くり返す「手」のひび割れ、あかぎれ、発疹、かゆみ……ひどい「手荒れ」は、男女ともに多くの人たちにとって悩みのタネです。
単なる手荒れかと思っていたら、なかなか治らない。それどころか、日に日に悪化していく……。
もしそんな症状に悩まされているとしたら、それは「手湿疹」かもしれません。手湿疹には、手湿疹の治し方があります。
この記事では、手湿疹の症状・原因、そして治し方をお伝えします。
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手湿疹とは?
手湿疹は、別名「主婦湿疹」とも呼ばれる重度の手荒れを指す言葉です。
手湿疹は、次のような人に多く見られ、
- 家事をする主婦
- 美容師
- 理容師
- 調理師
普段から水や洗剤、シャンプーなどに手が触れる機会が多いと、手湿疹を引き起こしやすくなります。
症状としては、
- ひび割れ
- あかぎれ
- 水疱
- かゆみ
があります。通常の手荒れに比較して頑固で治りづらく、耐えられないようなかゆみを伴うこともあります。
また、通常の手荒れは、空気が乾燥する冬にひどくなりますが、手湿疹の場合は、季節を問わず症状が出やすいという特徴があります。
手湿疹の原因
手湿疹が起きるメカニズムは、次の4つです。
- 水や洗浄剤の刺激によって、手肌の皮脂が落ちる。
- 手肌が乾燥する。
- 手肌のバリア機能が低下する。
- 水・洗浄剤・その他の刺激によって、赤み・かゆみ・湿疹が出る。
健康な手肌なら、多少、水や洗浄剤に触れても、肌が荒れることはありません。
しかし、日常的に水や洗浄剤に触れていると、まず天然のうるおい保護膜である「皮脂」が落とされてしまいます。
すると、肌の中のうるおいが蒸発して、バリア機能が低下します。
「バリア機能」とは、肌の表面上で門番のように肌にとって悪いものを跳ね返し、肌にとって必要なものが出て行かないように、肌を守る機能のことです。
このバリア機能が低下すると、水や洗浄剤はもちろん、ちょっとした刺激でも肌がダメージを受けるようになり、パソコンのキーボードを打つことも、書類に触ることも、洗濯物を畳むことも、「刺激」になります。
そして、ひどい手荒れとなって症状が出てしまうのです。
手湿疹の治し方
つらい手湿疹ですが、毎日の工夫次第で改善させることができます。
手湿疹を治すためにして欲しいことをご紹介しましょう。
ゴム手袋を着用する
まず必須となるのが「ゴム手袋」の着用です。
とにかく手肌が直接、水や洗浄剤と触れる機会を徹底的になくしていくことが、手湿疹を素早く治すためには不可欠です。
手湿疹が悪化し過ぎて、ゴム手袋との接触さえ刺激に感じる場合は、最初に綿でできた薄手の白手袋をしてからゴム手袋をするようにしましょう。
熱過ぎるお湯は使わない
油汚れをスッキリ落とすためには、熱いお湯は便利ですよね。しかし、油汚れがスッキリ落ちるのと同時に、手肌の皮脂も落ちてしまいます。
熱過ぎるお湯は、できる限り使わないようにしましょう。
これは食器洗いをするときだけでなく、毎日の洗顔や入浴時にも注意してください。
手湿疹ができている場合には、「ちょっと冷たいかな?」と思う程度の低温で洗うようにしましょう。
体温よりも低い35度以下を目安としてください。
除菌はアルコール以外で行う
インフルエンザや食中毒を予防するために頼もしい存在の除菌アルコールですが、アルコールには強力な脱脂力(皮脂を除去する力)があることをご存じでしょうか?
