(小胞体におけるカルシウムイオンの放出によるもの)
ビオチンは特に単体でサプリメント摂取する必要はありません。
大抵ビタミンB群サプリメントに配合されているので、そちらを飲んでおけば十分でしょう。
亜鉛
亜鉛はインスリンが作られる際に必要となる栄養素です。
インスリンの生産不足を防ぐためにも亜鉛の摂取は重要になります。
効果的な摂取量
1日に20~30mg程度
効果的な摂取タイミング
食後
1日1回でOK
シナモン
シナモンはインスリンが働く際の酵素の活性を高めたり、GLUT4が細胞膜表面に出てくるのを促進させる作用があるとされています。
つまり、インスリン分泌を促すと同時にインスリン感受性を高めてくれるという2つの側面を持っているのです。
シナモンはサプリメントとして摂る必要はありません。
1日に小さじ1杯程度の摂取でOKです。
結論
筋肉を増やし体脂肪を落とすためには…
◆ 筋肉におけるインスリン感受性を高め、体脂肪に運び込まれるブドウ糖の割合を低下させる
◆ そのためには「筋肉量を増やす」・「運動によって筋肉のインスリン感受性を高める」ということが重要になる
◆ 筋肉量が少ない女性や運動をあまりしない人はサプリメントで筋肉のインスリン感受性を高めるようにする
私の場合、筋肉量が一般レベルよりも多いはずなのに、遺伝のせいか炭水化物による体脂肪増加が顕著に現れます。
なので、インスリン感受性を高めるサプリメントは必須でα-リポ酸、EPA、アルギニン、亜鉛は毎日欠かさず飲むようにしています。
人によっては私のように体脂肪が炭水化物に過敏に反応する体質を持つ方が少なからずいます。
そんな人は是非、今回紹介した方法で筋肉のインスリン感受性を高め太りにくい体質になりましょう。
「インスリンに翻弄されるのではなく、インスリンを操る側の立場になる」
こうなればダイエット成功率をグッと高めることが出来るでしょう。
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