骨盤ベルトは効果無いどころか腰痛悪化の原因に?ある「代用品」の凄さとは?
2016/09/11
骨盤の矯正や腰痛の改善・防止に骨盤ベルトを使用している人、結構みかけます。
コンディショニングの専門家としてお話ししますが、それ「あまり意味無い」ですよ。
お医者様は「静の状態」しか見ませんが、私たちトレーナーは「動の状態」まで見ます。動の状態になると、骨盤ベルトはほぼ意味をなさなくなるだけでなく、人によっては歪みの助長に繋がる恐れすらあります。
その骨盤ベルトに代わる「あるもの」を今回は紹介したいと思います。
骨盤ベルトが効果無いと感じた理由。
私自身、色々と勉強し、実際の現場を経験していく中で、「これは教科書通りではないな」と感じたことがたくさんあります。
その中のひとつが、骨盤ベルトの意味の無さです。
実際に「骨盤ベルトをつけたら腰痛が悪化した」といって来られた方もいましたし。
なぜ骨盤ベルトが意味ないのか、その理由を現場での現象と共に紹介そして問いを投げかけたいと思います。
理由(1)テーピングと同じく効果は数十分であるから
骨盤ベルトで骨盤が矯正し、身体の歪み等も是正されるのが、せいぜい数十分であることが現場のセッションで判明しました。
それは、脚の長さの左右差を見てみると分かります。整体等に行ったことのある人は見られたことがあるかと。
骨盤ベルトをつけると一見骨盤が安定するように見えます。
私はトレーナーですので、「静の状態も動の状態も最高のパフォーマンスが発揮出来る状態」のことを安定と言っています。
人間、動かなければ生活やスポーツをすることが出来ないからです。
骨盤ベルトは、静の状態は安定するのですが(細かく言うと安定していない)、動の状態は安定しません。むしろ制限されてしまいます。
その制限に対抗しようとするのか、骨盤ベルトを着用して少し動いた後に再び脚の長さを見てみると既に左右差が出ているんです。
この現象を目の当たりにした私は、「動かない人には良いけど、仕事やスポーツで動く人にはこれは気休めにしかならない」と感じました。
理由(2)筋機能が弱化反応を示すから
脚の長さの左右差が出てしまうということは、筋バランスが崩れてしまっているということです。
骨盤ベルトをつけた状態で、スクワットやサイドレイズの筋機能テストを行うと、弱化反応を示します。
少し難しい話ですが、先ほど私が言った「安定」の状態であれば身体の連動がしっかりと取れるので弱化反応は示さないはずなのです。
この筋機能テストにおいて弱化反応を示すということは身体がどこかで安定しない印。
骨盤を安定させたり・矯正したりするはずの骨盤ベルトで弱化反応を示してしまうのはなぜなのか。細かい実験的な証明は科学者の方々に譲るとして、私は「目の前でそういう現象が起こっている」という現実主義で行きたいと思います。
骨盤ベルトで腰痛が悪化する理由
骨盤ベルトで腰痛が悪化してしまう方も上記のような理由からでしょう。
ポイントをまとめると
・数十分で効果がなくなり、元の状態に戻るから。
・「動の状態」が安定しないので「腰の動き」が安定しないため。
・弱化反応を示すくらい、骨盤ベルトをつけると、身体が逆に歪んでしまう人もいるため。
です。
骨盤ベルトが悪いのではなくて、それに「依存しきっている自分自身にも問題がある」ということも自覚してくださいね。
かくいう私も4mの高さから落ちて足首を捻挫したり、座骨神経痛に悩まされたり色々と怪我をしてきたので、道具に頼りたくなる気持ちは分かります。
それを克服してきたからこそ、道具に「依存し切らないでください」と言いたいです。
骨盤ベルトよりも優れた効果のものがあるよ。
といっても道具に頼りたくなるのが人間の性というものです。
上手に道具を活用していくために、骨盤ベルトの代わりとなってくれる、優れものをご紹介したいと思います。
それが何かというと、「ひも」です。
そうです。ひもです。
ダイソーに売ってます。108円です。手芸コーナーにある極太6mmってやつです。