アルコール除菌をする度に、手肌がパサパサに乾燥して、手湿疹がひどくなってしまいます。
手湿疹のある人は、アルコール以外の除菌剤がおすすめです。
例えば、「次亜塩素酸ナトリウム系」の除菌剤なら、アルコールのように強い脱脂力がないので安心して使うことができます。
ちなみに余談ですが、次亜塩素酸ナトリウム系の除菌剤は、アルコールでは除菌することができないノロウイルスにも効果がありますので、常備しておくと安心です。
食器は食器洗い機か、柄付きたわしで洗う
食器洗いが手湿疹の原因の場合は、可能であれば、食器洗い機の導入を検討しましょう。
「食器洗い機なんて、高くてとてもじゃないけど買えない!」と思うかもしれませんが、最近では予算3万円以内で買える食器洗い機も登場しています。
手湿疹が治って快適に過ごせると思えば、食器洗い機の導入を本気で検討しても良いのではないでしょうか。
また、もし設置スペースの問題などでどうしても食器洗い機の導入が難しい場合は、「柄付きたわし」を購入しましょう。
同じたわしでも、柄が付いているだけで、手肌のダメージは格段に下がります。
しかも、柄付きのたわしは実はとても使いやすく、手湿疹でなくても使い続けたいほど快適な使い心地です。ぜひ一度お試しください。
台所用洗剤を変える
市販の合成洗剤を使っている場合、それが手湿疹に悪影響を与えているケースもあります。
特に、最近の洗剤は研究開発の結果、油汚れへの洗浄力はどんどん高まっていますが、その分、手肌への刺激が強くなっている面があるようです。
手湿疹ができている間は、洗浄力は落ちますが「石けん系」の洗剤がおすすめです。
手湿疹に悩む人の間で愛用者が多く、「石けん系に変更したら手湿疹が良くなった」という声が多い洗剤です。
頑固な油汚れは落ちにくいかもしれませんが、ティッシュなどで拭き取ってから洗うようにするなど、工夫すれば十分に汚れを落とすことができます。
生薬を飲んで治す
水仕事や洗浄剤に触れる仕事をしていても、全く手湿疹にならない人もいれば、短期間で手湿疹が重症化してしまう人もいます。
そこには、その人の「体質」が関わっています。アレルギーや皮膚炎を起こしやすい体質か、起こしにくい体質かで差が付いているのです。
生まれ持った体質が問題ならば、「諦めるしかないのか…」と思うところですが、実は、そんな体質にアプローチする方法があります。
それが、「生薬でできた医薬品を飲む」という方法です。
何千年も前から伝わる生薬の組み合わせを体系化させたのが「漢方医学」ですが、漢方と同じように生薬を「アレルギーや皮膚炎を起こしやすい体質」に合わせて配合した医薬品が、澄肌漢方堂から発売されています。
「体の中からのケア」として、おすすめの方法です。
カフェイン・香辛料・アルコールを控える
生薬を飲んで、手湿疹ができやすい体質改善を図るとともに気を付けて欲しいのが、
- カフェイン
- 香辛料
- アルコール
を控えることです。
これらは体内で刺激物となり、手湿疹ができやすい体質を作ってしまいます。
コーヒーやアルコールをお休みするだけで一気に手湿疹が改善したという人もいるので、カフェイン・香辛料・アルコールをストップして、手湿疹の様子を見てみましょう。
ビオチンを摂る
皮膚炎の治療法として有名な方法に「ビオチン療法」というものがあります。ビオチンという栄養素を集中的に摂ることで、皮膚炎がキレイに改善するケースがあるのです。
ビオチンは水溶性ビタミンの一種で、別名は「ビタミンB7」「ビタミンH」とも呼ばれます。
皮膚や粘膜を健康に維持する働きをしていて、ビオチンが欠乏すると皮膚の炎症がひどくなることが知られています。
特に生卵が好きな人は要注意です。生卵の白身にはビオチンを阻害する成分が含まれているので、ビオチン欠乏に陥りやすくなります。
もし手湿疹の原因がビオチン欠乏にあった場合は、ビオチンを補給するだけで急速に手湿疹の改善が期待できるでしょう。
ビオチンが豊富に含まれる食材には、
- レバー
- いわし
- 鮭
- 大豆
などがありますが、手湿疹の治療目的でビオチンを補給するのであれば、集中的に補給ができるサプリメントがおすすめです。
低刺激シャンプーに変える・シャンプーブラシを使う
美容師さんでなくても、毎日、自分の髪の毛を洗うときに、手湿疹を悪化させている可能性があります。
シャンプーは、低刺激シャンプーに変更しましょう。
手湿疹は「洗浄成分」に反応してしまうので、肌にやさしい「アミノ酸系洗浄成分」を使っているシャンプーがおすすめです。
また、手にシャンプーを付着させて頭皮や髪を洗うことは、手湿疹の悪化の原因になります。
頭皮を洗えるシャンプーブラシを準備して、手を使わずブラシで洗うようにしてください。
手で洗う以上に頭皮をスッキリ爽快に洗い上げることができるので、一石二鳥です。
ハンドクリームよりもワセリンを塗る
手湿疹をなんとか治したくて、さまざまな種類のハンドクリームを塗っている人もいるかもしれません。
しかしながら、思うような効果が得られなかった人も多いのではないでしょうか?
