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多発性筋炎・皮膚筋炎にリハビリテーションは有効なの?
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多発性筋炎・皮膚筋炎は、筋力が徐々に低下していく病気です。
“筋力低下を防ぐことができるのか”
“筋力を回復することはできるのか”
と不安に思っている方が多いと思います。
ここでは、「多発性筋炎・皮膚筋炎にリハビリテーションは有効なのか」「リハビリテーションの方法」について以下、まとめてみました。
多発性筋炎・皮膚筋炎とは
多発性筋炎・皮膚筋炎は、自己免疫性の炎症性筋疾患(筋肉に炎症が起きる病気の総称のこと)の中の1つであり、難病にも指定されるほどの重大な病気です。
筋肉に力が入らなくなるといった症状が出る他に、皮膚の症状が現れます。(皮膚筋炎)
主に太ももや腕、首などの筋肉が低下するため、具体的には階段を昇ったり、降りたりすることができないなどの症状が現れます。
症状
多発性筋炎・皮膚筋炎の症状は、大きく5つの種類に分けられており、全身症状、筋症状、皮膚症状、肺症状、心症状があります。
全身症状には、倦怠感や発熱関節痛などがあり、皮膚症状は「ヘリオトープ疹」「ゴットロン丘疹」「Vネック型紅斑」に分けられます。
症状について詳しく知りたい方はこちらの記事をおすすめします。
原因
実は多発性筋炎・皮膚筋炎は原因は原因不明の自己免疫疾患です。
何らかの原因で免疫システムに異常が起こり、自己の組織(筋肉)を攻撃することで発症しているのではないかと言え有れています。
検査
多発性筋炎、皮膚筋炎の検査はいくつかの方法があります。主に、「血液検査」「抗体検査」「筋電図検査」「筋生検」「MRI検査」です。
血液検査ではクレアチンキナーゼ(CK)やミオグロビン(MB)、アルドラーゼ(ALD)、乳酸脱水素酸素(LDH)、C反応性タンパク(CRP)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の数値を検査します。
抗体検査では「抗Joー1抗体」があるか無いかを調べる検査です。
多発性筋炎、皮膚筋炎の検査方法について詳しく知りたい方はこちら
詳しい検査と診断方法を教えて|多発性筋炎・皮膚筋炎
治療
多発性筋炎・皮膚筋炎の薬物療法では、「副腎皮質ステロイド薬」と「免疫抑制剤」が使われています。
副腎ステロイド剤は即効性はありますが、感染症や糖尿病などの副作用が出る可能性があります。
ステロイド薬で効果がなかった方や副作用が現れた方は、「免疫抑制剤」を併用して治療を行います。主に、「シクロスポリン」「アザチオプリン」「メトトレキサート」「タクロリムス」などを使用します。
多発性筋炎・皮膚筋炎の薬物療法について詳しく知りたい方はこちら。
詳しい治療法を教えて|多発性筋炎・皮膚炎
多発性筋炎・皮膚筋炎にリハビリテーションは有効?
まず、リハビリテーションとは、精神や身体的に障害をもっている方を個人の限度まで回復させることです。多発性筋炎・皮膚筋炎は筋力が低下していくため、筋力を回復させるリハビリテーションを行います。
リハビリテーションを行って、「筋力の低下を防ぐことができた」「慢性の方でも筋力が回復した」という報告があります。しかし、効果には個人差があるため効果が現れない方もいます。
さらに、リハビリテーションを行う上で注意しなければならないことがあります。
主な注意点は下記の2つです。
①症状が落ち着いており、CK*の数値が基準値以下で安定していること
②過度な運動は行わず、検査の数値を見ながら疲れない程度の運動を行うこと
上記2つの注意事項を守らずにリハビリテーションを行うと、逆に病状が悪化する可能性があります。そのため、医師と相談しながらリハビリテーションを行っていくことが大切です。
リハビリテーション以外には、「理学療法」が用いられる場合もあります。多発性筋炎・皮膚筋炎のリハビリテーションでは、主に持久力を挙げるトレーニングや可動域運動を行います。
それぞれの方法についてご紹介します。
※医療機関や担当医によってリハビリテーションの方法は異なります。
そのため、必ずしもここで記載しているリハビリテーションが行われるわけではありません。
医師の指示に従って治療を進めてください。
*CK値
筋肉に存在している酵素の1つ。
炎症がひどい場合は数値が高くなり、炎症が落ち着いている場合は数値が低くなる
①持久力を上げるトレーニング
持久力とは、持続して体を動かすことができる力のことです。
例えば、「1時間歩き続けることができる」「10分重いものを持ち続けられる」といった力のことを持久力と言います。
多発性筋炎・皮膚筋炎は筋力が低下していくため、階段を登ることができなくなったり、横になって起き上がることができなくなったりします。そのため、筋肉の持久力を上げるトレーニングを行います。
主に、「腕」「太もも」「足腰」などの筋肉を鍛えます。
段差で上り下りをする動作を行ったり、自転車を漕いだりするといった方法です。その他にも、腕立て伏せやジョギング、時間を決めて歩くといった方法もあります。
トレーニングを行う上での注意点は、過度にやり過ぎないことです。“疲れを溜めない”“症状が悪化しない程度”に運動をすることが大切です。
②可動域運動
可動域とは、自身が動かすことができる範囲のことです。
例えば、手を上にあげる場合に、きれいに上まで手があがる方もいれば半分までしか上がらない方もいます。手をあげることができる範囲が自身の可動域です。
可動域運動とは、「自身の可動域を維持するため」「可動域を広げるため」に行われる運動です。手や足の可動域運動のやり方についてご紹介します。
①手の場合
前腕と二の腕に分けて運動を行います。
・前腕の場合
手首から肘までの範囲です。
肘の関節をおさえて手を持ち上げたり下げたりします。痛みが出ない程度に行いましょう。
・二の腕の場合
肘から肩までの範囲です。
肩の関節をおさえて肘部分を持ち、腕全体を上げたり下げたりします。二の腕の場合も、痛みが出ない程度に行いましょう。
②足の場合
ふくらはぎと太ももに分けて運動を行います。
・ふくらはぎの場合
足首から膝までの範囲です。
膝の関節をおさえて足首(かかと)を持ち上げたり下げたりします。痛みが出ない程度に行いましょう。
・太ももの場合
膝から骨盤までの範囲です。
膝の裏とかかとを持ち、股関節と膝の関節を曲げたり伸ばしたりします。痛みが出ない程度に行いましょう。
多発性筋炎・皮膚筋炎の方への理学療法
「理学療法」という言葉を耳にしたことがありますか?