それが先ほど挙げた骨盤ベルトの問題をクリアし、骨盤矯正や腰痛への手助けとなってくれます。
これはヒモトレと言って小関氏が考案したものでもあります。小関氏は「バランス」をキーワードに、オリンピックの選手やなでしこジャパンのトレーナーとしてご活躍され、今はこのヒモトレを広めるべく精力的に活動されています。
ひもの効力については、古武術研究家の甲野先生も絶賛しております。
もちろん武術への応用以外でも、楽に立ったり座ったり出来るとか、歩くのが楽になる、またグッスリ良く寝られるなどの、本当に簡単で驚くべき効果のある方法などもお伝えします。
全国から様々な「ひもの効果」が挙げられている最中なんですよ。
小関勲先生が創案されたヒモトレの30日の講習会にはスタッフとして、31日の研究会には研究者の1人として参加させて頂いた。武術研究家の甲野善紀先生の強力な後押しがあったからこそ80名を超える参加者が集まったのだろうが、やはりヒモトレの機運が高まってきている事を肌で感じた→
31日の研究会では多くのドクターや大学の研究者の先生方を前に、私も小関先生には共同研究者として話してくれと、命ぜられていたので大変恐縮ではあったがお話させて頂いた。中でも生まれつき小脳に芽腫があり1歳半で手術をした小4男子が、ふらつきが少なくなり、ジャンプも出来るようになった→
片足立ちも、片足ジャンプも出来るようになり、日常生活では気持ちの切り替えがうまくなってきたとお母さんからの感想もお伝えした。すると大学の研究者の先生とドラマや映画の医療監修をされている開業医の先生が「普通は小脳をやっていたら考えられないですよね」と驚きと強い関心を示して下さった→
単なる1本のひもなのですが、本当にすごい可能性を秘めていると思っています。
骨盤ベルト以上の効果!巻き方は?位置は?
私が普段している、おすすめの巻き方は、ひもを二つおりにして簡易的に引っ掛ける方法です。
このように2つ折りで輪っかを作り、その中にひもを通します。
こうして少し引っ張ります。
最後にこのように引っ掛けて終わりです。
このように簡易的に引っ掛けることで「遊び」が出来ます。この遊びもひとつポイントになるような気がしています。
巻く位置は様々あり、用途によって変えると良いと思います。
色々な巻き方は小関氏の著書に記載してあるので、ここでは骨盤に絞った巻き方を紹介したいと思います。
産後の骨盤ベルト代わりに。
骨盤ベルト代わりにするには、「大転子」という部分に巻きます。
これは、股関節の始まりの部分でもあります。
結構みなさん股関節の位置を間違えている方が多いのですが、自分の股関節、触れますか?
多分普通でしたら下の写真のところを触るかと思います。
股関節ってね、英語で「Hip joint」と言います。Hip=お尻ですよね。
股関節、お尻にあるんです。
場所としては、お尻のほっぺのあたり。ここに大転子があります。
ここですね。
股関節の正しい位置がわかったところで、この大転子の高さにひもを巻いていきましょう。
骨盤ベルトの代わりにするならば、「強めに巻く」のがポイントです。
これでかなり骨盤が安定します。
少々の骨盤の歪みならばこれで脚の長さの左右差が整いますよ。
あとはこのひもに頼りつつ、自力でも骨盤の歪みに対してアプローチをしていきましょう。
他力(道具)も、自力(エクササイズ)も。どちらかではなくどちらも必要です。
腰痛の人の骨盤ベルト代わりに。
腰痛の人が使う場合には、おへそのあたりに巻いていきます。
強さに関しては「在るとわかれば良い」ので、強く巻く必要も無いです。
驚いたのは、このひも、ダウンジャケットの上からでも効果があるということです。
それくらい「在ることが分かれば大丈夫」ということです。
骨盤の歪みから腰痛が来ている場合には(実際のセッションでは巻く位置や強さを案内しています)大転子の位置に巻いていきます。
大転子に巻くときは強めです。
骨盤ベルトの代わりのこれは産後いつまでする?