それは、手湿疹が重症化しているときは、ハンドクリームの成分さえ刺激になってしまうからです。
まずは、「ハンドクリームが刺激にならない」程度まで手湿疹を回復させる必要があります。
「じゃあ、その間の保湿は、何を使えばいいの?」と疑問に思うところですが、「ワセリン」がおすすめです。
ワセリンは基本の保湿剤
ワセリンは皮膚科でも処方される基本の保湿剤で、成分にはほぼワセリンしか入っていません。
とてもシンプルな成分で必要な保湿ができるため、バリア機能が低下している肌に最適な保湿成分です。
また、ボクシングの試合で、出血したボクサーにセコンドが何かテカテカしたクリームを塗っているのを見たことがないでしょうか?実は、あれも「ワセリン」です。
ワセリンは傷口の止血にも使えるものなので、指にパックリとしたひび割れがあったり、出血していたりする場合にも使うことができます。
ワセリンで良くならない場合は専用クリームを
ワセリンでのケアを続けても、手湿疹が良くならない場合は、手湿疹のケア専用のクリームを使って症状の改善を図りましょう。
特に水疱ができるタイプの手湿疹の方は、ワセリンよりも専用クリームの方が、大幅な改善が見込めます。
できるだけ手袋をして過ごす
手湿疹を起こしてバリア機能が低下している手肌にとっては、日常生活の全てが刺激となります。
水仕事の際にビニールの手袋をするのはもちろんですが、それ以外の日常生活もできるだけ手袋をして過ごしましょう。
室内にいるときは、木綿の手袋が便利です。手袋をする前にワセリンをたっぷり塗り込んでおくと、手袋をしている間中、しっかり保湿することができます。
外出するときは、冬の寒い時期には、外気に晒されない保湿効果の高い手袋をしてください。
ハイドロコロイド包帯を使う
「ハイドロコロイド包帯」という言葉は、初耳の人もいるかもしれませんが、「何を試しても良くならなかった手湿疹が良くなった」という口コミの多い方法です。
ひび割れやあかぎれがひどく、癖になってしまって治らない場合は、それを治してリセットするためにおすすめです。
ハイドコロイドとは、傷口を治すのに最適な「湿潤環境」を維持する素材です。
「湿潤療法」「モイストヒーリング」という言葉や、それを利用した絆創膏の商品名である「キズパワーパット」なら、耳にしたことがあるかもしれませんね。
キズパワーパットの素材が「ハイドコロイド」なのです。
ハイドコロイドの包帯なら、絆創膏が貼りにくい指の関節にもしっかりと巻き付いて固定できるので、手湿疹を一気に治癒に向かわせるためには、強い味方となってくれます。
皮膚科を受診する
皮膚科を受診することも、手湿疹を改善するための一つの手です。
皮膚科では、ステロイド剤での治療が中心となります。ただ、ステロイド剤での治療は、合う人と合わない人がいることは覚えておきましょう。
ステロイド剤で一気に改善して、そのまま手湿疹を卒業できる人もいれば、ステロイド剤では対症療法的な効果しかなく、完治できない人もいます。
そのため、ステロイド剤に頼り切るのではなく、あくまでも選択肢の一つとして、皮膚科に相談してみるというスタンスで受診してみると良いでしょう。
まとめ
働き者の証ともいえる「手湿疹」。
しかし、かゆみや痛みを我慢しながら過ごす日々は、心のストレスも溜まりがちになります。
毎日を快適に気持ち良く過ごすために、手湿疹をしっかり治していきましょう。ぜひ、自分にチャレンジできる方法から試してみてください。
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