「理学療法士」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
理学療法とは、多発性筋炎・皮膚筋炎のような患者さんに対して、筋力の回復や筋力を維持する運動を行う療法です。病気や怪我、高齢になり筋力が低下している方などに対して行われます。
理学療法士とは、リハビリテーションを行う専門医*の中の1つで、理学療法を患者に対して行う人のことを言います。理学療法とリハビリテーションの目的は一緒ですが、方法が異なります。
理学療法の方法は運動の他に、「温熱療法」「電気療法」などがあります。それぞれの方法についてまとめました。
*リハビリテーション専門医
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士
温熱療法って何?多発性筋炎・皮膚筋炎に効くの?
温熱療法とは、治したい部分に温熱を当てる療法です。温熱を当てることにより、痛みの軽減や血行を良くして症状を和らげる効果があります。
また、筋力を上げる効果もあります。温熱療法は、「ホットパック治療」「マイクロ波治療」「パラフィン治療」の3つの種類があります。
多発性筋炎や皮膚筋炎では、主にホットパック治療が用いられることが多いようです。
それぞれの治療方法についてご紹介します。
①ホットパック治療
アイスノンのような形をしたもので、アイスノンを温かくしたようなもののことです。
ホットパックは約80~85℃くらいで温めておきます。温めたホットパックをタオルで包み、約20分ほど温めたい部分に当てましょう。
②マイクロ波治療
専用の機械を使って、温めたい部位にマイクロ波を当てる治療です。マイクロ波が体内で熱に変わるため、温めることができます。
③パラフィン治療
「パラフィン」*という特殊な液体を体につけて温める治療です。
パラフィンが入っている機械には、基本的に手や腕を入れ、その他の部位は入れません。
パラフィンを手や腕につけ、その後パラフィンを固めます。手や腕にパラフィンをつけるだけで全身を温めることができます。
*パラフィン
パラフィン治療に使われる特殊な液体でどろどろしたもの放置すると固まる
多発性筋炎・皮膚筋炎に良いとされる電気療法とは?
電気療法とは、治したい部位に電気を流す療法です。痛みの軽減や疲労回復、筋肉の低下を防ぐ効果があります。
電気療法には様々な方法がありますが、ここでは「低周波治療」「超音波治療」についてご紹介します。
①低周波治療
低周波治療とは、弱い電気(低周波)を治したい部分に当てる治療方法です。低周波を当てることによって筋肉に刺激を与えます。
筋肉に刺激を与えることで、痛みを和らげたり筋肉の低下を防いだりするといった効果があります。
②超音波治療
超音波治療とは、超音波を治したい部分に当てる治療方法です。
超音波を当てることによって筋肉に刺激を与えることができます。そのため、痛みを和らげたり筋肉の低下を防いだりするといった効果がみられます。
多発性筋炎・皮膚筋炎の重症度評価
重症度の基準は厚生労働省によって規定されており、下の4項目のうち最低1つが該当すれば重症と判定されます。
1. 筋疾患(PM/DM)に由来する筋力低下がある
体幹・四肢近位筋群(頸部屈筋,三角筋,上腕二頭筋,上腕三頭筋,腸腰筋,大腿四頭筋,大腿屈筋群)を筋力評価スケールを用いて評価します。
2. 原疾患に由来するCK値もしくはアルドラーゼ値上昇がある
▼CK値やアルドラーゼ値の基準について知りたい方へ
詳しい検査と診断方法について
3. 活動性の皮疹がある
丘疹、浮腫性または角化性の紅斑、脂肪織炎など
4. 活動性の間質性肺炎を合併している
間質性肺炎を合併している場合の治療法や注意点について詳しく知りたい方はこちら
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