産後の場合、これを「いつまでするの?」という問題が出てくるかと思います。
例えば、左右の腰の高さが揃ってきたら左右の歪みが整ってきたことになりますよね。
客観的に歪みを観れる方が近くにいるならばその方に意見を仰ぐのも良いかと思います。
主観的なポイントとしては
・(便秘だった方は)お通じが改善してきた
・体調が安定しやすくなってきた(ホルモンバランス)
・お尻の張りが出てきた(子宮ー腰椎3番ー大臀筋の関連性)
等があります。
自分の体と向き合う良い機会だと思って、骨盤矯正を通してより敏感になっていきましょう。
それでも骨盤ベルトを使いたいという方は…
基本的には骨盤ベルトはおすすめしませんが、どうしてもという方は、&Beautyが提供している骨盤ガードルを試してみるのが良いでしょう。シルエットがきれいに見えるため、人気があって、仙骨と背骨を正しく支えるという意味で優れたベルトなので、効果がある人が多いようです。
素晴らしき日本の文化。
ひものことを紹介してきましたが、これ、元々日本では馴染みがありますよね。
着物の下に着る長襦袢(ながじゅばん)を留めるひも、ちょうどおへそかその下辺りに巻きますし、頭蓋を安定させたり、頭をすっきりさせる働きがある「鉢巻」、身体のパワーが全体的に上がる「お祭りの捻り巻き」等、日本はひもに馴染み深い文化を持っていますよね。
私はこのひもの事を知って、「日本ってすごいなあ。」と感動したのを覚えています。
もしかしたら日本人は、感覚的にそういった身体の変化を感じていたのかもしれませんね。
日本の文化を紐解くと、現代の不定愁訴を解決する鍵が、見つかるかもなあと、日々様々な本を読んでいるところです。
骨盤矯正や腰痛改善は自分の力でも行うこと。
さきほど少しお話ししたことでもあるのですが、骨盤矯正や腰痛改善を行っていくには、道具に依存していては完結しません。
最後には自分の力が必要になります。
骨盤矯正でも、骨盤帯の筋バランスの崩れに対して、そのバランスを整えるエクササイズを実施したり、そもそもの崩れた原因(物理・生理・心理)に対して生活の中で変えていけることが無いか考えてみたり。
腰痛も同様です。
そういった、他力と自力、どちらかではなくどちらもという視点が大切だなと、私は常々感じています。
他力だけでは依存になるし、自力だけでも頼りない。だからこそ、それぞれの足りないところを「補う」感覚で。足りているところは、自分でやる。
他力に依存している人は、それが無くなった瞬間にダメになります。
自力だけの人は、考えが「固着」する可能性があります。
視野を広く、どちらかではなくどちらも。東洋思想にも通づる考え方ですね。
骨盤ベルトは買わなくて良いので今すぐダイソーへ!
以上ここまで「骨盤ベルトは必要無いよ!」ということを述べてきました。
高い骨盤ベルトを買うくらいだったら、今すぐダイソーの手芸コーナーに行って「極太6mm」というひもを1本買ってきてください。
それを日頃から着用しつつ、いつ外しても良いように自分でも改善エクササイズに取り組んでいく。。
情報過多な時代だからこそ、「頭」レベルではなく「身体」レベルの反応を大切にしたいと私は感じています。
頭レベル、つまり理論がどうとか、科学的かどうかとか、そういったことには限界があると、現場に経ち続けていると嫌でも感じます。
だからこそ私は、「身体の声に耳を傾ける」ことにしました。
身体が骨盤ベルトをつけることでどう変化するか?筋肉はちゃんと働くのか?
あれ、働かない。筋チェックで弱化反応が出る。じゃあ骨盤ベルトの意味は「頭レベルで考えていたこと」だったんだなと。
そういったことが、「自分」にも「他人=お客様」にも当てはまると、私にとってそれが「真実」となり、「本当の学びや智慧」になります。
その積み重ねによって導いたのが、現段階では、骨盤ベルトではなくひもだった、とこういうわけです。
皆さんも、自分の身体と向き合うことでしか出ない「学び」を積み重ね、理想の身体へと一緒に変化して参りましょう。何かお手伝いできそうなことがあれば、おっしゃってください。